著者
小林 政善 桐島 俊之 香川 景一郎 太田 淳
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.427, pp.269-274, 2008-01-10

本報告では,入力動画像中から光ビーコンを検出・追跡し,光ビーコンの点滅周波数を推定する手法を提案する.従来の光ビーコンシステムをカメラが移動するような状況で使用するためには,動体の影響で生じる輝度変化と光ビーコンの信号とを区別して光ビーコンを追跡しなければならないという課題がある.提案手法は,(1)入力から光ビーコンの候補となる領域を抽出する処理,(2)抽出した候補領域に基づいて,光ビーコンの追跡を行う処理,(3)光ビーコンのオンオフを記録し,点滅周波数を推定する処理,以上の三段階の処理により構成される.提案手法を実装し評価を行ったところ,提案手法の有効性が確認された.
著者
植田 啓文 塚本 和也 田村 瞳 川原 憲治 尾家 祐二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IA, インターネットアーキテクチャ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.449, pp.63-68, 2008-01-17

近年,センサの協調動作によってターゲットトラッキングなどのサービスを提供可能なセンサネットワークが注目されている.先行研究では,低機能な複数のセンサによる協調トラッキング手法の提案を行い,高い捕捉性能・省電力性能を実現できることを示した.しかし,ユーザ要求はアプリケーションによって異なるため,確実に要求を満たすためには,センサネットワーク構築の設計指針について考慮することが必要不可欠となる.そこで,本研究では提案手法を用いた際のトラッキング性能とセンサ配置密度の関係に着目し,その関係からアプリケーション要求に応じたセンサネットワーク構築に関する設計指針を明らかにする.
著者
中田 裕章 本島 邦行
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. A・P, アンテナ・伝播 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.622, pp.25-30, 2006-02-22

本論では,有限差分時間領域法(FDTD法)と近傍電磁界データから準遠方界を推定する手法を提案し評価した.本手法では,等価定理を用いて仮想電磁流源を波源とし,ベクトルポテンシャルを考え,グリーン関数を適用して数値計算式を導出した.FDTD法で計算した近傍電磁界データを仮想電磁流源として数値計算を行い,FDTD法で直接計算した準遠方電磁界と比較し,本手法の正当性を評価した.
著者
Estabrook Polly Barbieri Andrea J. Edwards Jr. Charles D. MANNING Robert M. DANOS Monika J. ILOTT Peter A. MAKOVSKY Andre 前田 惟裕
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.88, no.6, pp.397-406, 2005-06-01
被引用文献数
1

NASAが開発した二つの探査機Spirit及びOpportunityが2004年1月4日, 1月25日に火星に着陸し, 水の存在などにかかわる貴重な科学データを取得した.データ中継には既に火星を周回しているMars Odyssey(2001年4月7日打上げ), Mars Global Surveyor(1996年11月7日打上げ)が活躍した.また, ESAのMars Express(2003年6月2日打上げ)との間で運用の互換性を実証した.地球からの近距離での通信, 深宇宙での通信でのアンテナの切換, 深宇宙通信, データ中継に必要なUHF, Xバンドを用いた通信システムの概要が示された.巡航, 大気突入, 下降, 着陸, 表面活動の複雑なシーケンスの各段階での通信方法が紹介された.
著者
寺野 隆雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. AI, 人工知能と知識処理
巻号頁・発行日
vol.98, no.499, pp.23-24, 1999-01-12

計算組織論は、組織科学・計算機科学双方の研究者に、記号処理に基づくモデルや技法、応用分野を与えるものである。本講演では、人間同志またはソフトウェアエージェント間の社会的インタラクションや組織行動などのマルチエージェントシステムの研究を、計算組織論の立場から実施する場合の問題点について議論する。現在のアプローチには3つの欠点がある:モデルが単純すぎること;人為的なパラメタ調整が必要なこと;現実の問題との関連が希薄なこと。このような問題に対処する視点から、我々は、組織学習指向型分類子システム(OCS)と社会的インタラクションのシミュレータ(TRURL)の開発を行ってきた。本講演では、これらの概要を紹介するとともに、エージェントの理論と実問題の双方を扱う新しい枠組としての組織計算のありかたについて考察する。
著者
道下 尚文 越智 和之 新井 宏之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SAT, 衛星通信 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.50, pp.7-12, 2002-05-09

