著者
西崎 康 入江 寛 横山 明彦 多田 泰之
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌B(電力・エネルギー部門誌) (ISSN:03854213)
巻号頁・発行日
vol.129, no.1, pp.50-56, 2009-01-01 (Released:2009-01-01)
参考文献数
12
被引用文献数
15 26

Considering interconnection of a large-capacity of wind power generation to the utility grid, it is of great concern that its output power fluctuation has adverse influences, e.g. frequency fluctuation. There have so far been some research works on installation of battery energy storage systems (BESS), as a solution of these problems. However, owing to very high cost of the BESS, its capacity should be as small as possible. In this paper, not only the installation of the BESS as one of measures of suppressing the frequency fluctuation caused by wind power generation, but also blade pitch angle control for blunting the output power of wind turbine generators (WTGs) is also considered. This paper proposes a coordinated control method of the BESS and the blade pitch angle, and evaluates reduction of the capacity of the BESS and the power generation loss caused by blunting the output power which should be originally generated by WTGs.
著者
横山 和樹 小笠原 那奈 小笠原 啓人 矢部 滋也 森元 隆文 池田 望
出版者
公益社団法人 北海道作業療法士会
雑誌
作業療法の実践と科学 (ISSN:24345806)
巻号頁・発行日
vol.3, no.3, pp.47-55, 2021 (Released:2021-08-31)
参考文献数
23

本邦の作業療法におけるピアサポートの内容と作業療法士の役割を探索的に明らかにすることを目的に文献レビューを行った.対象文献11編を分析した結果,ピアサポートの内容は,多い順にフォーマルなピアサポート,インフォーマルなピアサポート,仕事としてのピアサポートに分類された.作業療法士の役割は,グループの立ち上げや運営,グループ参加前後の個別支援,当事者の希望や役割等の評価やそれを生かした実践,ピアサポートの活用に向けた治療構造や環境の調整等が報告された.また,ピアサポーターと連携する時の役割として,同等な立場としての関わり,当事者が安心・安全に活動するための体制づくり等が挙げられた.
著者
矢野 浩二朗 横山 恵理
雑誌
じんもんこん2018論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, pp.199-204, 2018-11-24

初等,中等教育の国語科においては,古典作品の歴史や背景を学びながらそれを楽しむ態度を育成することが求められているが,現実には古典に親しみを持つ児童や生徒は多いとは言い難い.そこで本発表では,我々が開発している絵巻物「伴大納言絵巻」の上巻の没入型インタラクティブコンテンツについて紹介する.このコンテンツでは,絵巻中の人物を切りだしてポリゴン化し,仮想空間内の絵巻に配置している.ユーザーはヘッドマウントディスプレイを通して絵巻を鑑賞し,仮想空間内で絵巻にユーザーが近づくと人物がアニメーションし,シナリオに従って発話できるようにすることで各々の人物が絵巻の物語の中で何をしているのかを理解できるようにした.このコンテンツを活用することで,絵巻物の内容理解,および興味関心が向上することが期待される.
著者
三宅 恵介 松井 崇 佐藤 武尊 横山 喬之 竹澤 稔裕 川端 健司 秋本 啓之
出版者
日本武道学会
雑誌
武道学研究 (ISSN:02879700)
巻号頁・発行日
vol.47, no.1, pp.19-27, 2014

