著者
笠原 秀浩 高橋 純
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会研究報告集 (ISSN:24363286)
巻号頁・発行日
vol.2023, no.4, pp.135-140, 2023-12-04 (Released:2023-12-04)

本研究は,AIを用いた文章生成技術を応用し,児童の自由記述に対する指導・助言の生成を可能にする新たなプローチを試みるものである.具体的には,小学校の理科授業における自由記述に対してAIを適用し,生成された指導・助言が教師の指導をいかにサポートできるかを試みる.本研究により,教師の負担軽減と教育の質の向上の両方を目指す評価支援システムの開発に向けた基盤を築くことを目的とする.
著者
高橋 純一 安永 大地 杉村 伸一郎 行場 次朗 坂本 修一 堀川 友慈 齋藤 五大 大村 一史
出版者
福島大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2022-04-01

本研究が対象とする「アファンタジア(aphantasia)」は,実際の知覚は機能しているにもかかわらず心的イメージが機能しない特質のことであり,新たな事例として提唱された。心的イメージとは刺激対象が実際に目の前に存在していなくとも,それを疑似体験できる機能である。私たちは想像(創造)や思考など日常生活で意識せずにイメージを多用しているが,アファンタジア当事者はイメージを思い浮かべることが少ないことから,結果的にイメージ以外の情報処理機構を用いていると推測できる。本研究は,アファンタジアという新たな事例の認知・神経科学的理解を通して,社会におけるアファンタジア理解を促進しようとするものである。
著者
高橋 純一 杉村 伸一郎 大村 一史
出版者
福島大学
雑誌
挑戦的研究(萌芽)
巻号頁・発行日
2022-06-30

本研究が対象とする「アファンタジア(aphantasia)」は2015年に提唱された新たな事例で,実際の知覚は機能しているが心的イメージを形成しにくい特質である。現在,成人を対象とした研究が展開されており,その知覚および心的イメージの特徴について知見が得られ始めている。アファンタジアは先天的な特質であるため,幼児期・児童期でも既に心的イメージ形成の困難さが生じている可能性が推測される。本研究は,幼児期・児童期におけるアファンタジアの新奇事例を提唱し,その定義を可視化できるアセスメントツールを開発しようとするものである。
著者
溝端 丞之介 奥山 永 清 拓哉 高橋 純一
出版者
一般社団法人 日本昆虫学会
雑誌
昆蟲.ニューシリーズ (ISSN:13438794)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.2-7, 2023-03-25 (Released:2023-04-13)
参考文献数
20

The yellow-legged hornet Vespa velutina was accidentally introduced into near Oita port in Japan, and firstly founded the colony in 2018. We estimated its origin by the morphological comparison among the subspecies of V. velutina, and also by the mitochondrial DNA sequence analysis. Our results revealed that the hornet which was collected in Oita was V. v. nigrithorax, and its mitochondrial DNA haplotypes unmatched the unique haplotype which present in Taiwan, China (Jiangsu), South Korea, and Japan (Tsushima, Iki, and Kitakyushu). These findings suggest that the origin of V. velutina in Oita is other regions, and seems to be introduced via the regular routes of cargo ships.
著者
皆川 寛 高橋 純 堀田 龍也
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.33, no.Suppl., pp.141-144, 2009-12-20 (Released:2016-08-06)
参考文献数
5
被引用文献数
9

「授業中にICTを活用して指導する能力」を向上させるために,模擬授業・研究授業・ワークショップ型事後検討会の3つの活動を組み合わせた校内研修プログラムを開発した.実際に研修を実施し評価を行った.その結果,校内研修プログラムの活動及び構成は妥当であるという評価が得られ,「授業中にICTを活用して指導する能力」を向上させる上で有効であることが確かめられた.

1 0 0 0 地理學通論

著者
高橋純一著
出版者
隆文館
巻号頁・発行日
1927
著者
登本 洋子 高橋 純
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
pp.S46085, (Released:2022-10-13)
参考文献数
6

初等中等教育の児童生徒に1人1台の学習者用端末(以下,1人1台端末)と通信ネットワークが整備され,今後はICT を活用した児童生徒の学びの質の向上が期待されている.本研究では,ICT 環境の整備と活用に対する教員養成系大学に在籍する学生の期待や懸念を明らかにするために,1人1台端末に対する学生の意識を調査した.結果,1人1台端末はICT スキルの習得や調べ学習に役立つという期待がある一方,ネット上のいじめやインターネット上のトラブルなどに対する不安が低くないことが明らかになった.また,小学校低学年の利用においては,60.6%の学生が「反対」「わからない」と回答していることが確認された.
著者
福田 盛介 澤井 秀次郎 坂井 真一郎 齋藤 宏文 遠間 孝之 高橋 純子 鳥海 強 北出 賢二
出版者
一般社団法人 日本航空宇宙学会
雑誌
宇宙技術 (ISSN:13473832)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.1-7, 2009 (Released:2009-02-11)
参考文献数
15
被引用文献数
1 1

