著者
許 鳳浩 阿部 哲朗 鈴木 信孝 太田 富久 川端 克司
出版者
日本補完代替医療学会
雑誌
日本補完代替医療学会誌 (ISSN:13487922)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.1-8, 2017-03-31 (Released:2017-04-05)
参考文献数
16

シイタケ菌糸体抽出物は癌化学療法との併用時に,患者のQOLを維持・改善することが報告されている.本研究では,様々な治療背景および様々なステージのがん患者のQOLに及ぼすシイタケ菌糸体抽出物の影響を検討した.16施設で73症例を対象にシイタケ菌糸体抽出物を4週間(1,200 mg/day)連日経口摂取させ,摂取前後のQOLをEORTC-QLQ-C30調査票でスコア化した.シイタケ菌糸体抽出物摂取後のQOLスコアは被験者全体では,摂取前スコアに比べ,心理的,疲労スコアで有意に改善した.特にステージ3,4の被験者では,総体的,身体的スコアの改善も観察された.シイタケ菌糸体抽出物の経口摂取の併用は,進行性がん患者のQOLを改善することが示唆された.
著者
上原 静香 吉川 智香子 吉田 美鶴 水野 誠 笠 明美 許 鳳浩 鈴木 信孝
出版者
日本補完代替医療学会
雑誌
日本補完代替医療学会誌 (ISSN:13487922)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.33-38, 2019-03-31 (Released:2019-04-10)
参考文献数
11
被引用文献数
2 3

ハトムギ全粒熱水抽出エキスの顔面肌に及ぼす影響を検討した.方法は,28~58歳(44.5±11.6歳)10名にハトムギ全粒熱水抽出エキスを1 g/日,8週間摂取させ,各種皮膚パラメーターを計測した.結果は,肌の透明感の指標である頬内部反射光測定で,摂取8週間後に青色内部反射光の総量が有意に増加した(p=0.011).さらに,肌表面のキメは,摂取4および8週間後に有意な改善効果が認められた(p=0.007, p=0.042).角層剥離状態についても,摂取4および8週間後に有意な改善効果が認められた(p=0.0002, p=0.020).以上のことから,本ハトムギ全粒熱水抽出エキスは,1 g/日と比較的少量摂取でも,優れた美肌効果をもたらすことが示唆された.
著者
寺西 眞 藤原 直 白神 万祐子 北條 賢 山岡 亮平 鈴木 信彦 湯本 貴和
出版者
日本生態学会
雑誌
日本生態学会大会講演要旨集 第51回日本生態学会大会 釧路大会
巻号頁・発行日
pp.482, 2004 (Released:2004-07-30)

ホトケノザは、主に他花受粉をおこなう開放花と自家受粉のみをおこなう閉鎖花を同時につける一年草で、種子にエライオソームを付着する典型的なアリ散布植物である。一般的に、自殖種子は親と同じ遺伝子セットを持つため、発芽個体は親と同じ環境での生育に適していると考えられ、他殖種子は親と異なる遺伝子セットを持つため、親の生育環境と異なる新しい環境へ分散・定着するのに適していると考えられる。したがって、自殖種子は親元近くへ散布され、他殖種子は親元から離れた環境へ散布されるのが生存に有利であると考えられている。 開放花由来種子は閉鎖花由来種子より種子重・エライオソーム重・エライオソーム/種子(_%_)が有意に大きく、トビイロシワアリによる持ち去り速度が大きいことが明らかとなった。エライオソームを取り除いたホトケノザの種子は、エライオソームが付いたままの種子よりトビイロシワアリに持ち去られる割合・速度が低かった。また、エライオソームを接触させたろ紙片はほとんど巣に持ち去られたが、エライオソーム以外の種子表面を接触させたろ紙片はほとんど持ち去られなかった。 このようなアリの行動の違いがなぜ生じるのかを検討するため、アリの反応に関わる物質・アリの資源となる物質に着目して種子表面の化学的特性を調べた。その結果、遊離脂肪酸(オレイン酸、リノール酸など)、糖(フルクトース、グルコース)、アミノ酸(アラニン、ロイシンなど)が含まれていることが分かった。 これらのことから、ホトケノザは種子表面、特にエライオソームに含まれる化学物質の量・質を繁殖様式によって変えることで、アリによる持ち去り速度をコントロールしている可能性があることが示唆された。
著者
鈴木 信吾
出版者
東京音楽大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:02861518)
巻号頁・発行日
no.12, pp.28-39, 1987
著者
河岡 義裕 朝長 啓造 澤 洋文 松浦 善治 川口 寧 渡辺 登喜子 鈴木 信弘 高橋 英樹 長崎 慶三 川野 秀一
出版者
東京大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2016-06-30

