著者
松河 秀哉 北村 智 永盛 祐介 久松 慎一 山内 祐平 中野 真依 金森 保智 宮下 直子
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.31, no.3, pp.307-316, 2007
被引用文献数
4

本研究では,高校生から得られたデータに基づいて,データマイニングを活用した学習方略フィードバックシステム「学習ナビ」を開発した.システムの試験運用をふまえ,(a)モデルの妥当性(b)学習ナビで利用したメタファの有効性(c)ユーザからの主観的評価の観点から評価を行い,以下の結果を得た.(a)モデルが仮定する学力差が評価モニタにもみられ,モデルの妥当性が示唆された.(b)学習方略の達成度を表す信号機メタファについて,解説画面の閲覧時間の差から有効性が確認された.学習方略の順序性を表す一本道メタファは,評価モニタの約半数の理解を得た.(c)一部のユーザからアニメーションの長さを指摘された以外は,システム全体として好意的な評価を得た.
著者
大渕 正博 藤井 中 鈴木 理恵 吉澤 睦博 近藤 正芳 尾崎 文宣 森 保宏
出版者
一般社団法人 日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
vol.29, no.73, pp.1215-1220, 2023-10-20 (Released:2023-10-20)
参考文献数
14

The authors conducted a questionnaire survey for the purpose of analyzing how severe the disasters are assumed in BCP and which measures are being taken. We have analyzed priority of risk countermeasures and content of countermeasures. In this paper, ratio of cumulative number of respondents to the questionnaire to the total number of respondents is regarded as subjective probabilities of restoration periods or frequencies of assumed disasters. In this way, we regard the recovery performance of facilities or the frequency of assumed disasters as a subjective probability that quantitatively evaluates how people think, and propose them as assumed curves.
著者
勝木 将人 成田 徳雄 松森 保彦 石田 直也 渡邊 大海 蔡 嗣錡 冨永 悌二
出版者
The Japanese Society for Kampo Medicine and Neurological Surgery
雑誌
脳神経外科と漢方 (ISSN:21895562)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.1-7, 2022-07-30 (Released:2022-09-26)
参考文献数
31

一次性頭痛に対する急性期治療薬としての漢方薬の有用性を,自験例をもとに検討した。緊張型頭痛223例には葛根湯を,前兆を伴うもしくは伴わない片頭痛93例には呉茱萸湯を,天候に関連するもしくは水毒を伴う片頭痛71例には五苓散をそれぞれ頓用で処方し,1週間後に症状の改善の有無を尋ねた。それぞれ約90%の患者において症状の改善を認めた。非ステロイド性消炎鎮痛剤を処方した162例と症状改善率に有意差はなかった。
著者
伊藤 正典 畠山 収一 久慈 一英 宮内 勉 森 保人 伊藤 利之 北野 博嗣 泊 康男
出版者
社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析療法学会雑誌 (ISSN:09115889)
巻号頁・発行日
vol.26, no.11, pp.1709-1713, 1993-11-28 (Released:2010-03-16)
参考文献数
13

胃異所性石灰化を合併した長期血液透析患者の1例を経験したので, 臨床所見と合わせ報告する.症例は49歳, 男性. 18年の血液透析歴をもつ長期透析患者であった. 心窩部痛の訴えがあり, 胃内視鏡を行ったところ, びらん性胃炎と診断された. さらに, 生検標本にて, 胃粘膜内に石灰化が認められ, 異所性石灰化と診断された. 骨シンチグラムでも, 胃に集積がみられた. 胃運動機能を評価する目的で, 胃排出時間を測定したが, 固形食, 液体食ともに遅延は認められなかった.臓器異所性石灰化は, 尿毒症の合併症のひとつと考えられるが, 胃異所性石灰化の臨床的意義について, これまで言及した報告はない. 本例では, 内視鏡検査では出血を伴った胃粘膜のびらんが認められた. また, 胃排出時間を検討した結果では胃運動機能は障害されていなかった. しかし, この点に関しては, さらに経過観察が必要と思われる.
著者
宮本 崇 浅川 匡 久保 久彦 野村 泰稔 宮森 保紀
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
AI・データサイエンス論文集 (ISSN:24359262)
巻号頁・発行日
vol.1, no.J1, pp.242-251, 2020-11-11 (Released:2020-11-18)
参考文献数
69

深層学習に代表される機械学習の手法は近年に大きな性能の発展を遂げており,防災上の各種タスクへの応用も期待されている.一方で,データ数の本質的な不足やタスク処理過程の説明性・解釈性など,防災上の意思決定に用いる上で計算モデルに対処が求められる課題は多い.本稿では,機械学習モデルにおける研究動向からこの2点へ個別に対処するための方法論,およびそれら2点の課題に同時に対処する数理モデルとデータ駆動モデルを統合したアプローチについて,それぞれの考え方や具体的な手法,応用事例を調査する.
著者
中村 省吾 大場 真 森 保文 根本 和宣
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会大会発表データベース
巻号頁・発行日
vol.131, 2020

