著者
大用 庫智 市野 学 高橋 達二
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.403-416, 2015-01-01 (Released:2015-01-22)
参考文献数
65
被引用文献数
4 5 4

Cognitive psychology and behavioral economics have shown that humans have cognitive biases that deviate from normative systems such as classical logic and probability theory. Considering that humans have the ability to understand the world from sparse and/or imprecise data, it is natural to assume that the biases in human have some ecological merits in adaptation. We focus on two cognitive biases, symmetry and mutual exclusivity, that are considered peculiar to human. In this study, with the framework of empirical Bayes, we clarify the implication of a model of human causal cognition, the loosely symmetric (LS) model [Shinohara 07]) that implements the cognitive biases. We show that LS has great descriptive validity in inductive inference of causal relationship (causal induction) with a meta-analysis and an experiment in causal induction. The result of another experiment strongly suggests that humans use the inductively inferred causal relationship to decision-making. Then we show that LS effectively works in sequential decision-making under uncertainty (N-armed bandit problems). Operating LS as a simple value function under the greedy method in the framework of reinforcement learning, we analyze its behavior in terms of cognitive biases or heuristics under uncertainty. The three cognitive properties resulting from the loose symmetry, comparative valuation, satisficing, and prospect theory-like risk attitudes, are shown to be the key of the performance of LS. We parameterize the reference for satisficing and show that the quite intuitive parameter enables optimization.
著者
小澤 優太 甲野 佑 高橋 達二
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.28, 2014

人工蜂コロニー(ABC)アルゴリズムは採餌探索行動における分業を表現した関数最適化手法の1つで,特に高次元空間に対して優れた手法である.しかし,その探索手法はランダム性に大きく依存している.現在,生物的な因果関係の推論傾向が情報の探索と活用のバランシングに有効である事が知られており,本研究ではそのような推論傾向を組み込むことで,知識の探索と利用を自律的に調整するABCアルゴリズムを考案した.
著者
小関 純一 高橋 達児
出版者
日本草地学会
雑誌
日本草地学会誌 (ISSN:04475933)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.67-73, 1980-04-30

本邦の放牧草地におけるt-アコニット酸の蓄積に及ぼす若干の要因について検討を加え,これらとグラステタニー症発生との関連を明らかにしようとした。試験方法は次の三法によった。1)本症または類似症状の発生がみられた東北・北海道地域の7草地について,レッドトップを中心にそのt-アコニット酸含量の実態調査。なお,非発生草地の例として,西那須野の草地試験場内圃場を供試した。2)造成後7年目の草地試験場内圃場において,少・多2段階の施肥処理を設けてレッドトップ中のt-アコニット酸含量の季節変化を調査。3)造成後2年目の草地試験場内圃場にて,レッドトップ中のt-アコニット酸含量に及ぼすNもを含めた無機組成の影響について検討した。処理はMgの施用量(4段階)を中心に6水準。得られた結果は次のごとくである。1)本邦の放牧草地において,t-アコニット酸の蓄積に最も関係のある草種はレッドトップと考えられ,それに次ぐものとして,リードキヤナリーグラスならびにレッドフエスクなどがあげられた。2)レッドトップ中のt-アコニット酸含量の季節変化は少肥区と多肥区では,全く異なる傾向がみられた。3)レッドトップ中のN含量のみがそのt-アコニット酸含量の増大を促進し,他の無機成分(K,Ca,Mg)含量の増大は逆にそのt-アコニット酸含量の低下と密接な関係を示した。以上の結果より,施肥などを含めた土壌のN供給力が大きく,かっ,Ca,Mgなどの供給力が低い条件下において,レッドトップが優占している草地ではt-アコニット酸が蓄積しやすく,グララステタニー症発生の危険性が高まるものと考えられた。そして,本症発生の地域性を説明する上で,この要因は欠かすことができないことが明らかになった。
著者
坂本 佑樹 高橋 達二
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第29回 (2015) (ISSN:27587347)
巻号頁・発行日
pp.1D21in, 2015 (Released:2018-07-30)

近年の動画解析技術の進歩から現実の動物の群れの中にスケールフリー相関、相転移等の概念が新たに発見された。しかしながら、群れらしさを示すと思われるスケールフリー相関を自在に調整する手法は未だ明らかにされていない。本研究では二種類の近傍を切り替える群れのMTIモデルをベースに、スケールフリー相関の傾きを調整する手法を新たに提案する。また、その傾き係数と「群れらしさ」知覚との関係を実験的に検討する。
著者
山田 聡志 岩崎 友洋 佐藤 明人 坪井 康紀 柳 雅彦 高橋 達 薄田 浩幸 江村 厳
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.107, no.12, pp.1947-1955, 2010 (Released:2010-12-06)
参考文献数
24

