著者
三上 真人 瀬尾 健彦 菊池 政雄 森上 修
出版者
山口大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

ジェットエンジン高空再着火時の燃料噴霧燃え広がりの理解を深めるために低圧における液滴列燃え広がりの微小重力実験行った.実験の結果,低圧での燃え広がり速度および燃え広がり限界はともに,大気圧の場合より大きくなることが明らかとなった.これらの圧力依存性について,燃え広がりに関わる素過程を考慮して考察を行った.高温領域の熱伝導速度は圧力に逆比例する.一方,高温領域の広がりの非定常性を考慮すると,その最大半径は圧力の-1/3乗に比例する.この圧力依存性を有する燃え広がり限界距離を考慮して,低圧におけるランダム分散液滴群の群燃焼発現特性を求めることができた.
著者
越智 亮 坂野 裕洋 金井 章 森岡 周
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.21, no.4, pp.427-432, 2006 (Released:2007-01-11)
参考文献数
26
被引用文献数
2 1

立位で頚部に振動刺激を与えると,頚部固有受容器からの感覚変化が生じることで頭部位置の混乱を引き起こし,自己中心参照枠が変更され,姿勢変化が生じるとされている。本研究の目的は,健常者を対象に頚部振動刺激の介入を行い,その残存効果によって起立動作の身体重心変位が生じるかどうか,被験者の内省報告と三次元動作解析装置,および床反力計を用いて検証することである。計測は,座位で頚部後方へ振動刺激を1分間与え,被験者に頚部前屈の運動錯覚を生じさせた後,起立動作とそれに伴う重心変位を記録した。その結果,起立動作における重心位置の前方変位が生じ,さらに6分後までその重心前方変位が確認された。振動刺激によって誘発される,頚部固有受容器からの継続された感覚変化が起立動作後の重心位置に影響を及ぼすと結論した。
著者
森山 昭雄
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
地理学評論 Ser. A (ISSN:00167444)
巻号頁・発行日
vol.67, no.10, pp.723-744, 1994-10-01 (Released:2008-12-25)
参考文献数
31
被引用文献数
4

西三河平野南部に広がる碧海面とそれを構成する碧海層は,リス氷期からヴュルム氷期前半までのデルタ性の厚い堆積物からなる.本地域は,その時期の海水準変動や古環境の変遷を明らかにしうる日本で数少ないフィールドの1つである.筆者は,碧海層の多数のボーリング資料に基づく解析により,その堆積構造と地下層序を明らかにし,化石ケイソウ群集とFeS、含有量の分析,ESR年代測定を実施し,以下の結論を得た. 1) 碧海層は,最大70mに達する厚さをもち,下位から基底礫層,下部層,中部層,上部層に分けられる.その下位には,濃尾平野の海部累層に対比される油ケ淵層が存在する.碧海層上部層の海進堆積物から採取された貝化石のESR年代は,8~9万年前の値が得られた. 2) 碧海層基底礫層は,リス氷期の低海面期、(酸素同位体比ステージ6) に堆積した碧海層の基底の砂礫層であり,上流に広がる三好層に対比される.下部層はリス氷期から最終間氷期(5e)に起こった急激な海進期の海成堆積物と考えられ,5eの高海面期に挙母面が形成された。中部層は,5dから5cの海進期に堆積したものである.上部層は5bから5aにかけての海進期に堆積したものであり,碧海面は5aの時期に形成されたと考えられる.

1 0 0 0 軋む時空

著者
森岡浩之著
出版者
早川書房
巻号頁・発行日
2004

1 0 0 0 家族の食卓

著者
森岡浩之著
出版者
早川書房
巻号頁・発行日
2001
著者
森岡浩之著
出版者
早川書房
巻号頁・発行日
1998
著者
森岡浩之著
出版者
早川書房
巻号頁・発行日
1996
著者
森岡浩之著
出版者
早川書房
巻号頁・発行日
1996

