著者
福島 大志 西川 敦 宮崎 文夫 関野 正樹 安室 喜弘 松崎 大河 細見 晃一 齋藤 洋一
出版者
公益社団法人 日本生体医工学会
雑誌
生体医工学 (ISSN:1347443X)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.122-131, 2011-02-10 (Released:2011-12-13)
参考文献数
16

Repetitive Transcranial Magnetic Stimulation (rTMS) is effective for intractable diseases of the nervous system. As the effects of rTMS last only several hours, rTMS therapies need to be continued daily. Under present circumstances, it is difficult to use rTMS in patients' home, because only experienced physicians in limited hospitals can use the expensive and complicated rTMS system. Therefore, we developed a magnetic navigation system for home use of rTMS. The proposed system uses inexpensive and small magnetic sensors; hence it is suitable for home use. By using the proposed method, even people who have no medical knowledge and technique can easily navigate the coil to the optimal position preliminarily specified by expert physicians. Our system needs to collect some dataset which consists of magnetic field and the corresponding position of the coil at the patients' initial visit. Since it is bothersome to collect a large number of dataset, we reduced the dataset by approximation using multi-regression analysis.
著者
山本 雅基 齋藤 洋典
出版者
Japanese Society for Engineering Education
雑誌
工学教育 (ISSN:13412167)
巻号頁・発行日
vol.55, no.4, pp.4_81-4_85, 2007 (Released:2007-08-21)
参考文献数
6
被引用文献数
2 1

In continuing education, it is necessary to evaluate the knowledge and skill levels the participants attain. Additionally, it is important to know how a participant's superior evaluates the subordinates' performance in the workplace. We examined the participants' (i.e. subordinates') self-evaluations and the superiors' performance-evaluations one week and, again, four weeks after our courses for embedded software engineers. The results showed that one week after ending a course, the participants mark relatively high scores in the self-evaluation task, while the superiors' evaluations attain the same level as the participants' scores four weeks after ending the course. These results demonstrate the effectiveness of the continuing education for embedded software engineers, and suggest that the participants' self-evaluations and the superiors' performance-evaluations may consist of different evaluation feedback systems.
著者
三好 直美 中村 真一 菅野 仁 齋藤 登 齋藤 洋 野村 馨
出版者
東京女子医科大学
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.83, no.6, pp.408-412, 2013-12-25

症例は66歳男性、倦怠感、色素沈着、爪甲分離などを主訴に当院総合診療科を受診。消化管内視鏡検査により上部、下部消化管にポリポーシスを認め、Cronkhite-Canada症候群(CCS)と診断した。受診時、Hb 15.6 g/dl、血清鉄248 μg/dl、総鉄結合能274 μg/dlであり、トランスフェリン鉄飽和率は90.5 %と高値を呈した。一方貯蔵鉄量を示す血清フェリチンは34 ng/mlと正常下限であった。CCSでは通常、鉄の吸収障害により血清鉄量、貯蔵鉄量は共に低値となりやすく、これらの結果は予期しないものであった。詳細な問診により患者は長期間に恵命我神散を服用し、そのほか鉄含有の多い食品を多量摂取していることが判明した。恵命我神散の成分にはウコンが含まれており、ウコンの成分であるクルクミンには鉄のキレート作用があることが報告されている。鉄分の過剰摂取および恵命我神散服用中止を指示し、10ヵ月後には貯蔵鉄、フェリチンともに減少を認めた。その後、CCSに対し、グルココルチコイド内服による治療を開始した。グルココルチコイド投与は患者の鉄分欠乏および他の症状を改善した。
著者
齋藤 洋
出版者
東洋大学
雑誌
東洋法学 (ISSN:05640245)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.1-25, 2004-02-25
著者
後藤 高広 加藤 史郎 飯野 陽一郎 齋藤 洋一 渡部 英敏
出版者
社団法人 農業農村工学会
雑誌
農業土木学会誌 (ISSN:03695123)
巻号頁・発行日
vol.73, no.7, pp.589-592,a2, 2005-07-01 (Released:2011-08-11)
参考文献数
2

