著者
福井 厚 木谷 明 後藤 昭 白取 祐司 水谷 規男 葛野 尋之 中川孝博 豊崎 七絵 緑 大輔 石田 倫識 斎藤 司
出版者
法政大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

3年間の研究成果は、福井厚編『未決拘禁制度の改革と展望』(日本評論社)と題して、龍谷大学矯正・保護研究センター叢書の1冊として2009年7月に公刊される予定である(既に入稿済である)。第一部が未決拘禁の実体的要件の理論的検討、第二部が未決被拘禁者の権利制限の解釈論的検討、第三部が不服申立・その他、附属資料1として外国調査の結果、附属資料IIとして施設調査の結果、付録(CD-Rom版)として、福井厚監訳「ドイツ未決勾留法対案」、という構成になっている。
著者
胥 鵬 森田 果 田中 亘 蟻川 靖浩 松井 建二 内田 交謹 湯前 祥二 宮崎 憲治 竹口 圭輔 武智 一貴
出版者
法政大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本研究は、ヘッジ・ファンド・アクティビズム、経営判断の原則、防衛策、株式持合、普通社債市場の発展、銀行株式保有制限法による銀行持株比率の低下、子会社役員等への親会社ストック・オプション付与などの様々な側面から日本における企業統治の新展開及びその効果について、理論・実証分析を行った。その研究成果は、多数の図書・雑誌論文・学会発表として公表された。
著者
吉成 直樹
出版者
法政大学
雑誌
萌芽的研究
巻号頁・発行日
1996

1. 四国、静岡、伊豆諸島(三宅島)などのカシュウイモとニガカシュウの分布状況、利用状況を調査した結果、カシュウイモは基本的にブナ林帯において栽培、利用されているものの、一部照葉樹林帯(高知県北川村、三宅島など)に及んでいることが明らかになった。特に高知県の北川村ではカシュウイモとニガカシュウが存在し、ともに栽培遺物であるものの、両者の違いを認識し、カシュウイモを食用として用いている状況である。2. 高知県におけるカシュウイモの消失過程を集中調査したところ、山間村落においてカシュウイモが利用されなくなったのは、戦後、コウケイ35号と呼ばれるサツマイモの品種が導入されたことが契機であることが明らかになった。それ以前のサツマイモは、収量が多くなかったとされ、依然としてカシュウイモの優位が続いていたという。また、カシュウイモは痩せた土地でも栽培でき、連作しても障害を起こさないものであった。3. イモ類の年中行事における儀礼的利用を全国的にみれば、西日本のサトイモ類に対して東日本のヤマノイモ類という構図を描くことができるが、西日本においては、標高の高い山間村落においてカシュウイモなどを中心とするヤマノイモ類を儀礼的に利用していることが明らかになった。このことは、西日本でも標高の高い地域や東日本などの比較的寒冷な地域では、恐らく初期に導入されたサトイモ類は充分に育たないため、カシュウイモやヤマノイモなどのヤマノイモ類をサトイモ類の代用品として利用したことを示すものと考えられる。
著者
伊牟田 敏充 本間 靖夫 〓見 誠良 池上 和夫 波形 昭一 渋谷 隆一 斉藤 寿彦
出版者
法政大学
雑誌
総合研究(A)
巻号頁・発行日
1986

