著者
桃崎浩平 原 義幸 正井 康之 松浦 博 新田 恒雄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音声言語情報処理(SLP) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1997, no.16, pp.21-26, 1997-02-07

パーソナルコンピュータの高速化とオーディオチップの標準搭載により,音声合成・認識機能がソフトウェアだけで実現できるようになった.これにともなって,音声を利用したアプリケーションソフトウェアが容易に開発できるような環境が整いつつある.本文では,標準APIの一つである米マイクロソフト社のSAPIを中心に紹介するとともに,OCXを用いる応用ソフトウェア開発について解説する.Contemporary PCs provide sufficient computer power to accommodate Text-to-Speech(TTS) and Speech Recognition(SR) with no additional hardware. On the other hand, the environment for developing speech application software still remains in a big issue. In this paper, we first explain the Microsoft Speech API, as one of the standard APIs for speech technologies, and then present some examples of applocation software using SAPI and speech OCX.
著者
村本 健一郎 松浦 弘毅 椎名 徹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.77, no.12, pp.2353-2360, 1994-12-25
被引用文献数
13

落下中の降雪粒子の雪質を測定することは,降雪時における電波減衰を解析するために重要である.雪質は降雪粒子の密度(含水量)に大きく依存しているので,雪質は密度により表すことができる.本研究では,落下中の粒子の密度を長時間にわたって自動的に測定することを目的として,まず,画像処理による降雪観測法を用いて,落下中の個々の降雪粒子の粒径と落下速度を測定した.このとき同時に地上に落下したすべての粒子の重量を電子天びんを用いて測定した.粒子の粒径と落下速度のデータより得られる単位空間を通過するすべての粒子の体積の値とそれらの粒子の重量のデータより,落下中の粒子の密度の計算をした.更に,粒子の密度に影響を与える因子について考察することにより,画像処理データだけを使って,降雪強度を推定する手法を提案し,実際に適用した結果,実測値との良い相関が得られた.
著者
松浦 智佳子 小河 邦雄
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.51, no.6, pp.408-417, 2008
被引用文献数
2

Web of Scienceは,引用文献の検索や分析ができるデータベースとして有名であるが,2004年にその競合製品であるScopusが発表された。それぞれ特徴を持った機能を有しているが,実際にどのような違いがあるのかを評価した情報は少ない。今回,2社で共同評価を行い,両データベースの基本的な機能の比較,検索システムの特性などについて考察した。前編では,ライフサイエンス系のキーワードで実際に検索を行い,その結果を分析する。<br>
著者
勝野 眞吾 松浦 直己
出版者
兵庫教育大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2007

本研究では、少年院在院者に対して、いくつかの精神医学的尺度および心理学的質問紙を使用した調査を実施した。世界的にも女子における深刻な非行化群の研究例は少ない。本研究の目的は、女子少年院在院生を対象として、自尊感情や攻撃性、児童期のAD/HD徴候及び逆境的児童期体験における特性や明らかにすることである。またそれぞれの因子の関係性を解析し因果モデルを構築することである。その際、年齢と性別をマッチングさせた対照群を設定した。対象群はA女子少年院在院生41名で平均年齢は16.9(標準偏差1.7)歳。2005年12月から2007年5月までに入院した全少年を対象とした。両群にRosemberg版自尊感情尺度、日本版攻撃性質問紙、ACE(Adverse Childhood Experiences)質問紙、AD/HD-YSR(Attention Deficit/Hyperactivity Disorder-Youth Self Report)を実施した。対象群のみWISC-IIIを実施した。自尊感情尺度の結果、対象群の自尊感情は有意に低かった一方、攻撃性に有意差は認められなかった。ACE質問紙の結果両群には著明な差が検出され、対象群の深刻度が明らかとなった。AD/HD-YSRの結果、対象群は学童期から不注意や多動衝動性等の行動の問題が顕著であることが示唆された。またWISC-IIIの結果、対象群のFIQの平均値は79.4(SD=11.1)点であり、認知面の遅れが示唆された。相関分析では、攻撃性得点と自尊感情には有意な負の関係が認められ、攻撃性とACE score及びAD/HD-YSR得点には有意な正の相関が検出された。すなわちこれらの因子が攻撃性に影響を与えていることが示唆された。このような傾向は青年期のみならず、成人期以降も対象者(少年院在院者)に深刻な影響を与えると思われた。
著者
上田 達也 安倍 広多 石橋 勇人 松浦 敏雄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.47, no.4, pp.1063-1076, 2006-04-15
被引用文献数
8

