著者
鈴木 信孝 許 鳳浩 上馬塲 和夫
出版者
日本補完代替医療学会
雑誌
日本補完代替医療学会誌 (ISSN:13487922)
巻号頁・発行日
vol.15, no.2, pp.113-116, 2018-09-30 (Released:2018-10-12)
参考文献数
18
被引用文献数
3

Coix-seed Reactive Derivatives (CRD)の摂取がアレルギー性疾患に有効かもしれないという証拠が集積されつつある.そこで今回,CRDのTh1/Th2バランスに対する影響について検討した.健常な成人8名にCRD 6g/日を4週間摂取させ,摂取前後の血中Th1/Th2の値を比較した.結果は,Th2とTh0が有意に減少し,有意ではなかったものの相対的にTh1/Th2は上昇した.今後はさらに例数を増やしてCRDの免疫調節作用について検討したい.
著者
鈴木 信也 川口 崇 猪狩 賢蔵 草野 淳一 安藤 栄輝
出版者
Japanese Society of Drug Informatics
雑誌
医薬品情報学 (ISSN:13451464)
巻号頁・発行日
vol.18, no.4, pp.235-241, 2017 (Released:2017-03-17)
参考文献数
24

Objective: Celecoxib has been reported to enhance the action of warfarin by inhibiting CYP2C9, its major hepatic drug-metabolizing enzyme, but sufficient information about the mechanism has not been obtained, especially in Japan.Methods: A study was conducted to investigate the prothrombin time international normalized ratio (PT-INR) and the warfarin sensitivity index (WSI) before and after concurrent administration of celecoxib, as well as the Drug Interaction Probability Scale (DIPS) scores to determine causality with drug interactions, in patients commencing concurrent therapy with celecoxib and warfarin at Kanagawa Prefectural Keiyukai Keiyu Hospital during the 4-year period from October 2011 to September 2015.Results: Analysis of 18 patients showed that the PT-INR increased significantly from 1.53±0.43 before concurrent therapy to 2.18±1.01 after concurrent therapy (p=0.0101).  The WSI also increased significantly from 0.76±0.50 before concurrent therapy to 1.01±0.65 after concurrent therapy (p=0.0044).  According to the DIPS scores, the causal relation was not rated as “Highly Probable” in any of the patients, while it was considered to be “Probable” in 3 patients, “Possible” in 10 patients, and “Doubtful” in 5 patients.Conclusion: The findings of this study suggested that when celecoxib treatment is initiated in patients who are already taking warfarin, attention must be paid to changes of coagulation profile, especially in elderly patients.
著者
林 智成 鈴木 信 米山 榮 尾崎 朋文 芳賀 康朗
出版者
社団法人 全日本鍼灸学会
雑誌
全日本鍼灸学会雑誌 (ISSN:02859955)
巻号頁・発行日
vol.61, no.4, pp.411-419, 2011 (Released:2012-02-06)
参考文献数
10

