著者
金田 泰
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.352, pp.1-6, 2003-09-30
被引用文献数
4

電話にかわるべきコミュニケーション・メディアvoiscapeの概念を提案する.Voiscapeは,3次元オーディオ技術による仮想的な"音の部屋"をユーザ間で共有し,そのなかを自由に移動してさまざまなひとと会ったりわかれたりしながら多者間のコミュニケーションがおこなえるウェアラブルなメディアである.プレゼンスや周縁的情報の伝達を可能にし,電話におけるような1対1の会話から従来のメディアではできなかったさまざまなかたちのコミュニケーションまでをカバーすることによって,つながり感・安心感の共有や暗黙知の共有も実現されるだろう.この論文ではvoiscapeの使用場面や手順についてのべ,PC上に開発したvoiscapeのプロトタイプについてものべる.プロトタイプ上ではユーザは前方の様子を3次元グラフィクスによって確認しながらマウスをつかって部屋内を移動することができる.
著者
笹田 慶二郎 新谷 公朗 古川 宗孝 豊田 実香 金田 重郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告情報システムと社会環境(IS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.35, pp.69-76, 2004-03-23
被引用文献数
10

近年,子育て支援を目的として,保護者と保育者をつなぐグループウェアシステムが多数提案されている.この考え方を発展させ,保育者,保護者,子育て支援センターの行政担当者,医師などが,連絡帳などの子どもに関する情報を共有し,中長期に渡って発達段階を見守る「e?子育てNETシステム」を実現できれば,保育の質の向上に資すると考えられる.しかし,その際の大きな課題は,子どもの活動記録のデジタル化である.各種活動記録の投入を保育者の業務とすると,保育者の負担が増大する.そこで,本稿では,e?子育てNETシステムの中核部として,ベテラン保育者のノウハウを用いて活動記録を容易にデータ投入できる「デジタル連絡帳」を提案する.デジタル連絡帳は,ベテラン保育者のKnowledgeを,多数のテンプレート(例文)として持っており,その選択・加工により,容易に連絡帳を作成できる.連絡帳は,携帯電話,Webによって保護者に配信される.そして,選択されたテンプレート種別などから児童原簿が自動生成される.本稿では,XMLをベースとして開発されたデジタル連絡帳プロトタイプ,及び,幼稚園・保育所の保育者を対象に行ったシステムに対するヒアリング結果について報告する.Recently, many application systems were developed for infant education domain: kindergarten or nursery schools. These conventional systems, however, lack the viewpoint of working reduction for nurses/kindergarten-teachers. Thus, this paper proposes a new supporting system "e-Infant Education NET System" as the way to improve infant education quality. By using the proposed system, parents, nurses/teachers, domain experts of administrative office, and medical-doctors own digital records of child activity in common. The major subject of the proposed system is easy activity record making for each infant. To resolve this problem, the authors developed "Digital Communication Notebook System" having knowledge of veteran nurses/teachers in example sentence format, each of which is called "Template." A nurse or kindergarten teacher selects and modifies the template. This template selection results in automatic generation of a digital communication notebook, daily reports, and special reports for administrative offices. The resultant digital communication notebook is sent to parents through E-mail of mobile phone or Web homepage. This paper demonstrates the outline of the implemented system and the nurses/teachers comments concerning the newly developed system.
著者
金 スンオグ 金 スンオグ
出版者
一般社団法人中国研究所
雑誌
中国研究月報 (ISSN:09104348)
巻号頁・発行日
vol.65, no.1, pp.30-44, 2011-01-25

本稿は2010年3月9日丁玲の娘蒋祖慧氏(元中央バレエ団副団長・『紅色娘子軍』創作メンバーの一人)のインタビュー記録である。主な内容は,幼少期を過ごした延安での集団生活,1949年春から翌年夏までの平壌崔承喜舞踊研究所留学(母の説得で朝鮮に行ったこと,留学生活の様子),1951年中央戯劇学院に開設した崔承喜舞踊研究班の回想および母との思い出で,御本人提供の写真を含む。丁玲の息子蒋祖林氏は著作もあり比較的知られているが,妹の氏については母娘の関わりも含め日本では殆ど紹介がない。近年再評価が進む崔承喜研究から見ても,従来注目されなかった中国舞踊界での崔の貢献について,愛弟子である氏の証言は貴重だろう。
著者
金 信弘
巻号頁・発行日
2012

科学研究費補助金研究成果報告書:特定領域研究2006-2011

1 0 0 0 OA [金剛流謡本]

著者
金剛鈴之助, 金剛直喜 訂
出版者
桧常之助
巻号頁・発行日
vol.〔7〕 花軍, 1898
著者
金子 清俊 加納 六郎
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.17, no.3, pp.169-172, 1966
被引用文献数
2

筆者らは1965年の春と秋に, 台湾においてかなり多数の恙虫を採集した.宿主は鼠類, タイワンカグラコウモリおよびスインホーキノボリトカゲであつた.今回はそのうち鼠以外, すなわちコウモリとトカゲに寄生していた恙虫について報告する.コウモリ寄生の恙虫は, イワサキツツガムシで, トカゲ寄生のものは, トカゲツツガムシであつた.両種共に台湾では新記録である.イワサキツツガムシは原記載以後はじめての記録であり, 原記載と多少異なる点もあつたので, 国立科学博物館の上野俊一博士の御好意により, 石垣島産のカグラコウモリから採れた沢山の恙虫標本を見せていただき, これらを比較検討した.
著者
大内 智 金川 明弘 太田 宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.76, no.12, pp.1805-1807, 1993-12-25
被引用文献数
1

