著者
吉田 和佳奈 齋藤 栄 酒向 孫市 野田 政充 川口 諭 新井 一也 安齋 沙織 久保田 聡 渋谷 清 町田 充 堀野 忠夫 青木 学一 尾鳥 勝也
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.142, no.8, pp.893-900, 2022-08-01 (Released:2022-08-01)
参考文献数
12

“Leukerin® powder 10%” containing mercaptopurine (6-MP) is an oral anticancer drug that requires careful handling. As a powder formulation, there are risks of exposure due to scattering during dispensing and possible 6-MP contamination to other drugs due to adhesion to the packaging machine. We previously reported that wiping with an alcohol-containing towel is useful for removing scattered powder after dispensing. However, it is recommended to wipe disk-type powder-packaging machines with water instead of cleaning with the alcohol-containing towel. Hence, we scattered 6-MP powder 100 mg (total amount of 6-MP: 10 mg), and then wiped with water three times using different types of cloth each time. We confirmed that third time wiping cloth did not have any 6-MP. Furthermore, we confirmed that the adhering 6-MP could be removed by wipe-cleaning (water-wiping twice and dry-wiping once) after dispensing 6-MP powder at two pharmacies that routinely dispensed 6-MP powder using a disk-type powder-packaging machine. In addition, we confirmed the adhesion of 6-MP in parts of the machine not cleaned by wipe-cleaning and also in parts that were washed only with water, in both the pharmacies. Based on the above observations, we recommend the following steps for cleaning disk-type powder-packaging machines after dispensing 6-MP powder: (1) wipe-cleaning that includes water-wiping twice and then dry-wiping once, (2) cleaning all areas of the packaging machine, and (3) wipe-cleaning with water before washing with water.
著者
加藤 博久 村上 雅彦 新井 一成 草野 満夫
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
雑誌
消化器内視鏡の進歩:Progress of Digestive Endoscopy (ISSN:03899403)
巻号頁・発行日
vol.48, pp.156-157, 1996-06-07 (Released:2015-03-20)
参考文献数
4
被引用文献数
1 1

It has been reported that one of the effects of proton pump inhibitor (PPI) is inhibition from exocrine pancreas. We treated two cases of reflex esophagitis due to total gastrectomy with PPI and they were cured soon. Case 1 : A 71-year-old man was operated upon total gastrectomy (6-interposition) for early gastric cancer. He had felt aphagia and heart burn from ten days after operation. We had been following up him for three years with camostat mesilate, but his symptoms had been unchanged and the endoscopy had revealed esophagitis which was Savary-Miller (SM) stage III. Case 2 : Total gastrectomy (Roux-Y) for early gastric cancer was carried out to a woman who was 53 years old. Her symptoms were nausea and heart burn from eight days after operation. She had never been treating by any medicines. Four months after operation, her symptoms had been stronger and endoscopic findings was esophagitis of SM stage III. In both cases, their symptoms were got under control soon and esophagitises were changed to SM stage I-II with single medication of PPI for several weeks.
著者
新井 一寛
出版者
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科
雑誌
アジア・アフリカ地域研究 (ISSN:13462466)
巻号頁・発行日
no.6, pp.471-488, 2006

This article elucidates the initial formation process of a Sufi order through a certain saint's relation with his devotees. This saint is a descendant of Prophet Muhammad. His devotees think that he has knowledge of Islam, special power by which he can even kill people, and personal magnetism. I consider that the community that is formed around the saint is one in which devotees share the original Islamic view of the world, and which represents the initial state of Sufi orders before systematization. Before the 19th century, when the institutionalization and systematization of Sufi orders by the state started, there were religious groups centering on a certain charismatic person in Egypt.
著者
新井 一寛
出版者
「宗教と社会」学会
雑誌
宗教と社会 (ISSN:13424726)
巻号頁・発行日
no.12, pp.37-63, 2006-06-03