【目的】鍼治療において最も深刻かつ重大な医療過誤である外傷性気胸を回避し、 安全な鍼治療を行う為に胸背部における体壁の厚さを計測し、 過去に行われた同様の報告と比較しする。 また、 身体測定によって得られる測定値の意義と問題点について検討する。 【対象と方法】対象は生体187例 (男性90名, 女性97名) とした。 これを性別及び体格別に分類した後、 Computed Tomography (以下CT) の画像を用いて、 医療用画像処理ソフトOsiriX (ver3.0 32-bit) にて背部における胸壁厚の計測を行った。 【結果】全187例の測定値の平均±標準偏差は、 気管部3.01±0.79cm、 肩甲部2.34±0.65cm、 最短部2.14±0.61cmであった。 なお、 最短部は肋骨角付近における体表から胸膜までの距離が最も短い部位とした。 最小値は最短部の0.94cm、 最大値は気管部の5.56cmであった。 分散分析により部位間の平均値を比較した結果、 全部位の効果に有意差を認めた。 これを性別に検討すると、 男女ともに部位の効果、 および気管部と肩甲部では性別の効果に有意差が認められた。 また、 体格別に検討した結果、 体格の効果、 および部位の効果に有意差を認めた。 BMI値と測定値の間にはいずれの部位においても強い正の相関がみられ、 年齢と測定値との間にはいずれの部位においても弱い負の相関がみられた。 今回測定を行った3部位と経穴との対応では、 概ね、 気管部は膏肓穴、 肩甲部はイキ穴、 最短部は膈関および魂門穴の辺りに相当すると予想された。 【考察】過去の報告および今回の検討では対象の条件に差異があるにも関わらず、 同様の結果が得られたことは、 過去の報告の重要性を改めて確認出来たこととして興味深い。 一方、 身体測定という方法を用いる際の対象は、 より臨床に近い条件に吟味すべきである。 今回の検討では、 体表-胸膜間の最短距離の計測には画像所見が有用であることが示唆された。 一方、 どのように精緻な計測や統計学的処理を駆使しても、 身体計測という方法論においては様々な不確定因子が混入する可能性は残されており、 計測によって得られた測定値を即、 安全な刺鍼深度と捉えることに対しては慎重にしなければならないと考える。 【結論】体壁厚の計測を行い、 安全な刺鍼深度の目安を解剖学的根拠に求めることは、 科学的検討という意味で非常に重要であると考える。 今回の検討と過去の報告の間には様々な測定条件の不一致があり、 単純に比較検討することは困難であったものの、 結果として同様の傾向が示されたことは興味深い。 また、 身体計測を行う際、 実際臨床により近い条件を備えた対象を検討する必要がある。 一方で、 身体計測という方法論においては様々な不確定因子が混入する可能性は残されており、 身体計測の結果得られた測定値を 「安全深度」 ではなく 「危険深度」 と呼称する方が、 むしろ適切であると考える。
著者
佐原 宏典 鈴木 信義
出版者
一般社団法人 日本航空宇宙学会
雑誌
航空宇宙技術 (ISSN:18840477)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.57-62, 2010 (Released:2010-10-21)
参考文献数
4

Microsatellites are now in vogue in the world and propulsion will be desired for the more complicated space mission with them. We have been devoting ourselves to develop a propulsion system based on hydrogen peroxide solution with middle-level concentration and tested it for several years, and are now working on price reduction of the propulsion system with the view of a budget of satellite development. One of the key elements of the propulsion for the price reduction is a bladder to pressure liquid propellant, and we confirmed a COTS bladder is practicable with respect to storage performance of hydrogen peroxide and application way of pressure in this study.
著者
伊藤 まゆ 三樹 美夏 林 浩孝 新井 隆成 鈴木 信孝 上馬塲 和夫
出版者
日本補完代替医療学会
雑誌
日本補完代替医療学会誌 (ISSN:13487922)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.111-118, 2009 (Released:2009-07-07)
参考文献数
9
被引用文献数
1 1

コラーゲン含有飲料の 1ヶ月間摂取による顔面皮膚の変化を,計測機器による指標を使って予備的に検討した.61 名の健常女性(年齢 25–68,34±8 歳)を対象とし,文書による同意を得た後,コラーゲン 5 g 飲料/日摂取群(30 名)と 10 g 飲料/日摂取群(31 名)に無作為に割り付けし,摂取前と後 1 週目と 1ヶ月目の顔面(両頬部)皮膚水分と下眼瞼の皺数を測定した.皮膚水分と皺数に関して,改善した反応例と変化がない無反応例に分類したところ, 10 g 摂取群では 5 g 摂取群より高い 5 割の反応率が得られた.反応例は無反応例より摂取前において皺数が多く皮膚水分が低いこと,皺数は 1 週間目から有意な改善をみることが示された.また本飲料が安全であることも示された.今後,皮膚の異常性状例を対象にして,コラーゲン 10 g/日を,1 週間あるいは 1 ヶ月月間投与する二重盲検試験により有効性を評価する研究の必要性が示された.
著者
鈴木 信也 神保 宇嗣
出版者
THE LEPIDOPTEROLOGICAL SOCIETY OF JAPAN
雑誌
蝶と蛾 (ISSN:00240974)
巻号頁・発行日
vol.73, no.1, pp.13-17, 2022-03-31 (Released:2022-05-14)
参考文献数
14

