著者
萩原 純二 掛本 勝治 阿部 健蔵 上原 義昭 町田 彌
出版者
Japan Society for Atmospheric Environment
雑誌
大気汚染学会誌 (ISSN:03867064)
巻号頁・発行日
vol.18, no.5, pp.469-473, 1983-10-20 (Released:2011-11-08)
参考文献数
11

汚泥乾燥炉やZimmermann Processプラソトからの排ガス中に含まれる高濃度のアルデヒドを亜硫酸ナトリウムとの付加反応を利用して除去するため, 水溶液中の亜硫酸ナトリウムの空気酸化 (分解) を防止する実験とアルデヒドの吸収条件について検討した。水溶液中の亜硫酸ナトリウムの空気酸化防止剤はグリセリンが最も適しており, アルデヒドの最適吸収条件は, 常温で, ガス空塔速度は1.0~1.7m/s, 液ガス比は2l/m3以上, 吸収液のpHは7前後, グリセリンの添加量は3%前後, 亜硫酸ナトリウム濃度はアルデヒド250PPmに対して5×10-2mol/l (Na2SO3/R・CHOのモル比9) であった。この吸収条件でZimmermann Processのプラントから排出される高濃度のアルデヒド (約170PPm) は臭気濃度500以下でほぼ完全に除去できた。
著者
阿部 健人
出版者
日本情報経営学会
雑誌
日本情報経営学会誌 (ISSN:18822614)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1-2, pp.102-113, 2020 (Released:2020-09-23)
参考文献数
46

This paper examines political aspects of valuation practice, setting a goal of ROE (Return on Equity)8% to achieve sustainable value creation for Japanese companies. After carefully analyzing the 2008 financial crisis, it was found that corporate governance reforms were implemented globally to overcome short-termism. The Japanese government also implemented corporate governance reforms, and METI (The Ministry of Economy, Trade and Industry) published the Ito Review in 2014 and set a ROE8% as a goal for sustainable value creation. However, instead of promoting sustainable value creation by Japanese companies, this led to actions that focused on shortterm results.
著者
登島 早紀 岡本(中村) 理恵 阿部 健一 坂嵜 潮 小松 春喜 國武 久登
出版者
一般社団法人 園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.16, no.3, pp.345-352, 2017 (Released:2017-09-30)
参考文献数
32
被引用文献数
2 3

温暖な日本の気候に適し,健康機能性を有するラズベリー品種の作出のため,環境適応性の高い在来野生種ナワシロイチゴ(Rubus parvifolius L.)とラズベリー‘インディアンサマー’(R. idaeus L.)の種間交雑を行った.葉,花および果実の形態的調査において,‘07RUBIXP01’は両親の中間的な値を示し,RAPD分析によるDNA評価でも雑種性が確認された.‘07RUBIXP01’は小さな刺が見られるものの,暖地環境下でも旺盛な生育を示し,両親に比べ果実重が有意に高いことが確認された.総ポリフェノール,アントシアニンおよびエラジタンニン含量測定において,‘07RUBIXP01’は両親の中間的な値を示した.特にエラジタンニン含量において‘インディアンサマー’と比べ約4倍高い値を示した.さらに,糖と有機酸含量の測定では,両親に比べ糖酸比が高く,食味に優れていた.2012年に‘07RUBIXP01’として品種登録し(農林水産省品種登録第21801号),今後日本の温暖地域において有望なラズベリー品種として期待できる.
著者
阿部 健一郎 鈴木 穣 青木 不学
出版者
公益社団法人 日本繁殖生物学会
雑誌
日本繁殖生物学会 講演要旨集 第109回日本繁殖生物学会大会
巻号頁・発行日
pp.P-13, 2016 (Released:2016-09-16)

【目的】受精後の最初期に生じる遺伝子発現はzygotic gene activation(ZGA)と呼ばれている。マウスにおいてはまず1細胞期のS期にminor ZGAと呼ばれる遺伝子発現が生じ,この発現パターンは2細胞期のG1期まで維持される。その後,2細胞期のS期の進行に伴いminor ZGAとは大きく発現パターンが異なるmajor ZGAと呼ばれる遺伝子発現が生じる。これまでにmajor ZGAの特徴およびその機能については詳細に調べられているが,minor ZGAについては十分に明らかにされていない。そこで,受精後の最初の遺伝子発現であるminor ZGAの胚発生における役割を明らかにすることを目的として研究を行った。【方法】minor ZGAが開始される前に,RNA polymerase II(Pol II)のリン酸化酵素を可逆的に阻害する,5,6-dichloro-1-β- ribofuranosyl-benzimidazole(DRB)を培地に添加し,その後major ZGAが生じる2細胞期のS期にDRBを培地から除去し,転写を再活性化させた。これによりminor ZGAのみを時期特異的に阻害した。この条件下で胚発生を観察し,さらにRNAシーケンス解析によりDRB処理胚と未処理胚の遺伝子発現パターンを比較した。【結果】通常の胚は受精後96時間で95%が胚盤胞に到達するのに対し,DRB処理した胚では僅か7%しか胚盤胞に到達せず,65%の胚が2細胞期胚で発生を停止していた。さらに胚発生が停止した原因を究明するために,RNAシーケンス解析によりDRB処理した2細胞期胚と未処理の2細胞期胚の遺伝子発現パターンを比較したところ,本来2細胞期で発現が大幅に上昇するはずの,M期の進行に必要な3つの遺伝子が抑制されていた。これらの結果によりminor ZGAは胚発生の進行に必須なmajor ZGAを引き起こす役割があることが明らかになった。
著者
阿部 健太郎 三浦 智史 藤城 法子 沖崎 歩 吉野 名穂子 青木 茂 内藤 明美 真野 泰成 齊藤 真一郎 山口 正和 森田 達也
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.85-91, 2021 (Released:2021-03-22)
参考文献数
15

