著者
坂本 昭裕 SAKAMOTO AKIHIRO
巻号頁・発行日
2012

科学研究費助成事業(科学研究費補助金)研究成果報告書:基盤研究(C)2008-2011
著者
松岡 完
出版者
錦正社
雑誌
軍事史学 (ISSN:03868877)
巻号頁・発行日
vol.45, no.2, pp.118-133, 2009-09
著者
李 洪章
出版者
日本社会学会
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.61, no.2, pp.168-185, 2010-09-30 (Released:2012-03-01)
参考文献数
20

本稿は,朝鮮籍を有する若い世代の在日朝鮮人の語りから,彼らのナショナル・アイデンティティについて考察し,さらには彼らが政治的/社会的に不利な状況を打破するために打ち立てる生存と連携のための戦略のあり方を明らかにするものである。朝鮮籍者は,在日朝鮮人の法的地位が変遷していくなかで,一貫して管理対象として取り扱われ,「無国籍者」あるいは「北朝鮮国民」として一方的に規定されてきた.ただし,こうした管理体制のもとで,朝鮮籍者が一貫して受動的な生を営んでいるわけではない.朝鮮籍者はみずからが維持している朝鮮籍を,あらゆる眼差しを受けながら解釈しなおし,朝鮮籍に積極的な意味づけを行おうとする.また,こうした実践は,つねに日本人/日本籍者/「ダブル」など,異なる他者との日常的なコミュニケーションのなかで行われる.それゆえ,朝鮮籍問題をめぐる連帯構築に向けた模索からは,日常生活に根ざした「権力性を伴わない開かれた連帯」の可能性をうかがい知ることができる.
著者
今井 真子 堀 薫夫
出版者
大阪教育大学
雑誌
大阪教育大学紀要 第4部門 教育科学 (ISSN:03893472)
巻号頁・発行日
vol.59, no.1, pp.151-172, 2010-09

神谷美恵子の生きがい論は多くの人に共鳴を生んだが,この生きがい論はいかなる特徴をもち,またそうした特徴の生成過程は,彼女の生育史のなかでいかに育まれたのか。本稿1)では,神谷の主著である『生きがいについて』で描かれた言説をKJ法で構造化し,その特徴を「宗教」「苦悩からの変革体験」「自己形成」ととらえた。そして彼女の日記や書簡集などを手がかりとして,これらの3つの特徴の生成プロセスをたどった。Kamiya Mieko (1914-1979) was a psychiatrist who constructed and elaborated the idea of "Ikigai", worth of living, in Japanese sense in 1960s and her idea is still active in 2000s. This article is an attempt to elucidate the main characteristics of her idea of "Ikigai" and to detect the emerging processes of these traits by examining her essays, bibliographies, diaries and so on. Three characteristics drawn by KJ Method were "Her Idea of Religion" "Reconstruction Experience" "Self Development." Kamiya's bloomimg of her idea of Ikigai is also a blooming of herself in itself.
著者
上月 裕一
出版者
日本化粧品技術者会
雑誌
日本化粧品技術者会誌 (ISSN:03875253)
巻号頁・発行日
vol.43, no.4, pp.254-259, 2009-12-20 (Released:2011-12-21)
参考文献数
7

分子軌道およびニューラルネットワークを用いて,化粧品素材のリスクアセスメントを可能とするための,in silico 安全性予測システムの開発を試みた。皮膚刺激性のデータベースとして,文献およびわれわれの研究機関の実験結果から,161検体のhuman patch testの結果を採集した。皮膚刺激性を予測するための記述子としてmolecular weight,polarizabilityα,polarizabilityγ,dipole moment,ionization potentialを計算し,さらに,配合濃度,塗布時間を加えた。解析にはニューラルネットワークを用いた。その結果,human patch testの陽性率に関して,leave-one-out cross-validationによる結果で,妥当な精度が得られた(root mean square error 0.352)。したがって,分子軌道法およびニューラルネットワークを組み合わせて,化粧品素材の毒性ポテンシャルの予測のみならず,リスクアセスメントも可能な,in silico 安全性予測システムの構築の可能性が示唆された。
著者
橋爪 隆
出版者
有斐閣
雑誌
法学教室 (ISSN:03892220)
巻号頁・発行日
no.359, pp.20-25, 2010-08
著者
杉村 博 松本 一教
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.24, 2010