近年,無線通信においては使用周波数の高周波化が進んでいる.波長が短くなることによりアンテナ部分だけでなくアンテナ付近の線路やコネクタなどの導体部分でも共振してしまう可能性がある.そのため,アンテナ特性をアンテナ部分の形状のみから決定することができなくなる.本報告では,高周波数帯におけるパッチアンテナを同軸給電線路やコネクタ,半田部分までモデリングし,HFSSシミュレータにより解析を行う.実験結果と解析結果を比較するこで給電回路がアンテナ特性に及ぼす影響について検討した結果,アンテナ部分だけでなくその給電回路も含めた解析モデルによる解析の必要性を確認した.
著者
安藤 真好 和田 仁
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.397, pp.31-34, 2002-10-17

内耳蝸牛基底板上に存在するコルチ器は,空気の疎密波である機械振動を電気信号に変換する働きを有している.この音受容のメカニズムを解明するには,コルチ器の振動挙動を明らかにする必要がある.しかし,コルチ器は蝸牛内に存在するため,生理的な状態で直接観測する事が困難である.そのため,その振動挙動は未だ明らかとなってはいない.そこで本研究では,コルチ器の複雑な構造を再現し,また,その周囲に存在するリンパ液も考慮したFEMモデルを構築した.本モデルを用い,まずコルチ器への入力である周囲のリンパ液の圧力を決定し,次にコルチ器の振動挙動を解析した.その結果,コルチ器は内柱細胞の基部を中心とした回転運動をすることが示唆された.
著者
渡邉 祐子 浜田 晴夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.136, pp.19-24, 2005-06-17
被引用文献数
5

人間が知覚する音は、鼓膜から伝搬する空気伝搬振動に加えて、頭骸骨を伝搬する振動も聴覚知覚の要素である.近年は圧電素子等の急速な発展により骨伝導を用いた音響信号生成装置の開発が盛んであるが、その物理的伝搬特性と聴覚知覚との相互関係については明確でない.そこで、本稿ではまず振動素子による"聞こえ"と等ラウドネスとなる気導音受聴時における音圧レベルを用いて骨伝導受聴を音響伝送システムとして捉えた場合の等ラウドネス-振動・音圧相互等価変換手法を提案する.これは骨導、気導、両受聴系における最小可聴レベルとラウドネス変化に対する振動レベルの変動特性を基としていることから、提案手法の実現を念頭に、骨伝導を用いた伝送系における最小可聴値測定、並びに骨伝導・気導、両受聴系でのラウドネス比較実験を実施し、変換手法の妥当性について考察した.
著者
FUNAHASHI Takuma YAMAGUCHI Tsuyoshi TOMINAGA Masafumi KOSHIMIZU Hiroyasu
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
IEICE transactions on information and systems (ISSN:09168532)
巻号頁・発行日
vol.87, no.1, pp.129-135, 2004-01-01
被引用文献数
3

Faces of a person performing freely in front of the camera can be captured in a sufficient resolution for facial parts recognition by the proposed camera system enhanced with a special PTZ camera. Head region, facial parts regions such as eyes and mouth and the borders of facial parts are extracted hierarchically by being guided by the irises and nostrils preliminarily extracted from the images of PTZ camera. In order to show the effectivity of this system, we proposed a possibility to generate the borders of facial parts of the face for the facial caricaturing and to introduce eye-contacting facial images which can eye-contact bilaterally with each other on the TV conference environment.
著者
金山 知俊 阪田 省二郎 増山 繁
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.79, no.8, pp.1362-1373, 1996-08-25
被引用文献数
14

本論文では, さまざまな樹種に共通の分枝規則を再現し, 光, ホルモンの影響も考慮した樹木の生長モデルについて述べる. この生長モデルは, 光環境の影響による枝の枯死と屈曲, 植物ホルモンによる頂芽優勢, 休眠芽の休眠打破, 枝の短枝化, 屈光性, 屈地性などの樹木のさまざまな性質の再現, 節, 葉序などの樹木の分枝規則の正確な再現を, それぞれ光環境モデル, ホルモンモデル, 分枝モデルという三つのサブモデルを用いて実現している. これらサブモデルに与えるパラメータを変更することで, 環境の変化, 樹種の変更への対応を可能としている.
著者
大武 美保子 新井 航平 前田 貴記 加藤 元一郎 高木 利久 淺間 一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.590, pp.41-44, 2007-03-09

