著者
髙橋 省吾 真鍋 誠司 本橋 永至 岸本 重雄 萩原 亨 金 垠憲
出版者
特定非営利活動法人 産学連携学会
雑誌
産学連携学 (ISSN:13496913)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.1_35-1_43, 2020-01-31 (Released:2020-03-06)
参考文献数
11

海外特許取得に関連する費用は非常に高額であり,間接費として企業収益に大きな影響を及ぼすため,各企業は海外特許費用を管理し,次年度以降にかかる費用を予測して経営戦略に織り込む必要がある.しかるに,費用が発生する時期や回数も発明案件により区々であり,その予測は極めて困難である.このため,各企業は,例えば,前年度の実績を参考に当該年度の海外特許費用を予想するなどの単純な方法に頼らざるをえない.そこで,本研究は,海外特許費用,特に米国における特許費用を,より正確に推定する方法を見出すべく,複数の統計的予測手法を比較検討し,企業実務への適用を図ることを目的とし,研究を行なった.その結果,所定のアルゴリズムを用いて,複数の予測手法の中から状況に最も適した手法を選択することで,将来の海外特許費用をより高い精度で予測する方法を見出し,予測システムの開発に着手することができた.
著者
髙橋 真 岩本 浩二 門間 正彦 水上 昌文
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
2020

<p>【目的】大学野球選手における投球側肩関節の外旋角度の増大に伴う上腕骨頭-肩甲骨関節窩後縁の骨間距離(以下,PGHD)を明らかにすることである。【方法】対象は大学野球選手11 名の投球側肩関節11肢とした。MRI 撮像時の肩関節肢位は肩90°外転位から90°,100°,110°外旋位の3 肢位とし,各肢位のPGHD を計測した。【結果】PGHD は肩関節90°外旋位よりも110°で有意に低値だった。【結論】肩関節外旋角度が増大すると,上腕骨頭と肩甲骨関節窩後縁が接近した。</p>
著者
甲本 亮太 工藤 裕紀 髙津 哲也
出版者
日本水産増殖学会
雑誌
水産増殖 (ISSN:03714217)
巻号頁・発行日
vol.59, no.4, pp.615-630, 2011-12-20

秋田県沿岸におけるハタハタ仔稚魚の水深別分布と摂餌生態を調べるため、2009年2-5月に仔稚魚の分布密度と食物組成および餌サイズ組成を調査した。仔稚魚は水温7.3-12.2℃の底層に分布し、水深0.5-5mの産卵場から個体発生的に水深60m以深に移動した。また稚魚は、水温13.2℃以上の底層には分布しなかった。ハタハタの孵化仔魚は脊索長が約12mmあり、他の海産魚類の仔魚に比べて口器および形態が発達した段階で孵化していた。体長12-30mmの仔魚の餌は浮遊性あるいは底生性のカイアシ類コペポダイトが高い割合を占め、40mm以上ではアミ類が優占した。コブヒゲハマアミはハタハタ稚魚の成育場に同期的に出現し、他の浮遊性あるいは底生性の甲殻類に比べて大型であることから、稚魚の重要な餌生物の一つであると考えられた。
著者
髙橋 紀穂
出版者
学校法人 天満学園 太成学院大学
雑誌
太成学院大学紀要 (ISSN:13490966)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.189-198, 2012 (Released:2017-05-10)

本稿の目的は、ジョルジュ・バタイユの普遍経済学における、意識の問題を整理することにある。議論は以下の手続きで行われる。第2節においては、『呪われた部分』における普遍経済学の概略を説明する。第3節においては、おもに『宗教の理論』から意識の問題を論じる。第4節においては、物理的局面と意識的局面における消尽の様相を論じる。第5節においてはこれまで述べてきた普遍経済学の観点から、奢侈としてある意識を明確に捉えなおす。これらの論を通して普遍経済学的視点から見たとき、意識が、奢侈性、物理的生産性への寄与、物理的破壊性への寄与、意識そのもの、および人間の個体性の生産および破壊、という性質をもつことを明確にする。最後の第6節「おわりに」においては、これまでの議論を整理するとともに今後の課題が提起される。
著者
竹谷 裕平 髙津 哲也 山中 智之 柴田 泰宙 中屋 光裕
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.83, no.1, pp.9-17, 2017 (Released:2017-01-20)
参考文献数
22
被引用文献数
3 2

青森県周辺海域におけるキアンコウの背鰭第一棘による年齢査定法を検証した。背鰭第一棘の付け根付近の横断面をエッチング処理した後,メチレンブルーで染色し,実体顕微鏡下で落射光と透過光の両者による比較観察した結果,不透明帯数の読み取り精度が向上した。同横断面には,1年に2本の不透明帯(主に6月と11-12月)が形成されていた。背鰭第一棘による年齢査定は脊椎骨によるものよりも読み取り誤差が小さく,標識放流魚の成長追跡結果と類似したことから,優れた年齢査定法と判定した。

1 0 0 0 OA 禁止と意味

著者
髙橋 紀穂
出版者
学校法人 天満学園 太成学院大学
雑誌
太成学院大学紀要 (ISSN:13490966)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.169-178, 2013 (Released:2017-05-10)