1.『昭和財政史資料』など未公刊資料を収集し, 分析して, 研究成果の一部として次のような諸点が得られた. なお, 利用予定であった史料の一部(賀屋文書)の公開が遅れたため, 最終的取りまとめには時日を要する予定.2.第2次大戦下の金融構造は, 昭和初年や戦後高度成長期のそれとは異質であり, 公債消化と軍需金融を二本の柱とした資金統制計画に基く「割当型」の金融構造であった. リスクの大きい軍需金融のため興銀・戦時金融金庫が媒介機関となり, 普銀・生保等の資金が「迂回」的に利用された.3.資金調整から金融統制へと大蔵省による「上から」の統制は深まったが, それを支えたのは金融機関間の協調的行動(金利協定, 国債保有, 共同融資, 社債シンジケート団の拡大)であった. 時局共同融資団は典型例.4.日銀は伝統的中央銀行とは異質のものとなった. 兌換停止された日銀券は1941年に管理通貨となった. 日銀は国債を無制限に引受け, 国債管理機関となったほか, 商業金融主義を放棄して産業金融調節者となった.5.大戦下に銀行合同が徹底して推進され, 都市二流銀行・農工銀行・地方信託が消滅した. 地方では一県一行がほぼ完成, 貯蓄銀行が消滅した. 銀行規模の拡大・店舗網の整理・資産の整理によって経営が「合理化」され, 資金コストが低下し, 国債消化・低金利実現につながった.6.軍需企業との直接的関係の薄い金融機関(地銀・貯銀・生保・勧銀・産組中金など)は資金に余裕が生れ(戦時的資金偏在), その資金は国債消化に誘導されたほか, 金融債消化により迂回的に軍需企業へ流された.7.太平洋戦争は米英との為替取引を不可能とし, 1932年以降の為替管理は変更を余儀なくされ, 正金銀行の機能が弱化した. 円系通貨圏内決済のみ残ったが, 日銀・台銀・鮮銀・南方開発金庫・外資金庫等の特殊金融機関の連帯的行動で円系通貨を支えた.
著者
武田 将明
出版者
法政大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2007

英国18世紀小説の特徴を再考するために、Daniel DefoeやEliza Haywoodの作品について研究し、口頭発表と論文で成果を公表した。特に、従来は内在的に発展したとされてきた英国18世紀小説のリアリズムが、実は17世紀フランス文学との影響関係のなかで育まれたことを示した。また、文学史に関する考察や、現代日本文学と英国18世紀小説の関係を考察する論考も発表した。
著者
南塚 信吾 下斗米 伸夫 加納 格 伊集院 立 今泉 裕美子 佐々木 直美 木畑 洋一 橋川 健竜 小澤 弘明 趙 景達 山田 賢 栗田 禎子 永原 陽子 高田 洋子 星野 智子
出版者
法政大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2005

本研究は、1980年代の世界史を、いわば輪切りにして同時代史的に分析し、それを一つの有機的に繋がる世界史として認識する視座と方法を探り出すことを目的とした。そして、まず、現代に繋がるグローバルな諸問題を確認した。それは、(1) グローバリゼーションの過程の始まり、(2) ネオリベラリズムの登場とIMFモデルの神格化、(3) 市民社会論の台頭、(4) IT革命、(5) 大量の人の移動などである。次いで、このグローバルな問題に対応して、世界の諸地域での根本的な変化を確認した。そして、アフリカやラテンアメリカでの構造改革から始まり、中越戦争、アフガン戦争、イラン革命の三つの変動を経て、ソ連や東欧での社会主義体制の崩壊、イスラーム主義の登場と湾岸戦争などにいたる世界の諸地域の有機的相互関係を析出した。
著者
児美川 孝一郎 青砥 恭 小野 方資 南出 吉祥
出版者
法政大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

大阪府内の公立高校,地元企業,地域における子ども・若者支援機関,高校にスタッフ派遣を行なっているNPO等にヒアリング調査を行い,高校の「進路多様校」における生徒の社会的自立支援・就労支援への取り組みの実態を把握した。多くの高校では,生徒に対するキャリア支援に困難を抱えており,少なからず中退者を出していること,教育・福祉・労働の連携が無ければ,事態への対処が不可能になっていることを明らかにした。
著者
菊谷 正人
出版者
法政大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

企業結合の先進国である英・米の会計基準および国際会計基準(IAS)または国際財務報告基準(IFRS)を検討するとともに、わが国の会計基準(「企業結合に係る会計基準」と「企業会計基準第22号 : 企業結合に関する会計基準」)との国際比較を行うことによって、企業結合会計基準の国際的収斂を確認することができた。企業結合会計として「パーチェス法」が強制適用されることになったが、のれんの会計処理として国際的には「減損テスト法」が基準化され、わが国では「20年以内規則的償却法」が基準化された。「フレッシュ・スタート法」は論議されるに止まり、制度化されるには至っていない。
著者
鈴木 晶
出版者
法政大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2003

