著者
北川 勝彦
出版者
關西大学經済學會
雑誌
關西大學經済論集 (ISSN:04497554)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.53-75, 2006-06-15

1930年代、日本品は新市場アフリカへ進出した。日本品にとって重要な市場となったのは、エジプト、南アフリカ、イギリス領東アフリカ、フランス領アフリカおよびモロッコであった。本研究ノートでは、モロッコ市場への日本品、とくに綿織物と日本茶の進出状況について考察した。日本品の進出を可能にしたのは、カサブランカに開設された領事館における市場調査と通商情報の提供であったが、モロッコをめぐる国際秩序が関係していた。しかし、1938年7月にイギリスとフランスの間で締結された通商条約は1930年代中頃における日本品のモロッコ市場への進出を可能にした国際秩序に影響すると考えられた。
著者
薬袋 秀樹
出版者
日本図書館協会
雑誌
現代の図書館 (ISSN:00166332)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.32-39, 1996-03

わが国では,公立図書館(以下,図書館という)の専門的サービスや司書の必要性に対する社会的認識は十分ではない。筆者は,その原因の一つは,図書館が重要なサービスの一つである読書案内サービスに本格的に取り組んでこなかったことにあると考え,貸出と読書案内に関して問題提起を行なってきたが1)2),最近ようやく実践的な議論が盛んになってきた8)。本稿では,これまでの問題提起を踏まえ,なぜ読書案内が必要なのかについてさらに掘り下げて考えたい。
著者
鼓 宗
出版者
関西大学東西学術研究所
雑誌
関西大学東西学術研究所紀要 (ISSN:02878151)
巻号頁・発行日
vol.45, pp.179-189, 2012-04

Ecuatorial (equatorial) is a long poem typical of the period when it was released in 1918 by Vicente Huidobro, the Chilean poet famous for his vanguard poem in Spanish, "Altazor." After he went to Europe in 1916 Huidobro wrote poems in French and aggressively pursued 'creacionismo' (creationism) – in other words, cubism in poems, at least at that time – in progressive works such as "Horizon carré" (square horizon). But with 'Ecuatorial' he returned to using Spanish. This work, which occasioned all kinds of praise and censure because of their experimentation, is heavily tinged with the anxiety people felt due to by World War I. This paper discusses the meaning of the title of the poem and then clarifies what "Ecuatorial" intends to say based on the hint derived from the image that the word "airplane" bears in this poem.
著者
王 阳
出版者
富山大学
巻号頁・発行日
pp.1-88, 2019-09-27

富山大学・富理工博甲第164号・王阳・2019/9/27
著者
川崎 真護
巻号頁・発行日
1998-03

Supervisor:下平 博

1 0 0 0 OA 太宰治の研究

著者
高橋 宏宣
巻号頁・発行日
no.22,
著者
井土 愼二 Ido Shinji
出版者
大修館書店
雑誌
月刊言語 (ISSN:02871696)
巻号頁・発行日
vol.30, no.8, pp.98-103, 2001-07
著者
周 艶
出版者
京都産業大学通信制大学院経済学研究会
雑誌
京都産業大学経済学レビュー (ISSN:21880697)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.17-35, 2017-03

本研究は、Knobe 効果を経済学実験によって検証したものである。Knobe(2003)は人々は悪い副作用を意図的とみなす一方で、良い副作用を意図的とみなさない傾向をもつことを指摘した。哲学分野では、様々な哲学実験を実施し、被験者に、様々な仮想的状況を示した上で、公平無私な第三者の意見を求めるが、被験者が正直に回答している保証がない。本研究は、従来のKnobe効果での副作用(外部性)を引き起こす意思決定者と副作用(外部性)を引き受ける相手との親疎関係を切り替え、謝金に基づいて利己的行動を誘発させる経済実験を行うことによって被験者の回答の信頼度を高める。実験した結果、Knobe効果の普遍性を確認できた。つまり、Knobe効果は副作用(外部性)を引き起こす意思決定者と副作用(外部性)を受ける相手間の親疎関係によらず存在することが示唆された。
著者
山田 丈美
出版者
愛知教育大学大学院・静岡大学大学院教育学研究科共同教科開発学専攻(後期3年博士課程)
雑誌
教科開発学論集 (ISSN:21877327)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.77-88, 2018-03-31

