著者
渡邊 俊彦 齊藤 佑一
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第28回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.991-993, 2012 (Released:2013-07-25)

コンピュータビジョンの分野では,カメラやプロジェクタなどの光学系の計測データを前提とするため,ノイズに強いモデリングアルゴリズム開発が重要な課題の一つである.RANSACアルゴリズムは広く適用されているが,ノイズの割合が大きくなるにつれて,その精度が劣化することが知られている.本研究では強化学習に基づくファジィRANSACを提案し,数値実験によりその基本性能を評価した.従来技術と比較してロバスト性が改善されることを示した.
著者
渡邊 正一
出版者
The Japanese Society of Gastroenterology
雑誌
消化器病学 (ISSN:21851158)
巻号頁・発行日
vol.5, no.3, pp.373-436,en11, 1940

正常血漿及ビ1%葡萄糖加血漿ト鶏胎兒壓搾液トヨリ成レル培地内ニ種々ナル濃度ノ「カンタン」・「エビナス」・「トリプトファン」・「グリココル」及ゼ「ヤノール」ヲ添加シDeckglass法ニ依リテ鶏胎兒小腸組織ノ培養ヲ行ヒ, 其ノ發育・培地ノ變化・新生組織細胞及ビ母組織内ニ於ケル糖原出現等ニ及ボス之等藥剤ノ影響ヲ検索セリ.<BR>培養小腸上皮細胞ノ發育ハ高濃度ニ於テハ何レモ阻止セラノレ、モ, 一定濃度ニ於テハ各藥剤共ニ發育促進作用アルヲ認メ, 「フィプロプラステン」ノ發育モー定濃度ニ於テ促進サル、ヲ認ム.<BR>遊走細胞ノ出現度竝ビニ培地ノ液化ニ對シテハ諸種藥物ノ影響認メ難シ.<BR>又培養組織粘膜上皮細胞及ビ新生粘膜上皮細胞内糖原出現ニ對シ「カンタン」及ビ「エビナス」ハ各濃度共ニ促進シラ高濃度ノ「トリブトファン」・「グリココル」及ビ「ヤノール」添加ニヨリ糖加培地ニ於テ抑劇的ニ作用シ, 低濃度ニ於テハ影響ヲ認メズ.<BR>億組織筋層内出現ノ糖原量ハ「カンタン」及ビ高濃度「エビナス」添加ニヨリ輕度ノ増量ヲ見ル.環輪状竝ビニ膜様増殖ヲ示セル部分ニ於ケル糖原出現ニ對シテハ餐種藥醐添加ニヨル影響テ認メズ.
著者
二宮 和彦 北 和之 篠原 厚 河津 賢澄 箕輪 はるか 藤田 将史 大槻 勤 高宮 幸一 木野 康志 小荒井 一真 齊藤 敬 佐藤 志彦 末木 啓介 竹内 幸生 土井 妙子 千村 和彦 阿部 善也 稲井 優希 岩本 康弘 上杉 正樹 遠藤 暁 大河内 博 勝見 尚也 久保 謙哉 小池 裕也 末岡 晃紀 鈴木 正敏 鈴木 健嗣 高瀬 つぎ子 高橋 賢臣 張 子見 中井 泉 長尾 誠也 森口 祐一 谷田貝 亜紀代 横山 明彦 吉田 剛 吉村 崇 渡邊 明
出版者
日本地球惑星科学連合
雑誌
日本地球惑星科学連合2018年大会
巻号頁・発行日
2018-03-14