信頼性受入れ試験に関して,試験時間ならびにサンプルアイテムの個数といった観点から,効率の良い検査方式として,ロットの合否判定領域を多段に設けるマルチステージ方式が考えられている.しかしながらこの方式は,たとえアイテムの寿命分布に指数分布を仮定したとしても,ロット合格確率の表現が複雑で,目標とする検査方式を得ることは一般には困難である.本論文では,マルチステージ検査方式において,判定保留となったときに,故障した試験サンプルをすべて取り替える方式を採用することにより,合格確率を陽な形式で与えた.その結果,マルチステージ検査方式の容易な設計を可能とした.
著者
金田 千秋
巻号頁・発行日
2012

科学研究費助成事業(科学研究費補助金)研究成果報告書:基盤研究(B)2008-2011
著者
金丸 仁 横山 日出太郎 白川 元昭 橋本 治光 吉野 吾朗 高津 光 杉山 高 秋山 敏一
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.35, no.8, pp.1369-1376, 2002-08-01
被引用文献数
34

門脈ガス血症(以下,本症と略記)は予後不良で緊急開腹術が必要と考えられてきたが,最近自然軽快する例の報告も多く,手術適応の判断が難しい.われわれの12例の経験と文献報告例から本症の手術適応につき考察した.方法:腸管壊死があり開腹術の適応であった5例(A群)と,腸管壊死が無く経過観察可能であった7例(B群)を比較した.結果:A群は全身状態不良で,5例全例に腹膜刺激徴候を認めた.B群では全身状態は良好で,2例を除き腹膜刺激徴候を認めなかった.A群では全例熱発を認めたがB群では4例で熱発を認めなかった.白血球数はA群5例,B群5例で10,000/mm^3以上であった。CRPは,不明例以外で,A群では4.3mg/dlと7.0mg/dlの2例のほか2例が20mg/dl以上であったがB群では全例20mg/dl以下でうち5例は1.1mg/dl以下であった.考察:本症の成因には,腸管壊死からの感染として,E.coliなどのガス産生菌が関与する場合と,非絞扼性腸閉塞の場合など,単に腸管内圧の上昇によって発生する場合があるが,後者の成因の場合は経過観察が可能と考えられる.手術適応は腸管壊死の有無にかかっているが,その判断は,全身状態,腹部所見,熱発の有無など,理学所見の正確な把握が重要で,一般の急性腹症の場合となんら変わるところはない.検査値としては白血球数よりもCRPが手術適応の参考になる.
著者
金沢静子 著
出版者
アルス
巻号頁・発行日
1924
著者
金井 孝夫 梶田 昭
出版者
東京女子医科大学学会
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.50, no.5, pp.425-425, 1980-05-25

東京女子医科大学学会第230回例会 昭和55年2月22日 東京女子医科大学本部講堂
著者
小川 貴志子 藤原 佳典 吉田 裕人 西 真理子 深谷 太郎 金 美芝 天野 秀紀 李 相侖 渡辺 直紀 新開 省二
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.48, no.5, pp.545-552, 2011 (Released:2012-02-09)
参考文献数
17
被引用文献数
19 40

目的:介護保険制度で用いられている基本チェックリストによる虚弱判定のcut-off pointをFriedらの定義に照らして検討した.さらに,同チェックリストで虚弱と判定された高齢者の血液生化学及び炎症マーカーの特徴を明らかにすることを目的とした.方法:1)群馬県草津町に在住する65歳以上の住民を対象に実施されている高齢者健診を2007年と2008年の2年とも受診した420人を対象に,Friedらの基準による虚弱判定と基本チェックリスト(1~20項目)得点との関係を分析し,その併存的妥当性を検討した.2)その結果得られた基本チェックリストのcut-off pointを利用し,2008年同町の高齢者健診受診者(665人)の虚弱判定を行った.さらに,虚弱群と非虚弱群の血液生化学及び炎症マーカーを比較した.結果:1)Friedらの判定に対する基本チェックリスト(1~20項目)のYouden Indexはcut-off point 4/5点であったが,虚弱判定は特異度を重視し,cut-off point 5/6点に設定した.この時,感度,特異度はそれぞれ60.0%,86.4%であった.2)男性34名(12.3%)女性74名(19.0%)が虚弱と判定された.性,年齢を調整した虚弱に対するIL-6のリスク比(第1三分位に対する第3三分位)は2.05[95%信頼区間(CI):1.15-3.64],握力の同リスク比は0.19[95%CI:0.07-0.46],歩行速度の同リスク比は0.23[95%CI:0.12-0.45]であった.炎症マーカーのうちIL-6第3三分位かつβ2-ミクログロブリン(MG)第3三分位群の虚弱に対するリスク比は5.61[95%CI:2.40-13.11]であった.結論:基本チェックリストを用い「虚弱」を判定することは可能であり,IL-6とβ2-MGの両方を組み合わせた指標は,虚弱マーカーとして有用であることが示唆された.