従来のイスラーム研究における単線的な「イスラーム近代化論」、あるいはモダニストやイスラーム主義者による知性を重視した宗教の合理化論を研究するだけでは、現代イスラームにおける宗教的価値の見直しの潮流の重層性を包括的に捉えるのは不十分である。ジャーズーリーヤ教団は、多くの「モダニスト」によって構成されており、近代志向の強い教団である。しかし、モダニストやイスラーム主義者、近代志向の教団が、呪術的諸行為を批判するのと同様に、トランス状態を含む情動的諸行為を嫌悪・批判するなかで、法的イスラームに代表される静的宗教に対して、神秘主義であるスーフィズムがその起源から本来的に持っていた動的宗教としての役割を、本教団は再評価・実践している。本稿では、近代以降、スーフィー教団同様に、イスラーム主義者やモダニストから、非正統的イスラーム、前近代の遺物として批判の矢面に立たされているマウリドにおいて、ジャーズーリーヤ教団がどのように活動を行っているのかを考察している。
著者
宮嶋 雅一 木村 孝興 近藤 聡英 下地 一彰 新井 一
出版者
一般社団法人日本脳神経外科コングレス
雑誌
脳神経外科ジャーナル (ISSN:0917950X)
巻号頁・発行日
vol.22, no.4, pp.276-282, 2013 (Released:2013-04-25)
参考文献数
34

未熟児の水頭症の主な病因は脳室内出血であり, 出血の程度と水頭症の発症には相関がある. 髄鞘化に乏しい未熟な脳は圧迫を受けると容易に変形するため, 未熟児では頭囲が拡大する前に著明な脳室拡大を生じる. 周術期管理は, 利尿剤やステロイド剤の投与などの内科的治療と腰椎穿刺の反復, 髄液リザーバー留置による間欠的髄液穿刺排液, 脳室帽状腱膜下シャント, PIカテーテルによる持続脳室ドレナージなどの外科的治療がある. その後進行性に脳室拡大を認める場合は, 患児の体重が2,000gを超えた時点で, VPシャントを行う. シャント術は機能不全や髄液過剰排出などの合併症が問題となるが, 特に未熟児脳室内出血後水頭症では, 治療に難渋する多嚢胞性水頭症や孤立性第4脳室をきたしやすい. 将来の精神運動発達障害の要因は, 水頭症よりも出血の重症度と分娩前後の問題によると考えられている. 未熟児水頭症では, その周術期管理が患児の予後を左右する重要な要因になる.
著者
新井 一郎
出版者
日本薬史学会
雑誌
薬史学雑誌 (ISSN:02852314)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.1-6, 2015 (Released:2020-12-02)

PMID: 26427094 [Indexed for MEDLINE]
著者
桑原 博道 墨岡 亮 新井 一 小林 弘幸
出版者
一般社団法人日本脳神経外科コングレス
雑誌
脳神経外科ジャーナル (ISSN:0917950X)
巻号頁・発行日
vol.20, no.4, pp.278-288, 2011-04-20 (Released:2017-06-02)
参考文献数
6
被引用文献数
2 2

本邦における脳神経外科領域の医療裁判例30を分析した.裁判上の争点は,いくつかに類型化されるが,このうち説明義務違反に関しては,他の争点に比して肯定されやすい傾向にあった.低侵襲治療もすでに裁判の対象となっており,低侵襲であることのメリットを過度に強調するかのような説明には注意が必要である.判決言渡しまでの期間は大幅に短縮されているが,脳神経外科医などの外科医にとって,裁判を起こされること自体が精神的苦痛であることに変わりはない.また,手技ミスなど,手術に関係する過失を理由とする裁判の増加は,外科手術施行の萎縮,ひいては外科医希望者の減少につながる.そこで,脳神経外科などの外科領域においても,産科領域と同様の無過失補償制度を導入することも考慮に値する.ただし,補償額を算定するにあたって,原疾患や術式の難易をどのように考慮するかが,大きな課題である.
著者
宮嶋 雅一 下地 一彰 木村 孝興 新井 一
出版者
一般社団法人日本脳神経外科コングレス
雑誌
脳神経外科ジャーナル (ISSN:0917950X)
巻号頁・発行日
vol.26, no.8, pp.564-573, 2017 (Released:2017-08-25)
参考文献数
11
被引用文献数
4 2