症例は54歳男性.多発性骨髄腫に対する自家末梢血幹細胞移植約2カ月後に激烈な上腹部痛にて発症(発症時免疫抑制剤は使用していない),鎮痛に麻薬を必要とした.発症7日後に全身に皮疹が出現し内臓播種性の水痘感染症と診断,抗ウイルス剤投与にて改善した.経過中の腹部CTで腹腔,上腸間膜動脈根部付近の脂肪濃度上昇を認め,この所見が腹部症状へ関与している可能性と本疾患の早期診断の一助となり得ることを示した.
著者
南 朱音 小林 優希奈 甲野 佑 高橋 達二
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第34回 (2020) (ISSN:27587347)
巻号頁・発行日
pp.2I5GS203, 2020 (Released:2020-06-19)

複雑な入力情報から取るべき行動を推論する深層強化学習は,強力な関数近似器での学習(Deep Learning)が発展の核となった.強化学習には教師あり学習とは異なり,自分でデータ収集しなければならない探索の概念を持ち,単純な強化学習の一種であるバンディット問題では最適な探索アルゴリズムが明らかになっている.しかしながら関数近似を用いる文脈付きバンディット問題では最適な探索が保証されなくなる.そこで本研究では従来とは異なる探索アルゴリズムの検証を行った.人間は報酬の目標水準を持ち,それを満たす行動を速やかに探索する性質(満足化)が知られている.この満足化を応用した文脈付きバンディットアルゴリズムに応用した linear Risk-sensitive Satisficing (LinRS) は人工的な分布を用いた課題では既存アルゴリズムと比較しても良い成績が得られている.本研究では実世界から実測データでの文脈付きバンディット問題での検証を行った.人工データより実世界データの成績は悪化すると言われており,その対処法として LinRS における適切な探索のための目標水準の調整について議論する.
著者
根本 晋吾 高橋 達
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会環境系論文集 (ISSN:13480685)
巻号頁・発行日
vol.80, no.714, pp.639-646, 2015 (Released:2015-09-25)
参考文献数
18

This paper describes results of a numerical simulation and an exergy analysis focusing on the influence of piping thermal insulation on thermal comfort and resource consumption related to hot water floor heating during night time. In a case, pipe length is 1m indoor and 4m outdoor, changing from polyethylene foam 10mm to urethane foam 30mm can reduce warm exergy consumption within the pipe from the boiler to the inlet of the floor in 68%. At the same time, the seasonal median of the room air temperature at am 6:00 can be raised from 15.5°C to 20.0°C. Improving thermal insulation of piping increases radiant and convective warm exergy from the floor two times and four times, even if hot water temperature at the outlet of the boiler is the same.
著者
高橋 達 宿谷 昌則
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.61, no.482, pp.43-50, 1996-04-30 (Released:2017-01-28)
参考文献数
21
被引用文献数
1 2

We developed a method to calculate entropy values associated with mutual diffusion of substances and to articulate an exergy-entropy process of human body in terms of water and other inorganic substances. The purpose is to have a better understanding of the consumption process of freshwater resource of human body. It was found that human body consumes 95% of the supplied exergy of inorganic matter and disposes of the rest, namely 5%, with urine. The amount of water, 1.0〜1.6kg/day, which is required by human body, was confirmed to be optimum for maintaining actively the state of exergy in terms of inorganic matters in human body, while consuming the least exergy of freshwater. The disposal of entropy generated within human body by urination makes room for consuming exergy contained by freshwater.
著者
中田 高 高橋 達郎 木庭 元晴
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
地理学評論 (ISSN:00167444)
巻号頁・発行日
vol.51, no.2, pp.87-108, 1978-02-01 (Released:2008-12-24)
参考文献数
61
被引用文献数
25 29

琉球列島の完新世離水サンゴ礁の地形とその年代から,地震性地殻変動地域におけるサンゴ礁形成過程と完新世後半の海水準変動曲線の復元を試みた.このため,離水サンゴ礁の地形断面を簡易測量によって作成し,異なった層準面から得られた58個のサンゴ化石試料の14C年代からサンゴの礁発達過程を明らかにしようとした.小宝島,宝島および喜界島において復元された相対的海水準変動曲線から,間歇的地震性隆起によってサンゴ礁の離水段化が進んだことがわかった.地殻変動は長期的には等速的であり,間歇的地震性隆起により段化は進むが,地震間の地殻変動が比較的静穏な時期には海水準変動は氷河性海水準変動そのものであるという考えから,喜界島の相対的海水準変動曲線から間歓的隆起量を除去し,海水準変動曲線を復元した.この海水準変動曲線は,日本で一般的に受け入れられているFairbridge curveにみられる,いわゆる後氷期の高位海水準は認められず, Shepard curveに代表されるゆるやかに上昇し現海水準に達する海水準変動曲線に近い.
著者
上田 哲郎 宮城島 拓人 高野 眞寿 仲屋 裕樹 小田 寿 依田 有生 能登 俊 小笠原 和宏 高橋 達郎
出版者
Japan Gastroenterological Endoscopy Society
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.47, no.4, pp.986-992, 2005-04-20 (Released:2011-05-09)
参考文献数
18

