著者
原田 昭治
出版者
Japanese Society for Engineering Education
雑誌
工学教育 (ISSN:13412167)
巻号頁・発行日
vol.58, no.3, pp.22-27, 2010-05-20
参考文献数
17

Quick globalization of human activity of economy has made English the most important international communication tool in the world past two decades. Taking the fact that the people speaking English as a mother language is less than ten percents of the total world population, into account, it is obviously to be noted that almost all the people using other language with different cultural background can basically truly be communicated not in English but in individual language. In this respect, learning multiple languages leads to be fascinated by different national culture and results in further enjoyment of one′s life. This is actually demonstrated in terms of the author′s experience in this paper.
著者
犬木 努
出版者
大谷女子大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2002

3ヶ年に及ぶ当該研究の最終年度である本年度は、下記のような研究を実施した。昨年度に引き続いて、いわゆる下総型埴輪およびその前段階の埴輪についての詳細な資料調査を実施した。具体的には千葉県人形塚古墳出土埴輪、同金塚古墳出土埴輪、同羽黒前古墳出土埴輪、埼玉県杉戸町目沼瓢箪塚古墳出土埴輪の円筒埴輪・形象埴輪についての悉皆調査(調査検討・観察・写真撮影・調書作成・計測)を行った。これらの資料調査は本年度でほぼ終了し、現在までにこれらの調査記録や写真資料の整理作業もほぼ終了している。このほか、本年度は、下総型埴輪の対照資料として、宮崎県西都市西都原171号墳出土の円筒埴輪・形象埴輪の本格的研究に着手した。数次にわたる調査を経て、各埴輪についての検討・観察・写真撮影・調書作成・計測を行い、大半の作業を終了させることができた。本年度も含めて、この3ヶ年の調査・研究を通じて、特定埴輪工人集団の内部構造の解明を大きく進めることができた。関東地方においては、いわゆる下総型埴輪およびその直前段階の埴輪の製作に携わった埴輪工人集団の全体像及び内部構造を「工人レベル」で解明することができた。また南九州地方では、西都原古墳群出土埴輪の製作に携わった埴輪工人集団の内部構造を「工人レベル」で解明することができた。両地域での分析を踏まえ、同様の分析手法を他の地域・時代に適用することによって、さらに大きな成果を得ることができると考えている。なお、本研究の成果を踏まえて、2月5日〜6日にかけて、葛飾区立郷土と天文の博物館において開催された第6回埴輪研究発表会にパネラーの一人として参加し、「下総型埴輪再論-同工品識別の先にあるもの-」と題して発表を行った。また2月13日には、宮崎県立西都原考古博物館において、「西都原古墳群の埴輪を考える」と題する講演を行った。
著者
塩原 佳典
出版者
京都大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2010

本研究の課題は、近世近代移行期における「教育」の営みを、その社会的文脈である地域社会に位置づけて構造的に把握することである。この課題に応えるため本研究では、信濃国松本藩筑摩・安曇郡を対象地域とし、当該地域で指導的な立場にあった人びと(地域名望家層)の具体的な動向を追うことで、19世紀後半における地域社会の歴史的変遷を描き出す。以上の問題意識のもと23年度は、研究成果の公表と新たな史料収集・解読とを平行して行った。まず、近代学校の設立を地方レベルで担った人びとについて、幕末期における身分に多様性がみられることを指摘し、その意味を検討した。従来は、「地域指導者層」と一括りにされがちであった地域の学事担当者が、近世段階では大庄屋やその分家、また庄屋など身分的出自とそれにもとづく文化・政治・経済的力量を異にする存在であったことを解明した。そのうえで、「御一新」に伴い地域社会の支配体制や身分秩序が流動化するなか、新たに成立した明治政府の近代化政策を具体化させることは、その担い手にとっては自身の地位や名望の保持という意味を持っていたことを指摘した。第二に、明治初年代の筑摩県下で盛んに催された博覧会の歴史的意義を検討した。博覧会を取り上げることで、明治政府の近代化政策をそのまま模倣するだけでなく、地域の文脈に合わせてその意味を読み換える地域名望家たちの姿を描出することが狙いである。筑摩県下博覧会における展示の中心は、海外の文物や新機械というよりも、県下各地の「古器物」や村芝居であった。こうした特徴について従来は、「骨董博覧会」と位置づけられ、単に充分に「開化」されていない地方特有の特徴であるとされてきた。これに対し本研究では、明治初年の地方博覧会が、地域民衆の心をつかみつつ地域の「開化」を効果的に推進し、明治の「新時代」に対応した形で地域社会を運営していくひとつの手段であったことを指摘した。
著者
VANGOETHEM ELLEN
出版者
九州大学
雑誌
若手研究(A)
巻号頁・発行日
2011-04-01