<p>地方創生に向けた地域資源活用による活性化方策の一環として、木質バイオマス利用には多くの期待が寄せられているが、その具体化にあたっては多様なステークホルダーの存在もあり課題が山積しているのが現状である。</p><p>本研究では、福島県奥会津地域に位置する三島町(本町は人口約1,600人の小規模な自治体で、地域資源を活用したエネルギー施策の検討を進めている)が近年進める森林利活用施策に注目し、同町における木質バイオマスに関する取組の現状を把握することを目的として、町役場担当者に対するヒアリング調査を行った。</p><p>三島町では2016年から町内の森林活用の観点から木質バイオマスの検討が開始され、その中で木質バイオマスの事業利用(年間数千m3)と家庭利用(年間数m3)を並行して推進する必要性が確認された。特に後者では薪ボイラーによる冷暖房システムを町内施設に整備し、燃料供給を町主体の木の駅プロジェクトにより収集する方式を採用した。2019年度には上流(山主)、中流(森林事業者)、下流(エネルギー需要家)の各ステークホルダーが一体的に検討する場として協議会の設立が予定されていた。</p>
著者
岩田 大吾 土岐 知弘 大森 保 石橋 純一郎 高井 研
出版者
一般社団法人日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集
巻号頁・発行日
vol.55, pp.137, 2008

鳩間海丘は南部沖縄トラフの水深1,500 mに位置する直径約4 kmのカルデラ火山である。沖縄トラフの海底熱水系は背弧・島弧系であり,堆積物が豊富であるという特殊な環境から世界で初めて海底面からの二酸化炭素ハイドレートの噴出が観測されるなど,日本における熱水研究に様々な科学的題材を提供してきた。鳩間海丘における熱水活動は,1999年の有人潜水探査船「しんかい2000」による潜航調査において初めて発見された。2006年8月に行われたNHKの取材時には,世界で初めて熱水が青く見える現象が観測された。過去の調査では観測されたことのない青色熱水であることから,海底熱水活動の活発化した可能性等が指摘された。本研究では,発見当時青く観測された熱水噴出孔から2007年3月及び7月に熱水試料を採取し,化学分析すると共に分光学的に解析を行い,2000年の分析結果と比較して化学組成の変化と青く観測された原因を明らかにした。
著者
森 保道
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.59, no.8, pp.558-562, 2016-08-20 (Released:2016-08-30)
参考文献数
17
著者
岩田 大吾 土岐 知弘 大森 保 石橋 純一郎 高井 研
出版者
一般社団法人日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集 2008年度日本地球化学会第55回年会講演要旨集
巻号頁・発行日
pp.137, 2008 (Released:2008-09-06)

鳩間海丘は南部沖縄トラフの水深1,500 mに位置する直径約4 kmのカルデラ火山である。沖縄トラフの海底熱水系は背弧・島弧系であり,堆積物が豊富であるという特殊な環境から世界で初めて海底面からの二酸化炭素ハイドレートの噴出が観測されるなど,日本における熱水研究に様々な科学的題材を提供してきた。鳩間海丘における熱水活動は,1999年の有人潜水探査船「しんかい2000」による潜航調査において初めて発見された。2006年8月に行われたNHKの取材時には,世界で初めて熱水が青く見える現象が観測された。過去の調査では観測されたことのない青色熱水であることから,海底熱水活動の活発化した可能性等が指摘された。本研究では,発見当時青く観測された熱水噴出孔から2007年3月及び7月に熱水試料を採取し,化学分析すると共に分光学的に解析を行い,2000年の分析結果と比較して化学組成の変化と青く観測された原因を明らかにした。
著者
木村 政昭 上田 誠也 山里 清 加藤 祐三 大森 保
出版者
琉球大学
雑誌
一般研究(A)
巻号頁・発行日
1988

