著者
岩崎 紀夫 加藤 昭彦 川原 正言
出版者
The Japan Society of Naval Architects and Ocean Engineers
雑誌
日本造船学会論文集 (ISSN:05148499)
巻号頁・発行日
vol.1981, no.149, pp.268-278, 1981 (Released:2009-09-16)
参考文献数
7
被引用文献数
1

Fatigue crack growth under random loading has been extensively studied since nearly a decade in relation with the design of offshore structures, ship hulls, pressure vessels and so on.For the sake of simplicity, random loads in service conditions are often simulated by block programmed loads in laboratory fatigue tests. However, very few studies have been conducted on the difference of fatigue crack growth behaviour between random loads and block programmed loads.The authors previously presented an experimental study on fatigue crack growth under block programmed loads, and discussed on the effect of block size on fatigue crack growth life. A proposed model gave a good prediction of fatigue crack growth life in block programmed loading tests. In the present paper, fatigue crack growth tests were performed under three different types of block or random loads. Experimental results show that fatigue crack growth behaviour under random loads is very similar to that under block programmed loads with short periods. Miner's rule gave a non-conservative estimation for crack growth life under both random and short block loads. Life estimation by the model previously proposed agreed well to the experimental results.
著者
福島 和郎 岩崎 庸男 渋谷 昌三 Kazuro Fukushima Tsuneo Iwasaki Shouzo Shibuya 目白大学大学院心理学研究科 目白大学人間社会学部 目白大学人間社会学部 Mejiro University Graduate School of Psychology Mejiro University Faculity of Human and Social Sciences Mejiro University Faculity of Human and Social Sciences
雑誌
目白大学心理学研究 = Mejiro journal of psychology (ISSN:13497103)
巻号頁・発行日
vol.(2), pp.65-74, 2006

終助詞「よ」と「ね」に関する研究の特徴を研究分野ごとに大別すると、初期の国文法分野を中心とする構文論的アプローチや、最近の発達研究と自閉症研究の分野を中心とする事例に基づくアプローチは、主に「よ」と「ね」の対人関係機能を指摘し、日本語文法、日本語教育、言語心理学の分野を中心とする語用論的アプローチは、主に「よ」と「ね」の内在的意味を指摘し、認知科学分野を中心とする談話管理理論に基づくアプローチは、主に「よ」と「ね」が果たす情報伝達時の手続き的な指示機能を指摘しており、研究分野によって解釈が様々に分かれている。また、研究方法については、大半の研究で研究者の経験や理論に基づいた用例解釈が採用されている。発達研究と自閉症研究および一部の言語心理学分野では統計データを重視した研究方法も採用されているが、こうした研究では分析対象とされる発話文の種類が限定的な用法に留まっている。「よ」と「ね」に関する研究の更なる進展には、学問分野を越えた幅広い視点からの実証的研究が求められよう。
著者
佐々木 閑 岩崎 夏海
出版者
新潮社
雑誌
新潮45
巻号頁・発行日
vol.30, no.9, pp.186-195, 2011-09
著者
植竹 智 原 秀明 平木 貴宏 岩崎 達郎 笠松 良崇 北尾 真司 小林 康浩 小無 健司 増田 孝彦 増田 亮 宮本 祐樹 岡井 晃一 大久保 翔 尾崎 亮太 笹尾 登 佐藤 帯子 T. Schumm 瀬戸 誠 重河 優大 S. Stellmer 鈴木 健太 渡部 信 山口 敦史 安田 勇輝 依田 芳卓 吉見 彰洋 吉村 浩司 吉村 太彦
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会講演概要集 72.1 (ISSN:21890803)
巻号頁・発行日
pp.789, 2017 (Released:2018-04-19)

229トリウムには,原子核としては異常に低い数eVの励起準位が存在することが知られている.この原子核遷移は電子に遮蔽されているため外乱の影響を受けにくく,レーザーにより直接励起できる可能性がある.そのため新世代高精度周波数標準としての応用を目指した研究が世界各国で進められている. しかしながら,先行研究で明らかになった遷移エネルギーは7.8±0.5eV (159±10nm) と不定性が大きいため,より精密な決定が急務である.我々はSPring-8の高輝度放射光X線による核共鳴散乱を用いた新しい手法により,原子核遷移周波数を精密に決定することを目指している.これまでにX線の高時間分解能検出器開発,高密度229トリウム標的開発などを進めてきた.講演では実験の現状について詳細を報告する.
著者
岩崎 雄一 本田 大士 西岡 亨 石川 百合子 山根 雅之
出版者
公益社団法人 日本水環境学会
雑誌
水環境学会誌 (ISSN:09168958)
巻号頁・発行日
vol.42, no.5, pp.201-206, 2019 (Released:2019-09-10)
参考文献数
21
被引用文献数
1