意志作用感(sense of agency)とは,ある動作や思考などを,他人ではなく自分の意志によって為しているという感覚をさす.統合失調症患者は,この意志作用感が障害される。ある時は,自分の動作や思考が他者の意図によるものと感じ,また逆に,自分が制御していない事柄を自分が引き起こしたと感じることがある.本稿では,意志作用感の障害を説明する認知モデルを構築し,シミュレーションを行うことにより検討を行う.
著者
中司 修二 山下 久志 佐藤 公則 高橋 行俊
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解
巻号頁・発行日
vol.98, no.206, pp.119-123, 1998-07-24

我々人間は、人物顔からいとも簡単に個人を識別している。人の顔は、人と人とを区別するのに非常に重要な役割を持っている。我々の研究グループでは、顔から人物を識別する個人認識を研究課題としている。人物顔の部位(目、鼻、口、耳)自体にも、個人認識を行なえる情報が現れていると考え、識別対象を顔の部位画像に絞り個人認識実験を行っている。従来認識実験に用いてきた部位画像は、手動により切り出しを行っていたが、画像によって位置ずれの激しい画像もあり、また、画像データ取得時に取得者の顔を固定するなどの制限が発生する。そこで、本稿では、動画像中より肌色領域を抽出し、部位画像を自動的に追跡し、切り出すシステムを構築した。このシステムにより自由度の高い撮影環境下における部位画像データベースの作成が可能となった。
著者
神代 知範 大和 正武 門田 暁人 松本 健一 井上 克郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.722, pp.37-44, 2000-03-21
被引用文献数
6

本稿では, 計算機のGUIの操作効率の向上を目的として, ユーザの視線の動きとマウスを併用したGUI操作方法を提案する.対象とするGUI操作には, 日常的に行われる操作の一つである「ドラッグ&ドロップ操作」を選んだ.提案方式ではドラッグ&ドロップに含まれる操作を(1)選択対象であるアイコン付近への大まかなカーソルの移動, (2)アイコンへのカーソル位置の微調整, (3)アイコン選択の確定操作, の3つの基本操作に分け, (1)には視線を, (2)(3)にはマウスを用いる.さらに, (2)の微調整の方式としてAuto, Manual, SemiAutoの3方式を提案する.評価実験の結果, SemiAuto方式が従来のマウスだけの操作方式と同程度にミスが少ない上, より高速であることが分かった.
著者
矢内 雅浩 橘 翔寿 芝 公仁 岡田 至弘
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.427, pp.141-144, 2008-01-10

博物館や美術館で展示支援システムが広く用いられているが、ユーザの興味に応じて説明内容を柔軟に提供する機能が求められている。本研究では、(1)利用者の視線推定、(2)情報端末の位置追跡によってユーザの興味を推定し、それに対応した説明内容を提供する展示支援システムについて報告する。
著者
伊東 大輔 天目 隆平 神原 誠之 横矢 直和
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.566, pp.1-6, 2006-01-19
被引用文献数
1

拡張現実感(Augmented Reality : AR)を利用したヒューマンナビゲーションなどの位置に依存した情報提供サービスを実現する上で, 位置に依存した情報を管理するためのオーサリングシステムの必要性が指摘されている.近年, 地図を用いたオーサリングシステムなどの開発も盛んに行われている.しかし, 2次元及び3次元の地図を利用して位置依存情報のオーサリングを行う場合, 地図と現実環境の不一致により, 制作者の意図した提示位置と現実の環境中での提示位置にずれが生じる場合がある.本稿では, 地図情報を利用したシステムとモバイルARシステムを利用した2つのフェーズを切り換えてオーサリングを行うことで, 効率的なオーサリングが可能なシステムの構築を目的とする.第1フェーズでは地図を利用し, 第2フェーズではARを利用してオーサリングを行う.制作者は2種類のクライアントシステムを利用し, 意図した提示位置・姿勢にコンテンツを配置することで, 地図と現実環境の不一致による提示位置のずれ等を解消する.また, プロトタイプシステムを用いた実験結果によりシステムの有用性を示す.
著者
KIM Seungjun KIM Hojung EOM Seongeun MAHALIK Nitaigour P. AHN Byungha
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
IEICE transactions on information and systems (ISSN:09168532)
巻号頁・発行日
vol.89, no.1, pp.98-105, 2006-01-01

