著者
小枝 達也 関 あゆみ 田中 大介 内山 仁志
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.46, no.4, pp.270-274, 2014 (Released:2014-12-25)
参考文献数
17
被引用文献数
6

【目的】Response to intervention (RTI) の導入による特異的読字障害の早期発見と早期介入の可能性を検証する. 【方法】小学校1年生 (77名 ; 男児36名) を対象として, RTIを導入して特異的読字障害の早期発見と介入を行い, 3年生での予後を調査する. 【結果】1年生時に4名の音読困難のある児童が発見された. その4名に音読指導 (解読指導と語彙指導) を実施した結果, 3名は音読困難が軽快したが, 1名は特異的読字障害であると診断された. 3年生時には1年生時に発見された1名が特異的読字障害であり, 新たに診断に該当する児童はいなかった. 【結論】1年生時にRTIを導入することで, 特異的読字障害の早期発見と早期介入が可能になると考えられる.
著者
中川 栄二 石川 充 山内 秀雄 花岡 繁 須貝 研司
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.25, no.6, pp.571-573, 1993-11-01 (Released:2011-08-10)
参考文献数
6
被引用文献数
2

経管栄養を受け血清亜鉛値が低値であった重症心身障害児 (者) 8名に亜鉛欠乏症の治療を目的とし, 硫酸亜鉛, きなこ, ココアを投与してそれぞれの投与前後の血清亜鉛値の変化を検討した. 投与量は, 硫酸亜鉛は金属亜鉛として1~2mg/kg/日, きなこは15~259/日 (亜鉛としては0, 7~hng/日), ココアは6~129/日 (亜鉛としては0.7~1mg/日) とした. 投与前後の血清亜鉛値は, 硫酸亜鉛では45.5μ9/dl±8.1から76.5μ9/dl±4, 5に, きなこでは53.5μ9/dl±6.4から67.6μ9/dl±9.4に, ココアでは53.7μg/dl±7.2から66.4μg/dl±59にそれぞれ変化し, 硫酸亜鉛, きなこ, ココアのいずれも投与後に, より有意に亜鉛値を改善維持した. また, きなこおよびココアは硫酸亜鉛より少ない亜鉛投与量で同等の効果が認められた。さらにココアはきなこより少ないカロリーと投与回数で亜鉛値を改善維持することができた. 以上の点からこの三者の中では, ココアが亜鉛欠乏症改善剤として最も優れていると考えられた.
著者
植田 仁 鳥邊 泰久 桑江 優子 竹内 真 中山 雅弘 位田 忍 岡本 伸彦 鈴木 保宏
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.35, no.6, pp.499-504, 2003-11-01 (Released:2011-12-12)
参考文献数
17
被引用文献数
1

我々は嘔吐, 意識障害で発症し亜急性の経過で死亡したクリプトコッカス髄膜脳炎の11歳女児の剖検例を経験した.入院時髄液検査にて軽度の細胞増多, 糖の低下および蛋白の上昇がみられ, 検鏡では厚い黄膜に包まれた球形の菌体 (Cryptococcus neoformans) を認めた。頭部MRIでは大脳基底核部にT2強調画像で高信号域を示す点状一結節状の多巣性病変と脳表面における点状線状の造影効果を示した.クリプトコッカス髄膜脳炎と診断し抗真菌剤の治療を開始したが, 入院数時間後に死亡した.剖検所見では大脳基底核を中心に集簇した血管周囲腔の拡大像と血流のうっ滞を伴う強い髄膜炎像を認めた。頭部MRI所見はクリプトコッカス髄膜脳炎の病理学的変化をよく反映していた.
著者
児玉 浩子
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.107-112, 2012 (Released:2014-12-25)
参考文献数
20
被引用文献数
3

Menkes病, occipital horn症候群は, ATP7A遺伝子異常症で, 重篤な銅欠乏障害を来す. Menkes病では, 早期の銅皮下注射で神経症状はある程度予防できる. 新生児マススクリーニングや新規治療法が, 今後の課題である. Occipital horn症候群は, 現在有効な治療法が報告されていない. Wilson病は, ATP7B遺伝子異常症で, 銅蓄積による障害を来す. 症状は, 肝障害, 神経障害, 血尿など多彩で, 診断が遅れる. キレート薬などの治療法はあるが, しばしば耐薬で重篤化する. 神経型では, 治療初期に神経症状の悪化がみられる. また, 肝癌発症が指摘されている. これらの問題への対応が今後の課題と思われる.
著者
小枝 達也
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.37, no.2, pp.145-149, 2005-03-01 (Released:2011-12-12)
参考文献数
10
被引用文献数
1