1 0 0 0 帝国の王女

著者
森岡浩之著
出版者
早川書房
巻号頁・発行日
1996
著者
上野 義栄 平賀 和三 森 義治 小田 耕平
出版者
日本生物工学会
雑誌
生物工学会誌 : seibutsu-kogaku kaishi (ISSN:09193758)
巻号頁・発行日
vol.85, no.3, pp.109-114, 2007
参考文献数
30
被引用文献数
4

古来の発酵法を用いて製造した京漬物,千枚漬けよりγ-アミノ酪酸(GABA)を高生産する乳酸菌が分離され,Lactobacillus sp. L13と同定,命名した.本菌は,増殖にグルタミン酸を要求し,高濃度のグルタミン酸存在下でGABAを高生産した.培養液のpHを酸性(pH5)に維持すると, 800mMのグルタミン酸ナトリウムより81%の変換率で,最大650mM (6.7%)のGABAを生産した.この乳酸菌をスターター菌として使用し,GABAを0.1%含有した千枚漬けを試作した.官能評価の結果,従来の製品よりも風味のすぐれた千枚漬けの製造が可能であることが示された.
著者
宮川 俊夫 白井 靖男 森田 一朗 森田 峰子 北村 二朗 遠藤 正治
出版者
社団法人 日本写真学会
雑誌
日本写真学会誌 (ISSN:03695662)
巻号頁・発行日
vol.53, no.3, pp.219-225, 1990-06-28 (Released:2011-08-11)
参考文献数
38

In the former paper, Miyagawa et al. reported on Kohsai Udagawa's writing on albumen-on-glass photography, entitled “Potokarahii”. Yokusai Ihnuma who lived in Mino was Kohsai Udagawa's real father, and was one of famous scientists in 19th Century. He and his followers tried photography. Among them, his nephew, Ryuh-a Kojima was a tallent photographic technician. He opened a photographic studio in Gifu-ken, which was the first one in this prefecture. In 1873, he made an interesting collage picture composed of his familie's and his own portraits. It could be the oldest one of such kind of pictures in Japan. Yoshihiro Kuze studied photography with Yokusai Ihnuma in the Chemical Institute of the Ohgaki Clan. Reiji Esaki opened his photographic studio in Tokyo. He studied, at first, wet-collodion process, subsequently, he tried to use imported dry plate to take picture of rapid moving objects. In addition to them, he developed collage picture making. He made a surprising one composed of 1700 babies' photographic portraits which were taken with dry plate, in 1893.
著者
黒田 昌克 森山 潤
出版者
日本教育メディア学会
雑誌
教育メディア研究 (ISSN:13409352)
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, pp.43-54, 2018 (Released:2018-04-14)
参考文献数
14

本研究では,全国の小学校教員を対象にプログラミング教育の意義の感じ方や育成を目指す資質・能力,背景となる社会観に対する意識などを調査した(n=522)。その結果,「プログラミング的思考」,「さまざまな現実的な問題をコンピュータで解決できるような形式の問題に変換する力」,「モデル化やシミュレーションができるように,データを変数として扱えるようにする力」等の資質・能力(思考力等),「コンピュータの働きをより良い人生や社会づくりに生かそうとする態度」等の資質・能力(態度),「今後の社会において,コンピュータを作業の効率化を図るために使うより,創造的な活動に使うことの方が重要になる」等の社会観がそれぞれ小学校教員のプログラミング教育に対する意義形成に寄与していることが明らかになった。
著者
森 恵莉
出版者
特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会
雑誌
頭頸部外科
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.155-160, 2017

女性医師や新臨床研修制度で教育されてきた医師の存在が増えるにつれ,大学病院や一般病院のあり方が問われ続けている。その中で耳鼻咽喉科領域は多岐に渡り,キャリアアップできるチャンスは多くある。どんな形であれ,チャレンジし続けるものが存在し,誰かに必要とされ,自分の才能を発揮できる舞台で活躍できることはやりがいもあり,ありがたいことである。研修医のみならず,医師業務の負担軽減を含めた医師就労体制の見直しと充実に向けた各施設や学会の機能強化は急務であるが,外科系の道を志した医師には,男女関係なくある程度の自己犠牲を払う覚悟が必要である。