著者
西口 清勝 仲上 健一 松野 周治 長須 政司 小山 昌久 守 政毅 西澤 信善 渡辺 周央 ンガウ ペンホイ
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

ASEAN(Association of South-East Asian Nations、東南アジア諸国連合)が現在目指している最重要かつ喫緊の課題は2015年までにASEAN共同体(AC)と構築すること、とりわけその土台となるASEAN経済共同体(AEC)を構築することにある。しかし、そのためにはASEANの先発6カ国と後発4カ国-メコン地域に位置するCLMV4カ国(カンボジア、ラオス、ミャンマーおよびヴェトナム)-との経済格差、いわゆる"ASEAN Divide"、を克服しなければならない。本研究ではメコン開発計画(GMS)と日本のODAがCLMV諸国の経済開発に大きな役割を果たしており、なかでもメコン諸国間の連結性を3つの経済回廊の建設という形で推進したことを明らかにした。
著者
PEREZRIOBO Andres (2012) ペレス・リオボ アンドレス (2011)
出版者
立命館大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2011

(1)本研究は近世日本思想とキリスト教思想の課題として、16・17世紀におけるキリスト教の日本への受容と後のかくれキリシタンの様子を背景として、キリシタンの風俗習慣、および思想が宣教の最初期から日本の風俗習慣と思想と混合していたことを実証し、キリシタンとかくれキリシタンの思想的・宗教的な区別を排除するこを目的とした。さらに、キリシタン思想を新たに日本思想中に位置づけ、徳川初期の思想形成に与えた、与えられた影響を日本思想とヨーロッパ思想の対立という枠組みを越えて、思想の流動的なパースペクティブしようとする。(2)さらに、近世日本におけるキリシタンの研究に止まらず、マニラの交易圏を可能にした日本・中国・スペイン・ポルトガルの国家・文化・政治経済をそれぞれ分析し、マニラでの活動を計ることと、キリスト教の伝播基地であったマニラで、宗教がどのような影響を外交や交易に与えたかを解明すること、または自他認識においてどのような役目を果たしたかを説明するこというテーマに取り組み、その成果を論文作成、学会報告、国際シンポジウムなどを通じて発表しました。近世日本キリシタンを研究することはマニラへ目を向ける契機となった。既往の研究において、「マカオ・ポルトガル人・イエズス会」を通して十六・十七世紀の日本キリスト教の歴史が語られたが、「マニラ・スペイン人・托鉢修道会」の影響力は過少評価された。私は先行研究の不足を強く感じ、マニラに焦点を当てた。
著者
津止 正敏 斎藤 真緒
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

本研究は近隣コミュニティとその動力を焦点化している。従来の堅固で安定的なコミュニティ開発の中核的動力は、階層化を伴いつつ不安定で流動化という変容過程にある。コミュニティ開発を担うボランタリーアソシエーションもNPO等新たな主体も影響力を強めている。開発主体の変容は、「エリア・テーマ・クラス」の三位一体型コミュニティ・タイプから、「エリア」「テーマ」「クラス」それぞれに分離独立あるいはクロスオーバーする複雑なコミュニティ・タイプを不可避としている。
著者
沈 煕燦 (2011) 沈 熙燦 (2009-2010)
出版者
立命館大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2009

本研究は、植民地朝鮮に設立された「朝鮮史編修会」という歴史編纂機関を取りあげて、近代史学の特質やその性格を明らかにすることを目的とする。とりわけ、「植民史学の総本山」として評されるのみであって、もっぱら否定と批判の対象としてしか取り扱われなかった「朝鮮史編修会」とその作業を、植民地朝鮮における「実証主義史学」、つまり「近代歴史学」の成立と展開という側面から分析することに力を注いできた。それは今日の日韓における歴史学全般の問題までをも視野におさめる格好の素材でもあると思われるからだ。そのような問題にとり組むため、活溌な史料調査を行った。なかんずく、韓国での現地調査をつうじていまや日韓友好の表象となっている「金忠善/沙也可」が、歴史学においてどのように語られてきたのかを、「朝鮮史編修会」の修史官であった中村栄孝の著作を中心として穿鑿した。また、朝鮮の三大天才とも呼ばれた崔南善の著作を中心として、被植民者が歴史学に託した抵抗の試みとその屈折を綿密に調べた。昨年度(2011年度)は、採用期間の最終年でもあったため、以上の研究成果を含む3年間の蓄積を文章化することに傾注した。とりわけ、いくつかの学会や研究会などで報告を行い、それらの成果を論文としてまとめた。また、昨年7月の『現代思想』の震災に関する臨時特集号に寄稿をも行った。なお、博士論文を年度末に提出し、審査を待っている状況である。
著者
若菜 マヤ
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

