著者
鶴永 陽子
出版者
島根大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

タンパク質素材と渋柿の搾汁液を混合して柿タンニン-タンパク質複合体を形成させ,その脱渋効果および胃中での渋戻り効果を検討した.その結果,実験に使用したタンパク質素材のうち,高い脱渋効果が認められ,人工胃液により柿タンニン-タンパク質複合体からタンニンが遊離しやすいタンパク質素材は,エバミルク,ゼラチン,コラーゲン,豆乳であった.さらに,複合体形成を利用した柿ゼリーを製造した.
著者
青木 宣明
出版者
島根大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1992

予備冷蔵(以下予冷)と冷蔵期間並びにGA処理が促成シャクヤクの花芽の発育と開花に及ぼす影響について調査した。[花芽の発育]野生タイプシャクヤクの花芽の発育について,6月下旬から12月中旬まで10日ごとに調査した。調査開始時の6月20日から9月下旬までは葉数の増加のみ認められた。10月中旬には花弁が,11月中旬には雄しべが,また下旬には雌しべの分化がそれぞれ観察された。‘サラ・ベルナール'の冷蔵(4℃)開始時(10月上旬)における花芽の状態については,数枚の花弁が観察され,‘サラ・ベルナール'の花芽分化は野生タイプよりやや早い傾向を示した。15℃で予冷されたシャクヤクは花芽の発育が促進された。30日〜70日冷蔵中における花芽の発育については,冷蔵期間が長くなるほど花芽の長さは長くなる傾向を示したが,花芽の直径や花弁数については一定の傾向を示さなかった。[促成]植え付け日が早いほど発芽日や開花日は早くなった。植え付けから開花までの到花日数は冷蔵期間が長くなるほど短縮された。発芽から開花までの積算温度は,冷蔵期間の長短にかかわらずほぼ一定であった。一年生株において,開花率は30日冷蔵が67%で最も高かったが,実用限界の80%には及ばなかった。冷蔵期間の長短による切り花形質の差は少なかった。予冷により開花期が促進した。予冷とGA処理の組み合わせにより,開花率は向上し,切り花品質も優れた。GA処理は出芽直後の1回処理が開花率向上に最も効果的であった。GA処理により,切り花の花色は薄くなる傾向があった。
著者
諸岡 了介 相澤 出 田代 志門 桐原 健真 藤本 穣彦 板倉 有紀 河原 正典
出版者
島根大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究プロジェクトでは、ケア実践との関連において現代日本における死生観の実態を明らかにすべく、各種の質的調査や、思想史的・宗教史的考察、海外事情の研究といった分担研究を集約しながら、在宅ホスピスを利用した患者遺族を対象とした大規模な調査票調査を実施した。調査票調査では、宮城県・福島県における在宅ホスピス診療所6カ所の利用者2223名に依頼状を送付して、663通の回答が得られた。その分析から、在宅療養時の患者や家族の不安感やニーズの詳細とともに、宗教的関心に経済的・社会的関心が絡み合った死生観の具体相が明らかにされた。
著者
秋吉 英雄 吉田 真明 川向 誠
出版者
島根大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2017-07-18