インターネット上のノードを距離に基づいてクラスタリングすることができると,様々なネットワークアプリケーションで有用である.本論文では,インターネット上のノード集合をP2P 方式を用いて階層的にクラスタリングする手法を提案する.既存の手法と異なり,本手法はインターネットの構造に関する外部からの情報を必要とせず,ノード間の距離が測定できればクラスタリング可能であるため,実用性が高い.またシミュレーション実験によって,信頼性・スケーラビリティが高いこと,妥当なクラスタリング結果が得られることを確認している.Clustering Internet hosts by their network distance is quite useful for many Internet applications. In this paper, we propose a new peer-to-peer algorithm which forms hierarchical clusters of Internet hosts. Our clustering algorithm, which only requires measurability of network distance between any two hosts, is more practical than any other previously proposed one, which requires external information of the underlying Internet structure. In addition, we show simulation results demonstrating that reliability and scalability of our method are high and that our method can generate proper clustering results.
著者
土井 孝紀 田万里 耕作 柿原 康男 山本 節夫 栗巣 普揮 松浦 満
出版者
公益社団法人日本磁気学会
雑誌
日本応用磁気学会誌 (ISSN:18804004)
巻号頁・発行日
vol.22, no.3, pp.125-128, 1998-03-01
被引用文献数
5

Co-γFe_2O_3 longitudinal magnetic recording media obtained by annealing CoO-Fe_3O_4 were prepared on NiO underlayer. The coercivity HC was varied. with the Co content, namely, the atomic ratio of Co/Fe in Co-γFe_2O_3, and the oxygen partial pressure in deposition of Co-O-Fe_3O_4. The H_c of the media with Co/Fe=4 at% was 2000-3500 Oe, 1.3-3.6 times higher than that of Co-γFe_2O_3/NiO media without NiO underlayer. The grain size of Co-γFe_2O_3 became smaller with decreasing the thickness. The read/write characteristics of the media with no overcoat were evaluated in contact recording. Co-γFe_2O_3 media on NiO had higher D_<50> and lower medium noise than those of the media without NiO underlayer. kywe>Co-γFe_2O_3 / NiO underlayer / coercivity / longitudinal magnetic recording medium / R/W characteristic / contact recording</kywe>
著者
市川 徹 横山 隆 檜山 英三 松浦 雄一郎
出版者
特定非営利活動法人 日本小児外科学会
雑誌
日本小児外科学会雑誌 (ISSN:0288609X)
巻号頁・発行日
vol.31, no.5, pp.732-738, 1995
被引用文献数
2

広島大学第一外科において経験した小児期に初回手術を受けた先天性胆道拡張症(CBD)24例を一期的分流手術後3年以上経過例14例,初回内瘻術後再手術例4例,初回外瘻術(うち3例は胆道穿孔合併)後分流手術例6例に分け術後経過,合併症を術式別に検討した.一期的分流手術例では術後短期間膵炎や胆管炎症状を認めるものや,術後数年間肝内胆管拡張を認めるものも有るが徐々に軽減しており概ね問題は無い.胆道穿孔合併例や,初回胆管炎や膵炎が内科的にコントロールできないものには,初回胆汁外瘻造詮術を行い合併症予防のために有用であった.二期的分流手術後の術後経過も一期的分流手術例に比し差を認めず良好であった,これに対し初回内瘻造般例は,その後全例重篤な胆管炎を起こし,2年から15年後に分流手術を要しており,たとえ無症状でも早期に分流手術を行うべきである. CBD の分流手術にあたっては胆汁の充分なドレナージは当然必要であるが,膵管内 protein plug や結石を認め更に膵液流出障害が考えられる場合は膵液ドレナージ術の付加も考慮すべきである.
著者
松浦 理英子
出版者
講談社
雑誌
群像
巻号頁・発行日
vol.61, no.5, pp.234-237, 2006-05
著者
松浦 佐江子 本位田真一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.36, no.11, pp.2666-2680, 1995-11-15
被引用文献数
2

われわれの研究目的は仕様が変更された場合に、プログラムの作成プロセスを利用して既知のプログラムを修正し、変更要求を満たすプログラムを作成する方法を確立することである。われわれは広範囲言語Extended MLを用いた仕様・プログラム・プロセスを統一的に扱う枠組の上で仕様変更プロセスを形式化し、系統的な再利用方法を提案してきた。仕様変更プロセスは既知のモジュールから仕様変更の要求を満たす新しいモジュールを作成する仕様の差分定義プロセスと、プログラムを作成した過程である合成プロセスをまねるプロセスから成る。しかし、仕様変更は各々が独立に行われた複数の経験によって達成されることが多いので、一つのプログラム作成のプロセスをその都度利用するだけでは再利用の効率が良くない。また、過去に行った仕様変更と同様な仕様変更を行ってプログラムを得たい場合もある。本稿ではわれわれの提案した再利用方法を拡張し、複数の仕様変更プロセスを効果的に利用した仕様変更の実現方法を提案する。このような知識の積み重ねを支援するソフトウェァ開発環境を構築することによって、仕様変更に追従するプログラムの自動合成への道が開けると考える。