著者
バレット トーマス
出版者
東洋文庫
雑誌
東洋学報 = The Toyo Gakuho (ISSN:03869067)
巻号頁・発行日
vol.100, no.3, pp.59-93, 2018-12

The Qing’s fledgling diplomatic system in the late 19th century was supported both domestically and abroad by Westerners employed as diplomatic staff in its legations and consulates; as auxiliary advisors primarily outsourced from the Imperial Maritime Customs Service on an ad-hoc basis by provincial governors; and by Robert Hart, Inspector General of the Imperial Maritime Customs Service. However, scholars have yet to provide an in-depth analysis of the role and significance of the Western staff in the Qing’s legations and consulates. In order to begin to clarify the role of such individuals, this paper analyses the function of Halliday Macartney, a Scotsman who served as Counsellor to the Qing Legation in London, in informal negotiations during the Sino-French War which were overseen by his direct superior Zeng Jize, the then incumbent Qing Minister to Britain and Russia. Past studies have typically portrayed Zeng’s diplomacy as a singlehanded effort, and have failed to recognise the contributions of Macartney. This author demonstrates how, in the case of Zeng’s diplomacy during the Sino-French War, while ultimate accountability lay with Zeng, Macartney was responsible for: (1) overseeing informal negotiations with agents of the French government; (2) acting as go-between for the Qing Legation with the British Foreign Office when attempting to elicit both formal and informal British assistance; and (3) drawing up all treaty drafts produced by the Qing London Legation in this period. Moreover, this paper demonstrates how Macartney’s bicultural identity and bicultural understanding benefited the Qing side in these negotiations. It argues that Macartney’s social standing within European society, and the concomitant personal networks it enabled, helped to initiate the informal negotiations referred to above. It further demonstrates how Macartney’s multilingual talents and familiarity with both traditional Chinese and Westphalian systems of interstate relations enabled him, in a last-ditch attempt at achieving rapprochement between the two parties, to clarify for the French side the enigmatic demands of the Qing relating to a purely nominal acceptance of the continuation of the ‘suzerain-vassal’ relationship between China and Vietnam, after accepting French sovereignty over Vietnam. The author concludes that Zeng’s diplomacy ought to be interpreted in light of these contributions by Macartney.
著者
稲見 昌彦
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.60, no.7, pp.676-678, 2019-06-15
著者
礎 良輔 鷲崎 弘宜
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.59, no.7, pp.642-644, 2018-06-15

SIGCSEは,米国で開催される最大規模のACM主催会議The SIGCSE Technical Symposium on Computer Science Educationを指し,コンピュータサイエンス教育における最難関のトップカンファレンスである.世界の研究者や実務家は,トップカンファレンスを目標として計画的に研究・実践し,投稿し,採否によらず参加し,議論し,影響を与え,ネットワークを広げる,ということを50年間積み重ねてきている.日本もそれに倣うべきである.本稿では49回目の開催にあたるSIGCSE 2018の様子を報告するとともに,トップカンファレンスの重要性を述べる.
著者
松本 勉 岩村 充 佐々木 良一 松木 武
雑誌
情報処理学会研究報告マルチメディア通信と分散処理(DPS)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.30(1999-DPS-097), pp.13-18, 2000-03-21

計算量的仮定に基づく暗号による電子署名方式は,技術環境が変化すれば,十分な安全性をずっと保ち続けられるとは限らないという性質を持つ.よって,本来自分だけが持つはずの暗号的署名生成機能を他のエンティティが持っているという状況が生じえる.このため,自分が署名した覚えのない電子文書が提示されたとしても,自分は署名していないことを調停者に対して証明できること,すなわち「電子署名アリバイ(電子署名の非生成証明)」を実現する機構が求められる.我々は,署名生成者の署名履歴?これには他のエンティティの署名履歴との交差が含まれる場合もある?に依存して署名生成を行うという「ヒステリシス署名」とそれを基礎とする電子署名アリバイ実現機構を提案する.
著者
北山 秋雄
雑誌
小児保健研究 (ISSN:00374113)
巻号頁・発行日
vol.66, no.2, pp.180-182, 2007-03
著者
宮代 理弘 宮下 芳明
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2014論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, pp.182-185, 2014-09-12