風水における景観上での四神の表現方法に関する比較研究である。最古記録では、四神に対応する地形的な特徴は不明瞭なままである。後に、二つの共存する風習が、風水の中で、発達してきたようである。一つでは、自然地形の存在が強調され、四神は山などの地形として表現された。もう一つでは、それぞれの四神について、異なる自然的・人為的な地形的特徴の存在が必要とされていた。本研究では、後者の風習に注目した。文書資料の調査に基づいて、四神相応の思想の起源と発展をさかのぼり、異なる記録に関する基礎分析を行った。そして、「四神相応が宮都の位置の決定過程において利用されていた」という一般的な認識に対し、異議を唱えた。
著者
安彦 元
出版者
研究・イノベーション学会
雑誌
研究技術計画 (ISSN:09147020)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.29-39, 2012-09-20
参考文献数
12

本研究では,「権利形成過程における特許請求の範囲に対する意思決定が特許権侵害訴訟における判決と相関を持つ」という仮説をあくまで定量的に検証するため,独立請求項の出願から権利化に至るまでの格成分数(技術的範囲)の変動比率CLD率を介して数値化した。そして実際の特許法第104条の3が施行された後の5年間の裁判に焦点を当て,あくまでステップ数や動作数,条件数により技術的範囲の広狭が主に支配され,それが格成分数として現れ易い電気,機械分野を調査対象の中心に据えて実例分析を行った。その結果,1)敗訴(無効)は,勝訴と比較して,よりCLD率が高くなること,2)敗訴(逸脱)は,勝訴と比較してCLD率は大きな差が無かったが,ややCLD率が高くなること,が分かった。本研究を通じて,侵害訴訟の勝率を向上させる上であくまで権利形成過程における特許請求の範囲に対する意思決定の観点から一つの方向性を示したものであるが,知財高裁や最高裁の判決をも考慮に入れて分析を行うことで,また違った角度での考察もできると考えられる。
著者
中村 譲 山形 洋一 高岡 宏行 高橋 正和 OCHOA A. J. Onofre MOLINA Pedro A. 高橋 弘
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.51-58, 1981
被引用文献数
3

国際協力事業団のグアテマラ共和国におけるオンコセルカ症の研究と防除プロジェクトは1976年から5年計画として開始された。その昆虫学部門は, エスクイントラ県サンビセンテパカヤ郡のパイロット地区の北部を流れるラバデロス川流域において最初のブユ駆除をおこなった。対象種はSimulium ochraceumとし, テメフォス10%固型剤を水量0.5l/secあたり2g投入することを2週ごとに繰り返した。作業は1979年3月下旬より開始され, 同年5月末までの結果につき報告した。同川には支流が21本あり, 支流上流部で水量0.1l/sec以上の流れのすべての水源と, 途中で2倍以上に水量が増加する点とを殺虫剤投入点としたところ, 5月末現在で投入点は57カ所となった。投入薬量は合計242gであった。作業量は2人1組で乾季で1日半であった。殺虫剤投入前に19支流調査して11支流にS. ochraceum幼虫が存在したが, 2回目の殺虫剤投入後には21支流中4支流のみで同種幼虫が見いだされた。幼虫定期観察のための2カ所の定点においては, 10分間採集法でも人工基物(シリコンチューブ)法でも1∿5週後に幼虫はゼロになった。成虫は, 殺虫剤投入2∿4週間前に人囮3時間採集法で286∿403個体採集されたが, 徐々に減少し, 5月かには6個体になった。テメフォス固型剤は, ブユ幼虫に対する高い有効性とともに作製, 保存, 運搬, 投入などの点から野外での実際の散布計画でも有望と思われる。
著者
藤森 旭人
出版者
花園大学
雑誌
花園大学社会福祉学部研究紀要 (ISSN:09192042)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.55-62, 2013-03

