著者
比嘉 習子 永江 孝規
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会研究会講演予稿 画像電子学会第225回研究会講演予稿
巻号頁・発行日
pp.21-24, 2006-03-17 (Released:2007-01-31)

「2ちゃんねる」に代表される巨大掲示板群は動的データベースの一種とみなすことができ、従来Web等に利用されてきた解析手法や可視化手法などを適用することによってより理解しやすくすることが可能であると考えられる。本稿ではそのようないくつかの解析手法やWeb制作手法を組み合わせることによって、「2ちゃんねる」を社会的に有意義なメディアとして活用する方法について報告する。
著者
福澤 一吉
出版者
一般社団法人 日本高次脳機能障害学会
雑誌
高次脳機能研究 (旧 失語症研究) (ISSN:13484818)
巻号頁・発行日
vol.26, no.3, pp.245-252, 2006 (Released:2007-10-05)
参考文献数
7
被引用文献数
1

一般に脳研究では神経細胞の働きや,脳損傷に由来する神経学的,または神経心理学的症状の記述,分析などのボトムアップ的なアプローチを取る。一方,脳の計算理論的アプローチでは脳が解こうとする問題は何か,それを解くにはどんな計算が必要か,その基本原理は何かをトップダウンに考える。脳が解く必要のある問題の 1 つは不良設定問題であり,到達運動のような単純な運動でも,ターゲットへ到達可能な無数の軌道から最適な軌道を 1 つ選択するための制約条件を決定しなくてはならない。たとえば,トルク変化最小モデルでは,到達運動では各関節に生じるトルクの時間変化の 2 乗の総和を運動軌道全体にわたり積分した値が最小となるような制約が腕にかけられているとしており,不良設定問題を解いている (川人 1996) 。本講演では運動の計算理論を背景に運動にまつわる神経心理学的症状 (失書症,失行症,視覚性失認の模写運動) の検討を試み,運動の計算理論と神経心理学の接点を模索した。
著者
加藤 大博
巻号頁・発行日
2006-08-18

第49回北海道地区大学図書館職員研究集会 (札幌国際大学, 8/18)
著者
赤繁 悟 平田 靖 高山 恵介 空本 季里恵
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.71, no.5, pp.762-767, 2005 (Released:2005-10-07)
参考文献数
23
被引用文献数
2 11

養殖マガキの酸素消費量(OCR:mgO2/h/個体)と濾過水量(FR:L/h/個体)を止水条件下で季節的に測定し,マガキの大きさ(乾燥肉重量 Wd, g)に対するアロメトリー式 OCR(又は FR)=aWdb で表した。OCR の係数 a は水温 t の上昇で増大したが,係数 b は 0.75±0.10(平均±S.D.)で水温により変動せず,OCR=(0.072t-0.64)Wd0.75 であった。FR の係数 b は 0.96±0.24 で水温により変動せず,係数 a は産卵期を除いて水温上昇で増大し一次回帰式をあてはめた場合には FR=(0.70t-6.6)Wd と,また産卵期には FR=4.9Wd となった。
著者
武田 善行 梅村 恭司
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告自然言語処理(NL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.112, pp.27-32, 2001-11-20
参考文献数
7
被引用文献数
2

反復度とは文書においてある部分文字列が1回以上出現するという条件でその部分文字列が2回以上出現する度合いである.本論文では英語において観測されているキーワードの反復出現が日本語においても観測できることを確かめた.英語同様に,キーワードの反復度はその頻度に対して無相関であった.一方,ランダムに切り出された文字列の反復度はばらついていた.この分析を日本語論文抄録と数年の日本語新聞記事で行い,反復度がキーワード境界の特定が可能な情報を持つことを示した.Adaptation is the degree in which a substring appears twice or more, when it appears once or more in a document. Adaptation of the keyword has been observed in English. Similarly, it is observed in Japanese and Chinese. We have observed that adaptation of a keyword tends to have no correlation with just like English. On the other hand, the estimated value varies in strings that are selected at random. We analyzed adaptation using newspaper article of several years and technical abstracts. We have tried to extract keywords using the difference of this distribution. We show that adaptation contains the information with which keyword boundaries are obtained.
著者
有馬 善一
出版者
摂南大学
雑誌
経営情報研究 : 摂南大学経営情報学部論集 (ISSN:13402617)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.63-76, 2003-07

