著者
渡邊 誠三
出版者
一般社団法人 園芸学会
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.10, no.3, pp.248-265, 1939

1. 本報告は昭和12年度に引續き施行したる大根子葉の形状と根部形質との關係に關する研究調査成績である。<br>2. 練馬大根に於ては子葉の型正, 丸, 長, 角の4型中正最も優り之を母本としたる第2代は一層純度の増加することを確め得た。<br>3. 斯かる子葉對根形關係は多くの品體に就いても明らかにすべき要あるを痛感し昭和13~14年可及的多數の品種を蒐集し其の鑑別を試みた。<br>4. 其の實驗の結果宮重, みの早生, 龜戸等に於ては練馬大根に類似し根形に於ては正型の根形常に最優位にあり, 又品種の特徴を具備し收量に於ても他型を凌駕することを認め得た。特にみの早生に於ては正を選ぶことにより根形肥大生長前の抽薹を少なからしめ得るにより栽培者の最も困難を感じつゝある「鬆入の現象」に對し幾分かの解決が爲し得らるもので一擧兩得の感があつた。<br>5. 二年子大根の子葉は正及び長が多く發現する。其の2型の根形を見るに正は太く長く長は細く長く整ひ何れも特長ある2系統なるを知る。而してこの何れが優るかは地方的の嗜好により定む可きものと思考せらるるが2系の中何れか收量多き方に淘汰を加へ經濟的優良種の育成に努む可きではないかと思ふ。<br>6. 二十日大根中の圓形種なるアーリストラウンドブオーシング種に就いては正及び丸の二型が夫々特長を有し正は圓形大, 丸は扁圓小である。小形なるを貴ぶ場合は丸を可とするも丸は地上部の莖葉, 地下部の根形共に著しく正に劣るが如きにより一般的には正を選ぶ可きであると思ふ。<br>7. 報告中各成績に對する考察並びに檢討に就ては各部面より詳細緻密に行ふ可きであるが茲には累年の結果を述ぶることのみに止め追つて全般的に再檢討を爲さんとする心算である。
著者
渡邊 千尚
出版者
札幌博物學會
雑誌
札幌博物学会会報
巻号頁・発行日
vol.12, no.2-3, pp.63-72, 1932-07-10
著者
渡邊 基成 岡村 勝司
出版者
宮城大学
雑誌
宮城大学事業構想学部紀要 (ISSN:1344607X)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.27-36, 2006-03-20

This thesis aims at proposing a new system of bus service on a regular route, clarifying several factors making for this proposal. It is noted that there has been a significant change in the transportation systems from public to private. This change has brought about inconvenience to the disadvantaged such as the senior citizens or the disabled persons. In this view efficient use of the bus service is regarded as one of the positive means to solve the problem.
著者
小林 祐三 谷内田 仁 渡邊 澄江
雑誌
情報処理学会研究報告情報学基礎(FI)
巻号頁・発行日
vol.1990, no.103, pp.1-8, 1990-12-18

筆者らは、パソコンCADの図面ファイル管理システムを、分散リレーショナルDBを利用して開発した。パソコンCADの図面ファイル管理の問題点を考察し、その解決方法を開発したシステムに如何にして実現したかをのべる。パソコンCADは現在、その手軽さや安価であるといったことから、急速に普及しつつある。しかし複数の設計者によるCADの利用では、パソコンである故の欠点もつきまとうことになる。このような状況に対し、パソコンとワークステーションによる分散DBを使ったシステムM?DRAMAによって、パソコンCADに於ける図面ファイル管理の問題を解消した。We make a management system of PC-CAD drawings with distributed relational DBMS. We discuss the problem of management of PC-CAD drawings and the implementation of resolving method on our system. Now, the PC-CAD system becomes popular fast because of its ease of use and cheapness. But we find the problem which is occurred with the reason of PC among many designers who use CAD system. We resolve that problem with M-DRAMA, the Mechanical-DRAwing MAnagement system with distributed DBMS between PC and workstation.
著者
渡邊 睦 東 友紀
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 : 映像情報メディア (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.56, no.2, pp.280-289, 2002-02-01
被引用文献数
7 1