Eupoecilia ingens Sun & Li, 2014 is recorded in Honshu, Shikoku and Kyushu, representing the first record from Japan. A diagnosis for this species is provided based on the Japanese specimens.
著者
長谷部 久乃 石原 克之 伊藤 政喜 許 鳳浩 鈴木 信孝
出版者
日本補完代替医療学会
雑誌
日本補完代替医療学会誌 (ISSN:13487922)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.21-27, 2016-03-31 (Released:2016-04-16)
参考文献数
5
被引用文献数
1

女性のQOLを網羅的に把握し,フルーツグラノーラ摂取がQOLに及ぼす効果について検討した.方法は,インターネットを介したアンケート調査(株式会社LSTT製・女性のためのQOL調査票)により,3,460名の身体的・精神的なQOLを調査した.また,便秘気味108名,そうでない者57名の合計165名に対し,フルーツグラノーラを自由に摂取させ,試食前後のQOLの比較を行った. スクリーニング調査の結果,非便秘気味の者は便秘気味の者と比べ,全てのカテゴリーで有意に満足度が高かった.また,フルーツグラノーラの摂取習慣がある者は,精神的側面のQOLスコアが有意に高かった. さらに,フルーツグラノーラを摂取することで,全体的なQOLスコアの上昇が見られた.このことから,フルーツグラノーラの摂取は女性のQOL向上に有効である可能性が示唆された.
著者
上山 浩也 八尾 隆史 岩野 知世 内田 涼太 宇都宮 尚典 阿部 大樹 沖 翔太朗 鈴木 信之 池田 厚 谷田貝 昴 赤澤 陽一 竹田 努 松本 紘平 上田 久美子 北條 麻理子 永原 章仁
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.1310-1322, 2021-09-25

要旨●胃底腺粘膜に発生する胃腫瘍の中で,H. pylori未感染胃に発生する胃腫瘍の臨床病理学的・内視鏡学的特徴について概説した.今回,H. pylori未感染胃底腺粘膜に発生する胃腫瘍の中で,特に胃底腺型腺癌,胃底腺粘膜型腺癌,胃型分化型腺癌,胃型腺腫を抽出し解析した.細胞分化では,胃底腺型腺癌は胃底腺のみ,胃底腺粘膜型腺癌は腺窩上皮+胃底腺(+幽門腺),胃型分化型腺癌・胃型腺腫は腺窩上皮+幽門腺(+胃底腺)への分化を示し,通常型の胃癌に比較して異型度や悪性度は低く,内視鏡治療を選択された症例が多かった.内視鏡診断は,各タイプの特徴を理解したうえで,NBI併用拡大内視鏡診断と内視鏡所見から表層の腫瘍成分の有無,表層と上皮下の成分の関係性を推測することが,H. pylori未感染胃底腺粘膜に発生する胃腫瘍の内視鏡診断と各鑑別につながると考えられた.
著者
鈴木 信吾
出版者
イタリア学会
雑誌
イタリア学会誌 (ISSN:03872947)
巻号頁・発行日
no.36, pp.102-121, 1986-10-30