水生生物保全を目的とした水質環境基準が設定された直鎖アルキルベンゼンスルホン酸及びその塩 (LAS) の濃度が高い河川地点の特徴を評価するために, 2015年度の水質測定結果を用いて, LAS濃度が0.02 mg L-1 (淡水域の水質環境基準の最小値) を超過する河川地点 (LAS高濃度地点群) とLAS濃度が0.02 mg L-1以下の地点において, ①水面幅 (河川規模の指標) , ②周辺の土地利用, ③有機汚濁 (生物化学的酸素要求量:BOD) の程度を比較した。その結果, LAS高濃度地点群は, ①水面幅の変化が少なく小規模の河川, ②周辺に森林や農地が少なく, 住宅地や市街地が密集している都市域, ③BODが高く有機汚濁が進行した河川, に割合として多くみられることが示唆された。着目する化学物質について高濃度地点の特徴を把握することは, 水生生物の保全効果という観点から管理方策を検討する上で有用な判断材料となるだろう。
著者
竹井 仁 柳澤 健 岩崎 健次 富田 浩 齋藤 宏
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.20, no.5, pp.294-299, 1993-09-01 (Released:2018-09-25)
被引用文献数
4

歩行速度と勾配の変化に関して,生理的コスト指数(Physiological Cost Index : PCI)と METSとの関係を検討した。対象は健常男性10名で,MacGregor等による1周30mの8字型平地歩行でPCIを測定した。またトレッドミルを用いた平地歩行,勾配歩行,Bruce法による連続歩行について各々PCIとMETSを測定し比較検討した。PCIと歩行速度との関係は,各負荷とも有意な相関を示した。同速度に対するPCIの値はトレッドミル平地歩行が最も低く,勾配歩行,Bruce法による連続歩行の順に高かった。PCIとMETSとの関係は,勾配歩行で最も高い相関(r = 0.87)を示した。臨床的にはPCIという簡便な方法を用いてエネルギー消費を間接的に推測出来るが,運動負荷方法によりPCIが異なるため,応用するには注意が必要である。
著者
岩崎 高介 久本 欽也 鹿子 生和夫 上野 潔
出版者
West-Japanese Society of Orthopedics & Traumatology
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.4, no.2, pp.84-88, 1954-10-25 (Released:2010-02-25)

We investigated the patients of spinal injuries which occured according to labour accidents in Fukuoka Prefecture from August 1948 to May 1954. Results were as follows;1) In the each year, the number of the spinal injured were about 400 persons. The patients of spinal cord injury occured in about 30-40 persons, Fractures and dislocations of vertebral bodies happened on about 250 persons.2) Causes of accidents were much happened in the pit and 71.5% of cases occured according to the accidents in the coal-mine similarly.3) The injuries of vertebrae were the most frequent in the vertebra thoracica XII and lumbalis I.4) Fractures of processus costarius were most injured in vertebra lumbalis III and in the left side.5) The duration of treatment were 6 monthes in many people who had fracture and dislocation of vertebrae, except the spinal coal injured.
著者
名久井 忠 岩崎 薫 早川 政市
出版者
日本草地学会
雑誌
日本草地学会誌 (ISSN:04475933)
巻号頁・発行日
vol.27, no.3, pp.318-323, 1981-10-30 (Released:2017-07-07)
被引用文献数
1

トウモロコシホールクロップサイレージの品種および刈取時期と乳牛の末消化子実排泄との関係を検討した。供試品種は「ヘイゲンワセ」,「ホクユウ」,「P3715」の3品種で,刈取時期は乳熟期から過熟期までの2〜4ステージについて行なった。フォレージハーベスタ収穫における子実の完全粒割合は登熟とともに増加した。末消化子実の排泄は,サイレージの子実割合が30%以下ではほとんど認められないが,40%以上になると7〜13%排泄された。でんぷん排泄率は子実割合が30%以下でも,約10%排泄され,40%以上では15〜20%に達した。乳牛による刈取時期別TDN含量は,「ヘイゲンワセ」が乳熟期70.9%,黄熟初期73.6%,黄熟後期70.8%,過熟期66.3%であり,また,「ホクユウ」ではそれぞれ,67.4%(黄熟期),63.6%(過熟期)であった。「P3715」は63.0%(乳熟期),56.0%(糊熟後期)あり,早生品種が中・晩生品種よりも高い値を示した。
著者
岩崎 学
出版者
特定非営利活動法人 横断型基幹科学技術研究団体連合
雑誌
横幹 (ISSN:18817610)
巻号頁・発行日
vol.4, no.2, pp.97-100, 2010 (Released:2016-03-21)
参考文献数
4

The Japan Statistical Society is a professional society of statisticians founded in 1931. The mission of the society is to promote excellence in statistical research and research training, in statistical education, and in the practice of statistics as well. In this article, after a brief review of its long history the present activities of the society are presented such as academic journal publications, organization of annualmeetings, international affairs and also awarding of distinguished statisticians, among others. Future directions that the society aims to are also discussed.
著者
岩崎 宗治
出版者
河原学園 人間環境大学
雑誌
人間と環境 (ISSN:21858365)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.73-84, 2011-11-15 (Released:2018-04-23)