The All-Japan Judo Championships (AJJC) is an open-weight tournament for determining the best judoka in Japan. The AJJC has been held under the Kodokan Judo Refereeing Rules (KDK Rules) since 1951. In 2011, the All-Japan Judo Federation (AJJF) introduced the International Judo Federation Refereeing Rules (IJF Rules), which were formulated to facilitate more dynamic judo (increased wins by <i>ippon</i>, decreased wins by judges' decisions, and decreased <i>mate</i>-time). Although the IJF Rules has facilitated dynamic judo in international competitions, their effects on the competition contents in the AJJC are still unknown. Here, we aimed to clarify whether the introduction of the IJF Rules facilitated dynamic judo in the AJJC.<BR>The 221 judo matches in the AJJC from 2008 to 2013 were separated into two groups, the tournaments following the KDK Rules (2008-2010) and those following the IJF Rules (2011-2013). Their data were extracted from the AJJC records by<i> Judo</i>, the official Kodokan journal, and from the match videos recorded by the AJJF. We analyzed the proportions of winning contents (wins by <i>ippon</i> or superior performance), winning methods (points from techniques or penalties, or judges' decisions), techniques for getting points (<i>te-waza, koshi-waza, ashi-waza, sutemi-waza, </i>or<i> katame-waza</i>) and the <i>mate</i>-time for each match. A chi-square test and an independent <i>t</i>-test were used to perform statistical analyses, and for each test, statistical significance was assumed at <i>P</i> value < 0.05.<BR>For the winning methods of the IJF Rules' and the KDK Rules' tournaments, the proportion of points from techniques (60.4% vs. 53.6%) and points from penalties (23.4% vs. 15.5%) showed no differences, but the proportion of wins by judges' decisions in the IJF Rules' tournaments was significantly lower than in the KDK Rules' tournaments (16.2% vs. 30.9%) (P < 0.05). Furthermore, the <i>mate</i>-time in the IJF Rules' tournaments was significantly shorter than in the KDK Rules' tournaments (77 s vs. 105 s) (P < 0.01). However, the winning contents and techniques for obtaining points showed no differences between the IJF Rules' and the KDK Rules' tournaments.<BR>We confirmed for the first time that the IJF Rules did not affect the winning contents and techniques for getting points, but decreased the proportion of judges' decisions and <i>mate</i>-time in the AJJC. These findings suggest that the IJF Rules partially facilitated dynamic judo in the AJJC.
著者
渡辺 伸也 高橋 清也 赤木 悟史 水町 功子 松田 秀雄 米内 美晴 片山 努 横山 紅子 高橋 正弘 上田 淳一 長谷川 清寿 志賀 一穂
出版者
日本繁殖生物学会
雑誌
日本繁殖生物学会 講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.99, pp.149, 2006

【目的】わが国では,多数の体細胞クローン牛が生産されており,これらの牛を対象とした一連の飼養・繁殖試験を通じ,雌雄のクローン牛の成長や繁殖に関する健全性のデータが収集されている。しかしながら,クローン牛由来乳のリスク評価に重要といわれる乳中アレルゲンに関するデータ収集は不十分である。本研究では体細胞クローン牛およびその後代牛が生産した乳中の&beta;-ラクトグロブリン(BLG)の遺伝的変異体(多型)のタイプ(ホルスタイン種では、通常、A型,B型およびAB型の3種類)を調査した。【方法】泌乳中の体細胞クローン牛:11頭(ホルスタイン種:9頭,黒毛和種:2頭),体細胞クローン後代牛:6頭(ホルスタイン種),5頭の体細胞クローン牛(ホルスタイン種)に共通のドナー牛:1頭および対照牛:17頭(ホルスタイン種:15頭、黒毛和種:2頭)より乳を採取し,その中に含まれるBLGのタイプをBLG特異的抗体(森永生化学研究所製)を用いたウエスタンブロット法で解析した。【結果と考察】調査したホルスタイン種におけるBLGタイプは,体細胞クローン牛で,A型:2頭,B型:1頭,AB型:6頭,後代牛で,A型:0頭,B型:2頭,AB型:4頭,また,対照牛で,A型:4頭,B型:4頭,AB型:7頭であった。ドナー牛とこの牛の体細胞より生産されたクローン牛(5頭)に由来する乳のBLGタイプは全て同一(AB型)であった。一方,調査した黒毛和種におけるBLGタイプは,体細胞クローン牛2頭 (同じ体細胞由来) で,ともにB型,対照牛で,A型:0頭,B型:1頭,AB型:1頭であった。以上の結果は,体細胞クローン操作が,生産されたクローン牛やその後代牛の乳中BLGにおける遺伝的変異体のタイプに影響を及ぼしていないことを示唆している。
著者
宇野 裕之 横山 真弓 坂田 宏志 日本哺乳類学会シカ保護管理検討作業部会
出版者
日本哺乳類学会
雑誌
哺乳類科学 (ISSN:0385437X)
巻号頁・発行日
vol.47, no.1, pp.25-38, 2007 (Released:2007-08-21)
参考文献数
65
被引用文献数
19