Sull'ordine delle parole in italiano, diverse grammatiche fissano la "costruzione, diretta", secondo cui l'ordine normale, ossia non-marcato, sarebbe SV(O) (dove V sta a indicare sia il predicato verbale che quello nominale). Nel presente articolo esaminiamo se sia davvero valido l'ordine non-marcato costituito dalla "costru-zione diretta". Per esaminare cio bisogna tener presente il principio che la frase con ordine non-marcato (data l'intonazione normale) non richiede un contesto particolare, pertanto essa e usabile anche ex abrupto, senza contesto precedente. Stabilito tale criterio, risulta in dubbio la "costruzione diretta" nel caso che il verbo indichi un "accadimento" (p. es. cadere, morire ecc.). Questo tipo di verbi infatti ammette tutti e due gli ordini SV e VS nel contesto ex abrupto : Giovanni e caduto vs. E caduto Giovanni. Peggio ancora qualora si abbia "UN+nome" come soggetto : Un bambino e caduto vs. E caduto un bambino in cui generalmente la seconda frase (VS) e di gran lunga piu naturale della prima (SV), il che violerebbe la "costruzione diretta". Nel corso della trattazione presentiamo l'analisi di Antinucci-Cinque che fa uso della informazione DATA e NUOVA. Essi, per determinare l'ordine di base, spingono avanti la generalizzazione che l'elemento offerto come DATO precede quello NUOVO. Dobbiamo, del resto, ai due autori una soluzione riguardante i verbi di "accadimento" : Giovanni e caduto per terra vs. E caduto Giovanni per terra in cui ex abrupto e decisamente migliore la prima frase (SVX, dove X=com-plemento circostanziale). Vediamo alla fine come poter conciliare la naturalezza di SVX con quella della frase VS avente "UN+nome" come soggetto. A proposito della informazione DATA e NUOVA, constatiamo che "UN+nome" vale solo come NUOVO (salvo nell'uso generico) di pari passo con i pronomi clitici che, all'opposto, valgono sempre come DATI. Ora, se gli ordini ammessi a questo tipo di elementi sono strettamente limitati anche a danno dell'ordine di base, possiamo postulare che l'elemento esclusivamente o DATO o NUOVO non ci offre nessun criterio valido per stabilire l'ordine non-marcato delle parole. Escludendo dunque l'elemento "UN+nome" dalla considerazione, possiamo ottenere la conclusione che SV(X) e l'or-dine non-marcato. Il nostro risultato corrisponde praticamente a quello di Antinucci-Cinque, che include anche l'ordine naturale dato dalla "costruzione diretta".
著者
鈴木 信雄 津田 和彦
雑誌
第69回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2007, no.1, pp.71-72, 2007-03-06
著者
鈴木 信
出版者
国立歴史民俗博物館
雑誌
国立歴史民俗博物館研究報告 = Bulletin of the National Museum of Japanese History (ISSN:02867400)
巻号頁・発行日
vol.152, pp.401-440, 2009-03-31

続縄文文化の遺構・遺物には,「変異性が強く・現地性が弱く・転移は容易・伝達する際に欠落しにくい」という表出的属性,「変異性が弱く・現地性が強く・転移は容易でなく・伝達する際に欠落しやすい」という内在的属性,それらの中間的属性が備わる。また,属性における不変性・現地性の強弱は「遺構の内在的属性≧遺物の内在的属性>遺構の表出的属性>遺物の表出的属性」である。そして,内在的属性の転移は親密な接触によって伝わり,表出的属性の転移は疎遠な接触においても成立する。そのため,内在的属性の転移は型式変化の「大変」といえ,表出的属性の転移は型式変化の「小変」といえる。遺構・遺物の型式変化とは時空系における属性転移であり,空間分布の差異として第一~五の類型で現れる。そして,属性はコト・モノ・ヒトの授受に付帯して転移し,転移先において文化同化・文化異化・文化交代を起こす。物質交換は文化接触の一種であり,異質接触(渡海交易)においては「もの」を動かすために「かかわり」があり,社会的関係を緊密にすることで物理的距離を克服する(「ソト」関係の「ウチ」化)。同質接触(域内交易)においては「かかわり」の結果として「もの」が動き,基底には社会的距離が恒常的に縮んだ関係(「ウチ」の関係)において行われた。渡海交易と域内交易と生業の関係は弥生後期に東北地方に起こった利器の鉄器化が誘因となり,その後,鉄器の流通量が増加することで,域内交易は交換財の調節機能の強化が求められ,生業は交易原資のための毛皮猟とそれを支える生業の二重構造を生み出す。渡海交易Ⅱa段階に渡海交易・域内交易・生業が直結して文化異化がおこる。渡海交易Ⅱb~Ⅳ段階には鉄器・鋼の需要が恒常的となり文化異化が継続する。Ⅳ段階には文化異化が収束し,交易仲介の役割を失った東北在住の北海道系続縄文人が故地に帰ることで新たに東北地方から北海道への属性転移が生じる(擦文文化の成立)。
著者
横田 智 山尾 僚 鈴木 信彦
出版者
日本昆虫学会
雑誌
昆蟲. ニューシリーズ (ISSN:13438794)
巻号頁・発行日
vol.15, no.4, pp.252-263, 2012-10-05

