著者
片桐 麦 石鍋 隆宏 宮下 哲哉 内田 龍男
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EID, 電子ディスプレイ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.593, pp.25-28, 2004-01-16

フロントプロジェクションディスプレイは明るい環境下において画像のコントラスト比が低下するという問題を有している。この問題を解決するため、我々はプロジェクタ光入射角度領域内から入射した光のみを観察角度領域に拡散させ、それ以外の領域から入射した光を観察角度領域に返さないシステムを考案した。このシステムを用いることで明るい環境下においても高いコントラスト比を有する高品位フロントプロジェクションディスプレイシステムを実現することが可能となる。
著者
今村 誠 阿部 匡伸 大野 邦夫 中挟 知延子 鬼塚 真 NISHIOKA Shuichi
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OIS, オフィスインフォメーションシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.156, pp.21-34, 2008-07-17

近年、実生活により発生した様々な情報のディジタル化が進んでおり、大量のライフログとして蓄積されつつあります。個人のライフログの一例としては、購買履歴、移動履歴、視聴履歴、電気消費量、写真撮影情報等があり、企業内にも、会議面会情報、文書作成履歴、出張等の決裁情報、会計情報等様々なものが存在します。今後、これらのライフログを活用した新しいサービスとそれを支えるための蓄積、管理、利用に関する研究発表がOIS及びDDの研究分野で活性化することが期待されます。そこで本パネルでは、ライフログ活用により生じる1)サービス・ビジネスモデルの変化、2)新たに出現する問題点、3)問題に対する今後の研究テーマという観点で議論と情報交換を行います。
著者
青木 政勝 瀬古 俊一 西野 正彬 山田 智広 武藤 伸洋 阿部 匡伸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OIS, オフィスインフォメーションシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.156, pp.7-12, 2008-07-17
被引用文献数
11

近年,GPSなどの位置計測が身近なものになり,個人の位置情報を記録することが容易になった.ユーザが移動した軌跡となる位置情報のログデータはライフログにおいて,最も基本的なデータであり,購買履歴や視聴履歴,写真などの様々なデータと位置情報を組み合わせて蓄積し,ライフログとして活用するサービスが検討されている.一方,ユーザの位置情報に基づく様々な情報の提供が実用化されてきている.現状は現在位置だけであるが,その背後にあるユーザの過去の情報,すなわちライフログと結びつけることで,ユーザの行動特性やライフスタイルを反映した情報の提供が行えるようになる.本研究では基本的なデータである位置情報をライフログとして蓄積することにより,ユーザ状況やプロファイルを推定することを目的としている.ユーザがおかれた状況として,まず位置履歴から移動中と滞在中といった行動モードを切り分ける手法を検討する.
著者
山口 琢 小林 龍生 大場 みち子
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OIS, オフィスインフォメーションシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.156, pp.51-54, 2008-07-17

個人が、ブログの記事などの定性的で主観的な文章を書くことを支援したり、そのような情報を整理して利用することを支援するシステムを、時間情報を例に検討して試作している。記事の投稿時刻など物理的で客観的な時間情報に比べて、記事本文中に書かれるこのような時間記述を、ITは支援してこなかった。このような時間情報を処理するシステムは、矛盾やあいまいさを排除せず、物理時間への対応付けを要求しないものであろう。
著者
掘 康彦 伊藤 哲夫 泉 邦和
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PE, 電子通信用電源技術
巻号頁・発行日
vol.96, no.277, pp.31-38, 1996-09-27
被引用文献数
1

200℃級の流体熱源を対象とした熱電発電モデルシステムを試作し、モジュールへの圧接力や流量に対するモジュールの発電特性について検討を行った。出力密度は圧接力0.5MPa程度までは接触熱抵抗の低下に起因して増加し、それ以上では飽和傾向を示した。そこで、モジュールへの圧接力の設計指針として出力密度の飽和の観点から0.5〜1.0MPa程度が妥当であることがわかった。また、低温側流量と出力密度との関係から低温側流量の増加とともに出力密度は増加し、飽和時に圧接力1MPaで出力密度1.6kW/m^2程度が得られることがわかった。
著者
梶田 健史 山守 一徳 長谷川 純一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1995, no.2, 1995-03-27