日本地球惑星科学連合および日本放射化学会を中心とした研究グループにより、福島第一原子力発電所事故により放出された放射性物質の陸域での大規模な調査が2011年6月に実施された。事故より5年が経過した2016年、その調査結果をふまえ放射性物質の移行過程の解明および現在の汚染状況の把握を目的として、福島県の帰還困難区域を中心として、100箇所で空間線量の測定と土壌の採取のフィールド実験を行い[1]、同時に計27箇所で土壌コア試料を採取した。本発表では、このコア土壌試料について分析を行ったので、その結果を報告する。土壌採取は円筒状の専用の採土器を用いて行い、ヘラを用いて採取地点で2.5 cmごとに土壌を切り取って個別にチャック付き袋に保管した。採取地点により、土壌は深さ20-30 cmのものが得られた。土壌を自然乾燥してからよく撹拌し、石や植物片を取り除いたのちにU8容器へ高さ3 cmに充填した。ゲルマニウム半導体検出器を用いてガンマ線測定し、土壌中の放射性セシウム濃度を定量した。なお、各場所で採取した試料のうち最低でも1試料は、採取地点ごとに放射性セシウム比(134Cs/137Cs)を決定するために、高統計の測定を行った。深度ごとの測定から、放射性セシウムは土壌深部への以降が見られているものの、その濃度は深度と共に指数関数的に減少していることが分かった。一方で土壌深部への以降の様子は土壌採取地点により大きく異なることが分かった。また、本研究の結果は同一地点で表層5 cmまでの土壌を採取して得た結果ともよく整合した[1]。[1] K. Ninomiya et. al., Proceedings of the 13th Workshop on Environmental Radioactivity 2017-6 (2017) 31-34.
著者
吹田 浩 伊藤 淳志 西形 達明 西浦 忠輝 沢田 正昭 仲 政明 渡邊 智山 安室 喜弘
出版者
関西大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010-04-01

古代エジプトの遺跡で典型的な石造文化財であるマスタバ墓の保存状況、劣化の現状、エジプトの管理当局の保全対策をサッカラのイドゥートを事例にエジプト学、建築工学、地盤工学、保存科学、文化財修復技術の観点から、総合的に研究を行い、問題点を整理した。その際、3次元の精密な記録を作成し、情報リテラシーの観点から使いやすいデータベースの技術を開発した。エジプト革命(2011年1月末)後の政情不安のために、現地での調査ができずに、研究が遅れざるを得なかったが、代替のデータを使用するなど、可能な限り当初の目的達成をはかり、データベースの開発を達成した。今後は、各種のデータを入力し、活用していくことになる。
著者
一志 哲夫 渡邊 朗子 小幡 亜希子 碓井 晋平
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.81, no.720, pp.293-301, 2016 (Released:2016-02-28)
参考文献数
29
被引用文献数
3

This paper aims to clarify what kinds of design elements in environments stimulate mental activity. This study examined the effects on the brain activity when wearable optical topography was worn in different color environments. The subjects' mental activity in the prefrontal cortex was measured during working memory tasks in four colored booths: red, yellow, blue, and white. By performing physiological and psychological analyses, this study obtained the following results. 1. The yellow booth can activate mental activity the most. 2. Fatigue increases due to the stimulation of brain activity. 3. "Stimulating" environmental factors can be assumed to affect elements in mental activity, especially information processing.
著者
渡邊 博之 成田 祐一 大山 勝徳 加瀬 澤正 武内 惇 竹中 豊文
雑誌
研究報告 高度交通システム(ITS)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.3, pp.1-8, 2011-06-17

災害時に現在地から避難所までの最短経路を地図上に提示することは,安全で迅速な避難を行うために重要である.本研究では,国土地理院発行の数値地図 2500 を基に ID とグループ番号を付けて道路を作成する方法を提案している.避難所や通行不能箇所は XOOPS をプラットホームとしてデータベースに登録している.現在地は,携帯電話では GPS や基地局,WiFi 付ノート PC ではアクセスポイントを基に測位し,避難所までの最短経路をダイクストラ法で求め,移動経路と共に提示している.実験運用の結果,GoogleMapsAPI 関数では公道を辿るが,数値地図 2500 では実際の避難経路に近い提示ができた.本手法と実測値との誤差は 6% であり,実測値は横断歩道や道路の 凸凹 で長めとなることを示した.It is important to present the shortest path from the current location to the shelter on the map for finding shelters safely and rapidly in the case of a disaster. In this research, the method of making many paths is proposed by the assignment of ID and group number based on the digital map 2500 of the Geospatial Information Authority of Japan. XOOPS is one of the platforms used for the registration of shelters, paths, and broken paths to data base. The present location is estimated by a cellular phone, or estimated by a laptop computer with WiFi, based on the access point. The shortest path by Dijkstra method, and the walking path are presented. As a result of experimental use, it could be shown that the path of the digital map 2500 gives better matches for the actual walking paths more often than the GoogleMapsAPI function. The relative error by the calculation value and the measurement value was 6%, and it showed that the measurement value was longer than the calculation value due to bumps in the crosswalk and the slope.