【目的】進行がん患者の遺族からみた多剤併用の状況と内服負担に関する体験や認識を明らかにする.【方法】がん患者の遺族303名に自記式質問票を郵送し,回答を得た.1回6錠以上の内服を多剤併用群,1回6錠未満の内服を非多剤併用群とし,内服負担や体験,認識について単変量解析を行った.102名の結果を解析した(有効回答率33.7%).【結果】多剤併用群(65名)は,非多剤併用群(37名)よりも遺族が患者の内服負担を感じた割合が高値であった(43.1% vs 10.8%,p<0.01).内服負担が少ない服用方法としては,現状よりも1回の服用錠剤数を減らしたいと希望していた.多剤併用群の遺族は,内服薬が多いことの懸念が強く,医療者からの内服薬に関する説明や相談できる医療者を希望していた.【結論】医療者は,服薬状況の確認とともに薬に関する家族の懸念についても十分に配慮する必要があることが示唆された.
著者
大隅 英貴 安部 恵介 阿部 健一
出版者
The Institute of Electrical Engineers of Japan
雑誌
電気学会論文誌D(産業応用部門誌) (ISSN:09136339)
巻号頁・発行日
vol.116, no.4, pp.471-476, 1996-03-20 (Released:2008-12-19)
参考文献数
8

Recently in the conurbation area, traffic congestion on railway system is very terrific and the commutation area have been spread out year after year. So it is required to reduce traffic congestion and to shorten time to arrive at the destinations. Recent development of information system in a railway system makes it possible to know more accurate passengers demand in real time. In this paper, we propose a method to make more flexible train schedule based on passengers demand. The proposed method can make a train schedule to satisfy the most amount of demand and make the total trip time of passengers smallest. By setting number of trains and their start times, stop patterns of trains are automatically generated and evaluated by train traffic simulations and passengers flow simulations. These simulations are executed repeatedly to evaluate trial schedules in the planning process and so efficient simulation methods are also proposed. The effectiveness of the proposed method is examined through some examples of applications based on practical railway models.
著者
阿部 健一
出版者
教育心理学研究
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.73-77, 1988

The development of 3 to 6-year-old children's orienting activity was investigated by examining the accuracy of their estimation as to whether they could jump over an object. Sixty children in each age group were put into three different conditions of jumping. In Standard Condition, the children stood in front of a white line and stepped back as far as possible from where they judged to be able to jump and then were to jump from there. In Physically Loaded Condition, the children performing under the same condition as described above except for a cushion they were to hold in their arms. In Objectively Loaded Condition, the similar procedure was employed except that the children had to jump on a 30&times;30cm-mat whithout falling out of it.Analyses of the discrepancy between their estimation and actual performance showed that (a) orienting activity developed all through the 3 to 6 year-old bracket, and (b) 6-year-old children's orienting activity was shown differenciating according to conditions.
著者
齋藤 政彦 山田 泰彦 太田 泰広 望月 拓郎 吉岡 康太 野海 正俊 野呂 正行 小池 達也 稲場 道明 森 重文 向井 茂 岩崎 克則 金子 昌信 原岡 喜重 並河 良典 石井 亮 藤野 修 細野 忍 松下 大介 阿部 健 入谷 寛 戸田 幸伸 中島 啓 中村 郁 谷口 隆 小野 薫 ラスマン ウェイン 三井 健太郎 佐野 太郎
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2012-05-31

不分岐な不確定特異点を持つ接続のモジュライ空間の構成,リーマン・ヒルベルト対応の研究により,対応するモノドロミー保存変形の幾何学を確立した.また,混合ツイスターD加群の理論の整備,可積分系の幾何学的研究において種々の成果を得た.高次元代数幾何学においては,端末的3次元射影多様体のある種の端収縮射の分類や, コンパクトケーラー多様体の標準環の有限生成性などの基本的結果のほか,モジュライ理論,シンプレクテック多様体に関する種々の成果を得た.量子コホモロジーの数学的定式化や,ミラー対称性の数学的理解についても大きな成果を得た.また,代数多様体の層の導来圏に関する研究においても種々の成果を得た.
著者
渡辺 弘之 阿部 健一 星川 智之 Prachaiyo Buared Sahunalu Pongsak Khemnark Choob
出版者
京都大学
雑誌
東南アジア研究 (ISSN:05638682)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.45-54, 1990-06
被引用文献数
1