In this paper, a new standard bus system for a series of small scientific satellites in the Institute of Space and Astronautical Science, Japan Aerospace Exploration Agency (ISAS/JAXA) is described. Since each mission proposed for the series has a wide variety of requirements, a lot of efforts are needed to enhance flexibility of the standard bus. Some concepts from different viewpoints are proposed. First, standardization layers concerning satellite configuration, instruments, interfaces, and design methods are defined respectively. Methods of product platform engineering, which classify specifications of the bus system into a core platform, alternative variants, and selectable variants, are also investigated in order to realize a semi-custom-made bus. Furthermore, a tradeoff between integration and modularization architecture is fully considered.
著者
井関 隆士 小林 純一 高橋 純一
出版者
一般社団法人 資源・素材学会
雑誌
Journal of MMIJ (ISSN:18816118)
巻号頁・発行日
vol.138, no.8, pp.129-133, 2022-08-31 (Released:2022-08-25)
参考文献数
14

As pyrometallurgical technologies to smelt nickel metal from the oxide ore, melting reduction process using an electric furnace (Elkem) and semi-melting reduction process using a rotary kiln (Krupp-Renn) with a saprolite ore as a raw material have been established and operated commercially. However, in the future, it is expected that it will be difficult to smelt nickel from the oxide ore because of the decline of nickel grade in the ore and it is necessary to develop a new process adaptable to lower grade ore and difficult processing ore.The authors have conducted fundamental research on the pyrometallurgical reaction of low grade and difficult processing nickel oxide ore smelting by the rotary hearth furnace (RHF). Liquefied gas burner will be supposed from points of cost, reduction of global warming gas and so on in the operation of Ni smelting. On the other hand, it is getting clearer that Fe and Ni metallization degree in liquefied gas burning atmosphere are lower than those in N2 atmosphere. The reason have been guessed effects of H2O generating in liquefied gas combustion. The results about effects of H2O to reduction reaction of low Nickel grade oxide ore is described in this report.
著者
高橋 純一
出版者
Japan Society of Nutrition and Food Science
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.75, no.3, pp.113-118, 2022 (Released:2022-06-17)
参考文献数
23
被引用文献数
1

ニホンミツバチApis cerana japonicaのハチミツは, 自然発酵することが知られている。しかし, 発酵したハチミツは, 販売されることがほとんどない未利用資源となっている。本研究では, 発酵したニホンミツバチのハチミツを食品として利用するため一般成分と25種の遊離アミノ酸を分析した。発酵したハチミツは, グルタミンやGABA, シスチン, フェニルアラニン, プロリンの5種で大幅な含有量の増加が確認された。さらに, 未発酵のハチミツでは未検出であったヒスチジンやシトルリン, テアニン, シスチン, メチオニン, トリプトファンの6種が発酵したハチミツのみに確認された。一方で, 一般栄養成分には大きな相違は見られなかった。発酵したハチミツのみで増加していた遊離アミノ酸の存在が, 今回はじめて確認された。これらのアミノ酸は, ヒトやミツバチにとって有用であることから, 未利用資源である発酵ハチミツの利用が期待できる。
著者
高橋 純一 大庭 伸也 熊野 了州
出版者
京都産業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2017-04-01

対馬、壱岐、北九州、大分に侵入した特定外来種ツマアカスズメバチについてミトコンドリアDNAの全長解析から国内に侵入した個体間には遺伝的変異は存在しないこと、自然分布地の中国、台湾、ベトナム、中国浙江省の個体と一致することがわかった。食性は樹冠に生息する昆虫類であることをDNAバーコーディング法により明らかにした。捕獲トラップは地上部よりも、樹冠10m付近が最も多く捕獲することができた。繁殖は、主に樹冠で交尾をするキイロスズメバチと交雑をしており、在来種に対して繁殖干渉を行っていることがわかった。
著者
高橋 純一 福井 順治 椿 宜高
出版者
一般社団法人 日本生態学会
雑誌
保全生態学研究 (ISSN:13424327)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.73-79, 2009-05-30 (Released:2018-02-01)
参考文献数
41

