著者
大畑 光司
出版者
公益社団法人 日本リハビリテーション医学会
雑誌
The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine (ISSN:18813526)
巻号頁・発行日
vol.53, no.1, pp.47-53, 2016-01-18 (Released:2016-02-10)
参考文献数
36

歩行分析は本当に臨床に役立つのだろうか.たしかに,大掛かりな三次元運動解析のような工学的手法は正確な運動学的情報を与えてくれる手段である.しかし,歩行分析を臨床に生かすという観点においては,正確な情報よりむしろ,得られた情報をどのように解釈するかに意義がある.その意味で,歩行分析では運動障害の本質をあらわす特徴量を明確にすることが求められる.活動制限としての歩行障害では歩行速度,機能障害としての歩行障害では,片麻痺患者の非対称性,パーキンソン病患者の運動狭小化,失調患者の変動係数(coefficient of variation)などが障害の重症度と関連する特徴量となる.そのうえで,それぞれの特徴量を変化させる介入手段を明確にすることが必要となる.
著者
柴谷 涼子 乾 妙子
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.1199-1202, 2005-12-01

リンクナースを支える看護部門の働き 柴谷涼子 リンクナース活動内容の変化 当院でリンクナースシステムが稼動し,本格的な感染管理チームが活動を始めると同時に,リンクナース全員が感染管理担当看護師(以下,ICN)の専門的な指導のもと,ターゲットサーベイランスに取り組み始めた.1998年当時日本でサーベイランスを実施している施設はほとんどなく,サーベイランスが何かもわからない状態でのスタートだった. そのため,当時リンクナースとして活動していた筆者も含め,サーベイランスをICNの研究の一部として捉えていた印象が強い.サーベイランスが効果的な感染対策を推進していくうえで重要な要素として認識できるまで,時間を要した.その後約5年間でいずれのサーベイランスでも年々感染率は減少し,感染対策マニュアルも定着してきた.筆者が感染管理認定看護師資格を取得し専任として活動を開始した際に,当院の状況をアセスメントし,サーベイランスの対象部署や対象とする処置の見直しと整理をした.その後サーベイランス中心の活動から内容は広がりを見せ,年間活動目標を毎年立案し活動している(表1).
著者
日髙 杏子
出版者
Shibaura Institute of Technology Color and Communication Design Laboratory
雑誌
色彩・コミュニケーションデザイン (ISSN:24353906)
巻号頁・発行日
pp.18-31, 2020 (Released:2020-04-10)

本稿では、デジタルアートのシンポジウムと学生ワークショップの開催方法について、実証的な事例を紹介する。2019年3月、芝浦工業大学色彩コミュニケーションデザイン研究室では「第1回 カラーデジタルアート× 照明シンポジウム・ワークショップ」を開催した。今回の分析では、ワークショップでアートとテクノロジーをどのように融合させていくかが焦点となっている。 シンポジウムとワークショップでは、今後10年間のインタラクティブな空間デザインやデジタルアートの技術の方向性や流れについて、シンポジウム形式の座談会を行い、未来のデザイナーやエンジニアのインキュベーターとなることを目指した。世界の様々な地域の人々が集い、インタラクティブアートを生み出すことは可能なのか?そのようなアートは、普遍的なコミュニケーションツールになりうるのか?これらは、本イベントの開催を導く重要な問いである。この記事の中心的な目的は、多様な文化的、言語的、教育的背景を持つ学生と教員によるワークショップでのデジタルアート制作のケーススタディを記述することである。このような状況でデジタルアートを制作することのポジティブな側面とネガティブな側面について論じている。
著者
Keita Suzuki Satoshi Nagai Koichi Iwai Ryo Ogaki Takuo Furukawa Masahiro Takemura
出版者
Japan Society of Physical Education, Health and Sport Sciences
雑誌
International Journal of Sport and Health Science (ISSN:13481509)
巻号頁・発行日
pp.201925, (Released:2020-04-06)
参考文献数
31
被引用文献数
2