筆者らは,パンフレットや広告などで用いられるデフォルメ地図(略地図)を自動生成するシステムの開発を進めている。デフォルメはあるレベルの大局情報を保持しながら,それ以下の詳細情報をできるだけ切り捨てる操作の一種であるが,そこにデザイン性などの主観的要素も加わった知的な処理であると考えられる。筆者らは,道路の幾何学性・規則性を強調することによって,道路のデフォルメが可能であると考え,道路をできるだけ碁盤目状に変形させる手法を考察した。しかし,前手法では道路の形状によっては変形に失敗するケースもあった。今回は,前処理として地図全体の回転機能,失敗時のバックトラック機能などを追加した結果,従来より良好なデフォルメ地図が生成できたので報告する。
著者
壺内 大輔 小木 哲朗 野口 裕久
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.108, pp.3-7, 2000-06-06

In this study, in order to realize real-time deformation analysis in environment of virtual reality, a new efficient time integration scheme for finite element method is proposed. The proposed method is called, iterative Newmark, method. In this method, it is not necessary to calculate the inverse of coefficient matrix as in the explicit time integration scheme and has a similar stability criterion to the conventional Newmark method. Several numerical examples validate the efficiency and moderate accuracy of the proposed method.
著者
山野邉 教雄 亀田 弘之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. TL, 思考と言語 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.387, pp.55-59, 2007-12-07

近年のロボット技術の発展によって,人間と機械とがコミュニケーションを取ることが可能となりつつある.そこで人間と機械とが円滑なコミュニケーションを取るためには,人間の言葉の意味を理解することが大事であると考える.本研究では対話システムを試作し,その問題点を検討・考察することで対話の制度を向上させることを目的とする.
著者
難波 創 亀田 弘之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. TL, 思考と言語 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.387, pp.61-65, 2007-12-07

ロボットが人間と共生するためには,ロボットが人間のような心を持つ必要がある.しかし心の構造は解明されておらず,人間と同等の心をプログラムにより再現することは不可能である.心は知情意からなるとされており,知を情報のデータベース,情をパラメータと捉えるならば,意(意識)の実現こそが心の実現といえる.本研究では「意識とは注意の連続である」と定義し,人工無脳を使い,人工無脳が自己の発言に対して発言する機能と,対話機能の高度化により,人間に人工無脳の人工意識を見せかけ,今後の人工知能研究に生かすことができるか検討する.
著者
森部 敦 毛利 公美 森井 昌克
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CQ, コミュニケーションクオリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.281, pp.11-16, 2005-09-08

電話による音声理解による自動応答システムやパソコンによる文字理解に基づく応答システムがある.他方, 以前から会話を成立させるシステムとして人工無能がある.人工無能は文字通り, 主として会話の内容に関しての目的や意図もなく, 会話としての成立だけを目的としている.本研究では, 人工無能において, より自然に会話を成立させるための手法の開発と, その応用として自動応答システム, 特にマーケティングとしての情報提供および情報収集システムへの可能性について考察する.
著者
呉 浩東 下川 浩 二宮 哲
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLC, 言語理解とコミュニケーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.203, pp.43-46, 2005-07-15

言い換えに関する研究は自動要約、質疑応答、平易文生成と多岐の分野において重要な道具になりつつある。本稿では、語彙的換言処理、構文的換言処理と意味的換言処理を実現するために、辞書、シソーラス、コーパス、WWWなどの言語資源から、また言語学の視点から複数な手掛かりを得る方法を提案し、その有効性と適用性を論じる。
著者
カマルゴ クルズ アナ エリカ 落水 浩一郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SS, ソフトウェアサイエンス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.505, pp.43-48, 2008-02-25

Several studies, in the field of object-oriented software quality, have been performed to define models for predicting fault-prone code. However, their predictions take place after the implementation phase, using design-complexity metrics measured from the code. The primary aim of this paper is to provide the foundations for building a model, that predicts fault-prone code in the early phases of the life cycle of the software, using UML metrics. We found that some UML metrics, approximations of traditional design-complexity metrics, can bew acceptable predictors of fault-proneness, as they showed similar performance to the performance of those metrics measured from the implementation.
著者
北村 純一 西村 敏博
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.358, pp.93-96, 2007-11-22