注意欠陥/多動性障害 (AD/HD) や学習障害 (LD) を含めた知的な遅れが明らかではない発達障害児を適正に発見する方法の一つとして, 鳥取県で実施されている5歳児健診と5歳児発達相談の概要について記した.AD/HDやLDおよび識語発達のよい広汎性発達障害児は3歳児健診までの乳幼児健診では, 発達上の問題を指摘されていないことが多く, 指摘されている場合であってもほとんどが識葉の遅れであった.落ち着きのなさや特異的な認知障害, 対人関係の障害などは3歳児健診までの乳幼児健診では気づきにくい問題であり, 5歳を過ぎてから行う新たな健診ないしは発達相談の設置が必要であると考えられた.また, 健診と事後相談を一つのパッケージとして, 保護者の子育て不安や育てにくさなどの訴えに寄り添う形で継続的に見ていく体制が, 知的な遅れが明らかではない発達障害児の適正な発見と学校教育へのつなぎの役割を果たすことができると考えており, そのモデルを示した.
著者
小枝 達也 汐田 まどか 赤星 進二郎 竹下 研三
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.27, no.6, pp.461-465, 1995-11-01 (Released:2011-08-10)
参考文献数
10

We followed children with the risk factors for learning disability (LD) at the three year-old screening prospectively. The five risk factors were speech delay, hyperkinesia, delayed social skill, delayed comparative conception (big and small, long and short) and mutistic behaviour. We evaluated seventeen elementary school children using WISC-R and the Pupil Rating Scale Revised. Six of them were diagnosed as normal, six were learning-disabled, and five were mentally retarded children. We proposed that the screening of LD at three years by the risk factors were effective but only partially.
著者
前田 知己
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.52, no.3, pp.141-146, 2020 (Released:2020-06-30)
参考文献数
36

脳性麻痺の早期介入・支援に向けて, 早期診断の重要性が増している. 乳児期早期に行える脳性麻痺の予測に有用な神経学的評価の文献をレビューすると, general movements (GMs) 評価が最も多く報告されている. 本稿では, 月齢3〜4までの新生児期・乳児期早期に実施できる発達評価法について紹介し, GMs評価法について詳述する. 脳性麻痺の予測には予定日から3〜4か月時のfidgety運動の欠如が最も重要な所見である. GMsに関する知識は小児神経医にとって重要であるが, 本邦ではGMsの評価者が少なく評価能力の研修, 維持が困難なことが普及への課題である.
著者
堀野 朝子 塩見 正司 井上 岳司 温井 めぐみ 九鬼 一郎 岡崎 伸 川脇 壽 天羽 清子 外川 正生
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.46, no.4, pp.275-280, 2014 (Released:2014-12-25)
参考文献数
15

【目的】小児の抗N-methyl-D-aspartic acid receptor脳炎 (以下抗NMDA受容体脳炎) 6例の臨床像と予後を検討する. 【方法】本脳炎の特徴的な臨床経過を有した症例を後方視的に検討した. 【結果】該当症例は男2例女4例, 年齢は13~16歳, 抗NMDA受容体抗体陰性例が1例含まれた. 女子全例で卵巣腫瘍を認め, 急性期以後の検出が3例, 増大例が1例存在した. 側頭葉病変を認めた1例で高次脳機能障害とてんかんが, 小脳病変を認めた1例で軽度知的障害の後遺症がみられた. 【結論】頭部MRIで異常を認めた2例は後遺症を有した. 腹部MRIによる卵巣腫瘍検索は, 脳炎治癒後最低4年以上は必要である.
著者
中川 栄二
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.51, no.2, pp.91-96, 2019 (Released:2019-05-08)
参考文献数
15
被引用文献数
1