本稿の目的はジョルジュ・バタイユの議論における禁止と意味の世界の関係を明らかにすることにある。各節で考察されるのは以下のとおりである。第1節では本稿の目的の確認を行う。第2節では,死,労働,自己意識と禁止の成立を考察する。第3節は原初の禁止としての自死の禁止について考察する。第4節では,自死の禁止の上に積み上げられる諸々の禁止について考察する。第5節では,人間と自然との分割線としての自死の禁止,この分割線の無意味性,およびその意味生成契機の役割,さらにその無意味性の隠蔽のための諸々の禁止について論じる。第6節では,語りえない無意味の体験としての至高性の体験,そしてそれについての記述の失敗の必然性について論じる。第7節「おわりに」では,この失敗による無意味の領域の照射,この領域を基礎に人間の文化と歴史を考察した場合の至高性と俗なる世界の無意味性,そして最後にこの無意味性の自覚の重要性について論じる。
著者
髙橋 若菜
出版者
環境経済・政策学会
雑誌
環境経済・政策研究 (ISSN:18823742)
巻号頁・発行日
vol.8, no.2, pp.62-66, 2015-09-28 (Released:2015-11-26)
参考文献数
16
被引用文献数
1
著者
日髙 杏子
出版者
Shibaura Institute of Technology Color and Communication Design Laboratory
雑誌
色彩・コミュニケーションデザイン (ISSN:24353906)
巻号頁・発行日
pp.18-31, 2020 (Released:2020-04-10)

本稿では、デジタルアートのシンポジウムと学生ワークショップの開催方法について、実証的な事例を紹介する。2019年3月、芝浦工業大学色彩コミュニケーションデザイン研究室では「第1回 カラーデジタルアート× 照明シンポジウム・ワークショップ」を開催した。今回の分析では、ワークショップでアートとテクノロジーをどのように融合させていくかが焦点となっている。 シンポジウムとワークショップでは、今後10年間のインタラクティブな空間デザインやデジタルアートの技術の方向性や流れについて、シンポジウム形式の座談会を行い、未来のデザイナーやエンジニアのインキュベーターとなることを目指した。世界の様々な地域の人々が集い、インタラクティブアートを生み出すことは可能なのか?そのようなアートは、普遍的なコミュニケーションツールになりうるのか?これらは、本イベントの開催を導く重要な問いである。この記事の中心的な目的は、多様な文化的、言語的、教育的背景を持つ学生と教員によるワークショップでのデジタルアート制作のケーススタディを記述することである。このような状況でデジタルアートを制作することのポジティブな側面とネガティブな側面について論じている。
著者
山本 奈歩 堀 祐貴 髙廣 理佳子 菅 幸生 嶋田 努 崔 吉道
出版者
一般社団法人日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.45, no.3, pp.127-134, 2019-03-10 (Released:2020-03-11)
参考文献数
19
被引用文献数
2

Albumin-bound paclitaxel (nab-PTX) plus gemcitabine (GEM) therapy (GnP) is often administered to patients with unresectable metastatic pancreatic cancer. However, chemotherapy-induced peripheral neuropathy (CIPN) is a serious side effect. In this study, we investigated the risk factors for CIPN in patients who were receiving GnP therapy for pancreatic cancer at our hospital and had a history of prior chemotherapy. The patientsʼ background, laboratory data, previous treatment history, concomitant medication, dose and number of medicines, and occurrence status of side effects were examined. The frequency of CIPN in patients receiving GnP therapy at our hospital was 72%. Multiple logistic regression analysis revealed that a history of FOLFIRINOX therapy (FFX), including oxaliplatin (L-OHP) administration, (odds rate: 3.864, 95% CI: 1.160-12.868) and female sex (odds rate: 3.673, 95% CI: 1.102-12.242) were risk factors for CIPN. In addition, the severity of CIPN was significantly higher in patients with a history of FFX administration (P = 0.011). Further, the cumulative dose and the administration period of nab-PTX until the onset of CIPN were significantly lower in patients with a history of FFX administration (P = 0.016, P = 0.004, respectively). We suggest that special care in monitoring GnP therapy is necessary in female patients with a history of FFX administration.
著者
髙橋 喜子
出版者
国立公文書館
雑誌
北の丸 : 国立公文書館報 (ISSN:02865750)
巻号頁・発行日
no.52, pp.125-143, 2020-03
著者
竹植 正和 髙橋 健一 稲葉 通将
雑誌
研究報告コンピュータと教育(CE)
巻号頁・発行日
vol.2014-CE-124, no.17, pp.1-8, 2014-03-07

e -ラーニングでは,学習場所の制約を比較的受けずに自分のペースで学習を行うことができる.一方,学習を進めるうちに次第に飽きてくる傾向がある.本研究では,学習の合間に気分をリフレッシュさせる方法のひとつとして,休憩時間に楽しさを取りいれたゲームを行うことを取り上げ,実験によりその効用を調べる.実験においては.休憩時間に比較的忙しいゲーム,ゆったりとしたゲームをするグループと何もしないグループに学習者を分けて,数式を解く問題を被験者に行わせる.これらのグループの実験結果とアンケートによりこれらのゲームの影響について考察する.