2014年11月にJNS Pediatricsに掲載された米国ガイドラインに基づいた小児水頭症の標準治療について概説する. このガイドラインでは以下の9つの臨床的課題が取り上げられている. すなわち, ①未熟児出血後水頭症の管理, ②脳室カテーテル留置における内視鏡, 磁場式ナビゲーション, 超音波の有用性, ③シャント術と内視鏡的第三脳室底開窓術の予後の比較, ④種々のシャントバルブによる治療効果の比較, ⑤抗生剤の術前投与の有効性の有無, ⑥抗生剤入りのシャントシステムと通常のシステムの比較, ⑦シャント感染の治療法, ⑧脳室穿刺部位と脳室カテーテル先端の留置位置の比較, ⑨脳室サイズの測定はシャント治療効果の判定となるか否か. これらの問題に対してシステマチックレヴューが行われ, エビデンスベースのガイドラインとして報告されており, それぞれの研究結果および推奨する方法が紹介されている.
著者
尾原 裕康 野中 康臣 宮嶋 雅一 新井 一
出版者
日本脊髄外科学会
雑誌
脊髄外科 (ISSN:09146024)
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, pp.217-222, 2010 (Released:2017-05-11)
参考文献数
24

The Currarino triad was first described by Currarino et al as a combination of presacral mass, bony sacral defect, and anorectal malformation. Neuroanatomic malformations associated with this hereditary syndrome are anterior sacral meningocele, teratoma, tethered cord syndrome and Chiari malformation. In this paper the authors report four surgically treated cases of Currarino triad. The patients' age at first admission was between 1 month and 8 months, 3 patients were female and one was male. Initial symptoms were meningitis, periproctal abscess, constipation and abdominal mass. The indication for surgery was different in each case. The combination of the pathological findings of the presacral mass and the tethered cord in our cases were different in all patients. All patients showed tethered cord in our cases, although tethered cord was reported in only approximately 18% of the patients with the Currarino triad reported in the literature. The Currarino triad is categorized as a of hereditary abnormality but each case shows various combination of anomaly. It is therefore necessary to understand the condition of each individual case and to determine the proper strategy for treatment accordingly.
著者
久保田 将之 吉岡 さんご 新井 一司 松下 範久
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会大会発表データベース
巻号頁・発行日
vol.127, 2016

キイチゴ属4種の分布拡大において、種子繁殖と栄養繁殖がどの程度寄与しているのかを推測するために、マイクロサテライト(SSR)マーカーを用いた多型解析により各種のクローン構造を調査した。東京都奥多摩町(以下奥多摩)と東京大学秩父演習林(以下秩父)のスギ幼齢林内に、それぞれ8 m×13 mと5 m×10 mの調査区を設定し、調査区内の全ラメットの遺伝子型を、4遺伝子座のSSRマーカーを用いて決定した。その結果、奥多摩の調査区ではモミジイチゴ94ラメットが4ジェネットに、ニガイチゴ100ラメットが7ジェネットに、クマイチゴ53ラメットが13ジェネットに区別された。秩父の調査区ではモミジイチゴ29ラメットが7ジェネットに、ミヤマニガイチゴ115ラメットが6ジェネットに、クマイチゴ116ラメットが42ジェネットに区別された。ラメット数に対するジェネット数の比は、どちらの調査地でもクマイチゴが最も高かった。これらの結果から、クマイチゴは、他種よりも分布拡大への種子繁殖の寄与が大きいと推測された。クマイチゴは他種より埋土種子が多いか、実生の生存率が高い可能性があると考えられる。
著者
新井 一郎 津谷 喜一郎
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.161-171, 2011 (Released:2011-07-08)
参考文献数
9
被引用文献数
1