本論文が目指すのは、形而上学的な問題系の現代的意義を明らかにすることを念頭に置きつつ、ハイデガーの存在の思惟に対して形而上学がどのような意義を持っていたかを明らかにすることである。そのための準備作業として、まず、アリストテレスの「形而上学」の成立にまつわる困難、すなわち神学と存在論の二重性の問題が取り上げられる。次に、ハイデガーが存在への問いを遂行する過程で、存在論の存在者的根拠としての現存在へと定位した「現存在分析論」の独自の意義が「いかに存在」の「形式的告示」という点にあったことが明らかにされる。最後に、存在の問いにおいて「全体における存在者」の問題化という事態が出来することによって、形而上学の二重性がハイデガーにおいても問題となることが示される。
著者
北尾 敦子 倉賀野 妙子 奥田 和子
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.17-24, 1996-02-20
被引用文献数
2

限られた資源を大切にし、環境汚染をくいとめるという視野から、家庭での揚げもの料理の実態と使用済み油の物理、化学的測定を行ない劣化度との関連性を検討した。1.使用後の廃油の酸価、過酸化物価、TBA値、粘度、色(L、a、b、彩度)は、新油のそれとほぼ同じ分布幅にあり、新油とほぼ変わらない程度の油が廃油として捨てられていた。 2.これは、揚げ物を始めて使い終るまでの期間が短いこと、使用回数が少ないことなど短期使い捨て型使用実態に裏うちされていた。3.さし油の有無によって上述の測定値には差がなかった。本結果のような短期使い捨て型ではさし油の効果は認められなかった。4.油の使用をストップする目安として色のほかに、健康によくない、カラット湯がらないという理由が上げられた。5.短期使い捨て型であるため廃油が多いものと推察されたが、流しに捨てるものは1%で、多くは市販凝固剤で固める、紙などに吸わせる、牛乳パックに入れゴミとして廃棄していた。6.資源を大切にするために、廃油になるまでの使用回数をいま少し延ばし、安易に油を廃棄する習慣を改め、1回の廃油量を減らす工夫が重要である。今後、1回のはり込み量を少なくするための鍋の形状、1回のはり込み油脂量と廃油との関連性を検討する予定である。
著者
増田 榮美
出版者
上田女子短期大学
雑誌
紀要 (ISSN:09114238)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.157-171, 2008

結婚情報語「ゼクシィ」が行った2006年の結婚トレンド調査を基に、最近のカスタマー傾向を分析し、今後のブライダルマーケティングを考察した。その結果、女性の社会進出や再婚数の増加という社会現象もあいまって晩婚化に拍車がかかるものと考えられることから、30代のいわゆる「オトナWedding」層をターゲットにしたマーケティングが重要であることがわかった。そして、30代をターゲットにしたマーケティングを探った結果、ブライダルコーディネーターの人材育成が急務であり、そのためには、企業側としてキャリアパスの整備が必要であると考えるに至った。
著者
渡辺 隆行
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.49, no.12, pp.680-689, 2007 (Released:2007-03-01)
参考文献数
13
被引用文献数
1

インターネットの普及とWebの利用範囲の拡大とともに,高齢者や障害者を含む誰もがWebを使えることの重要性が高まっている。Webの標準仕様を策定している国際コンソーシアムW3Cは,このようなアクセシブルなWebを制作するためのガイドラインであるWeb Content Accessibility Guidelinesの改訂版(WCAG 2.0)を策定中である。WCAG 2.0は,順調にいけば2007年度中にW3Cの正式勧告となり,世界中に影響を及ぼすと思われる。本論では,まずWCAG 2.0ワーキングドラフトを解説し,次に,WCAGなどのガイドラインを活用してアクセシブルなWebを推進するために必要な基礎知識を述べる。