2 0 0 0 OA 自然な人工物

著者
西阪 仰
出版者
日本認知科学会
雑誌
認知科学 (ISSN:13417924)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.2_50-2_61, 1996-05-31 (Released:2008-10-03)
参考文献数
13

Many sociologists have attempted to explain what changes in our social life have been caused by new artifacts (e.g., the print, the telephone, radio, television, the computer and so on) and also what socio-cultural conditions made possible the appearance in the world of those artifacts which have so drastically changed our social life. On the other hand, such sociological explanations have taken for granted, and presupposed, the fact that those artifacts are there as such in the natural way. This paper treats this fact rather as a social phenomenon to be investigated in its own right. In the analysis of audio-visually recorded fragments of a word processor instruction session, an attempt is made to demonstrate how the natural way of being of artifacts is accomplished jointly by the instructor and the instructee in, through and as the spatio-temporal arrangement of their bodily movements, vocal or unvocal, and to show that the naturalness of artifacts being there as such is an interactional achievement in the normative order. Some consequences for conceptualizing the so-called man-machine interaction are suggested.
著者
榎田 将司 纐纈 雄三
出版者
The Japan Society of Veterinary Epidemiology
雑誌
獣医疫学雑誌 (ISSN:13432583)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.32-37, 2011
被引用文献数
1

本研究の目的は間隙方向が雌豚に対して縦(PRL)または横(PPD)であるすのこ床で飼育されている妊娠豚の蹄損傷,行動,繁殖成績を比較することであった。2008年に繁殖一貫経営農場に3回訪問し,雌豚の後肢蹄と行動を観察した。全ての雌豚はPRLまたはPPDであるコンクリートすのこ床があるストールで飼育され,両床面は同じ豚舎に混在した。蹄損傷は5段階のスコアを用い,後肢8つの蹄,それぞれ6部位と蹄球肥大を記録した。4つの蹄損傷の測定値として,雌豚の合計スコア(TCLS),部位のTCLS,雌豚の最高スコア(HCLS),部位のHCLSを用いた。雌豚のTCLSは全部位のスコアの合計,部位のTCLSは部位毎のスコアの合計とした。雌豚のHCLSは全部位中最も高いスコア,部位のHCLSは各部位で最も高いスコアとした。比較のために統計分析として混合効果モデルを用いた。<br> 雌豚162頭の平均TCLS (±SEM)は9.5±0.44,雌豚のHCLS 0, 1,2, 3,4の割合はそれぞれ1.2%, 39.4%, 54.5%, 4.3%, 0.6%であった。PPDの床面で飼育された雌豚は,PRLよりも蹄球のTCLSが高かった(P<0.05)。すのこ床の間隙方向は,他の部位および雌豚のTCLSとは関連がなかった。PPDの床面で飼育された雌豚は,PRLよりも蹄壁と蹄球におけるHCLS1の割合が高かった(P<0.05)。すのこ床の間隙方向とHCLS2と3の割合は他の部位において関連はなかった。すのこ床の間隙方向と行動,繁殖成績は関連がなかった。結論として,PPDの床面は妊娠豚の表皮における蹄損傷に関連したが,行動と繁殖成績に関連がなかった。
著者
中島 一彰 西川 由明 川本 亜紀子
雑誌
研究報告マルチメディア通信と分散処理(DPS)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.40, pp.1-6, 2013-03-07

