著者
小坂 美保
出版者
兵庫教育大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

本研究は、高校野球の聖地が甲子園とい われるようにスポーツ「」存在していることに注目し、なぜのよう聖地が存在すかを明ら試みた。あわせてスポーツ拠点づくり推進事業によっ「つられた(い)聖地 」が果しせて聖地となりえるのかについても甲子園をめぐ聖地性手が考察した。
著者
石森 洋行
出版者
立命館大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

廃棄物や循環資材埋立地盤からの化学物質溶出量を正確に評価することを目的として、化学物質の長期溶出特性に及ぼす溶出試験条件(流速、試料粒度、バッチ法とカラム法の違い)を調べるとともに、埋立地盤内に発生する水みちを有効間隙率の点から定量的に評価する手法を開発することで溶出量に及ぼす水みちの影響を調べた。
著者
馬 立秋
出版者
国立研究開発法人放射線医学総合研究所
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

先行研究では両下肢にがん細胞を移植した担癌マウスを用いて、炭素イオン線の局所照射によって遠隔に存在する照射されていない腫瘍からの転移の抑制が認められた。本現象の一般性を確認するため、癌腫またはマウス系統を変えて同様な実験を行い、転移抑制が認められた。しかし、両下肢にがん細胞を移植した担癌ヌードマウスの片足のみに炭素イオン線照射を行ったが、遠隔腫瘍由来の転移の抑制は認められず、本現象が免疫応答を介したことが明らかになった。また、光子線も炭素イオン線ともに、照射による遠隔腫瘍からの転移抑制が認められた。この結果より、炭素イオン線以外の放射線でも照射による遠隔腫瘍からの転移の抑制が誘導される。
著者
梶原 理絵
出版者
愛媛県立医療技術大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

背面開放端座位時に覚醒度へ働きかける効果的な手掌への刺激についての検証を行った。その結果、安静仰臥位から背面開放端座位に姿勢を変化する時に、他力的に手掌へ刺激を与えることは、脳への刺激として有効であることが明らかとなった。また、タオルを握るという行為は、指示に従うという課題を課せられることにより、覚醒度が上昇し、安らぎ感をも得られることが分かった。さらに、捏ねる作業に課題が大きくなると交感神経活動が活発になり、気分も活性した状態になることが分かった。これらのことから、意識回復に効果があるといわれている背面開放端座位ケアに加えて手掌への刺激を行うことは効果的であると示唆された。
著者
八谷 光介
出版者
(独)水産総合研究センター
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

近年,九州西岸域の藻場では,ホンダワラ類の優占種が温帯性から亜熱帯性の種へと交代している。本研究では,亜熱帯性ホンダワラ類の分布が拡大したメカニズムの解明を目的とした。亜熱帯性ホンダワラ類は温帯性ホンダワラ類に比べ,食害にあっても再生する能力が高いこと,光を巡る競争関係において不利なことが示唆された。亜熱帯性ホンダワラ類の分布が拡大したのは,温帯性種との競争に勝ったためではなく,食害などで温帯性種が生育できなくなったためであると考えられた。
著者
FOLATELLI Gaston
出版者
東京大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

超新星の集中観測を行うとともに,その物理学的性質を調べるために研究協力者により提供されたモデリング手法を用いた。この観測は,短い間隔で得られ,かつ広い波長帯を網羅している初期の分光データを使用できたことで可能となった。ここで得られた情報により,様々なタイプの超新星の研究を行うことができた。主要な結果のひとつは熱核反応超新星の爆発によっても燃焼せずに残る物質の発見であり,これが従来考えられていたよりもはるかに一般的であることがわかった。重力崩壊型超新星については,特に低い膨張速度を示す水素が欠乏した超新星の特別なクラスを識別することができた。これは現在の爆発モデルにとって挑戦的な点である。
著者
木下 秘我 福本 巧 蔵満 薫
出版者
神戸大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

2014年5月と11月の2回にわたり、茨城県つくば市にある放射光科学研究施設(PF)において、走査型蛍光X線顕微鏡を用いて測定を行った。酸化ストレスが原因で線維化が進展すると言われているNASHによる肝硬変と、酸化ストレスが関与しないと言われているB型肝炎による肝硬変について鉄分布のマーキングを行ったところ、NASHの方は偽小葉辺縁に鉄が集積する傾向があり、B型肝炎の方は一定の分布を示さなかった。この結果より、酸化ストレスが関与するNASHでは、繊維化の進行は偽小葉より開始する可能性があることが示唆された。
著者
森 貴史
出版者
関西大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