Most of the traveller guidance services (TGS) are based on GPS technology and generally concerned with the position data mapping on the simplified 2D electronic map in order to provide macro level service facility such as drive direction notifications. Digital GIS based GPS entails in situ intuitive visualization. The visually enhanced TGS can improve the global and local awareness of unknown areas. In this paper, we propose a reliable new TGS system that provides 3D street as well as pinpointed destination information in two stages of its interactive services; web-based and AR-based. The web server generates a guiding path on 2D digital map and displays 3D car-driving animation along the path. And, the AR-based service is embedded so that users can interactively obtain the detailed micro-level information of a specific section in the area with their fingertips. The implementation is based on autoformation of on-line GIS data structures from the available priori. For the verification, a 5×4 road network is selected as a test area. In the service demonstration, we show the effective awareness of street environments and the usefulness of this new TGS system.
著者
鄭 雄鉉 山田 吉英 道下 尚文
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.90, no.9, pp.906-910, 2007-09-01
被引用文献数
5

UHF帯のRFIDタグアンテナとして,アンテナ長が0.035波長の超小形ノーマルモードヘリカルアンテナが研究されている.本論文では,更なる小形化における利得低下を救済する手段として,折返しアンテナ構成の導入法を明確にしたものである.まず,電波放射の必須条件である自己共振構造を求めるとともに,折返し構成として必要となる基本電気性能の確認を行った.次に,折返し構成の機能を明確に表す量である放射抵抗と導体抵抗のステップアップ比の違いを確認するとともに,放射特性や実用時に必須となるインピーダンス整合法を明らかにした.最後に,電磁界シミュレーションにより求めた値の妥当性と超小形折返しアンテナの実現性を検証するため,アンテナを製作し電気性能の測定を行った.測定での工失点は,放射抵抗と導体抵抗を測定により切り分けるため,アンテナを窒素冷却して測定する方法を用いた点である.測定と計算値は,入カインピーダンス,主偏波放射特性で良い一致が得られるとともに,放射抵抗と導体抵抗の値でも良い対応関係が得られたため,計算結果の妥当性を確認できた.
著者
鄭 雄鉉 道下 尚文 山田 吉英
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. A・P, アンテナ・伝播 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.561, pp.101-104, 2006-01-19
被引用文献数
2

RFIDタグ用の超小形アンテナとして、筆者等は超小型ノーマルモードヘリカルアンテナ(NMHA)の開発を行ってきた。本報告では、タップ給電によりインピーダンス整合を行う方法について述べる。検討周波数は、アンテナ製作に都合の良い300MHzとした。まず、単体のNMHAにおいて、入力インピーダンスを50Ωの給電線に整合し得るタップ構造を設計した。また、アンテナを製作し、実現性を確認した。さらに、折り返し構造のNMHAについても、タップ構造の設計と実測による確認を行った。
著者
東明 佐久良
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.87, no.2, pp.101-107, 2004-02-01
被引用文献数
3

位置情報サービス(LBS)は,日本においては,1990年代から始まったが,昨今,携帯電話の普及とともに利用分野が急速に拡大している.しかしながら,日本におけるLBSに関する標準化は,各社各様にされており,統一的な標準化は,なされていないのが現状である.本稿では,LBSの定義,並びにLBSの国内,国外の標準化の状況について述べるとともに,ISO/TC211 WG8で検討しているLBSの標準化の現状,Web環境下におけるトラッキング・ナビゲーションのUMLによる標準データモデルについて紹介するものである.
著者
明野 和彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.87, no.2, pp.88-93, 2004-02-01

ISO/TC211では,地理情報の標準化が進められている.主として初期に作成が始まった規格のうち,地理情報の整備・利用に関するものを日本の国情へ適合したものが地理情報標準である.地理情報標準では,空間データの設計方法,メタデータ,品質の規定・評価方法,空間参照の方法,空間データ調達のための製品仕様の作成方法などを定めている.この標準に従って,日本全国の数値地図の提供,地理情報クリアリングハウスのサービスの開始など,その利用が進みつつある.