2 0 0 0 OA J-GLOBAL knowledge:

著者
渡邊 勝太郎 木村 考宏 川村 隆浩 松本 尚也 佐藤 智宣 櫛田 達矢 松邑 勝治
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報プロフェッショナルシンポジウム予稿集 第12回情報プロフェッショナルシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.109-114, 2015 (Released:2015-12-04)
参考文献数
8

JSTでは、文献、特許、研究者等の情報資産を生かし、日本国内の研究開発の成果・現状をエビデンスベースで把握する、知識インフラ構想を進めている。この一環として、JST情報資産をRDF化したサービス「J-GLOBAL knowledge」を構築した。本発表では、J-GLOBAL knowledgeの概要とJSTで利活用の現状について紹介する。
著者
江林 明志 井上 和明 高橋 和明 渡邊 綱正 山田 雅哉 安田 宏 三代 俊治 与芝 真彰
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.60-64, 2009 (Released:2009-03-02)
参考文献数
25
被引用文献数
3 4

E型肝炎ウイルス(HEV)はアジア・アフリカにおける流行性肝炎の重要な原因で,一般にはself-limitedな経過を取るが,妊婦では重症化しやすく致死率が高く胎児の合併症も多いとされる.今回我々は本邦で初めて妊娠中のHEV感染により急性肝炎重症型に陥った邦人妊婦例を経験した.本例はインドに長期滞在して帰国後2週間で発症し,入院時の血清よりgenotype 1のHEV RNA(JHN-Kan07R,AB447389)が検出された.抗ウイルス治療開始後速やかに肝機能は回復し,早産であったものの周産期の合併症もなく,母児共にその後は順調な経過をとった.
著者
山添 和明 宮本 修治 彦坂 洋子 北川 幸治 渡邊 一弘 酒井 洋樹 工藤 忠明
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.69, no.6, pp.611-617, 2007-06-25
参考文献数
35
被引用文献数
1 5

犬の肉球欠損に対する代用物として犬の培養肉球の作成を試み,表皮形態の形成過程の観察に加え,基底膜の構成成分のうち細胞接着分子であるα_6インテグリンと,細胞外マトリクスであるラミニン,4および7型コラーゲンの発現を経時的に検索した.培養肉球表皮は気相下培養5日目において肉眼的に容易に識別される程度の厚さとなったが,7日目には表皮には多くの雛襞が見られ,10および14日目には収縮した.組織学的には気相下培養1日目においてケラチノサイトは4あるいは5層に増加し,基底層への分化が認められた.その後5日目までに顆粒層と厚い角質層がそれぞれ認められ,少なくとも14日目まではその形態は維持された.一方,α_6インテグリンは気相下培養後1日目において真皮-表皮間に元の肉球組織とほぼ同程度の強さで発現した.ラミニンと4型コラーゲンはそれぞれ5および10日目に真皮一表皮間に断続的に発現し,14日目には元の肉球組織とほぼ同様の蛍光強度となった.7型コラーゲンは2日目において真皮-表皮間に断続的に発現したが,14日目時点においても連続性は認められなかった.これより,基底膜におけるアンカリングフィブリルの形成が不完全であると考えられたが,元の肉球組織に類似した犬の培養肉球が作成されたことが示唆された.
著者
渡邊 明
出版者
福山市立大学都市経営学部
雑誌
都市経営 : 福山市立大学都市経営学部紀要 = Urban Management : Bulletin of the Faculty of Urban Management, Fukuyama City University (ISSN:2186862X)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.83-100, 2013-03-15

