著者
村田 勝 神戸 保 江崎 一子 岩本 佳子 村田 みどり
出版者
別府大学短期大学部
雑誌
別府大学短期大学部紀要 (ISSN:02864991)
巻号頁・発行日
no.25, pp.1-7, 2006-02

成熟(黄色)したカボスを用いて,食品を中心とした加工品開発を行った。この開発研究のコンセプトは,黄色化したカボス全体をすべて加工に使用することである。種子も果皮も,もちろん果汁も利用し,廃棄物をゼロにすることである。また,高齢者や病弱者に美味しく食べてもらえる黄色カボスの加工品開発も,この研究の目的の一つである。開発した53品目の中には,高齢者や病弱者向けに特に開発した食品5品目がある。これらは,健常者にとっても食べやすく美味しい食品である。53品目中で商品化予定のものは,現在3品目である。
著者
八幡 正之
出版者
京都産業大学通信制大学院経済学研究会
雑誌
京都産業大学経済学レビュー (ISSN:21880697)
巻号頁・発行日
no.3, pp.1-28, 2016-03

本論文は、2001年から2014年までの個別銀行レベル(都市銀行・地方銀行・第二地方銀行)の財務データを用いて、地域銀行の資産構成および収益構造の現状について概観するとともに、近年、地域銀行の資産および収益に占める割合が増加しつつある有価証券業務に焦点をあて、有価証券運用が地域銀行の収益性や健全性といったパフォーマンスにおよぼす影響について、実証的な検証を行ったものである。 本論文で得られた主な結果は以下3点である。第一に、地域銀行(地方銀行・第二地方銀行)においては、有価証券投資収益比率や有価証券業務収益比率は、一部の推定を除いて、銀行のROAや自己資本比率に対して統計的に有意な正の効果をもち、地域銀行の有価証券運用の積極化は、収益性や健全性の向上に寄与する可能性が示された。第二に、いずれの業態においても、有価証券投資収益比率や有価証券業務収益比率は、ROAボラティリティに対して統計的に有意な正の効果をもたず、有価証券運用の増加は、必ずしも銀行収益の変動リスクを高めるわけではないことが示された。第三に、有価証券投資収益比率や有価証券業務収益比率のROAや自己資本比率に及ぼす効果は、係数の大きさで見ても、統計的な有意性で見ても、第二地方銀行において最も強く、有価証券運用が銀行の収益性や健全性を高める効果は、第二地方銀行においてより顕著であることが示された。
著者
辻 謙次
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.80, no.9, pp.609-616, 1985

日本のウヰスキー製造の創始者である竹鶴政孝氏が若くして渡英し, スコットランド・カンベルトン市で本格的ウヰスキー製造を実習されたことは有名であるが, 1920年5月帰国直前にまとめた実習報告書が, このほど南九州在住の旧摂津酒造関係者によって大切に保存されていることがわかった。<BR>日本の洋酒の歴史を語る上で欠かすことのできない貴重な資料なので, あえて全文を公開させていただくこととした。資源の少ないわが国の事情が常に氏の念頭にあったことと, 西洋の美酒を日本で造ろうという強い意欲があってこそ完成された記録である。
著者
水月 晃 増村 雅尚 阪本 達也 石倉 恵介
出版者
崇城大学
雑誌
崇城大学紀要 = Bulletin of Sojo University (ISSN:21857903)
巻号頁・発行日
vol.43, pp.9-18, 2018

本研究は、崇城大学新入生の健康度と生活習慣の診断検査結果を前期と後期で比較し実態を調査すること。そして、学生生活全般における健康の維持・増進に向けた対策及び今後の授業改善の指針を検討するものである。結果をまとめると以下のようになる。1.健康度・生活習慣パターン割合の前期と後期比較は、「充実型」が減少(前期44%→後期37%)し「生活習慣要注意型」が増加(前期14%→後期23%)した。2.健康度・生活習慣パターン判定の前期と後期比較は、前期の「充実型」に対し後期は「生活習慣要注意型」へ悪化した。3.健康度・生活習慣得点の前期と後期比較は、健康度合計点に有意差はないものの健康度が改善傾向にあった。また、生活習慣合計点においては、有意(**p<0.01)に低下し生活習慣は悪化した。生活習慣の悪化要因としては、食事のバランス、食事の規則性、休息、⑩睡眠の規則性、⑪睡眠の充足度の5因子が挙げられた。以上の結果を踏まえ、身体活動や運動の自主的・継続的実践ができるように学内環境の整備、運動設備・用具の充実、学生支援・相談など多角的な視点から対策に取り組むこと。そして、健康・スポーツ科学理論と生涯スポーツ教育の授業を今まで以上に一体化させた内容を再検討する必要があると考えられる。
著者
白水 隆
出版者
日本鱗翅学会
雑誌
やどりが (ISSN:0513417X)
巻号頁・発行日
vol.1989, no.136, pp.2-8, 1989