一般的に藻食性魚類と記載されている魚種を網羅的に調べ,そのほとんどが雑食性魚で,藻食性に特化した魚類は非常に少数であると考えられた.雑食性魚類の特徴である無胃魚および長い腸は必須の構造であるが,胃腺を認めない胃様の腸膨大部がほとんどの海水魚種に存在していた.この膨大部の働きとして魚体の浸透圧調整機構に関与(海水飲)していると推察された.ゲノムインフォマティクス解析によって,腸管内微生物の遺伝子配列を解読.その系統的多様性と機能遺伝子の同定を行った.イソギンポ科の藻食性魚類であるヨダレカケ,藻食性+雑食性魚のホシギンポ,雑食性で藻食性でないヘビギンポ科のヘビギンポの腸内容物からDNAを抽出,16S rDNA V4-V5領域を増幅して次世代シーケンス(Illumina Miseq) により網羅的に配列を大量決定し,3種の腸内微生物叢を比較した.ホシギンポは,複数の微生物叢,ヘビギンポは単一の微生物叢であった.一方,藻食性魚類のヨダレカケは,多数の微生物叢を構成しており,Proteobacteria門,Spirochaetes門,Bacteroidetes門,Deferribacteres門,Verrucomicrobia門が見出され,特徴的な菌種ではTenericutes門等,反芻胃や無酸素の深海中などから発見される系統を認めた.これらの結果より,雑食性魚と藻食性魚の腸内微生物叢は明らかに異なっていた.ヨダレカケの腸内微生物の培養では,単離した各株の16S rDNA領域を増幅しDNA配列を決定し,Vibrio属,Shewanella属,Pseudomonas属の細菌と推定した.嫌気条件より得られたアガロースゲル分解細菌は,Vibrio alginolyticusと高い相同性を示し,珪藻分解性細菌を一群に持つPseudoalteromonas属,Bacillus sp.Vibrio sp.Shewanella sp.と高い相同性を示す株を得た.好気条件より得られた未知菌株はVibrio sp.V859,Vibrio sp.V639,Vibrio harveyi,Pseudoalteromonas sp.JL-S1と高い相同性を示した.
著者
森田 栄伸
出版者
島根大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2016-04-01

花粉に感作され、果物、野菜を摂取時に口腔アレルギー症候群を示すことは花粉-食物アレルギー症候群として知られている。研究者は、オオアワガエリやカモガヤなどのイネ科花粉に感作され、小麦製品の摂取によりアレルギー症状をきたす患者6名から血清を収集して、小麦抗原に対する免疫ブロットを行い、小麦水溶性分画に反応するIgEを保有していることを見出した。患者血清をあらかじめオオアワガエリ花粉抗原と混合処理をした後免疫ブロットを行ったところ、オオアワガエリ花粉抗原の濃度に依存して、小麦水溶性分画に反応するIgE量は減少したことから、患者IgEが認識する小麦アレルゲンはイネ科花粉との交差反応することが確認された。電気泳動による免疫ブロットを行い、患者IgEが認識する25kDaと35kDaのタンパク質を同定した。質量分析によりそれぞれチオールレダクターゼとペルオキシダーゼIと確認した。精製ペルオキシダーゼIを用いてCAP-FEIAを作成し、イネ科花粉による小麦アレルギー患者6名、小麦依存性運動誘発アナフィラキシー患者18名、加水分解コムギアレルギー患者11名、イネ科花粉症患者11名、牛肉あるいは甲殻類アレルギー患者22名の反応を検討した結果、ペルオキシダーゼI特異的CAP-FEIAのイネ科花粉小麦アレルギー患者の検出感度50%、特異度100%であった。このことから、ペルオキシダーゼI特異的CAP-FEIAはイネ科花粉による小麦アレルギーの診断に有用であると結論した。
著者
内山 登美子
出版者
島根大学
雑誌
島根大学論集 教育学関係 (ISSN:04886526)
巻号頁・発行日
no.8, 1958-07

現代の教育は教師の理論の押し付けや,教科内容のたたきこみであつてはならないことはいうまでもなく,さらに児童,生徒の自発的活動を引出し,その意慾を核心としてつみあげられねばならない。とすれぱ教育の理念,方法,教科内容なとの教師側に属すると普通考えられるものをよく研究するとともに,児童,生徒側,すなわちその素質,環境,関心などをよく知ることが,これまた必要不可欠なことである。 児童生徒に関する一般的知識は近来非常に高まつて来ている。すでに多くの研究業績も発表されている。しかしこれを細かく考えると,いろいろな立場や観点から沢山な階層,集団にわけることが出来,それぞれの分野における研究となれば,ようやく始まつたばかりであるといつても過言ではあるまい。 この研究は島根県下の一漁村部落,とくに近親結婚の濃厚な地帯における学童の身体発育並びに精神発育の実態調査である。 遺伝が身体並びに精神発達に深い関係のあることはいうまでもない。とくに近親結婚がこれ等にどういう結果を示すかについては,特殊な事例の研究は詳細なものがあるが,一般的なものは比較的少ない。近親結婚がややともすると望ましくない結果となることが認められて、最近は近親結婚の集団的な存在は段々少くなつて来ているが,後進地域であり,貧困な島根県においてはまだまだ近親婚の濃厚地が少くない。この研究の対象とした学章の地域もその一つである。 以上のような観点から遺伝特に近親結婚が学童の身体並びに精神発育にどんな関係を持つかを明かにし,現代における学校教育並びに杜会教育の推進にいく分かでも役立てたいというのが私の期待である。I
著者
江角 智也
出版者
島根大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010-04-01