本研究では、人間理解に関わるコンピテンシー育成をめざし、教科横断的指導を手だてとする授業とカリキュラムについて検討した。具体的には、合科的指導として行った国語科と図画工作科の実践2例について、教科横断的指導としての効果検証を試みた。1例目の実践では、言語と絵画を学習教材として、二次元(面)の静的な動作から四次元(空間・時間を含む)の動的な動作化へと児童らが自発的に学習活動を発展させた。1例目をふまえ、四次元での動作化に重点を置いて授業構成した2 例目の実践では、人物の動作に関わる言語及び絵画を対応させる事前テストと事後テストの結果において有意差が見られ、授業効果が確認できた。以上の実践2 例から、国語科と図画工作科の教科横断的指導が人間理解に関わるコンピテンシー育成に効果を及ぼすことが明らかになった。その結果を基に、本稿最後に、人間理解へのアプローチをテーマとする教科横断的なカリキュラムモデルを提示した。
著者
岩川 奈津 都築 繁幸
出版者
愛知教育大学障害児教育講座
雑誌
障害者教育・福祉学研究 (ISSN:18833101)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.55-66, 2017-03

障害者のエンパワメントに寄与する支援のあり方を検討するためには,社会福祉領域におけるエンパワメント概念の全体的な枠組みと障害種別のエンパワメントの内容を検討する必要があると考えた。社会福祉領域におけるエンパワメント概念の全体的な枠組みを検討し,具体的な内容を示しながら,障害種別のエンパワメントの内容を検討した。エンパワメントは複雑な内容をもち,定義を一つに決めることができない面がある。エンパワメントを理解するためには,複数の定義の統合が有効である。障害者のエンパワメントにおける支援者や当事者のあり方は,エンパワメント・アプローチとセルフ・エンパワメントの二つの側面からエンパワメントを捉える枠組みが適していると考えられた。エンパワメントの定義を捉える上で基本となる性質とエンパワメントを専門職と当事者という視点から捉える枠組みを示した。エンパワメントの障害種別の内容を検討した。特定の障害があるからといって,その人が経験したエンパワメントの内容がすべてその障害種特有のエンパワメントの内容とはいえず,障害者のエンパワメントの内容を分析する観点として重要であることを述べた。
著者
徳田 勝一
出版者
東京大学大学院総合文化研究科附属アメリカ太平洋地域研究センター
雑誌
アメリカ太平洋研究 = Pacific and American studies (ISSN:13462989)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.81-95, 2010-03

This paper analyzes three memoirs written by David P. Conyngham, William Corby and St. Clair A. Mulholland who joined the Irish Brigade which served in the Union Army in order to investigate how the Irish immigrants memorized the Civil War. The Irish Brigade was authorized in September 1861 thanks to the assistance of the Irish community in New York, and originally consisted of the 63rd, 69th and 88th New York regiments comprised predominantly of Irish immigrants. Under the command of Thomas F. Meagher, one of the Young Ireland in exile, the Irish Brigade fought many fierce battles, but virtually ceased to operate as a brigade after the battle of Fredericksburg, where the unit suffered fearsome casualties, because of having trouble in enlisting recruits. // Conyngham intended to leave behind him the “correct memories” of the Irish Brigade, which were characterized by Irish soldiers’ supreme loyalty to the Union and the oblivion of the Emancipation Proclamation and the Draft Riots. Corby added the solidarity among all the Christian soldiers to Conyngham’s “correct memories” because he was concerned about the revival of nativism caused by floods of new immigrants in the late 19th century and the decline of Liberals in the Catholic Church and intended to appeal for religious tolerance. Mulholland added the memory of the solidarity between born Americans and immigrants in the battlefields because he intended to reveal the role of immigrants in the American society in order to resist nativism.
著者
菊池 陽子
出版者
早稲田大学アジア太平洋研究センター
雑誌
研究資料シリーズ (ISSN:21851301)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.14-86, 2017-03-31

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