(1)ヒョウモン類,ドクチョウ類の基本食草がスミレ目(牧野のイイギリ亜目)であることは確実,他の食草はそれからの二次的,三次的転換である。(2)ホソチョウ類の基本食草はスミレ目またはイラクサ目,スミレ目の公算が大きい。アメリカのホソチョウ類の主食草キク科はスミレ目からの二次的あるいは三次的転換と考える。(3)テングチョウ類,コムラサキ類,イシガケチョウ類,クビワチョウ類の基本食草がイラクサ目であることは確実。スミナガシ類もその基本食草はイラクサ目であると思われる。(4) 真正タテハ類のうち,ヒオドシチョウ群,アカタテハ群の基本食草はイラクサ目。タテハモドキ群(アフリカのSalamis,Catacroptera,新熱帯のAnartia,Siproeta,東洋熱帯のKallima,Doleschalliaなどを含む)の食性(キツネノマゴ科,ゴマノハグサ科,クマツヅラ科が中心となるもの-この3科は牧野の管状花目に含まれる1群-)はイラクサ目からの二次的転換と考える。ヒョウモンモドキ類の食性はタテハモドキ群やヒメアカタテハ属のそれの僅かな変形,同様にイラクサ目からの転換と考える。(5)カバタテハ類の基本食草がタカトウダイ科であることは確実,ムクロジ科食はそれからの二次的転換と考える。(6)イチモンジチョウ類の中の真正イチモンジ群の基本食草はアカネ目,その他の食草はそれからの二次的転換と考える。この群にみられるタカトウダイ科食は原始食草の名残りである可能性もある。ミスジチョウ群,Euthalia群の食性は多岐に分化しており,資料不足,筆者の研究不足で推定ができない。(7)フタオチョウ類の基本食草をタカトウダイ科と推定。マメ科,ムクロジ科,その他の科はそれからの二次的転換と考える。以上でスミレ目,イラクサ目,アカネ目,フウロソウ目(タカトウダイ科)の4群がタテハチョウ科の主要な基本食草として浮かびあがってきたが,これらの関係はどうであろうか。私は大胆にタカトウダイ科食が原始食草,タテハチョウ科の分化の初期にスミレ目に移った1群,イラクサ目に移った1群,アカネ目に移った1群があり(これに準ずる重要な食草群はムクロジ科など他にもいくつかある),これらの食草(食性)を中心にして,さらに分化,発展したのが現在のタテハチョウ科の食性であると考えたい。
著者
佐藤 佳代 井上 友子 青木 幹太 坂本 浩 星野 浩司 佐藤 慈 荒巻 大樹
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.58, pp.118, 2011

本研究は実践的で教育効果の高い産学連携プロジェクトを学科横断型教育プログラムとして開発、導入したものである。<BR> 2008年4月から2010年3月の3カ年、九州産業大学芸術学部の幅広い創造的機能を活かして地域産業の振興に貢献するとともに芸術的センスとビジネスセンスを有した人材育成を目的として「博多織プロモーション計画」に取り組んだ。芸術学部の横の繋がりを深め、博多織という共通テーマによって学科を越えたものづくりを体験し、汎用的能力の向上と共に地域伝統産業の振興に役立ち、社会貢献することが目的である。<BR> 本プログラムはキャリア開発につながる実践的教育のモデルとして展開・発展させ、今後も研究を継続する予定である。
著者
海塚 敏郎 釘宮 正次
出版者
一般社団法人 日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.31, no.5, pp.89-94, 1994

教科学習の遅れが著しい小学校2年生の男児に対して感覚統合療法の原理に基づいて治療を行った。本児は学力の遅れの背景に視知覚、視覚-運動協応能力の問題、筋緊張の低下とそれに伴う微細な運動能力の著しい低下を示した。感覚統合的視点から、前庭覚-固有覚-視覚の統合を目的として、約8か月にわたり原則として週1回(1回60分)の治療を18回行った。結果は、動作性と言語性の知的能力の有意な差異が解消した。また行動的には視覚認知,目と手の協応運動に改善がみられ、筋緊張の増強が観察された。それに伴って粗大運動も滑らかになると共に、運動課題への取り組みも積極的になっている。学校での学習もこれと平行するように改善している。読み・書きの障害への対応として、今後、認知訓練へ治療の重点が移っていくことが予想される。
出版者
日経BP社
雑誌
日経レストラン (ISSN:09147845)
巻号頁・発行日
no.467, pp.63-70, 2013-05

新メニューを考案し、味も盛り付けも高レベルなのに、出数が増えない、と店長や経営者から相談されることがあります。その場合、私はメニューを2通りに分けて、売り込みの方法を提案します。 今回の「大葉ムース」のように、味を想像しにくいメニューの場合は、お客に試食してもらうのが一番効果的です。百貨店やスーパーで新商品を試食させて売り上げを伸ばすのと同じです。
著者
浅野 伍朗 石原島 繁彦
出版者
日本医科大学医学会
雑誌
日本医科大学雑誌 (ISSN:00480444)
巻号頁・発行日
vol.51, no.2, pp.156-162, 1984-04-15 (Released:2009-07-10)
参考文献数
29

1 0 0 0 OA 老船長の話

著者
小門和之助 著
出版者
偕成社
巻号頁・発行日
1943

1 0 0 0 OA 高等積分学

著者
竹内端三 著
出版者
裳華房
巻号頁・発行日
1925
著者
森脇 久隆
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.104, no.3, pp.352-356, 2007 (Released:2007-03-05)
参考文献数
8
被引用文献数
4

肝性脳症の代表的な原因疾患は劇症肝炎と肝硬変である.前者の治療は人工肝補助と肝移植による.後者についてはまず消化管出血,便秘など誘因の除去と,平行して分岐鎖アミノ酸輸液,合成二糖類の内服を主とした治療を行う.これらの併用治療による肝硬変脳症の覚醒率は末期昏睡型(大量消化管出血型)が23%,慢性再発型(便秘型)が78%, 1年生存率はそれぞれ15%, 60%である.肝硬変脳症の予防は血中アンモニア濃度のコントロールを目安として,分岐鎖アミノ酸経口補充,合成二糖類の内服により行う.わが国の大規模臨床試験によって,肝硬変患者に対する経口分岐鎖アミノ酸補充療法が肝不全(肝性脳症,腹水·浮腫,黄疸)の発生を有意に予防することが証明されている.