多くの植物で花成を誘導するフロリゲン遺伝子(FT)は、カキとブドウにおいては、果柄(穂軸)と果実で強く発現していた。一方、FTと拮抗する働きを示すTFL1遺伝子の発現は、結果枝に形成される芽において強く発現していた。ブドウでは、有核果を着果させた結果枝と無核果の結果枝とで、それら遺伝子の発現レベルに違いがみられた。また、隔年結果の原因シグナルとして考えられているジベレリンの合成やシグナル伝達に関与する遺伝子の発現についても、有核果の結果枝と無核果の結果枝とで、一部の器官において発現レベルの違いがみられた。果実着果、種子形成と花芽形成の関係における、花成関連遺伝子の関与について知見を得た。
著者
野本 晃史 岩佐 武彦
出版者
島根大学
雑誌
島根大学教育学部紀要. 教育科学 (ISSN:0287251X)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.129-142, 1985-12-25
被引用文献数
1

イギリスと日本の地理教育を正確に比較することは,いろいろと困難がともなう。授業形態・テキスト及びその内容,教科の位置づけなどが,それぞれに異なっているからである。しかしながら,間違いなくいえることは,日本と比較して市販されている教材の豊富なことであろう。 決まった教科書などなく,指導する教員が適当と思う教材を選択して使用している。しかしながら,その大半がG・C・EやC・S・Eの受験を意図した内容であることは,多くのテキストの序文などから推察することができる。これらの資料を参照すれぱ,イギリスではどのような観点から地理教育がなされているか理解できよう。 わが国と違う点は,「地理」が「社会科」としての位置づけが無く,「地理学」として独立して存在しており,特に,自然環境(地形・地質・気象・気侯など)と人間生活(都市・農村・土地利用)との関係が実に詳細かつ実証的に述べられている。 本稿は,特に地形図の読図を中心に,筆者両人のブリテン島現地視察調査の経験を活かして,いくつかの資料を具体的に紹介しながら,イギリスの地理教育の一端を考えてみたい。
著者
江角 智也 多田 康浩 吉林 隆太 末廣 優加 板村 裕之 白澤 健太
出版者
島根大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

サクラは散房花序から散形花序の形態多様性を示す.その違いを遺伝子レベルで特徴付けて解明することを目指し,フロリゲン・アンチフロリゲン遺伝子を解析の糸口として花序の形態形成の分子メカニズムを探った.サクラ140品種の花序形態を調査し,花序軸伸長と花数との関係,花序軸伸長と開花の早晩との関係を見出した.次に,サクラ7品種の花芽分化を走査型電子顕微鏡で比較観察し,花序発達の初期段階の小花原基誘導の違いについて明らかにした.花序組織におけるFT相同遺伝子,TFL1相同遺伝子,およびCEN相同遺伝子などの遺伝子発現について調査したが,それら遺伝子発現と花序形態の違いとに関係性を見出すことは出来なかった.
著者
高旗 健次
出版者
島根大学
雑誌
島根大学教育学部紀要. 教育科学・人文・社会科学・自然科学 (ISSN:18808581)
巻号頁・発行日
vol.40, pp.67-77, 2006-12-22