イギリス海軍ジェームズ・クックの第2次世界航海に同行したゲオルク・フォルスターは、その知見を『世界周航記』(1778-80)として出版した。この航海記は、現代の視点で通常の航海記文学として読めば、クックの航海を年代記的に記しているにもかかわらず、非常に難解なカオス的な構造をもった航海記であるとの仮説に立脚し、この著作を「文学テクスト」および「自然科学と文化史のデータベース」としての両面から分析した論考を、ドイツで上梓した。
著者
高橋 和志
出版者
日本貿易振興機構アジア経済研究所
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

本研究では、インドネシアで収集したデータを用い、近年、世界各地で広まりつつあるSystem of Rice Intensification(SRI)と呼ばれる新しい稲作技術の採用規定要因と家計へのインパクトを実証的に分析した。その結果、SRIは圃場単位辺りの稲収量を有意に増やすが、家計所得そのものへの貢献はほとんどないこと、また、SRIは家族労働力が少ない場合や、リスク回避的・不確実性回避的である家計の間で採用されにくいことが明らかになった。
著者
野口 隆子
出版者
十文字学園女子大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2005

平成17年度においては現職保育者及び実習生に対する調査研究をおこなった。まず第1に、保育者養成大学において初めて保育の場での観察実習をおこなった実習生80名を対象としたグループディスカッションを実施し、各グループのディスカッションの内容、実習経験と対話による学びについて検討をおこなった。第2に、保育の場で長期的な実習を経験した実習生13名及び幼稚園に勤務する現職保育者9名に対し、ビデオを用いた面接調査をおこなった。そして第3に、現場での学びがどのようにしておこるのか、そして実習指導について、保育者・実習生に対するインタビュー調査をおこなった。平成18年度・19年度には、これらの調査で得られたデータを分析し、国内外の学会において研究発表をおこなった。こうした面接調査・インタビュー調査は、保育における実践知の特徴を明らかにする上で重要であり、実習の経験や保育経験によって促される保育者の専門的発達の過程、メンターの役割やメンタリングの内容に関する基礎的知識を提供しうると考えられ、この点に意義があると考えられる。また、これらの調査から得られた知見をもとに、学び手が期待するメンター役割及びメンタリングを明らかにするための質問紙を作成した。この質問紙を用い、保育者養成大学で様々な実習を経験をした学生約120名を対象とした調査をおこなった。様々な園の文化によってメンター役割やメンタリング内容が異なっているが、その中で共通の要因が明らかとなった。メンタリングの場や内容、そして誰がメンターになるか、どのような指導をおこなうか、各々園が持つ文化があり、職場の制約も存在している。保育の場で実際に可能な指導とともに、成長を促すために必要となるメンタリングのタイプが示唆された。
著者
直江 学美
出版者
金沢星稜大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

史料収集では,250点を越える史料を見つけた。弟子たちは,プッチーニなど,当時,存命していたイタリア系作曲家の新曲を歌っていた事を明らかとした。イタリアでは,出生証明書や新聞記事を発見,イタリアでの活動の一端を明らかにできた。ただ,大都市での演奏歴や演奏批評は見つかっておらず,今後も調査する必要がある。サルコリの人間関係に結びつくような固有名詞もみられ,今後の研究に結びつくと考える。本研究によって,これまで明らかになっていなかったサルコリの活動内容を日本,イタリア両国で明らかにし,民間にいながら,西洋声楽を受容する一端を大きく担ったサルコリの活動を明らかにした。
著者
小泉 寛恭
出版者
日本大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2004

本年度は摩耗モデルの構築と各光重合条件の設定をおこない、歯ブラシ摩耗を行った際の経時的変化を解明した。摩耗モデル:前装用硬質レジンに対し精密低速切断機を用いてφ10.0×10.0mmの寸法に調製する。メーカー指示によるものを比較対照として、光強度、照射時間を変化させた試料を作製した。光強度をさらに変化させるために、メーカー指示の光照射器のほかに、メタルハライドランプを使用している多目的光重合器を使用した。照射時間は、上下両面から30,60,90,120,180秒間照射を行った。重合後、レジン表層を耐水研磨紙、アルミナ懸濁液とバフの順で研磨し、実験試料とした。歯ブラシ試験:この摩耗モデルに対し歯ブラシ摩耗試験を行った。摩耗試験条件は、歯ブラシとしてナイロン毛のものを使用し、歯磨材として研磨剤の含有したものを選択し、ストローク式摩耗試験機を用いて、荷重条件2.9N、ストローク幅60mmの条件下で10万回まで行う。摩耗面の測定、観察は1万回ごとに走査型レーザー顕微鏡にて行った。さらに歯ブラシ摩耗後の表面粗さの測定として3次元測定器の使用を検討し、さらに臨床においての歯ブラシ摩耗の現状について報告した。
著者
高潮 征爾
出版者
熊本大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