症例は85歳女性.主訴は心窩部不快感と体重減少.上部消化管内視鏡検査では幽門狭窄を認めるが,潰瘍や腫瘍性病変は無く,狭窄部の生検で悪性所見を認めなかった.上部消化管造影検査にて幽門の狭小化と延長(string sign)を認め,腹部超音波検査と超音波内視鏡検査では,幽門筋が肥厚していた.上部消化管造影検査で特徴的なstring signを認め,超音波検査で幽門筋の肥厚を認めた事から,成人肥厚性幽門狭窄症と診断した.保存的治療は奏効せず,幽門側胃切除を施行した.自覚症状は改善し,体重減少も停止した.病理組織所見では,幽門筋,特に内輪筋が著明に肥厚していた.
著者
吉井 佑輝 甲野 佑 高橋 達二
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, pp.2I5GS202, 2020

<p>人間にはある目的基準を超える収益が得られる手順を発見するとそれに満足し,探索を打ち切るといった満足化と呼ばれる意思決定傾向が存在する.この傾向を強化学習に応用したのが Risk-sensitive Satisficing (RS) である.深層強化学習は人間が行うようなレトロゲームのプレイや運動制御などへ強化学習の適用範囲を広げた.しかし,情報を自ら探索しなければならない点は変わらない一方で,ニューラルネットによる関数近似を用いることで効率的な探索に関する議論を困難にしている.そこで RS を強化学習に反映することで素早く合目的的な探索を実現することが可能になると考えられ,実際に RS はバンディット問題のようなトイタスクの強化学習課題において優れた成績を有している.本研究では RS を関数近似に拡張した Linear RS(LinRS) における目的基準の設定について検証を行うために,文脈付きバンディット問題での実験を行う.それにより,既存アルゴリズムに比べて確率的な環境で優れた成績を有することが分かった.また,基準値と近似誤差の関係から,目的水準に補正が必要であることが分かった.</p>
著者
並木尚也 高橋達二
雑誌
第76回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.1, pp.517-518, 2014-03-11

不確実な環境下での意思決定には,より良い情報を探すための探索と,既知の最良の情報を活用する知識利用との相反する2つの行動が要求される.これを探索と知識利用のトレードオフという.先行研究では、LS(Loosely Symmetric)モデルという相対評価を行うモデルがそのトレードオフに非常に有効であることがシミュレーションで明らかにされており,人間との相関が高いことも分かっている.しかしながら,実際の人間がどのような行動をするのか,どのような傾向があるのか,また相対評価をどのように利用しているのか,などの詳細はよく分かっていない.本研究では実際に人間に実験をし,行動データから分析を行った.
著者
菅 浩伸 高橋 達郎 木庭 元晴
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
Geographical review of Japan, Series B (ISSN:02896001)
巻号頁・発行日
vol.64, no.2, pp.114-131, 1991-12-31 (Released:2008-12-25)
参考文献数
37
被引用文献数
11 12

本研究の目的は,琉球列島・久米島西銘崎の完新世離水サンゴ礁で行った9本の掘削試料をもとに,完新世の各時相における礁原の形成過程の時空間関係を明らかにし,それに関わった地形形成環境を明らかにすることである。試料の解析は,礁の地形構成における掘削地点の水平的な位置関係と掘削試料の放射性炭素年代とその試料の垂直的な位置関係にとくに留意して行い,次のような結果を得た。 7500-2000年前の期間における相対的海水準変化は,海面上昇速度から以下の3っの時相に区分される。 1. 約7500-6500年前:約10m/1000年と急速な海水準の上昇期 2. 6500-5000年前: 3m/1000年以下の海水準の上昇期 3. 5000-2000年前:海面安定期現礁原にあたる部分の礁地形の形成過程は, 3つの形成段階に分けられる。 1. 初期成長期:礁形成の開始は約7500年前である。初期成長段階における礁形成は,完新世サンゴ礁の基盤地形における波の進入方向と斜面の方向との関係と,水深の違いを反映した成長構造の差異が認められる。 2. 礁嶺成長期: 6500-6000年前の海水準面の上昇速度の低下に対応して原地性卓状サンゴによる活発な造礁活動が認められ,礁嶺が海面に達する。この段階において礁嶺頂部がもっとも速く海面に達したのは,前段階までに形成された礁地形の深度が浅く,波の影響を強く受ける位置にあった部分である。 3. 礁原形成期:海面上昇速度の低下とそれに続く海面安定期に対応して,約6000年前に礁原の形成が始まる。まず,礁嶺中央部が海面に達し,続いて礁嶺の外洋側と礁湖側が海面に達して礁原が形成される。礁湖側の上方成長速度にっいては礁嶺中央部の上方成長が遅く,かっ水平的な連続性が悪いところほど速い。 完新世サンゴ礁形成に関わる諸要因については,主に海面上昇速度と波の進入方向がサンゴ礁形成過程に作用している。サンゴ礁形成の結果つくられた地形は,次の礁形成に作用する要因となっている。
著者
其田 憲明 神谷 匠 高橋 達二
出版者
人工知能学会
雑誌
2019年度 人工知能学会全国大会(第33回)
巻号頁・発行日
2019-04-08