ヴァイオリン演奏には、実にさまざまな技法がある。例えば、デターシェやスピッカート、ソーティエ、リコシェなどの右手の技法やトリル、フラジォレット、ピツィカート、グリッサンド、といった左手の技法などである。これらはどれもが技術的な技法として位置づけられる。ヴァイオリン演奏には技術的要素の習得が不可欠なのはもちろんであるが、芸術的な演奏を心がけようとするならば、最終的には、奏者がいかに各々の感情を音楽的に聴衆たちに伝えるか、ということが重要なウエイトを占めるようになってくる。ポルタメントはその「芸術的表現」を引き出す手段として、ヴィブラートと並んで、最も大切な左手の奏法のひとつであり、また奏者の感情が「音」として非常に現れやすい。13; しかしながら、もし奏者が誤った方法で、また個性を前面に押し出すがあまり非音楽的ともいえるポルタメントを使用すると、その演奏は奏者自身や楽曲から品格を取り去ることになってしまう。従って奏者はまず、どういったポルタメントを用いればその作品を、いかに正統的に個性的に表現できるか、常に緻密で繊細な精神力を持って考えなければならない。13; 本論文では、カール・フレッシュの論をもとにポルタメントの仕組みと種類を整理し、それらのポルタメントがどういった感情表現をもたらすのか明らかにした。13;13;Beim Geigenspielen gibt es viele verschiedene Techniken. Zum Beispiel die Bogen-Techniken (wie Detache, Spicccato, Sautille, Ricochet) oder die Linke-Hand-Techniken (wie Triller, Flageoletto, Pizzicato, Glissando). Diese werde alle als einfache Techniken betrachtet. 13;Beim Geigenspiel ist naturlich die Beherrschung der Techniken erforderlich, aber fur das kunstlerische Spiel ist es schlie lich am wichtigsten den Zuhorern den musikalischen Ausdruck zu vermitteln.13;Das Portamento ist, ahnlich wie das Vibrato, eine wichtige Technik der linken Hand, um den "kunstlerischen Ausdruck" mitzuteilen. Gleichzeitig gehort das Portamento zu der Technik mit der der Spieler Emotionen detailiert in "Tone"umwandeln kann.13;Jedoch wenn der Spieler das Portamento auf die falsche Art und Weise ubertrieben anwendet, geht die Essenz des Spiels verloren. Aus diesem Grund soll der Spieler das Portamento mit Genauigkeit und Gefuhl anwenden, damit das St¨uck originalgetreu sowie individuell zum Ausdruck gebracht werden kann. In dieser Abhandlung hat der Verfasser aufbauend auf den Arbeiten von Carl Flesch das Gefuge und die Art des Portamentos so geordnet und dargestellt, dass das Portamento Gef¨uhle ausdrucken lasst.13;
著者
野村 律夫
出版者
島根大学
雑誌
島根大学教育学部紀要. 自然科学 (ISSN:05869943)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.21-23, 1984-12-25

Six taxa of cassidulinid foraminifera were obtained from the Seoguipo Formation, Jeju Island, Korea. The cassidulinid assemblage is characterized by the abundant occurrence of Cassidulina norvartgi Thalmann, and in spite of small numbers of individuals it contains a few Pacific forms such as Paracassidulina minuta (Cushman) and Globocassidulina venustas Nomura. Such an assemblage is considered to be transitional between the Japan Sea and the Pacific Provinces.
著者
平塚 貴彦
出版者
島根大学
雑誌
島根大学農学部研究報告 (ISSN:0370940X)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.206-215, 1979-12-15