漢方の英語論文において文献データベースで付与されているキーワードと論文中の漢方の英語表現との関係を調査し,漢方が英語論文中でどのように表現されるべきかを考察した。まず,The Cochrane Library中のCENTRALからPubMed由来の漢方論文を選出した。“Medicine, Kampo”というMedical Subject Headings(MeSH)が付与されている論文は,本MeSHが設定された2000年以後では53報中13報と少なかった。次に,論文中の“Kampo”という言葉の有無や漢方が“Japanese medicine”と表現されているかどうか,また,それと“Medicine,Kampo”付与との関係を調査した。その結果,論文中に“Kampo”と“Japanese”を含む表現が併記されていると,“Medicine,Kampo”が付与される割合が高いことが判明した。英語論文を書く場合には,漢方の英語表現として“Kampo”および“Japanese”が含まれる“Kampo medicine (traditional Japanese medicine)” のような表現を用いるべきである。
著者
葉山 佳一 新井 一仁 石川 晴夫
出版者
日本矯正歯科学会
雑誌
Orthodontic waves : journal of the Japanese Orthodontic Society : 日本矯正歯科学会雑誌 (ISSN:13440241)
巻号頁・発行日
vol.59, no.5, pp.303-311, 2000-10-25
参考文献数
39
被引用文献数
1

正常咬合者の歯列弓形態には人種差や個人差が認められるが, 個人の上下顎歯列弓形態は調和していると考えられている.しかしながら, 上下顎で異なる形態的特徴を報告した研究もあり不明な点が多い.本研究の目的は, 正常咬合者の上下顎歯列弓形態に四次多項式を適合し, 各項の係数から上下顎歯列弓形態の相関関係について検討することである.資料として, 本学の学生および職員約3, 500名の中から選択した正常咬合者30名(男女各15名, 平均23.2歳)の口腔模型をもちいた.教室で考案した計測システムは, 非接触三次元形状計測装置(VMS-250R, (株)UNISN), graphic workstation (Indigo 2, Silicon Graphics Inc.), ならびに三次元CAD software (SURFACER, Imageware Inc.)から構成される.通法にしたがって口腔模型を測定し, 上下顎にそれぞれ基準平面として咬合平面を設定したあと, 各歯の切縁中央, 犬歯尖頭, ならびに臼歯では頬側咬頭頂の座標値を算出した.なお大臼歯の計測点は近遠心咬頭頂の中点とした.さらにパーソナル・コンピュータ(Think-Pad 600, IBM Co.)とデータ処理ソフトウエア(Excel 97, Microsoft, Inc.)にて, 各被験者の上下顎の計測点にそれぞれ最小自乗法を用いて四次多項式(y=ax^4+bx^3+cx^2+dx+e)を適合した.被験者30例の上下顎ごとに各項の係数(a, b, c, d, ならびにe)の平均値と標準偏差を求め, さらに各係数について上下顎間で相関係数を算出後, 統計学的な検定を行った.四次多項式における各項の係数について上下顎間で算出した相関係数は, それぞれaは0.796, bは0.546, cは0.763, dは0.621, eは0.813であった.また統計学的な検定を行った結果, すべての項の係数において上下顎間で統計学的に有意な正の相関が認められた.このことから正常咬合者の上下顎歯列弓形態は相関関係があることが明らかとなった.
著者
新井 一郎 小松 靖弘 山浦 常 田口 進
出版者
The Japan Society for Oriental Medicine
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.31-36, 1997-07-20 (Released:2010-03-12)
参考文献数
18