当該研究は英国の学術出版社より出版された単著、Performing the Everyday in Henry James's Late Novels(Ashgate 2009)の研究成果を発展・進化させたものである。現実の虚構性をリアルに描いた作家として、ジェイムズに加え、オースティン及びウォートンを取り上げ、日常は「表現された秩序」であると提唱した米国ミクロ社会学者E.ゴッフマンの理論を文学作品に重ねて詳細に分析を行った。そして、「親密性」をキー・ワードに次なる単著の出版に向けて大きな一歩を踏み出した。
著者
平田 憲司郎
出版者
立命館大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2010

選好パラメータについて,一卵性双生児間,二卵性双生児間それぞれに相関係数を求め,その相関係数の差異から選好パラメータの遺伝寄与度を推定している.その結果,近い将来に対する時間選好率の相加的遺伝要因の寄与度は24%であり,遠い将来に対する時間選好率の相加的遺伝要因の寄与度は23%であることがわかった.さらに, 2日先から9日先にかけての時間選好率では,共通環境要因の寄与度が年齢とともに上昇することがわかった.また,近い将来に対する時間選好率と遠い将来に対する時間選好率との間の相加的遺伝要因の寄与度の違いを検定した結果,統計的に有意な差異は認められなかった.
著者
田中 弘美 平井 慎一 陳 延偉 田中 覚 島田 伸敬 森川 茂廣 来見 良誠 山口 哲 小森 優
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009

触覚情報が重要な遠隔協働タスクとして医療分野における低侵襲手術訓練を想定し,触覚フィードバックによる遠隔実地訓練を可能にする遠隔協働型超臨場感仮想環境を実現した.そのために,(1) マイクロセンサを用いた内部センシングに基づく,生体軟組織等の非一様変形パラメータ群推定法,(2) オンラインリメッシュ型インタラクティブ柔軟物シミュレーションの実装と高速化法,(3) 腫瘍や血管などの微細構造の変形と連動させた大規模ボリュームデータの可視化法を確立し,(4)遠隔3地点間で低侵襲胆嚢摘出手術と穿刺手術訓練が可能となるボリュームベース遠隔触覚協働環境システムのプロトタイプの実現し,検証実験により有効性を実証した.
著者
田中 哮義 西野 智研 樋本 圭佑 大宮 善文
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

機構の物理的延焼モデルの計算手法を時間微分方程式をオイラー法で解く方法から、準定常状態に対する代数方程式を解く方法に変更することにより、延焼予測計算の高速化を実現した。被災地域を市街地火災から発生する火災気流による危険度と、避難者が安全な避難場所を志向する心理的志向から構成される非難危険度ポテンシャル場と考える地震火災時住民避難行動モデルを開発した。両者を統合して都市地震火災時の住民避難性状予測モデルを構築した。実務者が、地震火災に備えた住民避難リスクを評価し、また安全対策を講じる上での避難予測を容易に行えるようにするための住民避難危険度評価支援システムを構築した。
著者
関口 博之 八村 広三郎 崔 雄 古川 耕平
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

布の表現モデルとして今日広く用いられている、「バネ=質点モデル」の妥当性を検証するとともに、新しい布表現モデルの検討を行った。サテン、縮緬(ちりめん)、日本舞踊衣装(今回は振袖生地を使用)の3種類の生地について、モータとソレノイドを用いて外力を加えたときの布を動きを、光学モーションキャプチャシステムを用いて取得した。それぞれの生地の実際の動きと、バネ=質点モデルを用いて生成した布の動きを、生地に付けた反射マーカーの座標値をもとに比較した。その結果、縮緬のような薄く、柔らかな生地に対しては質点質量やバネ係数の変更によりバネ=質点モデルでほぼ近似することが可能であることがわかった。一方、我々がターゲットとする、振袖のような厚みのある固い生地に対しては、この種の生地で生じる、部分的な折れ曲がり現象を再現できず、従来のバネ=質点モデルによるシミュレーションには限界があることがわかった。そこで、このような生地に対する新しいモデルの開発に着手した。基本的なアイデアとして、従来モデルのように布全体を質点の集合として表すのではなく、不定型な剛体の集合体として表すことを考えた。これを検証するために、まず、互いにリンクさせた剛体の動作検証プログラムをマリオネットを題材として作成した。次のステップでは、このプログラム上で、布を剛体のリンク構造として表したモデルの動作シミュレーションを行い、その挙動を見ながらモデルの改良をを進めていく。
著者
橋口 昌治
出版者
立命館大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2008

