著者
清田 寛信 鈴木 優 川越 恭二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.393, pp.69-74, 2009-01-15

本稿では,非構造型P2Pネットワークにおいて,特定の利用者問合せに特化した索引の付加による多次元検索を効率化する手法について提案を行う.P2Pネットワークではコンテンツを検索する際,網羅性と検索速度がトレードオフの関係にあるという問題がある.例えば,コンテンツに多くの属性を持たせた多次元検索の場合,新しく追加されたコンテンツを利用者が要求したとき,この問題は特に顕著となる.そこで,本稿では新しく追加されたコンテンツやアクセスの多いコンテンツを示す度合いである熱度の概念を導入し,この熱度を考慮した索引配置手法を提案する.具体的には,コンテンツの持つ多次元の属性に熱度を加えた(n+1)次元索引手法を基本手法とし,さらに,コンテンツの熱度の高さを基にレベル分けを行い需要の高いコンテンツを優先して構造化する方式,およびコンテンツの熱度をビット列として索引に付加する方式を提案する.
著者
高仲 徹 竹根 浩一 深井 英五
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PN, フォトニックネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.404, pp.35-36, 2007-12-13

近年、電波や赤外光の代わりに可視光を利用した無線通信システムが注目を集めている。可視光通信の場合、視覚によって通信範囲を容易に認識でき、電波のように機械の誤動作や人体への影響などがない。また、照明のLED (Light Emitting Diode)化が進めば照明インフラを通信インフラとして利用できる。今回、LED照明の駆動部と受光端末を試作し、音声伝送の実験を行ったので報告する。
著者
大薮 赳 福田 豊 尾家 祐二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.461, pp.139-144, 2007-01-11

通信容量の増強や設置の容易さなどの利点から,複数のアクセスポイント(AP, Access Point)を相互に無線で接続して構築する無線LANメッシュネットワークが注目されている.しかし,現在用いられている既存方式では各端末(STA, Station)は受信電波強度(RSSI, Received Signal Strength Indicator)のみに基づいて接続先のAPを決定するため,無線資源の利用効率や公平性が低下するという問題が生じる.我々はこのようなAP選択問題について,自STAのスループットを最大化するようにAPを選択する方式を提案し,シングルホップ無線LAN環境で無線資源を有効かつ公平に利用できることを明らかにした[1][2].さらに,チェーントポロジの無線LANメッシュネットワークに対しても,AP間のPER(Packet Error Rate)を考慮するよう提案手法を拡張し,その有効性を明らかにしている[3].そこで本稿では,より一般的なトポロジの無線LANメッシュネットワークにおいて,端末が自律的にAPを選択する手法を提案し,その効果をシミュレーションにより明らかにする.
著者
廣田 豊彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. KBSE, 知能ソフトウェア工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.540, pp.55-60, 2008-03-03
被引用文献数
1

著者は2004年度から、九州産業大学情報科学部において、システム開発演習を実施してきた。その経験からさまざまな情報システム開発教育の問題点が明らかになった。それらの問題点を3つの観点で整理した。第1にシステム開発の観点で、学生にどのようなシステムをどのように開発させるかが重要である。第2にプロジェクト演習の観点で、学生に適切にプロジェクトを実施させることは容易ではない。第3にプロジェクト管理の観点で、演習の進行を把握し、制御することは、教員と学生の双方の課題である。2007年度はこれらの問題点の解決を目指して、パーソナルソフトウェアプロセスやアーンドバリューマネジメントの導入など、さまざまな試みを実施した。
著者
城所 正洋 小林 洋
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.148, pp.31-36, 2006-07-05
参考文献数
11

本稿では,一般のパーソナルコンピュータ(PC)所有者にとっては作成した携帯電話用のコンテンツを手軽に発表や提供ができ,携帯電話所有者にとっては希望する種類のコンテンツを容易に入手できるような場を提供するための,Peer-to-Peer(P2P)ネットワークとサーバを用いたハイブリッド型のコンテンツサービスシステムを提案する.例として,携帯電話用の待ち受け画像のサービスシステムを取り上げ,試験的に開発も行った.携帯用電話のコンテンツを充実させるためには,今後は,商用のサイトでの提供だけでなく,個人が作成するコンテンツを容易に流通させるための場も必要と考えられ,そのための一つの取り組みとして本方式の提案を行う.
著者
大石 哲也 峯 恒憲 長谷川 隆三 藤田 博 越村 三幸 倉元 俊介 永田 廣人
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. KBSE, 知能ソフトウェア工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.473, pp.37-42, 2007-01-16