我々は心不全患者における脳由来神経栄養因子(BDNF: Brain-derived neurotrophic factor)を評価し、心臓リハビリテーションによるBDNF値の変化と、抑うつ症状や運動耐容能の改善が相関するか検討した。BDNF値は心不全が重症になると低下し、その低下は予後不良因子であった。心臓リハビリテーションによりBDNF値は有意に上昇するが、運動耐容能やBNPの改善とは相関せず、抑うつ症状の指標と相関が見られた。本研究の結果から、心不全患者ではBDNFは低下しており、心臓リハビリテーションによるBDNF上昇は抑うつ症状改善と関連する可能性が示された。
著者
熊谷 武洋
出版者
山口大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

本研究は、地域の公教育や生涯教育で利用することを想定した鑑賞性の高い地方史映像教材を開発することである。制作にあたっては、文献調査および現地踏査を行い、時代考証を行った。そして史実を基に戦跡に関連した物語を創作した。物語を図像化するにあたっては、実写や当時の写真資料を交えながら、3DCGによる画像形成を行った完成したコンテンツの鑑賞方法や頒布形態は、その便益性や鑑賞性の観点から、情報携帯端末上にて展開することが可能な形式を採った。
著者
川合 南海子(久保南海子)
出版者
愛知淑徳大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-28

加齢にともない抑制機能は一様に低下するわけではない。本研究では、フランカー課題とサイモン課題の遂行における前頭前野の血流量の変化を近赤外線分光法(NIRS)で計測した。その結果、従来と同様にフランカー課題では加齢による違いはなかったが、サイモン課題では高齢者の反応時間は若齢者より有意に延長した。フランカー課題では高齢者でより脳活動が顕著であった。不一致条件が一致条件よりも有意に脳血流量が増加したのは、サイモン課題の前頭前野右背外側のみであったが、両年齢群間での違いはなかった。すなわち、若齢者と高齢者で脳血流に差がないときには、刺激―反応の抑制に加齢の効果がみられることが明らかになった。
著者
五十嵐 哲也
出版者
愛知教育大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-28

学校に行きたくない気持ち(不登校傾向)と行かなければならない気持ち(登校義務感)の観点から適応状態を再検証し、登校意欲の改善に有用な学習活動支援を検討した。その結果、不登校傾向が低く登校義務感が高ければ適応が高く、満足感が高い学級で登校意欲が高まることが明らかとなった。また、学習への自信の獲得は有効な支援である一方、特に中学生への学習方略の獲得は、一時的に登校意欲を高めるのみであると示唆された。
著者
白川 智弘
出版者
防衛大学校
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

真性粘菌 Physarum polycephalum の変形体は単細胞多核の巨大アメーバである.近年の研究により,変形体はある種の計算,記憶,学習能力を持つことが示されつつある.本研究では,変形体が有するこれらの能力について,そのメカニズムを明らかにすべく,いくつかの実験が遂行された.実験により, 1.変形体の運動におけるアロメトリー則 2.新たな走性である走磁性 が発見されると共に,3.連合学習に相当する現象 を発見することに成功した.また,実験により観察されたこれらの現象についてのシミュレーションを行うことにより,上記それぞれの現象のメカニズムを理解することに繋がるいくつかの知見が得られた.
著者
東森 充
出版者
大阪大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

レオロジー物体の塑性変形分布を制御する手法を提案した.物体の概形とその変形特性を表現する7ノード粘弾性モデルを導入し,概形成形手法として,グリッパによる把持動作によって入力軸とこれに直交するもう1軸の対象物長さの比率を制御する手法を構築した.ここでは, 1軸応力積分値に対する塑性変形分布則に基づき,把持解放後の最終的な物体概形を能動的に管理する手法を提案した.実機実験により提案手法の有効性を示した.
著者
吉川 峰加
出版者
広島大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

舌尖アンカー機能や舌搾送運動の低下あり,口腔・咽頭通過時間(OTT,PTT)の延長や口腔や咽頭への食物残留(ORES, PRES)や,を認めていた者が口腔容積の変化をもたらす舌接触補助装置(PAP)付義歯の装着1カ月後には,OTT,PTTの短縮,残留量の減少,口腔-咽頭嚥下効率の改善などを示し,PAPが頭頚部ガン患者ならびに外傷者のみならず慢性期の高齢脳神経疾患患者へも有用であることが明らかとなった.
著者
國見 充展
出版者
独立行政法人国立長寿医療研究センター
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

視覚情報の持つ有意味性が高齢者の視覚情報処理と保持能力に与える影響を吟味すべく,fMRIによって高齢者の視覚的ワーキングメモリ課題遂行中の全脳の計測を試みた。その結果,TSP ,N-backもに課題難度の上昇に伴う賦活の亢進が見られた。その差は年代群によって異なり,加えて脳領域によってもパタンが異なることが示された。これらの結果から,視空間認知と意思決定に関わる領域の加齢影響を客観的に検出する認知計測法として,難度の異なる認知課題の脳賦活応答の比較を臨床画像診断に応用できる可能性が示唆された。