The present study aimed to determine the mechanisms of mild cervical injuries caused by tackling in a rugby union. This study enrolled 137 male players from a Japanese collegiate rugby union club during the 2009–2013 seasons. Twenty-nine (53.7%) of 54 incidents leading to mild cervical injury were identified from match video records and injury data that were reported under the definition of medical attention. In addition, all tackles by players in the same match in which they sustained cervical injury were extracted as a control cohort. All tackles were coded according to eleven characteristics of three tackle phases. Twenty-one tackles were the main events leading to mild cervical injury. The likelihood of tackler-associated mild cervical injuries was significantly higher when tacklers had no time to face forward at the offside line before tackle situations, tackles with incorrect tackler head positions, and not using arms after initial contact. These results suggest that further investigation is needed to determine specific tackling characteristics considering the three tackle phases and their combined effects.
著者
古屋 貴彦 栗山 繁 大渕 竜太郎
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J99-D, no.8, pp.709-717, 2016-08-01

近年,画像検索に対する新たな要求として,描画スタイルに基づく画像検索に注目が集まっている.従来手法は,描画スタイルに関してラベル付けされた画像から大域視覚特徴量を抽出し,この特徴空間に対して教師あり距離計量学習を適用することによって,画像間の描画スタイルの比較尺度を得る.しかし,投稿型のウェブサイトに蓄積されたクリップアート等,描画スタイルのラベルをもたない画像に対して従来手法を適用することは困難である.更に,これまでの研究では大域視覚特徴量が描画スタイルの記述に最適であることは示されておらず,画像検索に広く用いられる局所視覚特徴量との比較が行われていない.描画スタイルに基づく画像検索の実用性を高めるには,描画スタイルを精度良く記述可能な視覚特徴量と,ラベルに頼らない距離計量学習の手法が望まれる.本論文では,描画スタイルを高精度に比較するため,局所視覚特徴量と教師なし距離計量学習を組み合わせた手法を提案する.評価実験の結果,数千枚のイラスト画像を含むベンチマークにおいて,大域視覚特徴量と教師あり学習を用いる従来手法よりも,検索精度が大幅に向上した.
著者
上村 博司 窪田 吉信
出版者
横浜市立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

前立腺癌の発生および進展には、男性ホルモンであるアンドロゲンとアンドロゲン受容体が大きく関わっている。初期治療としてのホルモン療法は、完全に癌細胞を死滅させることはできず、治療を開始して数年後には多くの症例がホルモン非依存性を示し、再燃癌へと進んでいく。このメカニズムとして、ホルモン非依存性癌細胞からのパラクリンあるいはオートクリン作用として分泌される増殖因子やサイトカインが再燃への進展機序に関与していることが挙げられる。我々は、高血圧に関わるペプチドであるアンジオテンシンIIが前立腺癌細胞の増殖効果を持ち、降圧剤であるアンジオテンシンII受容体ブロッカー(ARB)が癌細胞の増殖抑制および抗腫瘍効果を持つことを解明し発表した。興味あることに、前立腺癌細胞や間質細胞はアンジオテンシンII受容体(AT1レセプター)を発現していることも、我々は確認している。このことは、ARBが前立腺癌細胞や間質細胞にも作用することを意味しており、ARBが前立腺癌に効果があることを示唆している。この研究では、前立腺癌細胞と間質細胞に対して増殖作用のあるアンジオテンシンIIに焦点をあてた。前立腺癌組織においてレニン-アンジオテンシン系(前立腺RAS)が存在するかどうかを、real time RT-PCRを使って調べた。結果は、正常前立腺や未治療前立腺癌に比べ、再燃前立腺癌で、AT1レセプターやアンジオテンシノーゲン、ACEなどが有意に強く発現していた。また、前立腺癌細胞であるLNCaP細胞をアンドロゲン、エストロゲン、デキサメタゾンや抗アンドロゲン剤で刺激すると、AT1レセプターが強く発現していることが分かった。以上の結果より、再燃癌はエストロゲン剤やデキサメタゾンなど各種治療が行われており、その結果、癌細胞でのAT1レセプターが強く発現し、ARBの効果が得やすいと推測された。
著者
水野 卓 金兵 忠雄
出版者
Japanese Society of Tea Science and Technology
雑誌
茶業研究報告 (ISSN:03666190)
巻号頁・発行日
vol.1964, no.21, pp.77-85, 1964-01-25 (Released:2009-07-31)
参考文献数
9