We developed a method for initial region segmentation based on the mixture Gaussian model. First, the distribution parameters corresponding to objects in a scene are estimated from intensity histograms by using the EM algorithm. Next, the range parameters for region segmentation are determined by using the estimated distribution parameters. Finally, that images are segmented by using these range parameters. Experimental results obtained by using real scenes from a PC program showed that the method was effective for the initial region segmentation task. This method can be used in a variety of object recognition systems applied for various industrial applications, including surveillance, in fixed ground sub-systems of intelligent transport systems (ITS), and in welfare support systems.
著者
岡本幸大 鷲見海王 槙田喬介 中野倫明 渡邊晃 山田宗男
雑誌
マルチメディア、分散協調とモバイルシンポジウム2013論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, pp.1483-1486, 2013-07-03

近年,スマートフォンの急速な普及に伴い,スマートフォンを操作しながらの歩行や自転車・自動車の運転などが急増している.この「ながら状態」は,スマートフォンの操作および画面の注視によって周囲環境の認識および注意を著しく低下させるため,鉄道ホームからの転落や人・物との衝突など,重大な事故を引き起こす原因となっており,社会な問題になりつつある.本検討では,スマートフォンに搭載されているインカメラから取得した顔画像や加速度センサによって,スマートフォンの操作状態および歩行状態を検出することで,ながら状態をリアルタイムに検出可能な手法について提案・検討する.
著者
近藤 圭 Boulange J. Phong T.K. 平松 和明 井上 剛 渡邊 裕純
出版者
日本農薬学会
雑誌
Journal of pesticide science (ISSN:1348589X)
巻号頁・発行日
vol.37, no.4, pp.312-322, 2012-11
被引用文献数
18

本研究では,農薬動態予測モデルであるPCPF-1モデルとモンテカルロシミュレーションを用いて日本の水田における除草剤流出抑制のための水管理評価を行った。まず,全国5都市における10年間の気象データを用いて,標準的な水管理シナリオのもとモンテカルロシミュレーションを行った。この結果から水管理手法が農薬流出低減に効果的であることが確認されたが,西日本では大きな農薬流出の可能性が示唆された。この結果を受けて,現地調査をもとにした茨城県桜川流域,福岡県筑後川流域における気象,水管理データを用いた,より詳細な農薬流出低減のための水管理解析を行った。この結果により,筑後川流域では,適切な間断灌漑の履行などを行っても多量の農薬が流出する可能性があることがわかった。また,感度解析によって水管理パラメータが農薬流出に及ぼす影響を定量化し,水田水管理と除草剤流出との関係性を明らかにした。
著者
石川 裕一 宮城 匡彦 松本 知子 渡邊 奈津子 東條 靖 廣井 直樹 久保木 幸司 芳野 原 坪田 貴也 吉原 克則
出版者
The Japanese Society of Internal Medicine
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.97, no.10, pp.2552-2554, 2008-10-10
参考文献数
4
被引用文献数
1

34歳,女性,7月に起立困難で入院.心エコーにて著明な右心不全を認め,急激に呼吸状態の増悪を来たした.スワンガンツカテーテルにて全身血管抵抗低下を伴った高心拍出性心不全の所見を呈し衝心脚気と診断.フルスルチアミン投与したところ24時間以内に循環動態の改善が認められた.衝心脚気の原因として本人が2月から始めた健康食品ダイエットが原因と考えられた.現在では稀な疾患ではあるが,短期間で重症化し致命的な経過を辿る事がある為,注意が必要であると考える.<br>
著者
片山 雅一 橋本 信一郎 渡邊 理 細川 みえ 御領 政信 伊藤 裕和
出版者
鶏病研究会
雑誌
鶏病研究会報 (ISSN:0285709X)
巻号頁・発行日
vol.48, no.4, pp.275-284, 2013-02-25
参考文献数
33

1992年4月から食鳥検査が施行されている。また2003年5月には食鳥検査法が改正され,食鳥検査の対象疾病が,家畜伝染病予防法の規定する監視伝染病に改められた。これにより対象疾病が拡大され,より厳密な食鳥検査の必要性が高まった。一方,食鳥検査を振り返ると,マレック病,原虫性疾患等大きく減少したが,細菌性疾病が急増している。また,食鳥肉を介したカンピロバクターによる食中毒は減少せず,公衆衛生上大きな問題となっている。これらの課題を解決していくには各自治体で公衆衛生部局と農林部局の連携が必要であると考え,食鳥検査の実態を紹介するとともに連携事例について検討した。その結果,両者が連携することにより(1),伝染病の摘発,清浄化(2),農場の生産性向上(3),処理場での廃棄率減少(4),食中毒菌の汚染状況把握(5),正確な診断,法的措置等の成果がみられていた。食鳥検査の課題を解決するためには,今後も両者のより一層の連携が必要不可欠であると考えられた。