シェイクスピアの『ソネット集』(一六〇九)は、一五四篇のソネット連作と三二九行の物語詩「恋人の嘆き」を併せて一巻として出版された。これはサミュエル・ダニエルの『ディーリア』の構成に倣って書かれた作品であって、全巻を一つのまとまりとして読むと、この詩集は愛の動因をキューピッドに帰するペトラルカ恋愛詩の伝統を棄てて、現実の人間の性的欲望を愛の動因とする恋愛詩集であると読める。このように愛の核心を欲望と認知することは、近代個人主義の一面と見ることができる。
著者
岩崎 俊樹 中野 尚 杉 正人
出版者
公益社団法人 日本気象学会
雑誌
気象集誌. 第2輯 (ISSN:00261165)
巻号頁・発行日
vol.65, no.4, pp.555-570, 1987
被引用文献数
39

本論文では新しく開発中の台風進路予報モデルの概要とその予報性能について述べる。この実験モデルは北半球モデルに1-way で接続された局地モデルである。間隔50kmの一様な水平格子と8層の鉛直格子によって構成され,その予報領域は4000km&times;4000kmである。積雲対流スキームには Kuo 方式を採用している。各計算スキームは台風が良く維持されるように調整されている。初期場には適切なモデル台風が客観解析に重ね合わされている。<br>このモデルは1985年に観測された台風の中心示度や移動を精度よく予報した。また,衛星による雲画像と比較すると,台風と梅雨前線の間に強い相互作用があるケースでも,複雑な降水分布の振舞を良く予報できた。<br>インパクトテストによれば,主観解析の精度や北半球モデルの性能は実験モデルの予報精度に大きな影響を及ぼすので,それらにも十分配慮する必要があることが示唆された。
著者
堀江 淳一 鈴木 圭輔 中村 利生 岡村 穏 岩崎 晶夫 平田 幸一
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.57, no.4, pp.174-179, 2017 (Released:2017-04-28)
参考文献数
22
被引用文献数
1

症例は基礎疾患のない26歳男性.視覚異常に続く痙攣,意識障害の14日後に頭痛,発熱が出現した.頭部MRIでは左帯状回の信号異常をみとめた.髄液検査では単核球優位の細胞増多をみとめ髄液human herpes virus (HHV)-6 PCR陽性からHHV-6脳炎,症候性てんかんと診断した.臨床症状はアシクロビル投与により速やかに改善した.3ヶ月後体幹,上下肢に異常感覚が出現し,多発性深部白質病変,中小脳脚病変,頸髄病変を認めたがステロイドパルス療法により改善した.てんかんで初発し,急性散在性脳脊髄炎の併発をみとめたHHV-6脳炎を経験した.免疫能正常成人の原因不明の脳炎の鑑別としてHHV-6脳炎を考慮する必要がある.
著者
長澤 郁子 岩崎 多恵 増田 陸雄 五島 衣子 岡 秀一郎 吉村 節
出版者
昭和大学・昭和歯学会
雑誌
昭和歯学会雑誌 (ISSN:0285922X)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.142-145, 2005-06-30 (Released:2012-08-27)
参考文献数
11

静脈内鎮静法の施行時に, フルマゼニルの投与直後に血圧上昇, 頻脈および不穏状態をきたした症例を経験した.患者は59歳女性, 体重60kg.2種類の降圧薬を服用している.静脈内鎮静法下で, 下顎デンタルインプラント埋入手術を施行した.手術終了まで良好な鎮静状態で経過した.手術終了後, 鎮静状態からの回復が不十分だったため, フルマゼニルを0.1mgずつ総投与量0.2mgを静脈内投与した.その直後からめまい, 胸部不快症状を訴え, 血圧と脈拍の急激な上昇と一過性の不穏状態をきたした.約30分後には, 不快症状は緩解し, 発症から1時間後には帰宅可能となった.後日, 既往歴の再確認を行った結果, 精神安定薬の服用中であることが判明し, 今回の不快症状はフルマゼニル投与後の一過性の離脱症状と推測された
著者
松井 求 岩崎 渉
出版者
東京大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2019-06-28

本研究計画ではまず、生態学と情報学の新たな複合領域である「機能インフォマティクス」を創成する。本領域が収集する情報は(i) 環境コンテキストと微生物メタゲノム、(ii) 微生物機能情報に紐づけられた個々の種のゲノム情報、(iii) メタボロームと代謝パスウェイ遺伝子の共起関係、のように従来の解析に用いられる情報よりも圧倒的に多様かつ多量である。そこで、高次元・大規模な環境コンテキスト情報から「微生物が発現する機能と環境の相関」を明らかにするための新規情報処理技術を開発する。次に、集積された情報に本技術を適用し、領域が設定するモデル圃場の「ポストコッホ機能生態系モデル」を創成する。