The leaf-starch was isolated as the form of iodine-starch complex from tea extracted with hot 30% calcium chloride solution, the yield of purified starch being ca. 1 % (45.8g. starch' from 4.5kg. of fresh leaf).Amylose, amylopectin and their middle fraction in tea leaf-starch were then fractionated principally by Schoch's method using n-butanolwater (1 : 7 by volume).The peaks of visible absorption spectra, Xln ol, of their iodine-potassium iodide solution were 600 mlt in leaf-starch, 620 mit in amylose, 551 m, a in amylopectin, and 605 ma in middle fraction respectivly.Moreover, the relations of the concentration of their solution to the optical density (E) at λmax HCLO4 were investigated to make clear the fundamental items about the fractional quantitative analysis of amylose, amylopectin and middle fraction in the tea leaf-starch.The following relationships were obtained. Starch (mg.)=0.0973 E-0.0012 Amylose (mg.)=0.0597 E-0.0005 Amylopectin (mg.)=0.4527 E-0.0044 Middle fraction (mg.)=0.1452 E-0.0030The quantitative determination of starch in the tea leaves, and the fractional determinations of amylose, amylopectin and middle fraction of the tea leaf-starch have been developed, the main procedure being as follows:

1 0 0 0 明治文学

出版者
明治文学会
巻号頁・発行日
no.6, 1894-09
著者
荻野 夏木
出版者
総合研究大学院大学
巻号頁・発行日
2012

identifier:総研大甲第1536号
著者
庄田 宏文 藤尾 圭志 山本 一彦
出版者
日本臨床免疫学会
雑誌
日本臨床免疫学会会誌 (ISSN:09114300)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.46-50, 2012 (Released:2012-02-28)
参考文献数
15

Immunoglobulin Binding Protein (BiP)は熱ショック蛋白(HSP)70ファミリーに属するタンパク質で,生理的にはストレス応答蛋白として滑面小胞体に発現し,蛋白のfoldingを行うシャペロン蛋白である.BiPに対する自己免疫応答の報告は,関節リウマチ,全身性エリテマトーデスなどでみられ,主に血清抗BiP抗体が上昇するとの報告がある.我々のグループからは,新たにシトルリン化BiPに対する自己抗体が関節リウマチで出現することを報告した.抗シトルリン化蛋白抗体は関節リウマチの発症機序に密接な関与が推定されており,BiPに対する自己免疫応答の重要性が示唆される.また関節リウマチにおいては,BiPを認識するT細胞の報告もある.一方でBiPそのものには制御性活性があることが知られている.マウスモデルにおいてはBiPを認識するT細胞がIL-4, IL-10を産生し関節炎を抑制することや,BiPで刺激された樹状細胞は制御性活性を持つことが知られている.このようにBiPに対する免疫系の応答は多様であり,そのバランスが崩れることで自己免疫寛容が破綻することが,自己免疫疾患発症に繋がりうると考えられている.
著者
高橋 修
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.106, no.12, pp.836-852, 2000-12-15 (Released:2008-04-11)
参考文献数
70
被引用文献数
1 3