国営会津農業水利事業は, 喜多方市を中心とした会津北部地区 (昭和47年着手), 会津若松市を中心とした会津南部地区 (昭和52年着手), 会津高田町を中心とした会津宮川地区 (昭和55年着手) の3地区, 総計13, 6000haに及ぶ国営かんがい排水事業であり, 会津盆地の平坦部のほとんどを包含する一大事業であった。本事業も平成17年3月に会津宮川地区の完了をもって完全に終了することとなっているが, 本報では, 先に完了した, 会津北部, 会津南部両地区を含め, 会津盆地に見られる農業水利の歴史的な背景に触れながら国営事業実施までの経緯や事業概要, さらに事業の実施に伴う効果や課題等について述べる。
著者
齋藤 洋 山崎 史博 三川 健太 後藤 正幸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.138, pp.7-12, 2014-07-17

本研究では,メトリックラーニングの代表的な手法であるMahalanobis Metric for Clustering (MMC)に着目する.MMCでは,学習データ数の増加や入力データの高次元化により計算量が著しく増加してしまうことが知られている.本研究ではこの問題の解決のため,学習データと特徴次元をランダムに削減し,その下で計量行列を学習する作業を繰り返して結合する手法を提案し,分類精度維持と計算量削減を図る.ベンチマークデータと人工データを用いた評価実験を行い,分類精度と計算量両面から提案手法の有効性を示す.
著者
松永 勇吾 田中 貴男 齋藤 洋一 加藤 博樹 武井 峰男
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.143, no.2, pp.84-94, 2014 (Released:2014-02-10)
参考文献数
43
被引用文献数
1 1

アコチアミド塩酸塩水和物(アコファイド®錠,以下,アコチアミド)は,機能性ディスペプシア(FD)の治療薬として,ゼリア新薬工業株式会社で創製されたアセチルコリンエステラーゼ(以下,AChE)阻害薬である.FDは胃十二指腸領域から発せられる食後のもたれ感,早期満腹感,心窩部痛または心窩部灼熱感などの症状を呈するが,それらの症状の原因となりそうな器質的病変が認められない機能性消化管障害である.症状の発症要因の一つとして,FD患者において胃前庭部の運動の低下や胃排出の遅延が認められていることから,症状の改善には消化管運動を亢進させ,機能を改善させることが有用であると考えられる.アコチアミドはAChE阻害作用を有し,イヌおよびラットにおいて胃運動亢進作用を示し,さらに,アドレナリンα2受容体作動薬であるクロニジンによって惹起させた胃運動低下モデルおよび胃排出遅延モデルなどの消化管機能低下に対して改善効果を示した.臨床第II相試験において,FD患者を対象にアコチアミドの有効性を検討した結果,主要評価項目である最終調査時点の被験者の印象では本剤1回100 mg群はプラセボ群,50 mg群および300 mg群より改善率が高かった.このため,本剤1回100 mg(1日3回)を臨床推奨用量とし,臨床第III相試験で食後の膨満感,上腹部膨満感および早期満腹感の症状を有するFD患者を対象に有効性を検討した.主要評価項目である被験者の印象の改善率および3症状(食後の膨満感,上腹部膨満感および早期満腹感)消失率共に100 mg群でプラセボ群より有意に高い値を示した.よって,本剤1回100 mg 1日3回投与でのFDに対する有効性が確認された.また,本剤休薬後も改善効果が維持されることが示唆された.さらに,長期投与試験において本剤休薬後に症状の再燃が認められた場合でも,耐性を形成させることなく,服薬を再開することで再度の改善が得られると考えられた.以上のことから,アコチアミドはFD患者の食後膨満感,上腹部膨満感,早期満腹感などの諸症状に対して改善効果を示す薬剤であり,FDの治療薬として有用な薬剤になると期待される.
著者
酒井 正明 齋藤 洋典 白石 知子 井藤 寛志
出版者
日本認知科学会
雑誌
認知科学 (ISSN:13417924)
巻号頁・発行日
vol.16, no.3, pp.433-447, 2009 (Released:2010-09-10)
参考文献数
14