(1)計画・公募研究の推進:計画・公募研究を、研究活動支援システム、領域班会議などを通じて積極的にサポートし、計画研究とともにネオウイルス学創成に目がけた研究を推進している。高度情報処理支援として、計画研究班および公募研究班に対し、スーパーコンピュータシステム・シロカネの利用による高速処理体制を構築するとともに、シロカネ上でデータ解析プログラムの連携・共有を行った。(2)領域班会議の開催:平成30年度は、4月13~15日に高知県において第4回領域班会議、また 11月11~13日に兵庫県淡路島において、第5回領域班会議を行い、 各計画・公募研究班による未発表データを含めた進捗報告を行った。会議では、活発な議論が展開され、共同研究や技術提供が活性化されるとともに、領域内の研究者間の有機的な連携が強化された。また今年度は、 テレビ会議システムを用いて、月に一度の定例会を行い、各計画・公募研究班の研究進捗の報告などを行なうことによって、領域全体の研究の推進を図った。(3)広報活動:本領域の研究活動を国民に広く発信するため、ホームページ/フェイスブックページ/ツイッターにおいて、平成30年度は26/29/169件の記事を掲載した。フォロワー数は平成29年度と比較して、フェイスブックページは160から206名、ツイッターは152から239名に増加した。また平成30年度は、領域の研究内容の概説を掲載したニュースレターを2回発行した。さらに活発なアウトリーチ活動を行なった。
著者
鈴木 信哉 中林 和彦 大河内 啓史 畑田 淳一 川口 真平 酒井 正雄 佐々木 徳久 伊藤 敦之
出版者
The Japanese Respiratory Society
雑誌
日本胸部疾患学会雑誌 (ISSN:03011542)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.61-66, 1997-01-25 (Released:2010-02-23)
参考文献数
19

閉鎖環境の条件が厳しい潜水艦において感染性が低い結核患者の周囲の乗員に結核感染が疑われた例を経験した. 本症例は艦艇の環境と感染性及びその対策を考える上で貴重な症例と考えられたので, 考察を加えて報告した. 症例は35歳男性の潜水艦乗員. 定期健康診断の間接胸部X線で異常陰影を指摘され精査した. 咳嗽なく喀痰塗抹陰性であったが,胃液検査にて塗抹陽性であった. 定期外集団検診時のツベルクリン皮内反応 (ツ反) では強陽性者が, 発見2ヵ月のツ反では陽転者が発生源の周囲に多くみられた. 発生源と離れた場所に居住し接触があまりない乗員にも感染が疑われたので, 閉鎖循環方式の空調が関与した可能性も示唆された. 閉鎖環境における結核発生例に対しては環境の的確な把握が必要であり, 化学予防は積極的に行うべきで環境の除染には薬品による消毒よりも換気及び紫外線照射が有効であり, 艦艇には防疫対策として標準装備されることが推奨される.
著者
高橋 二郎 本江 信子 大木 史郎 北村 晃利 塚原 寛樹 許 鳳浩 鈴木 信孝
出版者
日本補完代替医療学会
雑誌
日本補完代替医療学会誌 (ISSN:13487922)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.9-17, 2015 (Released:2015-04-10)
参考文献数
40
被引用文献数
1 1

赤色のカロテノイドであるアスタキサンチンは,優れた抗酸化作用や様々な生理作用を有すことが知られることから,機能性健康食品素材として注目されている.これまで約 10 年の間に,アスタキサンチンに関する臨床試験が数多く実施され,その中で食品としてのアスタキサンチンの安全性が報告されている.本総説では,これら安全性に関する臨床試験の報告と,遺伝毒性及び急性・亜慢性毒性等の毒性試験の報告を,効能研究及び安全性試験の報告が最も多いヘマトコッカス藻由来アスタキサンチン製品である,富士化学工業のアスタリールを中心にまとめた.更に,最新の研究に基づいて,医薬品との相互作用に関与する薬物代謝酵素へのアスタキサンチンの影響を考察した.ヘマトコッカス藻由来アスタキサンチンであるアスタリールの安全性は,多岐に渡るエビデンスにより確立されている.
著者
鈴木 信一
出版者
東洋大学国際哲学研究センター(「エコ・フィロソフィ」学際研究イニシアティブ)事務局
雑誌
「エコ・フィロソフィ」研究 = Eco-Philosophy (ISSN:18846904)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.115-131, 2020-03