これまでのナレッジ・マネジメントの取り組みの多くは,過去に創られた知識を蓄積・整理し,再活用するという視点で行なわれてきた.我々の研究は, 物語コーポレーションのようなナレッジ・マネジメントの先進企業が,情報や知識そのものの管理ではなく,知識を保有するコミュニティの働きを高めるマネジメントを徹底的に行なっていることに注目した. 小林会長とのヒアリングでは,知識創造と共有が行われるアクティブなコミュニティを創設し,それをビジネスのコンテクストに明確に位置付けるかということに重点を置いた経営をやっていることが示された.物語コーポレーションでは, 知識創造プロセスの活動に応じた「場(知のプラットフォーム)」の設定が重要な意味を持つことになることを分析した. 創出された「場」の中でのインターセクター・ディスカッションは, ①将来に向けて創造すべき知識資産を可視化し,②個々のナレッジ・ワーカーの意識や行動を把握することを中心に環境の変化に対応して機能の変化をさせること及びそれが構造の変化をおこすものであることを分析した.
著者
田崎 和江 朝田 隆二 渡邊 弘明 白木 康一
出版者
一般社団法人 日本鉱物科学会
雑誌
岩石鉱物科学 (ISSN:1345630X)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.22-33, 2006 (Released:2006-03-01)
参考文献数
27
被引用文献数
1 2

Characterization of man-made rock-wool fibers were investigated by using optical and electron microscopic techniques and discussed how to affect on human health. The rock-wool fibers were collected from spraying on the roof. Mineralogical analyses were carried out by X-ray powder diffraction. Most fibers can exist as straight or curved fine threads with sharp points μm-nm in diameter under electron microscopy observations. The rock-wool is complex agglomerates of fibers and fumes with cement of calcite. The shape and size are significantly important factors for hazardous assessment of man-made fibers. The fibers are easily adhering to protein-rich spherical materials in 1% BSA (bovine serum albumin) and in ringer’s solution for few days aging. Spherical protein-like materials are similar to “asbestos body” with dumbbells shape. Man-made fibers have been manufactured for over 20 years, but there have been few concerns raised regarding the safety of rock-wool, were considered to be non-hazardous, because of the different durability in the lung. Present study consistently suggests that man-made fibers with fine and sharp points have similar risk as carcinogen of asbestos. The results of both patch test and adhesion materials with dumbbells shape provide clues regarding the mechanisms of tolerance in the lungs of exposed animals, and may be relevant for humans.
著者
渡邊 泰男
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.147, no.5, pp.285-289, 2016 (Released:2016-05-13)
参考文献数
36

システインのチオール基側鎖にイオウ原子が繋がったポリサルファー化システインなどの活性イオウ分子は,細胞のレドックス恒常性の維持に重要な生理活性物質である.実は,これまでに,ほ乳類動物では活性イオウ分子の存在が知られていたが,その生体におけるシグナル応答と制御メカニズムについては不明であった.近年,質量分析法によるプロダクト解析によって,ヒト組織・血漿中に低分子から高分子の多種多様な活性イオウ分子が存在することが発見された.その一部は既知のグルタチオンと比しても,極めて強力な活性酸素消去能を有することが分かってきた.興味深いことは,このポリサルファーシステインは,タンパク質の構成アミノ酸にも認められていることである.これまで,タンパク質構成アミノ酸中の特定のシステインのチオール基の化学修飾(酸化,S-ニトロシル化,S-グルタチオン化,アルキル化)が,そのタンパク質の機能制御に関わることが報告されていた.つまり,この〝再発見〟された活性イオウ分子は,これまでのシステインチオール基を介した酸化修飾に新たに,あるいは既に相乗りする形でタンパク質機能を制御していると考えられる.本稿では,活性イオウ分子のユニークな生理機能の1つである細胞内タンパク質の修飾について,これまでのシステインのチオール基の化学修飾との関連性について述べる.