本稿では,インターネットや無線ネットワークなどネットワーク状態が大きく変動するネットワーク上で,ネットワーク変動予測の結果に基づいてデータ送信を行うことで,安定した Web アクセスを可能にする制御方式のフレームワークについて述べる.従来,Web アクセスを安定的に行う手法として,直近に計測したデータ通信のアクセス速度に基づいて,サーバから端末へ配信するコンテンツのデータサイズを変更するなどのフィードバック型の制御が行われていたが,ネットワークの利用可能帯域や通信遅延変動が大きく変動する場合には,制御が間に合わずに対応できなかった.そこで,ネットワーク状態予測に基づいて Web アクセス制御を実施する方式を提案する.Web アクセスするときのネットワークの利用可能帯域と通信遅延の変動を予測し,帯域の変動幅と遅延の変動幅の予測値の変化に応じて,Web ページの先行配信や複数セッションを用いた送信などの制御を切り替えることで,Web アクセスに対するネットワークの変動の影響を低減する.LTE で実測した通信データに基づきシミュレーションによる検証を実施し,ネットワーク状態予測を用いることで,フィードバック型の従来方式と比較して誤選択の確率が半減し,適切なWeb アクセス制御が選択できることを示す.This paper describes a framework of the control system which enables stable web access based on the network status prediction on the internet and the radio network which fluctuates. In the past research, it is used the data size optimization of the web contents which are delivered to a terminal from a server based on access rate of the data communication which was measured nearest web access. But when an available bandwidth of the network and a communication delay fluctuation fluctuated big, it couldn't correspond. So We propose the system which puts web controlled accessibility into effect based on a network status prediction to reduce a fluctuation of a network for web access. The framework controls the preceding delivery of a Web page and a transmission using multi session access according to the change in predicted value of fluctuation range in a bandwidth and delayed fluctuation range. It was simulated based on observed communication data, and it was inspected to be able to cut occurrence of miss control by half compared with the feedback system.
著者
竹渕瑛一 山田泰弘 鈴木浩 服部哲 速水治夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, no.1, pp.381-383, 2013-03-06

昨今,いくつかのWebAPIを組み合わせることで新たなWebサービスを立ち上げるマッシュアップの事例が増えている. 提供されるWebAPIの多くは,特定のURLに対しリクエストを発行することによって,リクエストに応じたデータを得られる方式を採用している.取得時の処理はサーバサイドで行われている. 本研究ではWebAPIをクライアントサイドで動作させる方式の検討と評価を行った.試作システムとしてPixivを対象に提案方式によるWebAPIを実装した.従来方式ではWebAPIをサーバサイドで動作させるが,提案方式ではクライアントサイドにWebAPIを設置し,逐次サーバサイドのWebページにアクセスすることでデータを取得する.
著者
亀澤 寛之 野村 真義 平木 敬
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告システムソフトウェアとオペレーティング・システム(OS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.80, pp.25-32, 2003-08-04

ネット上でサービスを行うサーバプログラム、特にウェブサーバの性能に関する研究はこれまで多くなされてきた。しかし、家庭内へのネットワークの普及、複雑化するサービス、サービスの種類増大に伴うファイルサイズの増大を考慮すると、サーバの性能向上は未だ重要課題である。コンピュータやネットワークスイッチの価格性能比の向上もあり、近年のサーバ/OSに関する研究は、OS の改善等よりサーバの性能向上を行うより、クラスタ化やハードウェアの性能をあげる事による性能改善を行う議論が多くなされてきた。しかし、サーバプログラムの性能を議論する上では、単一マシン上での実験によるパラメータの計測も不可欠である。本稿では、独自に開発した実験用OS(Orbと呼称)上で、様々なパラメータとシングルスレッドウェブサーバ、thttpd の性能測定を行う。Orb は キメラ的なOSであり、オリジナルなコードを多く含むが、他のOSから流用したコードも含んでおり、Linux2.4 のほとんどインタフェイスに加えて、BSD でサポートされるkqeueue を実装している。thttpd(www.acme.com)は single thread で poll/kqueue mmap と 非同期socket を用いた高速webサーバである。計測結果では、cpu が networkに追いつく場合には個々の要素のオーバヘッド改善よりもスケジュールが問題になる事示す。There are many studies for performance improvement of Internet Servers, especially web servers.Current trend of increasing home internet users, more and more complicated service,large file size with variety of services, show improvementing web server performance is still impotrant problem. With decreasing cost of computers and network switch, recent studies for server/OS are about performance of clustering, hardware enhancement,performance with security,instead of perfomance improvement with new OS interface.However for considering server application program, it is important that performance measurements on single machine. In this paper,we present performance measurement of thttpd\cite{ACME}, on Opereating System ``Orb'' which we developped.Orb is a kimera OS,has original code and imported code from Linux and BSD,and support Linux2.4 interface + BSD's kqueue.thttpd is a very fast web server developped by ACME Laboratory.That is designed as single-threaded web server,using poll/kqueue,mmap,non-blockin socket.From our experiments, when cpu overcomes network,scheduling is more important than each working cost degration techniques.