イメージセンサで撮影した際に,撮影画像にノイズが混入する.ノイズには大きく分けて固定パターンノイズとランダムノイズが存在する.前者はフォトダイオードやトランジスタの感度やしきい値のバラツキで発生するが,半導体製造技術の向上によって減少している.今後はランダムノイズが支配的になると予測されている.本研究はランダムノイズの一種であるフォトンショットノイズに注目している.フォトンショットノイズは低照度の環境で撮影した際に特に支配的になる.このフォトンショットノイズを,ウェーブレット変換及び適応的フィルタ処理を用いて低減する.提案手法は従来手法と比較して効果的に画像復元できることが示唆された.
著者
神野 健哉 田中 衛
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLP, 非線形問題
巻号頁・発行日
vol.97, no.53, pp.89-96, 1997-05-23

全ての素子のパラメータが一様で相互に結合した簡素なヒステリシスネット(Simple Hysteresis Network 以下SHNと略す)が呈するハイパーカオスについて報告する。SHNは相互結合、自己結合、直流分の3個のみをパラメータとして有する。単体のヒステリシス素子はパラメータにより無安定、単安定、双安定の状態を有し安定平衡点アトラクタ、周期アトラクタが存在するが、単体ではカオス等の非周期アトラクタは存在しない。しかしながらこのような素子を複数個を一様に結合させた系において非周期アトラクタを呈することを我々はこれまでに発見し報告した。本報告では SHNがハイパーカオスを呈することを示し、同期現象との関係に関して考察を行う。
著者
井原 雅行 小林 稔
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ITS (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.640, pp.31-36, 2004-01-27

これまでモノがヒトに対して発する概念として理解されてきたアフォーダンスを,拡張してヒトに適用し,ヒトが発するアフォーダンスという概念を紹介する.この概念を用いてヒューマンコミュニケーションをとらえ,コミュニケーションにおいて知覚されるヒトの振る舞いと,その振る舞いの元となっているヒトの内部要因によりアフォーダンスを定義,モデル化する.コミュニケーションにおいて不足しがちなアフォーダンスを,コンピュータを用いて生成,強調することによってもたらされる効果について述べるとともに, Computer-Mediated Communicationのシステムデザインヘの適用を考察する.
著者
小倉 和貴 賀 小淵 佐藤 彰洋 長谷川 修
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLC, 言語理解とコミュニケーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.298, pp.33-38, 2006-10-12

本システムはSOINN[10]の特徴を利用して,オンラインで与えられるデータかち物体の色や形の概念,物体の動きの概念を追加的に学習できる.また,メンタルモデルを利用することで1つの発話例から語順のルールを学習し,文章を構成して発話したり,言語的な指示を解釈して行動することができる.従来手法では動きの学習,語順の学習のための学習データをバッチ的に与えているため学習時間がかかり,オンラインでの学習や追加学習が困難であったが,提案手法では1つの発話例から安定した学習を行うシステムを実現し,優位性が示された.
著者
池田 新平 中島 伸介 角谷 和俊 田中 克己
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.64, pp.1-6, 2002-05-10
被引用文献数
1

Web情報空間は様々な情報が氾濫しており,有益な情報を発見することは容易ではない.又,通常のリンクナビゲーションでは,閲覧中のWebページに対して,構造的・内容的に関連するような"周辺",のWeb情報を知ることはできない.実世界と同じように地図や交通標識などの手段を用いることで,閲覧中のWebページの周辺空間の情報を得ることが出来れば,Web情報空間においても,効率的な情報探索が出来ると考えられる.そこで本研究では,"利用者の閲覧履歴から利用者の意図を抽出する"という考えに基づき,利用者の閲覧履歴を反映させた"周辺"のWeb情報空間を生成し,その周辺空間への案内を交通標識メタファーを用いて,Web標識という形で表示するシステムを提案する.
著者
斉藤 和巳 中野 良平
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.490, pp.13-18, 2003-12-01

本報告では,統計モデルとして定式化した2種類のニューラルネットを用いて,文書が属すると思われるトピックの推定とトピックを特徴づける単語群の抽出法を論じる.これら推定と抽出法の特徴は,事後確率の最大化によるトピック抽出に着目した目的関数を採用して学習し,その結果として得られたパラメータの大きさに基づいて特徴語を抽出することである.Web上のテキストヘの適用事例を通して,トピック抽出性能と特徴語抽出能力を評価する.