2017年に国際抗てんかん連盟 (ILAE) の用語・分類委員会は, てんかん発作とてんかん分類に関する新たな提言を行った. てんかん発作型, てんかん病型, てんかん症候群の3段階でてんかんを分類診断し, 可能な限り病因診断を行い, てんかん発作のみならず併存症状を含めて包括的にてんかんを診断し治療すべきであることを提言した. 本邦では, ここ10年間で新規の抗てんかん薬が相次いで発売されるようになり, てんかん治療に用いられる薬剤は20種類を超えるが, 2006年以降に承認された新規抗てんかん薬が10剤を占めている. 小児のてんかん診療と治療は, 新規の抗てんかん薬などの最新のエビデンスや併存症状も勘案して生活の質の向上を目指して包括的に行う必要がある.
著者
橋本 昌典 横田 晃 松岡 成明 島 史雄
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.21, no.5, pp.481-485, 1989-09-01 (Released:2011-08-10)
参考文献数
18

これまで内服および外科的治療が無効であったchorea-ballism様不随意運動重積状態の9歳女児に対し, 経静脈的に3週間, 最大量533mg/kg/日のGABAを投与して不随意運動を完全に消失させることができた.choreaやballismは大脳基底核GABAニューロンの機能低下が原因と考えられているが, GABA自体は血液脳関門 (BBB) を通過しにくいことからこれらの不随意運動には無効であると言われる.本例の場合, どのような機序でBBBを通過したのかは明らかではないが, GABAの大量静脈内投与はGABAニューロンの機能低下に基づく不随意運動に有効である可能性を示唆している.
著者
温井 めぐみ 九鬼 一郎 木村 志保子 服部 妙香 井上 岳司 岡崎 伸 川脇 壽 富和 清隆
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.43, no.1, pp.5-9, 2011-01-01
参考文献数
14
被引用文献数
1

&emsp;Septo-optic-dysplasia (SOD) は視神経低形成, 視床下部性の下垂体機能低下症, 中枢神経系の正中構造異常を3徴とし, 2徴以上を満たす例を本症とする. 今回我々はSOD患児10例について画像的検討を行った. <br>&emsp;両側に視神経低形成を認めたのは6例で, 中枢神経系の正中部構造異常を認めた. 片側に認めたのは4例で, 同側または両側に皮質形成異常を認めた. これはSODの成因として血管破綻説を支持する所見と考えた. <br>&emsp;皮質形成異常を認めた4例中3例に<sup>99m</sup>Tc HM-PAO SPECT, <sup>123</sup>I iomazenil SPECTを実施し, 正常皮質と同等の集積を認めた. てんかん原性となりうる皮質形成異常では発作間欠期にはどちらも低集積となることが多く, SODに合併する皮質形成異常でてんかん発症率が低いこととの関連が推測された.
著者
大槻 則行 木村 清次 根津 敦夫 相原 雄幸
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.32, no.4, pp.318-322, 2000-07-01 (Released:2011-08-10)
参考文献数
12

インフルエンザウイルス感染に伴う急性脳症は一般的に予後が不良な例が多く, 従来の治療法では重篤な神経学的後遺症を残すことが多い. 今回, インフルエンザウイルス感染に伴って発症した急性脳症の2例に軽度低体温療法とステロイドパルスの併用療法を行った. 1例は中枢神経症状出現後の7日目に入院し, 顕著な脳浮腫および脳波の低電位化を認めたが死亡には至らず, 経口摂取可能の状態で退院できた. 他の1例は入院時に両側前頭部優位の皮質浮腫を認めたが治療の結果, 中等度の知能障害にとどまった. 上記の治療法は新たな一つの手段になると考えられた.
著者
栗原 まな 高橋 佳代子 小萩沢 利孝 山内 裕子 井田 博幸
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.41, no.4, pp.294-298, 2009 (Released:2016-05-11)
参考文献数
11

知的障害以外の症状が認められなかった時期より長期経過観察をした歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症 (DRPLA) の28歳女性を報告した. 本例の遺伝子診断に家族の了承は得られなかったが, 母と兄が剖検病理診断でDRPLAと診断されていたため, 頭部MRI・脳波・歩行分析・心理検査などを行いつつ経過を観察した. 頭部MRIでは10歳代後半より小脳萎縮が出現し, 脳波では14歳の初診時より全般性棘徐波複合が認められた. 臨床的には歩行障害とてんかんが発症した15歳をDRPLAの発症と考えた. 歩行分析では20歳代後半になって明らかな異常が認められるようになり, その後1年で歩行不能となった. 経過観察において歩行分析は有用なツールであった.
著者
林 安里 熊田 知浩 野崎 章仁 日衛嶋 郁子 宮嶋 智子 藤井 達哉
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.45, no.4, pp.288-293, 2013 (Released:2014-10-11)
参考文献数
12