これまでユーザに特化したWeb検索に関する研究が多数行われてきたが,ユーザの視点や状況に注目したWeb検索に関する研究は,まだ十分に行われていない.ユーザが必要とするときに必要な情報へ容易にアクセスできるようにする機能は,これからのユビキタス情報環境を構築する上で,最も重要な機能のうちの一つと言える.そこで,本稿では,ユーザの視点や状況を時間に沿って把握するための情報源として,時間の要素とユーザの趣向を併せ持ったスケジュールデータを用いた情報推薦システムを提案するとともに,そのシステムの概念について具体例を用いて説明する.
著者
繁富 利恵 大塚 玲 小川 貴英 今井 秀樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.212, pp.9-16, 2002-07-12

現在、情報の電子化が進んでいることは周知の事実である。こういった電子情報は、非電子情報に比べ、情報の収集、検索や統合などが容易となるため、蓄積情報に対する配慮がより重要となっている。こういった中、貸し出しサービス(図書館、レンタルビデオ、借金など)は情報の電子化が非常に進んでいるサービスの一つである。また、貸し出しサービスにおける情報は、個人の趣味指向だけではなく、生活レベルさえも推測できるような情報を含んでいる。つまり、貸し出しサービスの情報の管理者は貸し出し情報を手にいれることができるだけでなく、各個人の個人的な情報を手にいれることもできる。また、情報が全て電子化されているため一度上記の情報がユーザの意図に反して貸出機関から流出してしまうと、電子情報の持つ特徴により、サービス利用者に関連する他の情報との統合が進む可能性が高く、このような電子化された情報が持つプライバシ問題は大きい。こういった問題を解決するため、"匿名貸し出し"を提案する。この"匿名貸し出し"は、貸し出しの際には匿名で貸し出し、返却期限を過ぎても未返却だった場合にはその匿名性を破るようなシステムである。この論文では、貸し出し機関が匿名で貸していた場合でもユーザ一人当たりの権利の数を制限することができ、(つまり図書館であれば何冊貸しているかを制限できること)しかも、ユーザのプライバシは保たれるような新しいシステムを提案し、耐タンパーデバイスおよびオフライン電子マネー方式を利用してこれを実現した。
著者
大野 悠 須加 実 畠山 豊正
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.80, pp.1-4, 2006-05-19

ラン(Phalaenopsis)の種子からPLBを培養し,再分化にいたる過程の最適培地条件を見出した.また,プラントボックスに針電極を挿入し,-4000Vの高電圧を印加することによってマイナスイオン雰囲気を作成し,ランの育種状態とラン菌の生育に与える影響を調べた.まだ,前者では顕著な影響が見つかっていないが,後者ではコクラン由来のラン菌の増殖が明らかに観察された.さらに,培地に電極反応の伴わない電界印加法について述べる.
著者
安原 健介 甲本 卓也 舩曵 信生 杉山 裕二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NS, ネットワークシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.36, pp.27-32, 2007-05-10
被引用文献数
1

マルチメディア配信を利用するネットワークアプリケーションにおいてサーバやネットワークの負荷を解決する手段として,マルチキャスト通信があり,その一つの方法として,アプリケーションレベルマルチキャスト(ALM)が注目されている. ALMの実装例として,PeerCastと呼ばれるマルチメディア配信に適したミドルウェアがある.しかしながら,PeerCastでは経路木生成アルゴリズムの性能が悪く,経路木が最適なものにならないことがほとんどであり,また経路木を動的に改善する機能がないといった問題点がある.その改善として通信中に経路木の一部を動的に変更するには,コネクションを繋ぎ替える機能が必要となる.そこで本研究ではPeerCastにおいて,データロスなくコネクションを繋ぎ替える機能の実装とその評価を行う.
著者
吉松 靖文 藤吉 賢 村田 健史
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. WIT, 福祉情報工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.638, pp.31-36, 2005-01-20