ワーカー多型の進化とその生態学的意義を解明するために,ワーカーに二型(メジャーおよびマイナーワーカー)がみられるオオズアリの分業体制を定量的に解析すると共に,メジャーの重要性が高い餌条件下で,カースト比やメジャー形態の可塑的変化が生じるのかを検証した.室内でサイズの異なる餌(大きい餌:フタホシコオロギ成虫,小さい餌:大きい餌を凍結粉砕したもの)を与え,餌場に現れたワーカーの個体数やメジャー比,行動様式,餌の解体の有無などを観察した.大きな餌を与えた場合,メジャーが餌場に多く現れ,マイナーが運搬行動に従事し,メジャーが解体行動に従事するという明確な分業がみられた.メジャーがいるコロニーでは,ほとんど場合餌が解体されたのに対し,メジャー不在のコロニーでは解体が生じたのはわずかであり,いずれも女王によるものであった.63日間,大きな餌を与えたコロニーと小さな餌のみを与えたコロニーのメジャー比及びメジャーの頭幅を比較したところ,メジャー比には違いはみられなかったが,頭幅には餌の大きさに相関した違いが生じた.腹部に栄養を貯蔵したメジャーがいるサブコロニー,貯蔵していないメジャーがいるサブコロニー,メジャーがいないサブコロニーをそれぞれ飢餓条件に置いて生存率を記録した結果,貯蔵したメジャーがいるコロニーが最も生存期間が長かった.以上の結果から,オオズアリの採餌におけるワーカーの明確な分業体制とメジャーによる食物貯蔵機能が明らかになり,メジャー形態の可塑的変異も確認された.メジャーカーストは餌の解体や栄養貯蔵に重要な役割を担っており,餌資源の獲得や維持に大きく貢献していると考えられた.
著者
鄒 歩浩 許 鳳浩 鈴木 信孝
出版者
日本補完代替医療学会
雑誌
日本補完代替医療学会誌 (ISSN:13487922)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.1-7, 2014 (Released:2014-05-01)
参考文献数
54

カイジが健康食品として初めて日本に紹介されてから 10 年近く経過した.カイジはがん治療分野ではエビデンスが蓄積され,統合医療に詳しい医療関係者にも知名度は上がってきた.また,カイジは呼吸器や腎疾患などがん以外にも有効性が確認されている.本総説ではカイジのさまざまな科学的エビデンスを詳述する.
著者
鈴木 信明 奥山 修司 岩井 悠樹 佐藤 元泰
出版者
日本法科学技術学会
雑誌
日本法科学技術学会誌 (ISSN:18801323)
巻号頁・発行日
pp.823, (Released:2022-02-18)
参考文献数
14

Crimes using sleeping pills with malice are occuring continuously. Although it is essential to identify the brand name of sleeping pills in criminal investigations, the recent diffusion of generic drugs has led to a problem that the brand name of the sleeping pills used by suspects cannot be narrowed down from the identification of the active ingredients only. To solve this problem, we have tried to develop a method for identifying the manufacturer of a sleeping pill by analyzing the pharmaceutical additives in left-over beverages. Etizolam tablets 0.5 mg which are manufactured by 16 pharmaceutical companies were selected as the objects of study. The powdered Etizolam tablets were mixed into water and beverages and then discriminated whether the pharmaceutical additives are contained or not with six analytical methods, including Pyrolysis-gas chromatography-mass spectrometry. As a result, it became possible to identify almost all of the pharmaceutical companies via a combination of contained pharmaceutical additives. This analysis method to identify the pharmaceutical companies by analyzing the pharmaceutical additives is the first attempt in our extension research. We think that this method can be applied to many other medicines, and expect that this method can contribute much to identifying or narrowing down suspects.