桔梗湯の消化管ホルモン分泌に対する作用を健常人において検討するとともに, 慢性膵炎患者の腹部症状に対する効果を検討した。健常人において桔梗湯エキス顆粒5g投与により血漿コレシストキニン, セクレチン濃度の上昇が認められた。また, 桔梗湯エキス顆粒7.5g/日投与により慢性膵炎患者の腹痛, 圧痛, 下痢, 軟便などの自覚症状は消失した。これらのことから, 桔梗湯はヒトにおいてコレシストキニン, セクレチンなどの消化管ホルモン分泌を介する膵外分泌刺激作用を示す可能性があり, このことを通じて, 慢性膵炎患者の腹部症状に有効であると推測された。
著者
堤 佐斗志 荻野 郁子 近藤 聡英 宮嶋 雅一 野中 宣秀 鈴木 隆元 石井 尚登 伊藤 昌徳 安本 幸正 新井 一
出版者
特定非営利活動法人 日本脳神経外科救急学会 Neurosurgical Emergency
雑誌
NEUROSURGICAL EMERGENCY (ISSN:13426214)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.14-19, 2019 (Released:2019-04-03)
参考文献数
20

脳海綿状血管腫(Cerebral cavernous malformation: CCM)は過誤腫的な血管奇形である.多くは孤発性に発生するが,一部は家族性に発症し遺伝性疾患に分類される.本研究の目的は日本人における家族性CCMの臨床像と予後を検討することである.2006年から2017年の間に当院を受診,最終的に遺伝子解析まで行い家族性CCMの診断が確定した日本人12家系,計18例の家族性CCM患者を対象とした.詳細な病歴聴取,SWIまたはT2*画像による多発CCMs確認後ELISA法を用いて遺伝子解析を行った.計18例の初発症状は頭痛5(28%),けいれん発作4(22%),感覚障害3(17%),片麻痺2(11%),構語障害1(6%),水頭症1(6%),無症候2(11%)であった.画像上CCMの多くは脳実質内の境界明瞭な低輝度多発病変として描出された.18例中11例(61%)においてCCMsは両側大脳半球,両側小脳半球,および脳幹部を含み脳実質内にびまん性に発現していた.脊髄を撮像した8例中4例で多発性CCMsを髄内に認めた.遺伝子解析の内訳は8人(44%)がCCM1変異,6人(33%)がCCM2変異,1人(6%)がCCM3変異であった.残り3人(17%)においてはCCM1, 2, 3変異のいずれも同定されなかった.変異型とCCMsの大きさ,個数の間には一定の関連はみられなかった.平均7.5年の経過観察期間中,17例に神経症状の増悪,MRI上の新規病変出現はみられなかった.家族性CCMは多くの場合良好な予後が期待できる.家族性CCMの更なる理解のためには全塩基配列を対象とした包括的遺伝子解析が必要である.
著者
新井 一光
出版者
日本印度学仏教学会
雑誌
印度學佛教學研究 (ISSN:00194344)
巻号頁・発行日
vol.67, no.1, pp.487-482, 2018-12-20 (Released:2019-09-07)
参考文献数
7

Because the Chinese translations of the Dharmaguptaka Vinaya and Mahīśāsaka Vinaya lack any equivalent of the term “being a compassionate one” (kāruññatā), which expresses the motivation for the Buddha’s first sermon in current Pāli texts, and because Śākyamuni had no consideration for others leading up to attaining his enlightenment, the phrase “ca ...... sattesu ca kāruññataṃ paṭicca” was likely added by later generations. This shows that compassion as a motivation behind the Buddha’s first sermon cannot be traced directly back to Śākyamuni himself. Therefore, it is understood that the Buddha’s first sermon is not based on compassion.Between the two motives of “Brahmā’s entreaty” and “kāruññatā”, the latter only holds any significance when occurring after Brahmā’s entreaty. Therefore, it is likely wrong to treat the idea of having compassion towards others as the same as recognizing Brahmā’s entreaty when trying to understand the motivation behind the Buddha’s first sermon. However, if one were to explore the intentions of the authors of the Pāli texts, I suppose Buddhists who understood the motive of “ca ...... sattesu ca kāruññataṃ paṭicca” were critical of the motivation behind the Buddha’s first sermon expressed by the Brahmā’s entreaty and held a negative view of its significance.