【目的】ケトン食療法中は微量元素が欠乏しやすい. しかし, 特殊ミルクであるケトンフォーミュラ (明治817-B) を使用したケトン食療法中の微量元素の欠乏に関する報告はない.  【方法】ケトンフォーミュラを用いたケトン食療法を行った6人における治療前と6カ月後の血清セレン, 亜鉛と銅濃度の変化を調べた. おのおのの1日摂取量を調べた.  【結果】セレンの血清濃度と1日摂取量は有意に低下した. 亜鉛と銅の血清濃度は有意には低下しなかったが, 1日摂取量は低下した.  【結論】ケトンフォーミュラを用いたケトン食療法中は血清セレン濃度が低下, セレン, 亜鉛と銅の1日摂取量の減少を認め, 定期的な評価と不足例での補充が必要である.
著者
伊予田 邦昭 満田 直美 小川 和則 岡崎 富男
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.36, no.5, pp.401-406, 2004-09-01 (Released:2011-12-12)
参考文献数
19
被引用文献数
1

症例は6歳8カ月の男児.インフルエンザワクチン接種後16日目頃から, 一過性発熱, 頭痛などに引き続き, 歩行失調, 四肢筋力低下を来し入院した.髄液検査では髄膜炎および脱髄抗体を認め, fluid attenuated inversion recovery法によるMRIで脳白質に散在性高信号域を確認した.急性散在性脳脊髄炎と診断, ステロイドパルス療法により, 比較的すみやかに後遺症なく神経症状は軽快し, 単相性で予後は良好と考えられた.
著者
中村 好一 飯沼 一宇 岡 英次 二瓶 健次
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.35, no.4, pp.316-320, 2003-07-01 (Released:2011-12-12)
参考文献数
13

わが国における亜急性硬化性全脳炎 (SSPE) の疫学像を明らかにする目的で, 臨床調査個人票の解析を行った. 患者の重複を除外して, 125人 (男: 66人, 女: 59人) の臨床調査個人票を集めることができた. SSPE発病時の年齢分布は5~14歳にピークがみられた. 麻疹の罹患は109例で時期が明らかにされており, 80%以上が2歳未満で罹患していた. 麻疹罹患からSSPE発病までの期間の分布は5年から10年の問に集中していた. 平均は8.8年 (標準偏差=4.3年), 中央値は7.8年, 最短は2月, 最長は23.6年であった.
著者
山城 大 相原 正男 小野 智佳子 金村 英秋 青柳 閣郎 後藤 裕介 岩垂 喜貴 中澤 眞平
出版者
The Japanese Society of Child Neurology
雑誌
脳と発達 (ISSN:18847668)
巻号頁・発行日
vol.36, no.5, pp.372-377, 2004

交感神経皮膚反応 (sympathetic skin response; SSR) は情動表出反応として出現することが報告されている.情動機能を評価する画像をオリジナルに作製し, これらを視覚刺激として呈示した際に出現するSSRについて健常小児と健常成人で比較検討した.小児では成人に比し高いSSR出現率を認めた.さらに, 不快な画像におけるSSR出現率は, 成人では生理的に不快な画像に比し暴力行為などの非社会的画像で有意に高かったが, 小児においては両者に明らかな差異を認めなかった.このことから, 小児期から成人にいたる情動的評価・意義の相違と変化は, 情動発達に伴う推移を示すものと思われる.情動の客観的評価に視覚刺激によるSSRが有用であると考えられる.
著者
山田 謙一 郡司 哲己 松井 俊晴
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.70-74, 1999-01-01 (Released:2011-08-10)
参考文献数
14

臭化ピリドスチグミン, 副腎皮質ホルモン剤による治療に抵抗性を示したが, A型インフルエンザ感染を契機に症状の急速な改善を認めた眼筋型重症筋無力症の男児を経験した.経過中の末梢血リンパ球サブセットでは, 治療開始後にCD3, CD4, CD4/CD45RA陽性細胞が増加し, 感染後は減少した.逆にCD19陽性細胞は治療後に減少し, 感染後は増加していた.インフルエンザ感染により免疫学的変化がおこり, 症状の改善がもたらされたと推測した.