本論文は時系列データからの決定木を用いたデータマイニングの方法について提案する.時系列データの未来予測は実応用において重要であるが,単純な方法では正確性や可読性の高い決定木が学習できない.そこで,ヒントに焦点を当てて決定木を作成することで,この問題を解決した.本研究では,ヒントを自動的に改良することでさらに精度の高い決定木を得るシステムを提案する.
著者
松井 和宏 佐藤 晴夫
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.23, 2009

金融市場における自動取引戦略獲得のためのアプローチとして、遺伝的アルゴリズム(GA)を用いる手法に着目し、遺伝子上での指標とパラメータのコーディング法について検討する。対立遺伝子表現と遺伝子座表現という2種類の指標表現法、及びパラメータの直接/間接コーディング法について、過去10年間の株価データを用いた検証実験を行ない、対立遺伝子表現と間接コーディングの組合せの優位性を確認した。
著者
佐野 寛
出版者
日本混相流学会
雑誌
混相流 (ISSN:09142843)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.4-11, 2011-03-15 (Released:2011-06-15)
参考文献数
10
被引用文献数
1

A lot of forest-biomass exists on the steep mountain in Japan. However, it is very difficult to obtain the forest-biomass like brushwood, from the deep mountain to human habitation. Using by chute, brushwood can be transported automatically if we can keep an appropriate slope gradient. The most important point is a repose angle of chip on the slope. These angles are strongly depending on the figure of chip, the aspect ratio, and the surface roughness of the chute bed.
著者
石神 靖弘
出版者
千葉大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

本研究では、近年拡大しつつある大規模温室での安定的な周年生産における複合環境制御技術の確立のために、園芸施設の環境制御に必要なコスト、具体的には夏季に蒸発冷却法の一種である細霧冷房を用いた場合の冷房効果、および冬季における暖房にかかるコストを推定するモデルを開発し、年間を通じた運用コストの推定をおこなった。その結果、年間の環境制御にかかるコストを地域ごとに推定することが可能となった。
著者
Rubens Pazza Horácio Ferreira Júlio Jr.
出版者
日本メンデル協会、国際細胞学会
雑誌
CYTOLOGIA (ISSN:00114545)
巻号頁・発行日
vol.68, no.2, pp.159-163, 2003 (Released:2003-10-20)
参考文献数
24
被引用文献数
10 24

Cytogenetical studies on Hoplias malabaricus, intensive in the last few years, have determined that it does not represent only 1 species, as it is classified, but a complex of species with 7 cytotypes , some of them living in a sympatric condition with no hybrids. In this study, for the first time, 3 cytotypes were found in sympatry and sintopy in the Upper Paraná River floodplain. Cyytotaxonomy and geographical aspects are discussed.
著者
磯 達雄
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.895, pp.70-75, 2009-03-09

山原(ヤンバル)と呼ばれる沖縄本島の北部地方。その中心都市が名護だ。1978年、市庁舎の建設にあたって公開コンペが実施された。国内の本格的なコンペは10年ぶりだったこともあって、全国から308組もの応募があり、その中から1等に選ばれたのが象設計集団とアトリエ・モビルの共同体「TeamZOO」だった。
著者
佐藤 卓己
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.62, no.6, pp.230-235, 2012-06-01

デジタル・テクストとして物理的存在を欠いた電子ブックの普及は,「書物」の再定義をせまっている。しかし,電子ブック登場以前から,書物はすでに大きな変容を遂げてきている。本稿では比較メディア論の視点から,書物の変容を1920年代のラジオ放送開始,1930年代のペーパーバック革命において検討した。それは「書物のラジオ化/雑誌化」,すなわち「書物の広告媒体(メディア)化」の系譜である。こうした「書物のメディア化」の最終段階として,広告料収入で運営されるメディア企業,Googleによるライブラリープロジェクトが登場する。ウェブ2.0時代のコミュニケーション状況において「書物のデジタル化」がもたらす問題点を整理した上で,電子ブックを既存の書物のリテラシーに接合する必要性を指摘した。