本稿では,プログラミング言語であるProcessingのコードをできる限り短くしてツイートする遊びについて述べる.そこでは,「プログラムがツイートされると,それを見た人がさらに短いコードを作成してツイートする」という一種のコミュニケーションがみられる.実例をもとにそこで観測されたコード短縮技法やコミュニケーションを紹介する.
著者
北本 朝展 堀井 洋 堀井 美里 鈴木 親彦 山本 和明
雑誌
じんもんこん2017論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, pp.273-280, 2017-12-02

本論文は古典籍「武鑑」を対象として,大規模データを構造化するための全く新しいワークフローを提案する.まず「武鑑」を時間的に連続して変化する「時系列史料」という新しい種類の史料と捉え,そこから生み出される多数のバージョンをソフトウェア工学の観点から解釈し,これを板本書誌学の概念と対応させる.次にバージョン間の差分を検出する方法としてテキストベースと画像ベースのアプローチを比較し,「武鑑」では特に画像ベース差分検出が有効であることを示す.さらに差分検出と差分翻刻を合わせたアプローチを「差読」と呼び,そのためのワークフローを「人機分業」として構築することが「武鑑」の構造化の鍵を握ることを論じる.その最初の成果を「武鑑全集」として2017年11月に公開した.
著者
富沢 大介 池田 心 シモンビエノ
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.53, no.11, pp.2560-2570, 2012-11-15

囲碁における定石や将棋における定跡は,主にゲーム序盤で用いられる決まった手順の互角の応酬であり,長い時間をかけて研究・洗練された人智の結晶である.テトリスやぷよぷよなどの落下型パズルゲームの多くでも,展開を有利にするための定石形が存在し利用されている.これらのゲームを囲碁や将棋と比較すると,自分と相手双方に盤が存在し邪魔は間接的にしか行われない一方で,操作対象の与えられ方(俗にツモと呼ばれる)にランダム性があり,状況に応じて用いる定石や配置順を変えていかなければならない難しさがある.本論文では,関連性行列という形で状態と定石を表現する定石形配置法を提案し,これをぷよぷよにおける連鎖の構成に適用することでその有効性を示す.
著者
小栁 春一郎
出版者
獨協大学法学会
雑誌
獨協法学 = Dokkyo law review (ISSN:03899942)
巻号頁・発行日
no.47, pp.横117 (556)-横159 (514), 1998-12
著者
木宮 敬信 大矢 隆二
出版者
常葉大学教育学部
雑誌
常葉大学教育学部紀要 = Tokoha University Faculty of Education research review (ISSN:2188434X)
巻号頁・発行日
no.37, pp.75-83, 2017-03-01

タイ王国は、2012 年度よりインラック政権による「One Tablet PC per Child」政策のもと、全国の初等教育1 年生にタブレットPC を無償配布している。しかし、ハード面、ソフト面ともに様々な課題が指摘され、現在十分に当初の目的を果たしているとは言い難い現状が報告されている。そこで、ICT 教育の充実が求められる日本における参考になる知見を得るために、2016 年にタイ王国バンコク市内の3 校の小中学校を視察し、タブレットPC の活用状況について調査を行った。その結果、政府支給のタブレットPC を使用している学校、学校独自のタブレット教育を行っている学校等様々な活用状況を視察することができた。その結果、アプリケーション等のソフトの充実や教師のIT スキルが活用のための最重要課題であることが理解できた。
著者
佐々木 友輔
出版者
東京藝術大学
巻号頁・発行日
2013-03-25

平成24年度