- 著者
-
池田 昌代
加藤 みゆき
長野 宏子
阿久澤 さゆり
大森 正司
- 出版者
- 日本家政学会
- 雑誌
- 日本家政学会誌 = Journal of home economics of Japan (ISSN:09135227)
- 巻号頁・発行日
- vol.54, no.4, pp.263-269, 2003-04-15
- 参考文献数
- 23
- 被引用文献数
-
4
ミャンマーの発酵米麺モヒンガーの成分上の特徴及び,製造工程における微生物相を検討し次のような結果を得た。(1)発酵米麺製造工程には,Bacillus属,Lactobacillus属, Streptococcus属, yeast,moldsが普遍的の存在していた。(2)発酵米麺の一般成分は原料米と比較し,水分,タンパク質,脂肪,灰分,全てにおいて低い値であった。また有機酸は,原料米で見られたクエン酸,フマル酸,シュウ酸が減少し,新たに乳酸が生成されていた。(3)発酵米麺の遊離アミノ酸は,原料米と比較して増加していた。また,発酵米麺からタンパク質を抽出し,電気泳動でタンパク質泳動パターンを観察したところ、原料米の時に見られた20kDa以上のタンパク質が消失していた。さらに14.3kDa付近のバンドが薄くなり,6.5kDa以下の低分子のバンドが増加していた。このことから発酵による米タンパク質の低分子かが明らかになった。