2 0 0 0 OA Mapping Science

著者
川村 隆浩 渡邊 勝太郎 松本 尚也 江上 周作 治部 眞里
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報プロフェッショナルシンポジウム予稿集 第14回情報プロフェッショナルシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.119-124, 2017 (Released:2017-11-01)
参考文献数
8

近年,科学技術の関係性や発展を把握するため,さまざまなサイエンスマップが作られている.しかし,ファンディング情報や最新の論文は,十分な引用情報を持たないため,従来の引用分析を用いてマップ化することが難しい.そこで,我々は研究内容の類似度に基づいてマップを作成するため,ニューラルネットワーク技術を用いてプロジェクト概要や論文抄録などのテキスト情報を多次元ベクトルに変換する手法を開発した.文書ベクトル化することによって内容の類似性を定量的に測定することを始め,クラスタリングなどの統計処理や機械学習にかけることが可能になる.本論では,実際に 2012~2016 年の米国 NSF における約 3 万のプロジェクト情報,および同期間の Scopus 収録 IEEE 論文誌・国際会議論文約 27 万編の抄録を文書ベクトル化し,マップとして表した結果を示す.また,マップ上において,いくつかの萌芽領域が形成されていく様子(時系列的な構造変化)が確認できたことを示す.
著者
渡邊 勝太郎 大倉 克美 鈴木 至 松邑 勝治
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報プロフェッショナルシンポジウム予稿集 第14回情報プロフェッショナルシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.101-106, 2017 (Released:2017-11-01)
参考文献数
1

科学技術文献データベースは特許データベースと異なり、その収録範囲は分野別、用途別、データベースベンダーのポリシーなどによって時に大きく異なる。本稿では総合系のデータベースとして著名なエルゼビア社の Scopus、クラリベイト・アナリティクス社の Web of Science(WoS)と JST の文献情報データベース(JST文献)を比較し、示唆を与えることを目的とする。3 種類のデータベースの収録範囲を ISSN を用いて集計した結果、Scopus と WoS の収録範囲は多くの雑誌(15,000 誌超)で重複しており、JST 文献の収録範囲は他 2 者との重複はさほど多くはないものの、学協会発行の雑誌や大学紀要等の国内の文献の豊富な収録状況(独自の収録13,000 誌超)が明らかになった。さらに、JST が実施している、JST 文献と Scopus とを書誌マッチングした結果を用いて、大学等公的機関と企業の共著関係を検索し、国内学会での発表等 JST 文献以外では収録していない情報から、研究初期の段階にあるテーマ等を追うことができる可能性を示した。
著者
上野 隆登 吉田 一郎 犬塚 裕樹 堀田 まり子 鳥村 拓司 安陪 等思 香野 修介 林 明宏 渡邊 誠之 赤木 禎治 松尾 和彦 淡河 善雄 高城 喜典 宮崎 洋 佐田 通夫
出版者
日本医学教育学会
雑誌
医学教育 (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.35, no.5, pp.303-308, 2004-10-25 (Released:2011-02-07)
参考文献数
8

医学部4年生の基本的臨床技能実習時に実施するOSCEと筆記試験, 5年生の臨床実習終了時に実施するOSCEと筆記試験, 6年生に実施する卒業試験を各1年ごとすべて受験した96名の医学部学生を対象に各学年次の成績に関する解析を行い, 卒業できた6年生と留年した学生間, および医師国家試験合格者と不合格者間の各年次における試験の合計点の平均値の比較検討, 卒業と国家試験への各学年試験成績の関連性の検討も行った. 各学年次試験成績は各学年間で有意な正の相関を示した. 卒業できた6年生と卒業できなかった学生間の各学年次試験成績の平均値は卒業生の方が卒業できなかった学生群に比較して有意に高い点数であった. また, 国家試験合格者群と不合格者群との各学年次試験成績の比較では, 各年次共に国家試験合格者群の方が高い点数であり, 6年次成績では有意差が見られた. これらの結果より, 医学部4年生に実施する基本的臨床技能実習と5年生の臨床実習が6年生の卒業試験成績に繋がり, ひいてはその成績が医師国家試験の結果に影響を及ぼすことが示唆された.