著者
浜島 金司 渡辺 健次
出版者
運輸省船舶技術研究所
雑誌
船舶技術研究所報告 (ISSN:0495775X)
巻号頁・発行日
vol.19, no.4, pp.285-303, 1982

In this paper, optical problems of sun following on the sea is discussed. Main difficulty is that angular velocity of the raft is very large when the sun passes near the zenith. This difficulty is released by mean of adequate rotation of raft that reduces the angular velocity and minimizes the loss of incident solar energy resulting from sun following error.Furthermore, some formulae for sun following that is necessary to use in the third and the fourth reports are showed, for example, raft angular velocity, acceleration, moment, power, and energy for raft rotation etc.
著者
渡辺 美智子 北 博正 万木 良平 向笠 由美 鈴木 久乃 金子 佳代子 小池 五郎 桜間 幸次 藤本 英男 井川 正治 笹渕 五夫
出版者
日本体力医学会
雑誌
体力科学 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.40-51, 1984

体重階級制スポーツ選手の試合前の急速減量は, 体力・生理学的および栄養学的に適正な方法によって生体の諸機能の低下を防ぎながら行われるべきであり, 同時に試合後の回復期においても適正な方法によって回復させることが大切であると思われる。<BR>これらの方法を見出すことを目的として, レスリングの新人選手を対象とし, 急速減量における体重調整期, 試合期および回復期の各期間にわたり, 諸調査を実施した。その結果は次のとおりであった。<BR>各栄養素の平均摂取量の概量は, 体重調整2期では, エネルギーが20kcal/kg, たんぱく質1.7g/kg, 水分20g/kg, ナトリウム2g/日, カリウム1g/日であったが, 回復期に入ると急増し, エネルギーは60kcal/kg, たんぱく質2g/kg, 水分46~73g/kg, ナトリウム5g/日, カリウム3g/日となった。<BR>試合直前に体重の10%前後を減少させた各選手は, 試合終了から翌日までにほとんど平常体重の水準まで回復したが, その後増加しすぎるものもあり, 平常体重におちつくまでに約7日間を要した。<BR>この減量に伴って, 体内窒素代謝の亢進と, それに伴う筋力などの若干の低下, 体水分脱出による血液濃縮の影響と考えられる血液性状の変化が認められた。<BR>回復期には, 体重は速やかに平常時に復したが, 窒素, カリウムの摂取量が増加したにも拘らず尿中排泄量は増加せず, 出納はかなり大幅な正に転じた。またナトリウムは, 回復期に塩分の摂取量が多くなるに伴い尿中排泄量も増加したが, 出納は正であった。しかし, 回復期1週間後においても血液性状の一部などに充分に平常値までもどっていないのではないかと思われる徴候もあった。<BR>同復期に摂った飲食物の食品構成と各栄養素の平均摂取量については大きな欠陥は見当らなかったが, 偏差が大きく, 各個人の摂り方の内容は必ずしも充分ではなかった。<BR>被検者となった選手たちは新人ではあるがいずれもかなり高い体力水準を有していることを考え合わせると, これらの結果から, 今後スポーツ選手の急速減量にあたって, 単に減量方法だけでなく, 試合終了後における体力回復の適正な方法についても検討の余地が残されているものと考える。
著者
春原 則子 宇野 彰 朝日 美奈子 金子 真人 粟屋 徳子
出版者
日本音声言語医学会
雑誌
音声言語医学 (ISSN:00302813)
巻号頁・発行日
vol.52, no.3, pp.263-270, 2011 (Released:2011-10-06)
参考文献数
21
被引用文献数
11 7

近年発達性dyslexiaにおいて注目されている音読の流暢性に関して, 音読所要時間を評価尺度として, 872名の小学1年から6年生の典型発達児を対象に, その発達と背景にある認知機能を検討した. 刺激として, ひらがな, カタカナの単語と非語, および文章を使用した. 単語の音読速度は小学3年生までに急速に発達し, その後も緩やかに発達すること, 非語と文章の音読速度は高学年になっても発達する可能性のあることが示された. 日常生活上の必要性を鑑みて, 音読速度も文章での評価が重要と考えられた. 重回帰分析の結果, 音読速度に影響する要因として自動化能力と音韻認識力が示されたが, それぞれの寄与率は学年によって変化し, 単語の音読速度に対する音韻情報処理能力の影響は学年が上がるにつれて小さくなり, 自動化能力の影響が大きくなった. また, 単語と文章については語彙力の寄与も示唆された.
著者
明石 法子 宇野 彰 春原 則子 金子 真人 Taeko N. Wydell 粟屋 徳子 狐塚 順子 後藤 多可志
出版者
日本音声言語医学会
雑誌
音声言語医学 (ISSN:00302813)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.1-7, 2013 (Released:2013-04-03)
参考文献数
10
被引用文献数
2 1