「若年非正規労働者の労働組合の特質および意義に関する労働社会学的考察」という研究課題に対し、21年度はまずフリーター全般労働組合とフリーターユニオン福岡の調査を主に行った。フリーター全般労働組合に対する調査では、結成に関わった人々や現在の活動に関わっている組合員に対してインタビューを行った。そして、結成当初からの問題意識の変遷や組合の形成する運動文化、集合的アイデンティティと組合員の持つ個人的アイデンティティの葛藤のあり様などを明らかにした。フリーターユニオン福岡に対する調査では、結成当初から関わっている組合員に対し結成過程や問題意識の変遷などに関する聞き取りを行った。また、結成後に加入した引きこもり経験のある組合員に対しては労働運動に参加する動機などを尋ね、労働市場において周辺的な立場に置かれた人々が労働組合に何を求めているのかを明らかにした。そして2008年末から09年年頭において現れた「年越し派遣村」をめぐる背景を分析した上で、「『労働運動の社会運動化』と『社会運動の労働運動化』の交差-『若者の労働運動』の歴史的位置づけ」と題した論文にまとめ、『生存学』第2号で発表した。そして20年度から蓄積してきた成果を、「『若者の労働運動』の社会学的考察」と題する博士学位請求論文として提出した。一方、立岩真也・村上慎司・橋口昌治『税を直す』(青土社、2009年9月)では、「第2部第2章『格差・貧困に関する本の紹介』」を担当した。そこでは、2000年代以降に出版された格差問題や貧困問題に関連する国内外の文献500冊程度の文献を紹介した。こうした研究成果は、2000年以降の日本において重大な社会問題となっている格差や貧困、若年者の労働問題と労働運動に関して、実態と言説、マクロな変動とミクロな動向について総合的な把握を行っており、非常に重要な意義を有する。
著者
池田 研介 清水 寧 中田 俊隆 篠原 晋 山田 弘明
出版者
立命館大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2002

<高速拡散過程の研究:>本年度は力の性質がはっきりしているアルカリハライド(AH)クラスターの高速混晶化過程の研究に一応のメドをつけた。AHクラスターでは表面空孔配列が異なる構造異性体に加え、体積内で空孔をもつ構造異性体(高位の異性体)がクラスターでは比較的低いエネルギーをもって安定に存在する。これらの異性体を巡る遍歴現象が動的に発生する。特に高位の異性体を巡る過程で混晶化が誘発される事が判明した。混入の活性化エネルギーが評価され1eV程度である事が分かった。この値はバルク中の拡散過程の2eVに比べその半分程度である。常温では混入速度が少なくとも$10^{12}$倍程度高速化する事が分かった。我々が関心をもつ、メソタイムスケールダイナミクスの観点からすると活性化エネルギーを与える、遷移状態とそれを乗り越える力学過程の解明が今後の大きな課題である。同時にanion-cation半径が顕著に異なるNaIの様なクラスターでは<動的ガラス状態>が現れる事が判明した。一方、数十個程度の超微小AHクラスターでは平衡状態であるにも拘わらず温度勾配があらわれる事。それが角運動量の保存の為である事も判明した。<カオス的トンネル効果の研究:>単純で且つトンネル効果をモデル化できる系としてHenon系をトンネルイオン化の基礎モデルに据えトンネルイオン化過程をカオスが理想的状態になく混合相空間として回転領域と混在する場合に解明してゆく作業がかなり進行した。重要な結果はトンネル効果に主要な寄与をもたらすLaputa chainに階層構造が存在し、しかも高次のchain構造が混合相空間でのカオス的トンネル効果に本質的役割を果たす事が解明された事である。理想的なカオス的トンネル効果では高次構造は効かず、低次構造のみでトンネルが良く近似できた事と大いに異なる。高次構造の役割は回転領域がカオス領域に占める割合に比べ相対的におおきくなる程重要になってくると考えられる。なお、本研究課題に対し、2005年8月25日-9月1日立命館大学に於いて国際研究集会{bf Complexified Dynamics, Tunnelling and Chaos}を挙行した。
著者
新山 智基
出版者
立命館大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2009

本年度の大きな成果は、昨年度の調査を盛り込んだ博士論文「顧みられない熱帯病〈ブルーリ潰瘍問題〉に対する感染症対策ネットワーク構築と小規模NGOの役割」を執筆したことである。本論では次の5点について明らかにしている。第1に、グローバルな感染症対策ネットワークの構築可能性の論議に向け、感染症を取り巻く状況やミレニアム開発目標などの動向に加え、NGOのかかわり、ネットワーク構築といった先行研究の検討を行った。第2に、顧みられない熱帯病・ブルーリ潰瘍問題が抱える問題を明らかにした。第3に、第2で明らかにした問題に対して、どのような対策・支援が実施されてきたのか、ブルーリ潰瘍問題に取り組んできた国際機関(WHO)、政府(被援助国)、NGOの3者を取り上げながらの考察を試みた。第4に、支援団体のなかでも日本で数少ないブルーリ潰瘍支援団体である「神戸国際大学ブルーリ潰瘍問題支援プロジェクト」を取り上げ、活動などの分析を行った。第5に、以上のようなことを踏まえ、これまでブルーリ潰瘍問題に対して、どのような形での支援が展開されてきたのかを考察している。また、2011年3月には、ブルーリ潰瘍対策専門家会議(WHO Annual Meeting on Buruli Ulcer)での報告"An Integrated Approach to Education Aids in West Africa"を行った。
著者
望月 茂徳
出版者
立命館大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