即興で行なうダンスセラピーは身体運動および他者との連動を試みることによって健常者、非健常者を問うことなく一定の効果を得ることができる。その一方で身体運動および他者との連動そのもの、さらに動作の選択可能性の拡大、他者との連動可能性の向上といった効果を具体的かつ肌理細かく記述し、分析することは難しいとされる。そこで本稿ではシステム論におけるオートポイエーシス、カップリングの手法を身体運動に展開し、動作単位産出システム、カップリング・システムを仮説設定した上で、即興ダンスセラピーの実践を記述し、現場で展開される実践の構造、実践による効果の明確化を試みる
著者
鈴木 信次 乾 和郎 朝内 京華 上田 かおる 加藤 明香 愛知 葉子 大橋 理恵 高島 東伸 福田 吉秀 廣瀬 光彦
出版者
公益社団法人 日本人間ドック学会
雑誌
人間ドック (Ningen Dock) (ISSN:18801021)
巻号頁・発行日
vol.27, no.5, pp.856-862, 2013 (Released:2013-07-01)
参考文献数
29
被引用文献数
2 1

目的:人間ドックの受診者に対する生活指導のため,人間ドックで発見された胆石保有者の特徴について非保有者と比較検討した.方法:2009年に当施設の人間ドックを受診した23,848名を対象とし,胆石保有者1,062名の年齢,性別,BMI,糖尿病(HbA1c),脂質代謝,他の血液検査所見,生活習慣,生活習慣病,超音波検査所見について,非保有者22,786名と比較検討した.なお,BMI,血液検査所見,生活習慣病に関しては,年齢により40歳以下,41歳~59歳,60歳以上の3群に分けて比較検討した.結果:胆石の頻度は4.5%であった.胆石保有者の平均年齢は非保有者と比べて有意に高かった.BMIは,非保有者よりいずれの年齢群でも有意に高値であった.HbA1c(JDS)は,全体では有意差を認めなかったが,年代別では,中高年2群で有意に高値であった.脂質代謝では,胆石群で中性脂肪が有意に高く,HDLコレステロールが有意に低かった.他の血液検査所見(肝機能,膵機能,貧血)には差を認めなかった.生活習慣の検討では,飲酒しない人の胆石保有率は飲酒家と比べて有意に高かったが,他は認められなかった.生活習慣病について年代別にみると,40歳以下では十二指腸潰瘍の既往歴においてのみ有意差を認め,41歳から59歳の年代では,高血圧,脂質異常症,糖尿病,痛風に,60歳以上の年代では,高血圧,脂質異常症,糖尿病に有意差が認められた.胆石以外の超音波所見は胆嚢腺筋腫症と胆嚢壁肥厚に有意差が認められた.結論:胆石にならないための指導として中性脂肪,肥満の改善,適度な飲酒が有効な可能性であることが示唆された.
著者
堀場 厚 鈴木 信行
出版者
日経BP社
雑誌
日経トップリーダー
巻号頁・発行日
no.307, pp.58-63, 2010-04

会社の経営を引き継ぐうえで心がけたのは、「『会社のスピリット』は父からしっかり継承する。しかし、新しい環境変化に対応するため必要な改革は、自分自身の信念で実施する」ということでした。独創性の源になった"不謹慎"な社是 我が社のスピリットとは、社是の「おもしろおかしく」です。堀場製作所は、世の中にないモノを生み出す開発型企業として成長してきました。
著者
鈴木 信孝
出版者
日本補完代替医療学会
雑誌
日本補完代替医療学会誌 (ISSN:13487922)
巻号頁・発行日
vol.15, no.2, pp.141-151, 2018

妊娠中のハトムギ使用について解説した.市販のハトムギ茶を妊娠中に摂取して流産や早産になるという証拠はなく,産後に市販のハトムギ茶摂取を禁ずる科学的根拠もない.したがって,妊婦が常識の範囲内でハトムギ茶を飲用もしくはハトムギ調理品を食することは,問題ないと考えた.ただし,ハトムギ摂取に過敏になっている妊婦は,無理にハトムギ飲食を行う必要はない.また,妊娠中のハトムギ摂取に関しては医師に相談することが肝要である.妊娠中のハトムギの製薬であるヨクイニンの内服については,必ず産婦人科医師の管理のもとに行うべきである.また,ハトムギの栄養補助食品も,妊娠中は中止するか,もしくは医師と相談の上で使用するのが望ましい.ただし,妊娠中にこれらの医薬品や食品を飲み続け,流産,早産,児の奇形等が発症したとする報告はない.妊娠中はハトムギ摂取を控えるべきであるという伝承については,ハトムギに麦角菌が感染し,産生された麦角アルカロイドによる子宮収縮が深く関与していたという仮説を立てた.また,小麦・大麦・ライ麦,トウモロコシなど麦角菌に感染する可能性のあるイネ科植物の麦角アルカロイド汚染の有無を知ることは,妊婦の流産・早産予防上,重要であることも指摘した.
著者
鈴木 信行
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1100, pp.171-174, 2001-07-16