本論では対人援助職に内包される援助者のこころの在りようを出発点とし、心理療法の中でも無意識を扱う精神分析において、心理療法家が個人分析と呼ばれる精神分析を受けておく意義や必要性について考察した。その理解を促進させるために漫画「ホムンクルス」を用いた。「ホムンクルス」とは「こころの歪み」であり、主人公が他者の「ホムンクルス」を視覚化して見ることができるという設定になっている。この歪みは精神分析的作業の中では転移-逆転移として捉えられるものであり、他者の「ホムンクルス」と関わることで、精神的破綻をきたすまでが描かれている。対人援助者は、自分の傷つきを棚上げし、他者への援助によって自分自身を保とうとする傾向があることにも触れ、この傷つきや破綻を防ぐためにも、個人分析を受けておくことの必要性について論じた。そして、それは他者のことをよく考えられるこころの状態を作りだしておく作業でもあることを強調した。
著者
小川 尚 羽山 富雄 長谷川 佳代子
出版者
熊本大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2003

ラットの味覚野では機械受容ニューロンが機能円柱を形成していることはWang and Ogawa (2002)が先に報告したが、本研究では味覚ニューロンの円柱構造を研究することを目的とした。ラットの大脳皮質味覚野は眼窩と岩様骨の間で、嗅状溝の背側部の島皮質前部にあり、電極を皮質表面に垂直に刺入するために。既成のマニピュレータを組み合わせることにより首振り可能な3次元マニピュレータを作成した。ラットの大脳皮質味覚野にいろんな角度で記録電極を刺入したラットの大脳皮質味覚野に種々の角度で記録電極を刺入し、表面近くより50-100μmステップで四基本味+グルタミン酸ソーダの全口腔刺激に反応するマルチユニット神経活動を記録し、パソコン上で自家製ソフトによりユニットを分離して味覚ニューロン活動を同定し、四基本味+グルタミン酸ソーダに対する応答プロフィールおよび口腔内受容野を調べた。味覚ニューロンは多くの場合1-2個が連続的に記録されるに過ぎなかったが、数例で5-6個が連続的に記録できた。四基本味+グルタミン酸ソーダ中最も大きい応答を生じる刺激をベスト刺激とすると、ベスト刺激は殆ど1個毎変化したが、偶に最大で4〜5個連続して同じベスト刺激を共有するニューロンが見い出され受容野の位置が変化することがあった。それに反しベスト刺激が変化するにも関わらず同じ箇所に受容野は連続して見い出されることもあった。特に、複数の味刺激に同じように大きい応答を生じるニューロンが連続して記録される場合に口腔全体に受容野を持つ例があった。同じ円柱内ではベスト刺激や受容野を共有すると仮定すると、受容野を共有する円柱サイズは約20ミクロン、ベスト刺激のみを共通とする円柱は約30ミクロンと推定された。これは機械受容性受容野をもつ持たないに関わらず、この所見は当てはまった。円柱のサイズを確認するために、最初の電極刺入点近くで、やや角度を変えて第二の電極を刺入して、味覚ニューロンを調べた。円柱サイズが小さいためか、サイズを調べる有効な手段とはならなかった。本研究の1部は2004年7月の国際嗅覚味覚シンポジウム(京都)で発表した
著者
浅井 千佐子
出版者
東大阪大学
雑誌
東大阪大学・東大阪大学短期大学部教育研究紀要 (ISSN:13485636)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.105-108, 2007-03-15
被引用文献数
1

本学の学生を対象に朝食習慣の実態調査を行った。現状の把握と学生へ望ましい食習慣への啓発及び学生指導の指標となる資料提供、ならびに今後の授業展開の課題設定を目的とした。朝食の欠食習慣について週に1回以上欠食すると答えた学生は1年次生30%、2年次生50%で、ほとんど食べないと答えた学生はともに12.2%であった。食べない理由として、1, 2年次生ともに、「時間がない」、「食べる気がしない」、「作るのがめんどう」の順に、また、食べる気がしない理由として、「食欲がない」、「食べることがめんどう」の順に回答している。朝食実態調査の結果、日常における生活リズムが摂取状況に影響を及ぼしていることがうかがえ、学生の生活パターンを考慮した栄養教育が必要であることが示唆された。

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著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1933年01月28日, 1933-01-28