1986年に世界の背弧海盆に先駆けて中央地溝の一つである伊平屋海凹内で研究者らにより、低温で非晶質の熱水性マウンドが発見された。そこで、本研究においては、大洋中央海嶺で発見されたような硫化鉱床や大型生物コロニ-が認められるような高温の熱水性ベント・システムが背弧海盆にも認められるのかということを世界に先駆けて検証することを目標の一つとした。そして、それによって背弧海盆が大洋中央海嶺と同じ様な拡大メカニズムにより形成されたのかどうかということを明らかにしようと努めた。その結果、研究者らが参加・協力した調査・研究において以下に述べるような成果があげられた。昭和63(1988)年度:4ー6月、伊平屋海凹と伊是名海穴で熱水性生ベント・システム発見。ドレッジにより大型生物や硫化鉱床採取(ゾンネ号:「かいよう」)。9月には、前記熱水域に潜航し、熱水性鉱床・生物コロニ-等のサンプル採取に成功(「しんかい2000」)。平成元(1989)年度:4ー5月、伊是名海穴で高温熱水を噴出するブラックスモ-カ-が発見され、さらに新熱水域を発見する(「しんかい2000」)、1990ー91年の調査により、さらに北方の奄西海丘でも熱水性鉱床が発見された。1991年6月、沖縄トラフ南部北縁の潜水調査。トラフ縁の沈水時期を明らかにする(「スコ-ピオン」)。平成4年1月、南西諸島南方海域の海底地形精密調査。海溝運動と島弧・背弧海盆形成メカニズムを探る(「よこすか」)。以上、本研究により、発見された鉱床は、わが国経済水域内にあり、いわゆる黒鉱型鉱床に酷似し、金・銀を多量に含む珍しいものである。そして、シロウリ貝やバクテリア等も発見採取され、生命の起源解明にも寄与した。更に今後熱水域が新たに発見される可能性も指摘することができた。一方、構造探査の方では、沖縄トラフは典型的な大陸性地殻構造を持っていることが明らかになったが、鉱床の性質はそれと予盾しない。
著者
杉森 保
出版者
名古屋大学
巻号頁・発行日
1994

名古屋大学博士学位論文 学位の種類:博士(理学) (課程) 学位授与年月日:平成6年3月25日 副論文・参考論文はPDFに含まれていません。
著者
山下 洋一 井上 弘一 中村 昇一 二川原 淳志 森 保 中尾 亮 伊坪 徳宏
出版者
日本LCA学会
雑誌
日本LCA学会研究発表会講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.2008, pp.29-29, 2008

建築内装材料「壁紙」のうち塩ビ系壁紙(製品シェア96%)のインベントリ分析を実施中。原材料、製造、流通・施工、使用(居住環境)、廃棄(リサイクル等)の各段階での構成要素の確認と原単位の確認および調査を実施。この範囲でインベントリ分析に取組むのは初の試み。21年度末までに第一段階の統合化を図る予定。20年度内はカーボンフットプリントに注目、二酸化炭素排出量に絞り研究した経過報告を行う。
著者
松井 隆博 井上 弘一 中村 昇一 二川原 淳志 森 保 坂井 広志 鳥海 臣吾 山下 洋一 中尾 亮 松村 年郎 山口 博司 伊坪 徳宏
出版者
日本LCA学会
雑誌
日本LCA学会研究発表会講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.51-51, 2011

塩ビ壁紙が環境へどのような影響があるのかをLIME2によって評価を行った。影響カテゴリーとして地球温暖化と室内空気質汚染等を対象とした。温暖化については1次データにもとづく業界代表値インベントリーを作成し評価した。室内空気質汚染については、パッシブサンプラー法による壁紙の放散量試験を行い、ホルムアルデヒドの放散量からLIME2により人間健康への影響を試算した。
著者
水島 昇 斉木 臣二 野田 展生 吉森 保 小松 雅明 中戸川 仁 岩井 一宏 内山 安男 大隅 良典 大野 博司 木南 英紀 田中 啓二 佐藤 栄人 菅原 秀明
出版者
東京大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2013-06-28

本新学術領域研究は、オートファジーの研究を推進するために、無細胞系構成生物学、構造生物学、細胞生物学、マウス等モデル生物学、ヒト遺伝学、疾患研究を有機的に連携させた集学的研究体制を構築することを目的として設置された。本総括班では、領域における計画研究および公募研究の推進(企画調整)と支援を行うとともに、班会議・シンポジウムの開催、領域活動の成果の発信、「Autophagy Forum」の開設と運営、プロトコール集公開などを行った。
著者
大森 保 藤村 弘行
出版者
琉球大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

サンゴ礁における炭酸系変動の時系列観測により、瀬底島サンゴ群集は二酸化炭素濃度=945ppmvに達すると石灰化速度がゼロになること、および、アラゴナイト飽和度が1(平衡状態)となる結果が得られた。IPCC報告書の数値予測モデルによれば、早ければ21世紀末以降に、大気中の二酸化炭素濃度が950ppmvレベルに達し、アラゴナイト質骨格を形成する海洋生物の生存が極度に脅かされ、サンゴ礁生態系激変の可能性が示唆される。サンゴ飼育水槽実験により、光ストレス・農薬・有害化学物質ストレスに対する代謝応答(光合成・石灰化)、枝状サンゴの骨格形成における量元素(Sr, Mg, U)の取り込み応答、稚サンゴの骨格形成の応答等について解明した。さらに、サンゴの骨格形成における基質タンパク質の効果について解明した。