人間は個人での試行錯誤的な学習だけではなく,他者の成功情報を受け取ることで学習をより促進させている.ここには他者の行動の模倣や結果の再現といった社会的な戦略が存在する.強化学習における他エージェントとの情報共有法としてはしばしば行動価値の共有が行われているが,状態や状態行動対ごとの情報共有が必要であり,現実には難しいことが多々ある.少なくとも人間や動物の社会的学習のモデルとしては現実性に欠ける.我々は人間の満足化原理を強化学習に反映した,Risk-sensitive Satisficingと大局基準変換法を用いた大局的な基準値の共有によって,より少量の情報共有による効率的な社会的学習が可能であることを示す.
著者
大村 英史 柴山 拓郎 高橋 達二 澁谷 智志 二藤 宏美 古川 聖
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.28, 2014

雰囲気は、環境から知覚される情報の総体である。知覚される情報を定量的にコントロールすることは、任意の雰囲気を作り出すために有用であると考えられる。私たちは、音の知覚である音楽に着目し、発音時間および周波数の構造をエントロピーに基づいて構造化し、音楽を生成するシステムを開発した。本システムはwebブラウザ上で動作するため、ユーザは任意の環境で音知覚を行うことができる。
著者
高橋 達明 ラミレス・カセレス・ギジェルモ・オラシオ 勅使河原 可海
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータセキュリティ(CSEC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.122, pp.43-48, 2005-12-09
被引用文献数
1 1

近年,企業の抱える情報資産を守るために多くの企業がセキュリティポリシ策定などの情報セキュリティ対策がとられている.セキュリティポリシを策定するのに手助けとなるのが情報セキュリティマネジメントの実践のための国際標準ISO/IEC 17799である.ISO/IEC 17799に基づいた情報セキュリティポリシを策定するには,ISO/IEC 17799自体の分類が不適切であり複雑な構造になっているため必要な管理策を選択することが困難である.そこで,本研究ではISO/IEC 17799の「参照」という記述に着目し,その概念を用いて管理策の相互関係を明確化するため,Native XML Databaseを用いた構造化に関する検討を行った.その結果,情報セキュリティポリシ策定時に管理項目を選択するために必要となる管理項目が分り,重要となる管理項目が明確になった.Recently, in order to protect the information property, many enterprises are using information security policies including security policy making. An international standard for information security management, ISO/IEC 17799 "Code of practice for information security management" is helpful for those who make security policies. Regarding the information security policies based on ISO/IEC 17799, since ISO/IEC 17799 is not well classified into domains, objectives and controls and the structure is complicated, it is difficult to select necessary management controls. In this research, we intend to structure ISO/IEC 17799 to clarify the interrelation of domains, objectives and controls, paying attention to the descriptions "See" of ISO/IEC 17799, by making use of Native XML Database. As the result, in order to make the information security policies, necessary controls to be selected are recognized, and the important controls are clarified.
著者
西村友伸 大用庫智 高橋達二
雑誌
第75回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, no.1, pp.101-102, 2013-03-06

本研究では人間認知の適応的特性の大規模コンピューティングへの適用例として、ヒトの認知バイアス(対称性・相互排他性)を持つ行動価値関数、 Kohno & Takahashi (2012) が提案したLSVR (loosely symmetric model with variable reference) モデルを用い、モンテカルロ木探索の評価値として実装し、囲碁AIでのゲーム木探索を通して効果を確認した。同様の行動価値関数としては期待損失の限界に保証を持つUCB1が有名だが、LSVRがUCB1と比較して、サンプリング回数が少ない時、また探索の幅が非常に広い時に、より良い性能をもたらすことを示す。更に、LSVRとUCB1の両者を使い分けるハイブリッドモデルについても検証し、その効果も確認した。