アスペルガー症候群を含む自閉症スペクトラム障害児4名に対して携帯型タイムエイド(RAIMAN Toolkit)を適用した。家庭で保護者と一緒にタイムエイドを使うことで, 活動への取り組みや次の活動への移行を促した。いずれの対象児も活動への取り組みや次の活動への移行ができるようになったが, その効果は一様ではなかった。タイムエイドがストレスの原因になる場合も見られた。一方で, 対象児自身が時間を設定することで本人による時間管理が可能になったり, 保護者と相談して時間を決めることでコミュニケーションすることが可能になったりした。
著者
福田 直樹 山口 高平
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. KBSE, 知能ソフトウェア工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.270, pp.13-18, 2005-09-05

本論文では, セマンティックWeb技術を用いたWebサービス技術の拡張として提案されている, セマンティックWebサービスとその概念モデルに関する研究動向について報告する.セマンティックWebの基盤技術であるオントロジー記述言語OWL(Web Ontology Language)について概観する.Webサービス技術の概念モデルとして提案されているWSMO(Web Service Modeling Ontology)における概念のモデル化手法, およびその概念モデルを用いたWebサービス連携環境について, 最新の研究動向を報告する.
著者
高木 幸一 宮地 悟史 滝嶋 康弘
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MoMuC, モバイルマルチメディア通信 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.161, pp.13-17, 2006-07-07

本稿では,MP3ビットストリームからAACビットストリームへの効率的な変換方式について提案する.一般に,異コーデック間における変換を実現するためには"トランスコーディング"と呼ばれるデコードおよび再エンコードが必要となる.しかしながら同方式における再エンコードは音質の劣化を伴うばかりでなく,大きく時間を要すると言う問題がある.そこで,本稿では,MP3のフレーム構造と量子化スケールサイズをAACに継承する手法を提案する.同手法により,音質を劣化させることなく,AACの符号化プロセスにおいて最も時間を要する繰り返しプロセスが簡略化でき,結果として高速化が実現可能となる.実験結果により,提案手法が高音質を保持したまま符号化ドメインにおける高速変換が可能であることを検証した.
著者
橋爪 忠勝 大岩 宏 原田 望 山村 哲哉
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.559, pp.63-68, 2002-01-11

IP系の新しいサービスの普及・開発に伴い、マルチベンダによる多様な形態のアクセス系装置が導入されてきている。これら装置を管理するため個々の装置対応にOSSが導入されており、SOのフロースルー化やアクセス網の統合的な監視の実現が求められている。そこで本稿では、多様な装置構成、マルチベンダ下でのキャリア網システムのOSSを連携させる技術の検討をアーキテクチャ・情報モデルの観点から行った結果を報告する。
著者
大浦 圭一郎 全 炳河 南角 吉彦 李 晃伸 徳田 恵一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SP, 音声 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.338, pp.215-220, 2008-12-02

本報告では隠れマルコフモデル(Hidden Markov Model; HMM)に基づく音声合成システムにおける共分散パラメータの共有について述べる.近年,音声合成システムへの需要が高まっており,HMMに基づいた音声合成システムでは音声波形の断片をそのまま利用するのではなく,音声波形の特徴をHMMによりモデル化し,HMMのモデルパラメータを合成システムに保持するため,同程度の音質の波形接続法式に比べてフットプリントが小さい利点がある.中でも組み込み向けのシステムには携帯電話,PDA,カーナビ,情報家電,ゲーム機等への用途があるが,必要なCPU,メモリ等が制限されることが多く,更なるフットプリントの縮小が必要である.HMMに基づく音声合成システムにコンテキスト依存モデルを用いることで高精度な音響モデルを構築することができ,決定木に基づくコンテキストクラスタリングを用いて状態共有構造を構築する際に,組み込み用途向けに決定木のサイズを小さくすることも考えられるが,音質が劣化する.本報告では,平均に比べて共分散が音質に与える影響が小さいことに注目し,全てのパラメータの共分散を共有する手法を提案する.このパラメータ共有を仮定した上でのコンテキストクラスタリングを行い,主観評価実験により,パラメータ数を大幅に削減するのみならず,若干の品質改善を達成した.
著者
野口 孝文
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.222, pp.1-6, 2004-07-17
参考文献数
4
被引用文献数
4