発達性読み書き障害児における漢字単語音読の特徴を明らかにすることを目的とし,小学校2年生から6年生の発達性読み書き障害児37名と典型発達児991名を対象に,「小学生の読み書きスクリーニング検査(STRAW)」漢字単語音読課題における誤反応の分析および単語属性効果の検討を行った.誤反応分析の結果,発達性読み書き障害児は典型発達児に比べ,課題語を他の実在語に読み誤る語性錯読および無回答が多く,文字と音の対応は正しいが語単位では誤っている読み方である類音性錯読の出現率が低いという特徴が認められた.単語属性効果に関しては,親密度の高低にかかわらず,心像性の低い語,すなわちイメージが思い浮かべにくい語で誤りやすいことが明らかになった.こうした特徴には,音韻情報処理過程と視覚情報処理過程双方の障害という発達性読み書き障害児の認知能力が背景となっている可能性があり,診断の補助的指標や有効な学習法の開発に役立つと考えられた.
著者
伊藤 悠城 二宮 彰治 古内 徹 萩原 正幸 金井 邦光 古平 喜一郎 中村 聡
出版者
泌尿器科紀要刊行会
雑誌
泌尿器科紀要 (ISSN:00181994)
巻号頁・発行日
vol.55, no.7, pp.425-427, 2009-07

A 63-year-old male presented with an intravesical foreign body. We could not remove it by a transurethral operation. We performed open surgery, and found the urinary bladder to be perforated by a foreign body which invaded the peritoneal cavity. To our knowledge, there were 10 similar cases in Japan.
著者
岩田 力 磯谷 正敏 原田 徹 金岡 祐次 亀井 桂太郎 前田 敦行 高山 祐一
出版者
Japanese Society for Abdominal Emergency Medicine
雑誌
日本腹部救急医学会雑誌 = Journal of abdominal emergency medicine (ISSN:13402242)
巻号頁・発行日
vol.33, no.4, pp.773-776, 2013-05-31

要旨:経肛門的直腸異物は,精神障害や性的嗜好あるいは事故により肛門から異物が挿入され,抜去不能となったものである。瓶類,玩具や缶の蓋などの報告例は多いが,石膏による直腸異物の本邦報告例はない。今回,われわれは石膏を経肛門的に注入し,全身麻酔下にS状結腸に切開を加え異物を摘出した1例を経験したので,若干の文献的考察を加え報告する。症例は32歳男性,既往歴は特になし。10年以上前より自慰行為にて肛門より液体状の石膏を注入していた。2011年6月に液体状の石膏500mLを注入,排出困難のために当院救急外来受診した。血液検査では炎症反応の高値を,腹部CTでは直腸からS状結腸におよぶ高吸収体を認めた。石膏注入後約15時間後に全身麻酔下に経肛門的に摘出を試みたが不可能であり,開腹手術へと移行した。開腹して腹腔内よりS状結腸の異物を肛門側に押し出そうとしたが押し出せず,S状結腸に切開を加え18×6×6cmの石膏を摘出した。直腸粘膜の損傷を認めたために低位前方切除術を施行した。術後経過は良好で第11病日に退院した。

1 0 0 0 OA 日本法制史

著者
金沢理康 著
出版者
三笠書房
巻号頁・発行日
1942
著者
井上 裕 森田 夕貴 斉藤 麗美 天野 留美子 沼尻 幸彦 金本 郁男 杉林 堅次
出版者
日本社会薬学会
雑誌
社会薬学 (ISSN:09110585)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.30-35, 2014-06-10 (Released:2015-08-11)
参考文献数
17