Designers are expected to create beautiful and functional products. Based on a concept of user-friendliness, users expect to understand functions mounted on a product without special knowledge and experience with the manipulation of the designers' real product, while usability of products is measured in terms of users' observation and manipulation. The purpose of this study was to focus on users' observation and to examine whether users can correctly understand functions of a designed product (digital sphygmomanometers), regardless of their medical knowledge, without manipulation. We conducted two experiments to test whether users, regardless of their expert knowledge, elicit high marks in the function-estimation task as well as in the beauty-evaluation task. Two groups of students with or without nursing education were asked to estimate functions and evaluate beauty of two types of digital sphygmomanometer (an old design model and its new model redesigned) based solely on the observation of the products' pictures without manipulating the real products. The results indicated that the two groups of participants showed higher correct responses to the old type than the new type in the function-estimation task, while they showed higher evaluations of the new type than the old type in the beauty-evaluation task. In particular, the results of nursing students in the function-estimation task indicated that medical knowledge in the nursing group did not contribute to the correct estimation of the operation procedure for the new model. These results suggest that designer's efforts for the new model were successful in production of beauty but were not successful in production of perceptive functionality under the present observation condition without manipulation of the real products. We discussed these results based on a framework of co-existence of beauty and functionality in the designers' work.
著者
真野洋平 高田敏弘 齋藤洋典
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.70, pp.1-6, 2014-03-06

本論文は、複数のユーザによって楽曲に付与された時間区間アノテーション (コメントや評価) の集約によって得られる楽曲のダイジェストを用いた、楽曲推薦システムを提案する。本システムは、ユーザが楽曲内の気に入ったフレーズを検索クエリとして選択すると、そのクエリと各楽曲のダイジェストとの類似度を計算し、クエリによく似たダイジェストを持つ楽曲を推薦する。本手法は、時間区間アノテーションに基づいたダイジェストに着目することで、部分的フレーズに対する楽曲推薦を可能にする。このダイジェストは、計算機による構造抽出とは異なり人の音楽に対する感性を反映しているため、よりユーザの嗜好に適した推薦を行うことができると考えられる。楽曲推薦実験を通じて、提案手法が正解率とセレンディピティ (思いがけず価値のあるものを発見する能力) に関して優れた推薦能力を持つことを示す。
著者
平田 雅之 柳澤 琢史 松下 光次郎 Shayne Morris 神谷 之康 鈴木 隆文 吉田 毅 佐藤 文博 齋藤 洋一 貴島 晴彦 後藤 哲 影山 悠 川人 光男 吉峰 俊樹
出版者
日本脳神経外科コングレス
雑誌
脳神経外科ジャーナル (ISSN:0917950X)
巻号頁・発行日
vol.21, no.7, pp.541-549, 2012-07-20

ブレイン・マシン・インターフェース(BMI)は脳信号から運動意図・内容を読み取って外部機器を制御する技術である.われわれは脳表電極を用いたBMIにより,筋萎縮性側索硬化症等の重症身体障害者に対する機能再建を目指して研究開発を行っている.これまでにγ帯域活動を用いた連続的な解読制御手法により,ロボットアームのリアルタイム制御システムを開発し,脳表電極留置患者による物体の把握・把握解除に成功した.感染リスク回避のためにはワイヤレス体内埋込化が必須であり,ワイヤレス埋込装置のプロトタイプを開発した.今後は,重症の筋萎縮性側索硬化症を対象として,有線・ワイヤレス埋込の2段階での臨床試験を経て実用化を目指す.
著者
福島 大志 西川 敦 宮崎 文夫 関野 正樹 安室 喜弘 松崎 大河 細見 晃一 齋藤 洋一
出版者
Japanese Society for Medical and Biological Engineering
雑誌
生体医工学 (ISSN:1347443X)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.122-131, 2011