我々は,コンピュータ上に可視化したオブジェクトをダイナミックに組み合わせプログラムすることができるIntelligentPadシステムを用い,教材を自由に再編集できる学習支援システムを作成してきた.また,この学習支援システムを用い,1998年からゲーム作成を課題としたプログラミング教育を続けている.本論文では,オブジェクトの組み合わせをコード化し,自己組織化マップを用い分類する方法を提案する.本方法を適用して,2003年度に学生が作成した作品を分類したところ,分類されたグループの中にそれぞれ評価の高い(面白い)作品が含まれており,プログラミング技術ばかりでなく,さまざまな能力が発揮されていることがわかった.ゲームを課題とした本学習支援システムは,多様な学生を対象としたプログラミング教育に有効であることがわかった.
著者
山口 一章 増田 澄男
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. COMP, コンピュテーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.273, pp.39-42, 2005-09-08

頂点に重みがつけられた無向グラフが与えられたとき, 頂点の重みの和が最大となるクリークを求める問題は最大重みクリーク問題と呼ばれている.最大重みクリーク問題の厳密解を分枝限定法によって求める場合, 最大重みクリークの重みの, よりタイトな上界を高速に計算することが重要である.分枝限定法に基づく厳密解法の一つに, ある頂点系列により作成された有向グラフ上の最長経路を求め, それを上界計算に利用する方法がある.本稿は, より良い頂点系列を構成する方法を提案する.計算機実験により提案手法の有効性を検証する.
著者
山口 一章 増田 澄男
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. COMP, コンピュテーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.7, pp.1-4, 2005-04-11

頂点に重みが付けられた無向グラフが与えられたときに最大重みクリークを求めよという最適化問題は最大重みクリーク問題と呼ばれている. 最大重みクリーク問題の解法としては分枝限定法によるものが知られている. 分枝限定法において計算時間を短縮するためには, タイトな上界をできるだけ短い時間で計算することが重要である. 本稿では, 高速かつ単純な最大重みクリークの上界計算法を提案し, その有効性を実験的に検証する.
著者
佐藤 寛修 阿部 清彦 大山 実 大井 尚一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. WIT, 福祉情報工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.507, pp.15-20, 2006-01-05
被引用文献数
7

筆者らは, 自然光下でビデオカメラ1台とパソコンのみによる, 重度肢体不自由者向けの視線入力システムについて研究している.その応用として, コミュニケーション支援を目的に, 12個で構成される複数の指標群を切り換えることにより文字を直接選択する方式の, かな漢字変換が可能な文字入力システムの開発についてすでに報告している.このシステムを拡張して, ファイル操作や各種アプリケーション操作などWindowsの汎用的な操作機能をもつ視線入力システムを開発した.本システムは日本語文字入力を含むWindowsのすべての操作が視線のみで可能であり, 汎用的なコンピュータ操作支援システムとして完成させることができた.
著者
阿部 裕行 伊藤 一成 Durst Martin J.
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.150, pp.133-137, 2006-07-07

放送コンテンツの視聴は,認知症者にとって精神安定作用があるという報告がある.また外国人には,文化や風習を知る上での貴重な素材である.しかし,字幕や手話表示は彼らの内容理解支援という点から言えば,十分ではない.この分野では,ピクトグラム(絵文字)を活用した事例が数多く報告されている.そこで,ピクトグラムを用いた動画像の内容理解支援の方式について検討する.
著者
秋元 良仁 亀山 渉
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OIS, オフィスインフォメーションシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.195, pp.59-66, 2006-07-21

近年の情報技術の進展に伴い,利用できるコンテンツの量は飛躍的に増大している.また,これら膨大なコンテンツにいつでもどこでもアクセスできるユビキタスな環境も整いつつある.このような状況では,メタデータを用いて多種多様なコンテンツから利用者の要求に応じて意味のある情報を横断的に紡ぎ出す技術が求められる.そこで,本稿ではまずメタデータの現状と問題点を整理する.それをもとに,必要に応じて柔軟にメタデータスキーマを構築できる「ファジー・スキーマ」という概念を提案する.更に,複数の博物館の資料情報管理用メタデータスキーマを例に,ファジー・スキーマの言語設計の指針を示す.