最近,多くの農畜産物(米,ミカン,野菜,牛乳,鶏卵,豚肉など)が過剰もしくは過剰傾向にあるなかで,牛肉に対する需要は依然大きく,むしろ供給が追いつかない状態である. S.48~52年の各年次について,牛肉,豚肉,鶏肉の需要の所得弾力性値をそれぞれ計測した結果,5年間の単純平均値が牛肉0.89750(0.81583~0.96904),豚肉0.59526(0.55802~0.66132),鶏肉0.57511(0.49890~0.60731)であった. このように牛肉需要の所得弾力性値は,豚肉や鶏肉のそれに比べてはるかに高く,需要側面からみても牛肉は農家にとって数少ない有望品目であるといえよう.、そして,牛肉の中でも和牛の高級肉については,その需要の根強さや輸入物との競争力などの点からも,一層有望な品目であろう.この点は,和牛枝肉の生産者価格(食肉卸売市場価格)が,枝肉格付によって大きな格差があることにもあらわれている。したがって,和牛肥育経営においても,上質肉(本稿では枝肉格付「上」以上を上質肉としておく)生産が一般に有利であって,枝肉が「中」や「並」の格付では収益性が低く,たとえば最近増加してきた去勢乳牛の肥育経営などに対抗できない場合もあるだろう. 和牛上質肉の生産は,従来良質な家族労働力を基礎にして,家族経営形態による綿密な飼養管理(それも牛は個体差が大きいので個体管理が中心)によって行われてきた.すなわち,血統の良い素牛を比較的長い日数かけて,1頭1頭じっくりと綿密な飼養管理を行い,省力化や規模の利益を追求したり,資金回転を早めるなどといった経営合理化の方向とはむしろ逆ともいえる生産方法にゆだねられてきたが,今後も基本的にはこの方法は大きくは変らないだろう.そしてそこにこそ,和牛肥育による家族経営自立化への道が残されているといえる. そこで本稿では,和牛(黒毛和種)上質肉生産技術水準の異なる島根県内の三つの去勢和牛肥育(若令高度肥育)経営(家族経営)をとりあげ,各経営のS.53年の販売牛について個体別分析を行い,個体別収支・収益性・肥育技術の実態と問題点を明らかにし、その分析結果をふまえて上質肉生産経営の今後の基本的課題を指摘する.上質肉生産技術に差のある三経営を考察することによって,その分析結果とそれをふまえて指摘する基本的課題は,農家の技術水準が様々である実際面においても,比較的高い普遍性と現実的意味をもつだろう。 なお,本稿で考察する三経営を上質肉生産技術の面から分類すると,事例1(A農家)は全頭枝肉販売で枝肉格付はきわめて高い水準にある.事例2(B農家)は血統の良い素牛を揃えてはいるが,現在上質肉生産技術が未確立であり,一部生体販売も行っている.そして事例3(C農家)は,S.52年から肥育対象を去勢和牛に集中し,血統の良い素牛を揃えつつあるが,技術的にはB農家よりもさらに低く,文字通り未熟で,生体販売を主体とし,上質肉生産への体制がようやく整ったところである.
著者
小室 裕明 志知 竜一 舌間 洋二
出版者
島根大学
雑誌
島根大学地球資源環境学研究報告 (ISSN:13439774)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.97-100, 2000-12-25

A Bouguer gravity anomaly map of the Unzen volcanic area founded on 590 gravity stations suggests the following volcanic structures:1.The gravitational Unzen graben shows a linear north rim along the Chijiwa fault.However,the gravitational south rim does not coincide with the Futsu fault which is the topographical south rim of the Unzen graben.2.The source of a low gravity anomaly in Tachibana-wan Bay has been considered as mass deficiency of caldera origin,but it may in fact be due to the emplacement of a large magma body.
著者
尾添 嘉久
出版者
島根大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

昆虫神経系で抑制性シナプス伝達を担うレセプターは農業薬剤の重要なターゲットである。本研究では、抑制性グルタミン酸レセプター(iGluR)の組織局在、機能および薬理学的性質を多方面から調べ、薬物作用点としての重要性をγ-アミノ酪酸レセプター(GABAR)と比較した。その結果、GABARの方がiGluRより薬剤ターゲットとしては重要であると考えられた。
著者
吉川 隆美
出版者
島根大学
雑誌
島大国文 (ISSN:02892286)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.21-33, 1973-07-10
著者
内藤 正中
出版者
島根大学
雑誌
経済科学論集 (ISSN:03877310)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.1-16, 1977-10-31

はじめに1 新全総と3全総2 新全総における広域生活圏3 広域市町村圏の成果と課題4 定住圏構想と広域市町村圏
著者
上田 常一
出版者
島根大学
雑誌
島根大学論集 教育学関係 (ISSN:04886526)
巻号頁・発行日
no.2, pp.23-55, 1952-03