In 2012, the external prescription rate was 66.1% of the national average. A dispensing doctor is recognized by the escape clauses of Article 22 of the Medical Law, Article 21 of the Dentist Medical Law, and Article 19 of the Pharmacists Act. In this study, the medicine inventories of dispensing doctors and pharmacies were compared. The medicine supplies of 7 dispensing doctors and 11 pharmacies in Saitama were classified according to the medicinal effects. We also investigated the conditions in which high-risk medicines, poisons, or drugs were stored. The average number of medicines in the medicine inventory of a dispensing doctor was 262.3 (range : 99, 439), whereas the average number of medicines in the medicine inventory of a pharmacy was 1179.7 (minimum, 275 ; maximum, 1980). Further, among these medicines, there were an average of 41.0 high-risk medicines (minimum, 18 ; maximum, 76) in the inventory of a dispensing doctor and an average of 176.7 high-risk medicines (minimum, 5 ; maximum, 299) in the inventory of a pharmacy. In addition, poisons (average, 0.3) and narcotics (average, 0.9) were found to be stored by dispensing doctors. The study results revealed that pharmacies as well as dispensing doctors stored high-risk medicines. The dispensing doctor may be indirectly associated with critical medical accidents to need cross-check by pharmacist exceedingly high-risk medicine. Thus, for patients to use medicines appropriately and for them to be reassured of the safety of medicines, only professionals such as pharmacists, rather than doctors, should dispense medicines.
著者
孫 昊 李 鍾賛 金 明哲
雑誌
研究報告人文科学とコンピュータ(CH) (ISSN:21888957)
巻号頁・発行日
vol.2015-CH-107, no.8, pp.1-4, 2015-08-02

日本初のノーベル文学賞を受賞した川端康成にまつわる数多くの代作問題があり,その一つは 「花日記」 である.「花日記」 は新潮社 1981 年版の川端全集第 20 巻に収録されているが,本作は当時川端康成を師事した主婦作家・中里恒子の代作という説がある.本研究は文章から抽出した文字・記号列の Bigram,タグの Bigram,文節パターン特徴量を基に,統合的分類アルゴリズムを用いて代作問題を検証した.
著者
下畑 享良 金澤 雅人 川村 邦雄 高橋 哲哉 西澤 正豊
出版者
日本脳循環代謝学会
雑誌
脳循環代謝(日本脳循環代謝学会機関誌) (ISSN:09159401)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.93-97, 2015 (Released:2015-08-07)
参考文献数
11

要旨 脳梗塞に対するtPA を用いた血栓溶解療法は,発症から4.5 時間を超えて行った場合,脳出血を合併するリスクが高くなる.脳出血合併症を防止する治療の開発は,予後の改善と,tPA 療法の治療可能時間域の延長をもたらす可能性がある.我々は,血管リモデリングに関与する血管内皮増殖因子(VEGF)やアンギオポイエチン1(Ang1)を標的とした血管保護療法の可能性について検討し,ラット脳塞栓モデルにおいて,① VEGF 抑制薬,および②組み換えAng1 の投与が脳出血合併症を防止し,予後を改善することを明らかにした.その後,知的財産権の確保,および米国ベンチャー企業との産学連携を行い,現在,臨床試験の実現を目指している.これまでの経験から,アカデミア研究者が,創薬研究の「死の谷」を乗り越えるためには,①動物実験の質の改善,②知的財産権の確保,③産学連携の推進が重要であると考えられた.
著者
金 健人
出版者
神奈川大学
雑誌
人文研究 : 神奈川大学人文学会誌 (ISSN:02877074)
巻号頁・発行日
vol.141, pp.1_a-15_a, 2000

中国の稲作文化は,いつ,どのルートを通じて日本に伝わったのか,この問題についてさまざまな説がある。この問題を解明するために,まず(1)稲作文化の日本への伝播は必ず朝鮮半島を経由しなければならないか,(2)もし朝鮮半島を経由するならはたして水路によるものか,それとも陸路によるものか,という2つの問題を明らかにしなければならない。本論文は,1997年浙江大学(前杭州大学)韓国研究所と韓国探険協会,東国大学の共同チームによって実現した「中韓いかた漂流学術探険活動」の成果を通して,中国稲作文化が朝鮮半島や日本への伝播経路と時代について考察した。
著者
三好 征夫 桝田 佳寛 安田 正雪 荒金 直樹
出版者
公益社団法人日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学年次論文報告集 (ISSN:13404741)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.361-366, 1998-06-30
被引用文献数
2

通常の強度レベルで目標スランプフローが450mmの,若干の締固めは必要であるが,流動性に優れ,じゃんかなどの施工欠陥を作りにくい分離低減剤を用いた準高流動コンクリートの開発を目標として,高性能AE減水剤や分離低減剤の使用量,粗骨材量を変化させて,スランプフローやVロート流下時間などのフレッシュ性状や硬化物性を検討した。この結果,準高流動コンクリートは,少量の分離低減剤を使用し,350〓/m3程度の粗骨材量で,建築用の軟練りのコンクリートと高流動コンクリートの中間に位置する諸性状を有することが明らかとなった。