この論文は国立情報学研究所の学術雑誌公開支援事業により電子化されました。
著者
釜谷 博行 阿部 健一
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌C(電子・情報・システム部門誌) (ISSN:03854221)
巻号頁・発行日
vol.122, no.7, pp.1186-1193, 2002-07-01 (Released:2008-12-19)
参考文献数
22

The most widely used reinforcement learning (RL) algorithms are limited to Markovian environments. To handle larger scale partially observable Markov decision processes, we propose a new on-line hierarchical RL algorithm, which is called Switching Q-learning (SQ-learning). The basic idea of SQ-learning is that non-Markovian tasks can be automatically decomposed into subtasks solvable by multiple policies, without any other information leading to good subgoals. To deal with such decomposition, SQ-learning employs ordered sequences of Q modules in which each module discovers a local control policy based on Sarsa (λ). Furthermore, a hierarchical structure learning automaton is used which finds appropriate subgoal sequences according to LR-I algorithm. The results of extensive simulations demonstrate the effectiveness of SQ-learning.
著者
渡邉 和男 河瀬 真琴 マシウス ピーター 西川 芳昭 松井 健一 阿部 健一 香坂 玲 阿部 健一 香坂 玲 院多本 華夫 渡邊 高志 磯崎 博司 藤村 達人 箕輪 真理 木村 武史 王 碧昭 伊藤 太一 帳 振亜
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

農業食糧及び薬用遺伝資源の多様性について、国境を超越して生存する少数民族に関わり農家保全の実地・実験調査を実施した。ミャンマー北部、ミャンマー、タイとラオスの国境地帯について山間部を主体に研究を実施した。過剰開発や貨幣経済の浸透、さらに不均衡な情報の供給と啓蒙の欠如で、在来の植物遺伝資源が絶滅危惧になっていることやその伝統的文化に支援された知見が急速に失われてきていることがわかった。モノグラフや公的機関の報告書として情報発信した。
著者
阿部 健太 佐々木 正巳 鈴木 勝裕
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. A・P, アンテナ・伝播 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.605, pp.29-36, 2002-01-17

本論文では、SARデータの位相情報を利用して積雪の深さと密度(比誘電率)を推定する2つの方法を提案している。一つは、オフナディア角を可変することができるSARを用いる方法である。この方法では、同一軌道からの観測により得られる位相情報と、異なる軌道からの観測により得られる位相情報を利用する。そこで、そのSARデータの位相情報のみから積雪の深さと密度の値を推定するアルゴリズムについて、理論的な検討を行っている。もう一つは、異なる周波数で観測する二つのSARを用いて、積雪がある時期と無い時期に同一軌道から観測して得た二つのSARデータを干渉させたときに得られる干渉縞から、積雪深の変化量と比誘電率を推定する方法である。その方法についても理論的な検討を行っている。理論的な解析の結果、積雪の深さと密度を推定する上でオフナディア角を可変できるSARの利用は有効であることを示した。また、異なる周波数のSARを用いることで、積雪深の変化量と比誘電率を推定できることを示した。
著者
阿部 健志 渡邊 敏正
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告システムLSI設計技術(SLDM)
巻号頁・発行日
vol.1998, no.10, pp.41-48, 1998-01-30

矩形双対グラフを用いたプリント基板レイアウト設計では,各部品矩形内に部品を配置し,部品端子間の配線として,まず,対応する端子矩形間を配線矩形を通るパスで結ぶことを行う.配線を完了するためには,端子矩形まで到達している配線を更に部品矩形内部におかれている部品の実端子まで延長しなければならない.各部品矩形は対応する部品がその内部に配置可能となるような大きさ以上であることは必要である.しかし,前述の配線延長がその内部で可能である形状まで部品矩形の拡大が生じるかもしれない.その際には最小の拡大に抑えることが望まれる.本研究では,いま述べた意味での部品矩形サイズの下界値を求めるために,非交差道を用いた配線領域の見積り手法を提案し,その有効性を実験により評価する.In designing layouts of printed wiring boards with rectangular dualization, layouts are produced by placing elements within corresponding element-rectangles and by routing among terminals. Routing is separated into two stages. The first stage is to obtain wiring among terminal-rectangles. The second stage is done within each element-rectangle and is to find paths, each connecting arm actual pin of the element in this rectangle and the corresponding auxiliary terminal in each terminal-rectangle. The size of each element-rectangle has to be. large enough to make the second stage rotting possible, while this size should be kept as small as possible so that the total size of the board may be minimized. The subject of the paper is to propose a method' of estimating the smallest possible size of a given element-rectangle in which the second stage routing can be completed. Experimental results are provided to show capability of the proposed method.