2 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1917年05月03日, 1917-05-03
著者
宮部 真衣 吉野 孝 重野 亜久里
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.92, no.6, pp.708-718, 2009-06-01
参考文献数
11
被引用文献数
7

医療の現場では,外国人診療時における患者との対話に大きな課題を抱えている.現在は,医療通訳者同行による対応を行っているものの,その需要は急速に増大しており,24時間対応や緊急時対応などが困難である.情報技術への期待が大きいものの,長期的な利用可能性をもつ実用的なシステムの実現・導入には至っていない.理由としては,(1)医療分野では,極めて高い翻訳精度が要求されており,機械翻訳技術による支援は難しい,(2)異なる言語を用いる利用者間の対面同期環境における対話は,その状況の特殊性からほとんど検討されておらず,更に,医療従事者も情報技術による具体的な支援のイメージをもつことができていない,が挙げられる.そこで我々は上記の問題を解決する多言語医療受付支援システムM^3(エムキューブ)の構築を行った.M^3では,医療分野で利用可能な翻訳精度を実現するために,用例対訳を用いる.本論文では,対面同期環境における多言語対話のためのインタフェースとして,役割に応じたインタフェース及びフローチャート型情報提供機能を提案する.また,システムの試用及び提案機能の実験を行い,M^3は実際の中規模病院への導入を実現した.

2 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1940年09月21日, 1940-09-21
著者
菊地 直樹
出版者
環境社会学会
雑誌
環境社会学研究
巻号頁・発行日
no.9, pp.153-170, 2003-10-31
被引用文献数
3

兵庫県北部の豊岡市では,1971年に野生下で絶滅したコウノトリの野生復帰に向けた取り組みが行われている。人とコウノトリの共生という理念は広範に受け入れられている一方で,稲を踏み荒らす害鳥という声も聞かれ,共生への協力や啓蒙の必要性が主張されている。野生復帰のように自然との共生という枠組みで地域社会のあり方を模索する場合,自然とどうかかわるかが重要な問題となるが,コウノトリと接しながら生活してきた人たちはどのようにかかわってきたのだろうか。コウノトリを聞き取る調査の場で,多くの人が2つの呼び方でコウノトリを語った。ツルとコウノトリである。語りを検証する中で,生活に埋め込まれた存在として語られるコウノトリを「ツル」,学術的な価値を持った保護すべき対象として語られるコウノトリを「コウノトリ」と規定し,語りから人とコウノトリのかかわりのあり方を考察した。「ツル」では,人とコウノトリの間には自然への働きかけの濃淡に基づいた可変的なかかわりがあった。「コウノトリ」ではコウノトリとのかかわりは希少性といった保護概念を軸にしたものに特化した。保護という価値へ関与しない人はコウノトリとのかかわり自体がなくなり,遠い対象と認識されるようになった。「コウノトリ」に限らない人とコウノトリの関係性の再構築に向けて,コウノトリを近くしていた自然への働きかけの意義を現代社会の生活様式の中で問い直すことが野生復帰の課題になる。
著者
烏谷 知子
出版者
昭和女子大学
雑誌
學苑 (ISSN:13480103)
巻号頁・発行日
vol.795, pp.1-12, 2007-01-01