わが国では舞踊学がいまだ未発達であり、とくにバレエ研究は未熟で、研究者も数少ないという現状を踏まえて、まずバレエ史研究に関する基本文献の収集と整理、改題の作成をしたほか、バレリーナの伝記的研究という視点から20世紀バレエ史を追い、論文にまとめた(これは現在も継続中で、2007年には単行本で出版の予定)。アジアにおける西洋舞踊史に関連しては、まず韓国国立芸術総合学校で聞き取り調査し、韓国では世界でも珍しく大学でのバレエ教育に力を入れていることがわかった。次いで上海市舞踏学校を見学し、聞き取り調査した結果、中国のバレエがロシアの影響下で発達したこと(ワガノワ・メソッドにもとづいている)と、フランスやロシアと同様、全寮制による8〜9年間の一貫教育がおこなわれていることがわかった。日本における西洋舞踊史に関しては大正時代の新聞雑誌資料を収集し、現在これのデータベース化をすすめている。日本に洋舞が紹介されてから100年間に、洋舞と邦舞がどのように相互に影響を与え合ってきたかをみるため、その融合の一例として、高知市のよさこい祭、札幌市のよさこいソーラン祭などの「よさこい型祭」を調査し、これにポストモダン社会をめぐる哲学的な考察を加え、ポルトガルでの国際部用学会で口頭発表し、さらにその内容を手直しして、台北での国際部用学会で口頭発表した。この発表には、かのスーザン・レイ・フォスターに出席してもらうことができた。また、日本においてはダンス・セラピーの領域においても、洋舞系と邦舞系があることに着目し、芙二三枝子のダンス・セラピーと高沢流のリハ舞を取り上げ、その特徴を抽出し、韓国のAPPAN研究大会で口頭発表した。
著者
中野 勝郎 杉田 敦 細井 保 名和田 是彦 川崎 修 山崎 望 川原 彰
出版者
法政大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究では、インターナショナル・ミニマムを世界共通課題としてとらえ、普遍的な立場からこれを国際レベルの政治機構を通じて組織・制御することの妥当性を問うた。またナショナル・ミニマムを国レベルの政府によって組織・制御する具体的な制度が問われ、分節的な構成による組織・制御が展望される一方で、私たちが有する社会・政府観の再検討が提起された。全体として、国際レベルから地域レベルへといたる多元・重層的な政治を構想することができたのではないかと考える。
著者
洞口 治夫 松島 茂 福田 淳児 近能 善範 行本 勢基 松本 敦則 天野 倫文
出版者
法政大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

本研究プロジェクトは、日本におけるイノベーション促進政策とクラスター形成政策の実態に焦点をあてた。実証研究の結果、知識マネジメントの方法がイノベーションの起点となっていることが明らかになった。また、政策担当者、産学官連携の実務家とのシンポジウムにおける対話を通じて、日本におけるイノベーション促進政策のあり方をまとめた。
著者
藤田 貢崇
出版者
法政大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

本研究では、かつての足尾銅山における世界屈指の採掘・精錬技術や、住民の生活、周辺環境に関する未整理の写真資料をデータベース化した。このデータベースを用いて、当時の足尾銅山に働く人々や住民の科学技術や公害事件に対する認識を考察し、小中高校の環境教育における、人間活動と自然環境との関わりを学ぶための教材を作成した。また、広く社会人を対象として「社会と共存する科学技術」の考えを深めるための写真展を開催した。
著者
椎名 美智
出版者
法政大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

本研究の目的は、現在ではわからない近代英語期の口語表現の特徴を、コーパスを使って歴史語用論的視点から質的・量的に探ることである。主に扱うコーパスは研究代表者が編纂に関わった『イングリッシュ・ダイアローグ1560-1760』で、ドラマコーパスと法廷言語コーパスで使われた談話標識に注目し、その形態と語用論的機能の特徴を比較し、近代英語期の口語表現の全体像を捉え、これまでの研究を総括した。
著者
西尾 雅裕
出版者
法政大学
雑誌
日本文學誌要 (ISSN:02877872)
巻号頁・発行日
vol.61, pp.37-44, 2000-03-24
著者
安藤 信廣
出版者
法政大学
雑誌
日本文學誌要 (ISSN:02877872)
巻号頁・発行日
vol.47, pp.101-106, 1993-07-01
著者
益田 勝実
出版者
法政大学
雑誌
日本文學誌要 (ISSN:02877872)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.2-14, 1985-11-25