私は、昭和二十六年の秋廣島大學において開催されたIFEL(Institute For Educational Leadership)の理科致育の部に参加した。米國コネチカット州立教育大學の客員致授ロバート・ケー・ウィクウェア博士がこの部の顧問で、博士(當時三十八歳)は、彼國で発行されておる理科致育の名著を次々に運んで皆に紹介されたが、それらはいづれもご三十年来の比較的新しいものばかりで、古物は一冊だになかつたように覚えている。致科書で見せられたものは、ただ一種ウインストン会社の一九五一年の初版にかかる標題のもののみであつて、博士がたずさえられたのは、その中の初の三冊で、インクの香り未だに高いI Wonder Why,Seeing Why,Learning Whyであった。四~六巻はExplaining Why,Discovering Why,Understanding Whyになつている。一般に教科書の研究はその時代における致育の思潮なり學習指導の方法なりを、間接的ではあるが手つとり早くうかがうに便利であり、それに、博士によれば米國では、一般に理科致育の目的ば、むつかしいかたぐるしい自然科學をたやすく國民に取りつぐにあるので、第一次世界大戦の終了した一九二〇年以後國民が科學の重要性に氣づいて始めたものだとされてるから、それでぱ具體的にはどのようにして取りつがれているのだろうかと、上述三冊の教科書を借りて調べてみた。その結果は、日本が戦争中に出した國民學校理科書の行き方と、よく似ているが、取材のセンスを異にしており、學習指導法に多くの學ぶべき點を見出したので、ごこに紹介する。 順序として、先す一~三巻を通じてみられる取材ならびに指導法の特色を概括し次いで各巻ごとにその内容を掲げ、あわせてその特色をまとめる。特色のごとについては私の獨断あらんことを恐れているから、各巻の内容に基いて御叱正を賜わりたいものである。くどくどしく内容を忠實に紹介するゆえんはそこにある。
著者
稲浪 正充 野口 明紀
出版者
島根大学
雑誌
島根大学教育学部紀要. 人文・社会科学 (ISSN:02872501)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.11-26, 1993-12-25
被引用文献数
1

A. We made a questionnaire consisting of 5 questions and asked 304 students (mal ; 140, female : 164) to choose one color from about 13 colors (white, red, yellow green, blue, purple, pink, brown, orange, yellow-green, water color, gray, black). We calculated the percentage of each of the 13 colors for each question, and determined the no. 1 and no. 2 color, using Chi-square. (1) Walls and curtains of a dwelling house : white and brown. (2) Seasons : spring was pink ; summer, blue ; autumn, brown and orange ; winter, white and gray. (3) Words : happiness ; pink, unhappiness ; gray and black, eternity ; white, death ; gray and black, life ; red, sin ; gray and black, loneliness ; gray and black, home ; orange, dream ; pink, excitement ; red, fear ; black, love ; red and pink, future ; white, home sickness ; brown and orange, birth ; white, anxiety ; gray, despaire ; black and gray, anger ; red, hope ; yellow (female), dissatisfaction ; gray (male), remembrance ; water color (female). (4) Picture of faces 1. normal : face ; white. 2. laughing : face ; pink. 3. anger : face ; red, background ; red. 4. sorrow : clothing ; black, background : gray and black. (5) The most liked color varied, and the most disliked color was purple (female).B. We asked them to arrange the 13 colors from heavy to light, dark to bright, and warm to cool And, divided each color by heaviness (heavy, medium, light), darkness (dark, medium, bright), and warmth (warm, medium, cool). 1. white : light, bright, not warm. 2. red : medium (heaviness, darkness), warm. 3. yellow : not heavy, bright, warm. 4. green : medium (heaviness, darkness, warmth). 5. blue : medium (heaviness, darkness), cool. 6. violet : heavy, dark, not warm. 7. pink : light, bright, warm. 8. brown : heavy, dark, medium (warmth). 9. orange : medium (heaviness), not dark, warm. 10. yellow-green : not heavy, medium (darkness), warm. 11. watercolor : light, not dark, not warm. 12. gray : heavy, dark, cool. 13. black : heavy dark, cool.