関東山地秩父帯南帯および四万十帯北帯に分布する中生代付加コンプレックスを, 前期ジュラ紀から後期白亜紀にかけて形成された15のユニットに区分した.それらの復元された海洋プレート層序から, 関東山地では, ジュラ紀全般(第I期)および後期白亜紀(第III期)の付加体が連続的に形成された時期と, 最後期ジュラ紀~前期白亜紀の, 付加体形成の減衰の時期(第II期)が認められた.後者(第II期)は, 秩父帯付加コンプレックスと四万十帯付加コンプレックスの境界に一致している.また, 復元された海洋プレート層序は, 秩父帯および四万十帯付加体を形成した二つの異なったプレート(イザナギプレートおよびクラプレート)の沈み込みを示唆する.上述した付加の減衰は両プレートの沈み込みの変換期に起こった可能性がある.このように, 付加体の研究は, 中生代のアジア東縁のプレート運動史を考える上で, 重要な示唆を与えてくれる.
出版者
海人社
雑誌
世界の艦船
巻号頁・発行日
no.831, pp.1-103, 2016-02
著者
上島 隆秀 高杉 紳一郎 河野 一郎 禰占 哲郎 高橋 みゆき 河村 吉章 岩本 幸英
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2013, 2014

【はじめに,目的】総務省発表によれば,2013年9月15日時点の人口推計で,65歳以上の高齢者が総人口の25%に達した。今後,高齢者人口の増加とともに,介護予防対策は多様なニーズに応えるべく,その多様化が求められてくると予想される。介護予防対策として,リハビリテーションの重要性も認識されているが,継続のための仕組みやモチベーションを高める工夫が不十分である現状は否めない。一方,家庭用ゲーム機の本格的な普及から30年が経過し,ゲームは,シリアスゲームやゲーミフィケーションとして今後,医療・介護分野においてもますます身近になるものと考えられる。今回,デイサービスセンターに導入されたリハビリ用ゲーム機の活用効果について報告する。【方法】対象はY市のKデイサービスセンター利用者のうち,ゲーム機を継続的に利用した群(ゲーム群)15名(男性1名,女性14名,平均年齢85.3±5.8歳)およびゲーム機を全く利用しなかった群(非ゲーム群)96名(男性20名,女性76名,年齢85.0±6.4歳)である。この両群を対象に体力測定を行い,ゲーム機活用効果について検討した。使用したゲーム機は,主に高齢者の運動機能向上を目的として開発されたものであり,上肢の筋力・敏捷性向上を目的とした「ハンマーフロッグ」「ワニワニパニック」,下肢の筋力・敏捷性向上を目的とした「ドキドキへび退治2」,目と手の協調性向上を目的とした「ポンポンタッチ」である。両群とも通常のデイサービスプログラムを行っており,ゲーム群ではさらに,自らの意思で選択したゲームも行っていた。測定項目は,握力,Functional Reach(FR),開眼片脚立ち(片脚立ち),光刺激に対する反応時間(反応時間),3mTimed Up and Go Test(TUG),ステッピング(ステッピング)であった。そして,体力測定により得られた結果から,開始時と7カ月後のデータを対応のあるt検定にて比較検討した。【倫理的配慮,説明と同意】対象者および家族には,当該デイサービスセンターにて文書による説明を行い,同意を得ている。【結果】両群の開眼片脚立ちにおいて,開始時と7カ月後の比較で改善傾向が認められた。ゲーム群4.9秒→8.2秒(P=0.084),非ゲーム群4.6秒→8.3秒(P=0.059)。ゲーム群における3mTUGにおいて,開始時と7カ月後の比較で改善傾向が認められた。12.3秒→10.4秒(P=0.073)。【考察】今回,ゲーム群,非ゲーム群ともに有意な改善を示した測定項目は認められなかった。我々は,第39回日本理学療法学術大会において,「デイサービス利用者のゲーム機による身体機能改善効果」について研究し,その結果,ゲーム群においてFR,長座体前屈の有意な改善を認めたことを報告しているが,この研究では,有意な改善が認められるまで1年を要している。一方,本研究は,まだ8カ月を経過した時点であり,今後,より明確な結果が出る可能性がある。現在,ゲームの総合得点および実施回数を積算した数値を基にした評価を開始しており,ゲーム回数の多寡による影響についても分析する予定である。ゲーム群の対象者に対する聞き取りでは,リハビリのため,楽しいから,負けたくないという声が挙がっている。ここに継続のための仕組みやモチベーションを高める工夫へのヒントが隠されていると考えられる。非ゲーム群の対象者では,少なくとも一度はゲーム機を体験していたが,ゲームに関心がないなどの理由で,ゲームを行っていなかった。ゲームに限らず,多様な選択肢を提示することで,ICF(国際生活機能分類)が提唱する社会参加を促す一助となることが期待される。【理学療法学研究としての意義】今後,医療・介護分野においてもロボットやその他の支援機器導入が進むことが予想されるが,その際に重要となるのは利用者に合った機器選択である。適切かつ様々な選択肢を提供できる環境づくりは,多様化するニーズに対応できる理学療法を行う上での参考となることが期待される。
著者
加藤 博
出版者
東京大学東洋文化研究所
雑誌
東洋文化研究所紀要 (ISSN:05638089)
巻号頁・発行日
no.99, pp.p153-245, 1986-02