Repetitive Transcranial Magnetic Stimulation (rTMS) is effective for intractable diseases of the nervous system. As the effects of rTMS last only several hours, rTMS therapies need to be continued daily. Under present circumstances, it is difficult to use rTMS in patients' home, because only experienced physicians in limited hospitals can use the expensive and complicated rTMS system. Therefore, we developed a magnetic navigation system for home use of rTMS. The proposed system uses inexpensive and small magnetic sensors; hence it is suitable for home use. By using the proposed method, even people who have no medical knowledge and technique can easily navigate the coil to the optimal position preliminarily specified by expert physicians. Our system needs to collect some dataset which consists of magnetic field and the corresponding position of the coil at the patients' initial visit. Since it is bothersome to collect a large number of dataset, we reduced the dataset by approximation using multi-regression analysis.
著者
齋藤 洋典 柳瀬 吉伸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理
巻号頁・発行日
vol.98, no.504, pp.65-70, 1999-01-19

小学校の国語教科書を対象として形容語彙の調査を実施した.まず, 日本語形態素解析システムChaSenを利用してテキストを形態素に区切り, 品詞情報を付加した.この品詞情報に基づいてテキストから抽出された形容詞表現をイ形容詞とナ形容詞とに分類し, 集計を行なった.教科書の形容語彙について, 見出し語数1009語の形容詞辞典と比較したところ, 教科書の語彙は辞書の22%を占めていた.次に, 個々の形容詞が有する語義ごとに感情的評価値(快-不快)を割り当て, 教科書の形容詞における評価値の分布を求めた.辞書における形容語彙の快-不快比率は27%vs.56%で, 不快の評価値を有する形容詞の種類が圧倒的多数を占めるのに対し, 教科書の形容語彙においては35%vs.40%であり, この傾向が緩和されていた.
著者
呉 美京 齋藤 洋典
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.448, pp.41-46, 2004-11-12

近年,第二言語(L2)としての日本語の習得では,L2が利用される社会的文脈を理解し,L2を適切に使用するための社会言語的能力の養成に力が注がれている.本稿では,アニメーション伝達課題を用いて,発話言語(L1 韓国語,L2 日本語)と,それらの発話環境(韓国,日本)との組合せからなる発話負荷が,自発的ジェスチャーの生起頻度に及ぼす影響を検討した.実験の結果,L1韓国語による発話に伴う自発的ジェスチャーの生起頻度は,発話環境の影響を受け,韓国よりも日本で低下するが,L2日本語の発話に伴う自発的ジェスチャーの生起頻度は,発話環境の影響を受けないことが確認された.
著者
丹羽 利文 齋藤 洋典
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.331, pp.1-6, 2000-09-28

物語において先行呈示される不快情報が, 後続の快情報に対する感情評価と感動評価に及ぼす影響を, 評定課題実験を用いて検討した.刺激材料として, 感動の喚起が想定される物語(原文)を, 不快情報が含まれる文(不快先行文)と, 快情報が含まれる文(快後続文)とに2分割した後に, 快不快の評価が偏らない文(修正文:中立先行文, 中立後続文)を作成した.実験1・2において, 先行文と後続文の組み合せから4種類の物語文(例えば, 不快-快, 中立-快)を構成し, 物語読了後の感情の程度と感動の程度とを調査した.その結果, 感動の評価は, 先行文と後続文の感情情報の操作によって異なった値となることが示され, さらに, 快感情より高いことが示された.このことは, 物語を読む際の感動の評価は, 物語の構造に影響を及ぼされ, かつ, 快感情とは異なる評価であることを示唆する.