コンピュータ映像処理のみならずセンシングデバイス、ユビキタス技術などを包括する先進的なデジタル技術を基盤とした芸術表現であるメディアアートの制作手法をマルチモーダルでインタラクティブな乳幼児向けのデジタル玩具開発へと応用することにより、乳幼児が自発的な身体運動を引き起こすと同時に養育者が高い関心をもって育児を行えるようなデジタル玩具開発方法とその役割について知見を得ることができた。
著者
赤澤 史朗 小関 素明 中島 茂樹 福井 純子 梶居 佳広
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

本研究は、現在の憲法改正論議の枠組みが形成された1950年代の憲法論議を、総発行部数の約半数を占める地方紙の論説を主対象として資料収集し、検討するものである。その成果の刊行は、『立命館大学人文科学研究所紀要』97号の特集「1940~50年代の日本の憲法と政治」と、全国の地方紙論説を500点に絞った資料集である、報告書『1950年代の憲法論議-地方紙を中心として』によって実現された。
著者
黄 盛彬
出版者
立命館大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2004

本研究は、北朝鮮の新聞、放送、映画などのメディアにおいて、「日本」がどのように表現され、認識され構築され続けているのかを詳細に分析することによって、そのような「日本認識」が、北朝鮮の自画像=ナショナル・アイデンティティとは、どのように結ばれているのかを探ることにある。具体的な研究課題としては、第一、北朝鮮の主要なメディアにおける「日本関連表現」を可能な限り収集し、その量的な推移およびそこに表われている認識の変遷を探る、第二、その「日本認識」を鏡とする「自画像=ナショナル・アイデンティティ」の推移、変遷について考察することにある。本年度においては、第一、日本内外の北朝鮮及び日本関連の研究動向をレビューする作業を引き続き展開した。とりわけ、海外において日本論が再び関心を集める中、日本論及び日本イメージの諸研究のレビューを行いながら比較分析に取り組んだ。また、北朝鮮の核実験で世界の関心が集まってきたなかで、ジャーナリズムにおける北朝鮮論にも注目し、幅広く最新の資料を収集した。また、核実験、その後の6者協議に至る過程のなかで、北朝鮮のメディアがどのような日本に関する報道を行っているかについても分析した。第二、昨年度の調査に続き、『労働新聞』の記事分析に取り組んだ。また、日本国内で発行されている『朝鮮新報』も分析対象に加え、日本関連記事を集め、分析作業に取り組んだ。また、関連作業として、NHKと各民放テレビのニュース番組を録画し、内容分析を行っている。昨年度の戦後60年関連の「靖国問題」「反日」をめぐる報道内容の研究及び北朝鮮における報道などとの比較に引き続き、今年度も同様の観点からさまざまな比較分析を試みた。研究成果の公表については、現在、出版の編集作業が進行中であり、2007年度中には公表出来る予定である。また、2007年度中に内外の学会などで積極的に報告を行い、海外の研究者との国際学会でのパネルなども実現したい。
著者
手嶋 教之
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

車いす用クッションの快適性を評価するために座面の温湿度が指標のひとつとなると仮定して実験を行った。その結果、温湿度はクッションの快適性の状況をある程度表わしているが、主観的な快適性と必ずしも一致するわけではないこと、その人の体質によって快適性の感じ方が異なる可能性があること、などが明らかとなった。また快適性にはクッションの種類は関係するが、クッションカバーおよび着衣は影響しないことが明らかとなった。
著者
須藤 直人
出版者
立命館大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2006

植民地宗主国からではない、太平洋の島々から見た太平洋世界の表象における、日本文化のかかわりと意義を明らかにした。南洋群島ミクロネシアを訪れた中島敦は島の人々の世界観を問題とし、ハワイの日系人作家達はローカルな世界観を描くハワイ文学の中心にいる。南太平洋を代表する作家であるサモア出身のアルバート・ウェントやハワイ作家達は日本文化に注目する。こうした新しい表象を試みる作家達は、白人と黒人の問の恋愛・結婚・混血に関する伝統的な物語を様々に書き換えており、本研究はその系譜と意義を示した。