Briefly speaking, the socio-economic history of modern Egypt from the mid-nineteenth century is characterized by the usually implicit, but occasio-nally explicit conflict between the following two categories of landlords both of which emerged from the collapse of the so-called "landholding system of state ownership" in the reign of Muhammad (Ali (ruled 1805-1848); the first is the ruling class of Turkish origin, and the second is the village notables. The aim of this article is to analize the background of the latter's authority, based on an unpublished document classified in the Egyptian National Archives (Dar al-Watha) iq al-Qawmiya) as "Mahafiz Ma (iya Saniya Turki, carton no. 5, document no. 300". This document is an investigation report from the Ministry of Treasury to the Legislative Committee (Majlis al-Ahkam), in respect to the three lawsuits against the chief ( (umda) of Village "Abu Sineta" in Menufiya Province on his illegal confiscation of the villagers'properties. Its description is so detailed that it is possible from it to reconstruct the social structure and human relations in the society of the above village, and to discuss the social, economic and political background of its (umda's authority, a typical village notable in the mid-nineteenth century Egypt, whose influence extended over the local and the central administration as well as the village administration.
著者
村中 峯子 中板 育美
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
2013-12-10

はじめに 日本看護協会では,2013年7月,事務局組織を改編し,事業局健康政策部に「保健師課」を設けた。国際的な保健師ネットワークの構築については,中板育美常任理事を担当理事とし,本会内国際部との連携のもと,健康政策部(保健師課)が事務局を所掌している。 日本看護協会は,これまでも積極的に国際的な保健師ネットワークの構築に取り組んできた(表)。その目的や意義を,本年8月にアイルランドで開催された第3回国際公衆衛生看護会議の結果を踏まえて概観する。 日本看護協会(会員約67万人:以下,JNA)は,国際看護師協会(以下,ICN)のネットワークに,新たに国際的な保健師ネットワークを設立することをめざして,各国に呼びかけ,ICN2009年南アフリカ大会,2011年マルタ大会で保健師のネットワーク化のためのセッションを開催してきた。さらに昨2012年8月27~29日には,東京と仙台で「国際保健師ネットワークPre Conference」を開催(本誌2013年1月号参照)し,本2013年5月に開催されたICNのメルボルン大会でも,ネットワーク設立賛同国関係者らと意見交換をするなど,積極的に取り組んできた。 このたび,第3回国際公衆衛生看護会議が2013年8月25~27日の3日間,アイルランドのゴールウェイ大学で開催されるにあたり,JNAから国際担当で保健師関連の担当である中板育美常任理事と健康政策部担当の筆者が参加した。