現場の一部で解約前提の契約なるものが発生、解約金が財務を圧迫。破産直後には自殺まで考えた。9カ月を経た今、破産の全真相を語る。 エステティックサロンの「エステdeミロード」を全国展開してきたアール・ビー・エムは、昨年10月16日に自己破産の申請をしました。当店のお客様や取引先の方々には、大変なご迷惑をおかけし、この場を借りてお詫びいたします。
著者
鈴木 信也 村山 悠佳 杉山 恵理花 関山 正夫 佐藤 均
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.129, no.7, pp.829-842, 2009
被引用文献数
8 3

We established dose estimation formulae for renal-excretion drugs using the glomerular filtration rate (GFR), tubular secretion clearance (Sc), and unbound fraction of drug in plasma (fp) as a renal function index of physiological development in neonates and infants not more than 2 years of age. A dose ratio of (D<sub>C</sub>/D<sub>A</sub>)=clearance ratio of (CL<sub>C</sub>/CL<sub>A</sub>)≅(fp<sub>C</sub>·GFR<sub>C</sub>)/(fp<sub>A</sub>·GFR<sub>A</sub>) for neonates and infants/adults was applied to drugs with fp·GFR>Sc, while D<sub>C</sub>/D<sub>A</sub>=CL<sub>C</sub>/CL<sub>A</sub>≅(β·BSA<sub>C</sub>+fp<sub>C</sub>·GFR<sub>C</sub>)/(β·BSA<sub>A</sub>+fp<sub>A</sub>·GFR<sub>A</sub>) was applied to drugs with Sc>fp·GFR using the coefficient of each drug (β) and body surface area (BSA). Validity of the estimation formulae was investigated in drugs with fp·GFR>Sc such as vancomycin (VCM), arbekacin (ABK), fosfomycin (FOM) and norfloxacin (NFLX), and in drugs with Sc>fp·GFR such as digoxin (DGX) and amoxicillin (AMPC). First, we compared the clearance ratio (CL<sub>C</sub>/ CL<sub>A</sub>) of VCM, ABK, and DGX estimated by our method with those calculated using the Japanese population clear- ance values and those estimated allometrically (BSA<sub>C</sub>/BSA<sub>A</sub>). Next, we compared the established doses of all drugs investigated with the doses for neonates and infants calculated from the conventional dose estimation methods for children and our estimation formulae, and evaluated our method. As a result, favorable consistency was observed in the CL ratio for all drugs, and the doses of VCM, FOM, NFLX and AMPC calculated from our estimation formulae approximated the established doses. In conclusion, the validity of the dose estimation method using pharmacokinetic factors related to physiological development (i.e., GFR, fp, Sc) for renal-excretion drugs in neonates and infants was demonstrated.<br>
著者
鈴木 信也 佐藤 均
出版者
一般社団法人日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.40, no.12, pp.698-715, 2014-12-10 (Released:2015-12-10)
参考文献数
47
被引用文献数
1

Conventional dose estimation methods do not consider drug factors and do not allow for various pharmacokinetic factors associated with the growth of children. I have therefore established a new method based on drug elimination processes and physiological and biochemical developmental factors in order to more appropriately estimate pediatric doses (the ePPBD method). Renal excretion or hepatic metabolic clearance was calculated for each age based on physiological and biochemical developmental factors, such as the unbound fraction of the drug in plasma, glomerular filtration rate, tubular secretion, liver volume, and CYP enzyme activity. Then the pediatric dose was estimated by multiplying the adult dose by the pediatric/adult ratio of renal excretion or hepatic metabolic clearance. Accuracy of the ePPBD method was compared with conventional methods, using the population mean clearance and the doses listed in package inserts and text books as the standards to quantitate its validity. In brief, accuracy was evaluated by classifying children into the following age groups: 1) neonates in consideration of the post-conceptional age (PCA), 2) infants up to 2 years old, and 3) children over 2 years old for drugs with renal excretion, or 4) children of all ages for drugs with hepatic metabolism. The accuracy of the ePPBD method was superior to that of conventional methods both for drugs with renal excretion and those with hepatic metabolism, and therefore it should be useful for pediatric patients in whom physiological function changes remarkably as they age.
著者
新木 盛右 千葉 英徳 鈴木 信 宮下 哲哉 内田 龍男
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EID, 電子ディスプレイ
巻号頁・発行日
vol.98, no.550, pp.187-191, 1999-01-22

Lyot-filterは、2枚の偏光子で挟んだ複屈折板を多層積層することにより、特定波長の鋭い透過スペクトルを実現している。この原理に基づき、複屈折板の代わりにネマティック液晶セルを用いた波長可変のバンドパスフィルタが考案されている。本研究では、このフィルターを発展させ、セル厚をセルごとで変える構成により、1種類の印加電圧で波長を調整出来るバンドパスフィルタを構成した。