ニホンジカ特定鳥獣保護管理計画 (2002-2006年度の期間) の現状と課題を明らかにするため, 29都道府県及び大台ケ原地域を対象に2006年6月から9月までの期間, 聞き取り調査を行った. 管理目標は主に 1)個体群の存続と絶滅回避, 2)農林業被害など軋轢の軽減, 3)個体数削減, 及び4)生態系保全に区分できた. 個体数や密度のモニタリング手法には, 1)捕獲報告に基づく捕獲効率や目撃効率, 2)航空機調査, 3)ライトセンサス, 4)区画法, 及び5)糞塊法や糞粒法が用いられていた. 航空機調査, 区画法及び糞粒法を用いた個体数推定では, 多くの事例 (30地域中の11地域) で密度を過小に評価していたことが明らかとなった. 個体数の過小評価や想定外の分布域の拡大によって, 個体数管理の目標が十分達成できていないと考えられる地域も多くみられた. フィードバック管理を進めていく上で, モニタリング結果を科学的に評価し, その結果を施策に反映させるシステムの構築が必要である. そのためには, 研究者と行政担当者の連携が重要である. また, 県境をまたがる個体群の広域的管理と, そのための連携体制を築いていくことが大きな課題だと考えられる.
著者
横山 俊一郎
出版者
関西大学大学院東アジア文化研究科
雑誌
東アジア文化交渉研究 = Journal of East Asian cultural interaction studies (ISSN:18827748)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.305-317, 2016-03-31

In this paper, I consider about the thought and business of Honda Masazane who founded the silk industry in Kanazawa, in order to understand the personality of businessmen from Hakuen-Shoin. I take up his biography named "Danshaku-Honda-Masazane-Den". As a result of this study, I found that he was inclined toward Buddhism after he graduated from Hakuen-Shoin. But, I think that he upheld the practical aspects of Confucianism. Also, I noticed that Sumitomo's managers participated in the Zen group to which he belonged at that time.
著者
横山 俊一郎
出版者
関西大学大学院東アジア文化研究科
雑誌
東アジア文化交渉研究 = Journal of East Asian cultural interaction studies (ISSN:18827748)
巻号頁・発行日
no.7, pp.305-326, 2014-03

文部科学省グローバルCOEプログラム 関西大学文化交渉学教育研究拠点東アジアの思想と構造

2 0 0 0 伯大隈

著者
横山達三著
出版者
実業之日本社
巻号頁・発行日
1915
著者
岩崎 貴也 阪口 翔太 横山 良太 高見 泰興 大澤 剛士 池田 紘士 陶山 佳久
出版者
一般社団法人 日本生態学会
雑誌
日本生態学会誌 (ISSN:00215007)
巻号頁・発行日
vol.64, no.3, pp.183-199, 2014-11-30 (Released:2017-05-20)
参考文献数
97
被引用文献数
1

生物地理学は、歴史的側面や生態的側面などの観点から、生物の分布パターンや分布形成プロセスの解明を目指す学問であり、進化生態学や群集生態学、保全生物学などの分野とも強い関連をもつ学際的領域である。1990年代以降、遺伝解析技術の恩恵を受けた系統地理学の隆盛によって、生物地理学は大きな発展を遂げてきた。さらに近年では「地理情報システム(GIS)」や、それを利用した「気候シミュレーション」、「生態ニッチモデリング」といった新たな解析ツールが、生物地理学分野に新しい流れを生み出しつつある。その基礎的な活用例として、現在の生物種の分布情報と気候要因から生態ニッチモデルを構築し、気候シミュレーションから得られた異なる時代の気候レイヤに投影するというアプローチが挙げられる。これにより、過去や現在、未来における生物の分布を予測することが可能となり、時間的な分布変化を推定することができる。さらに、GISを活用して、モデル化された生態ニッチや系統地理学的データを複合的に解析することで、近縁種間でのニッチ分化や、分布変遷史を考慮に入れた種分化要因の検証、群集レベルでの分布変遷史の検証なども可能となる。本総説では、最初に基礎的な解析ツールについて解説した後、実際にこれらのツールを活用した生物地理学とその関連分野における研究例を紹介する。最後に、次世代シークエンシングによって得られる膨大な遺伝情報や古DNAデータの有用性について紹介した後、それらの情報を用いた生物地理学や関連分野における今後の展望について議論し、GIS技術がその中で重要な役割を果たしうることを示す。