絶滅危惧種であるベッコウトンボの羽化殻を用いたRAPD解析によって、ベッコウトンボの集団に直接影響を与えることなく、遺伝的多様性を明らかにした。静岡県磐田市桶ヶ谷沼地域の3つの発生地で採集した60個体に対して80種類のプライマーを使用しRAPD解析を行った。17種のプライマーから20個の遺伝子座で多型が検出され、12種のDNA型が見つかった。そのうち集団特異的なDNA型が合計4つ検出された。遺伝子多様度は平均0.317、遺伝子分化係数は平均0.07となり、集団間の多様性は小さかった。AMOVA分析によっても集団間の分化は検出できなかった。また3集団から見出された変異は98.7%が集団内の個体間変異に、集団間では1.3%となった。クラスター分析からも集団間は非常に類縁関係が高いことが明らかになった。
著者
平野 尭将 小林 達明 高橋 輝昌 鈴木 弘行 恩田 裕一 高橋 純子 山本 理恵 斎藤 翔
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会大会発表データベース 第126回日本森林学会大会
巻号頁・発行日
pp.858, 2015 (Released:2015-07-23)

里山生態系内での放射性セシウム(以下Cs)の動態を明らかにするため、川俣町山木屋地区の農家所有の里山と山木屋小学校の森林において樹体各部位と土壌のCsを調査した。農家所有の里山ではA0層の除去処理を行い、土壌中のCsの低下が里山生態系内にどのような影響を及ぼすのか調べた。コナラ・ミズナラは対照区で幹木部や葉のCs濃度が高かったのに対し、Cs除去処理区ではCs濃度が低いという関係が見られた。また、コナラとミズナラの全調査木の幹木部と樹皮の関係は見られなかったのに対し、幹木部と葉の間には明瞭な正の相関関係が見られた。そのため、Csの吸収は経皮吸収によらず、主に根から吸収され、樹液流によって幹木部から葉に運ばれていると考えられる。一方、アカマツの葉のCs濃度は、コナラやミズナラに比べると低く,幹木部のCs濃度は著しく低かった。コナラの葉は展葉前の葉のCs濃度が最も高い傾向が見られたがアカマツには季節変化は見られなかった。また、コナラでは辺材、心材でCs濃度に大きな差が見られたのに対し、アカマツではCs濃度に大きな差が見られなかった。
著者
佐藤 和紀 高橋 純 安里 基子 齋藤 玲 吉野 真理子 堀田 龍也
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.41, no.Suppl., pp.041-044, 2018-03-01 (Released:2018-03-01)
参考文献数
11

教員養成大学の学部1・2年生を対象に,情報モラル教育の基礎知識を学び,現職教員による模範授業映像を視聴した上で,情報モラル教育の授業設計を学習させるための講義を開発し実施した.講義の事前事後に情報モラル指導の自信を測定する質問紙調査を行った.その結果,全質問項目の得点の上昇が見られた(研究1).自由記述では,スモールステップで指導案を作成するワークシート(以下WS)の効果が期待された.そこで研究2は,足場かけの有無によるWSを2種類用意することにより,効果を調べたところ,1年生には足場かけ無しWS が,2年生に は足場かけありWS が効果的であった.
著者
高橋 純平 閔 庚錫 伊藤 孝紀
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.59, 2012

本研究は、今後の開発が予定される名古屋駅周辺地区南エリアと、前稿において「演出装置」として抽出されたナナちゃん人形を対象とし、異なった属性にグループインタビュー調査を行うことにより、地区と演出装置の現状把握と将来の活用方法の抽出を目的とする。<br>基礎調査において名駅南エリアの施設群、ナナちゃん人形を高く評価していた20代の来街者14名を被験者とし、属性の異なる3グループに分類し、各グループ1時間のインタビュー調査を行った。得られた回答を表1に示す空間資源の分類に基づいて集計することで、地区と演出装置の現状把握と将来の活用方法の抽出を行った。<br>異なった属性に対するグループインタビュー調査から、地区と演出装置の現状把握と将来の活用方法の抽出を行った。今後は、本研究の知見を踏まえた提案に対する評価調査を行うなど、名駅地区におけるプレイス&bull;ブランディングの構築へ向け調査を進めていく。<br>
著者
仲間 妙 佐藤 和紀 梶本 佳照 磯崎 ひろみ 高橋 純
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.42, no.Suppl., pp.125-128, 2018-12-20 (Released:2018-12-21)
参考文献数
6

教員志望学生を対象に,小学生向け漢字ドリル指導法を学ぶための講義パッケージを開発し実施した.講義内容は,漢字ドリルの基礎知識を学び,模範授業映像の視聴後,指導法を練習するものであった.講義の事前事後に漢字ドリル指導の自信や,講義から学んだこと,さらに学びたいことは何かを明らかにする質問紙調査を行った.その結果,漢字ドリル指導の自信向上が見られた(研究1).また,本講義が漢字ドリル指導のイメージを具体的に伝えることに効果的なことが示唆された.さらに,授業以外での指導法などについての講義も求められる可能性も示唆された.また,感想の共有や指導法の練習が,学びにつながった可能性が考えられた(研究2).