著者
佐藤 信
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.74, no.5, pp.276-281, 1979-05-15 (Released:2011-11-04)
参考文献数
7

人間の頭脳では, せいぜい三次元の世界しか直感的に理解できない。ところが, 世の中に起る様々の現象は複雑怪奇で, 発生の事象を数字の羅列でながめていても決して正確な情報を得ることはできない。その点, 多変量解析法によれば, それらの数字の中から最少の情報ロスで, 有効な情報を浮上させることが可能である。そこで, まず今回は, 酒類の官能試験法に統計的手法導入の先鞭をつけられた著者に多変量解析法について平易に解説していただいた。総論以降は各分野での応用例をそれぞれのエキスパートに解説していただく予定である。
著者
佐藤 信
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.74, no.6, pp.377-385, 1979-06-15 (Released:2011-11-04)
参考文献数
5
著者
遠藤 佑介 山本 尚人 石川 諄武 露木 肇 山中 裕太 嘉山 貴文 矢田 達朗 片橋 一人 佐野 真規 犬塚 和徳 竹内 裕也 海野 直樹
出版者
日本静脈学会
雑誌
静脈学 (ISSN:09157395)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.21-27, 2022-02-17 (Released:2022-02-17)
参考文献数
18

直接作用型経口抗凝固薬(以下DOAC)が広く使用されるようになり,患者の実情に即した適応用量以外の使用も増えている.われわれも一定数で低用量のエドキサバンを選択している.2014年から2019年までに経験した静脈血栓塞栓症は528例であった.経口抗凝固薬の使用なしが105例,DOACの通常用量が249例,エドキサバン低用量が98例,ワルファリンが78例であった.低用量エドキサバン使用例についてその患者背景と出血性・血栓性の有害事象について検討した.低用量エドキサバン96症例では,中枢型40例/末梢型56例,有症状11例/無症状85例で,低用量での使用理由は出血のリスクが48例,血栓伸展予防目的が48例であった.出血リスク症例48例中3例で出血のため抗凝固を中止したが速やかに止血が得られ,再開が可能であった.低用量エドキサバンは抗凝固なし/治療用量の抗凝固療法以外の選択肢として有用であり,出血リスクが高い症例に対しても有効な治療選択肢といえる.
著者
木村 政樹
出版者
日本近代文学会
雑誌
日本近代文学 (ISSN:05493749)
巻号頁・発行日
vol.106, pp.80-95, 2022-05-15 (Released:2023-05-15)

本稿では本多秋五「文芸史研究の方法に就いて」について、文芸の「評価」をめぐる議論を中心に考察した。文芸の「評価」とはなにかという問いは、現在においても解決していない問題であり、こうした視座からみれば、本多の文芸史論は人文社会科学という知について考えるうえで今もって重要である。本多は文芸史に「評価」が必要であると唱えたが、それは「歴史」のなかに複数の「可能性」を探ろうとするものであった。本多はプロレタリア文化運動における「実践」の問題として「評価」を捉えながら、このような文芸史研究のあり方について思考していたのである。
著者
Dai ISHIYAMA Tomoko MIZOMOTO Chise UEDA Nobuyuki TAKAGI Noriko SHIMIZU Yu MATSUURA Yuto MAKUUCHI Aiko WATANABE Yasunori SHINOZUKA Kazuhiro KAWAI
出版者
JAPANESE SOCIETY OF VETERINARY SCIENCE
雑誌
Journal of Veterinary Medical Science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.79, no.3, pp.626-631, 2017 (Released:2017-03-23)
参考文献数
23
被引用文献数
10 14

The main factors affecting the outcome of Trueperella pyogenes (T. pyogenes) mastitis were examined through a survey of diagnostic data and interviews relating to the occurrence of T. pyogenes mastitis in 83 quarters from 82 Holstein cows between August 2012 and April 2014. Ultimately, one cow was sold during the examination, and 82 quarters from 81 cows were used for analysis on prognosis. T. pyogenes mastitis occurred year round in both lactating and dry cows. The incidence of T. pyogenes mastitis did not significantly differ by month or show seasonality in either lactating or dry cows. Therefore, the occurrence of T. pyogenes mastitis also differed from that of summer mastitis. The 1-month survival rate of infected cows was 64.6% (53/82), and the recovery rate of quarters with T. pyogenes mastitis was 14.6% (12/82). Bivariate logistic regression analysis was performed with survival and culling of infected cows as objective variables and with recovery and non-recovery of quarters with T. pyogenes mastitis as objective variables. The severe cases were significantly culled (odds ratio, 16.30) compared to mild cases, and the status of quarters didn’t recover (odds ratio, 6.50). The results suggest that mild to moderate symptom severity at the time of onset are the main factors affecting outcomes in cows and recovery of quarters infected with T. pyogenes mastitis. Further, high level of NAGase activity also suggested the potential use as an indicator of culling of cows with T. pyogenes mastitis.
著者
大坪 紀之
出版者
千葉大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

数論的な多様体のL関数とモチーフ的コホモロジーとの関係、またその円分体論への応用を研究した。とくに、円分体のヘッケL関数の特殊値とフェルマー曲線のモチーフ的コホモロジーとの新たな関係を、一般超幾何関数を用いて示した。また、超幾何ファイブレーションという多様体族を新たに定義し、その周期に対するGross-Deligne予想を証明し、そのレギュレーターを一般超幾何関数を用いて表すことができた。さらに、フェルマー曲線塔の副有限ホモロジー群の構造を決定し、それを用いて、Ihara-AndersonによるJacobi和の普遍測度の、簡明な構成を与えた。
著者
阪本 泰士 梅田 博志 関 雅樹 古川 浩平
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木情報利用技術論文集 (ISSN:13491040)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.65-74, 2004-10-26 (Released:2011-12-20)
参考文献数
7

鉄道斜面では自然斜面が含まれ、降雨による災害発生形態は複雑である。さらに、対象範囲が広く、通信手段等が未整備であったため、コスト高となり、ITによるシステム化はこれまで困難であった。本稿では、最近のITを活用した鉄道斜面防災モニタリングシステムの提案と実用化結果を報告する。提案システム導入の目的は、目視全般検査の補完、防災対策工事実施までの変状監視・検知並びに要注意箇所の災害検知を可能とすることである。システム構成は、安価で多様性のある簡易型検知センサおよび警報受信・通報機さらに動画像と監視データの伝送用のSS無線機からなる。本システムは、新幹線および山間在来線の一部の区間にて実際に設置した。今後の少子化時代における技術者不足の補完として期待される。
著者
竹島 卓 野呂 正行 須永 知之 塚本 有子 井深 克憲
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.第39回, no.情報理論及び基礎技術, pp.118, 1989-10-16

このたび第五世代コンピュータの逐次型推論機械PSI IIで動作する数式処理システムを開発したので報告する。本システムSAMは、論理型言語による本格的な数式処理システムとしては、世界で初めてのシステムである。
著者
遠山 景広
出版者
北海道社会学会
雑誌
現代社会学研究 (ISSN:09151214)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.23-42, 2020 (Released:2021-08-01)
参考文献数
20

本研究では,子育てサロンの利用状況により,母親の子育て意識の連動に差異が生じるのかを検討した。子育てサロンは,都市化に伴う子育てのネットワークの減少など,子育て家庭の困難の緩和を意図して設置され,子育てサロンの利用による効果・地域や家庭から期待される役割,今後の課題が検討されてきた。一方で,調査対象は必然的に子育てサロンの利用者に限定されやすく,未利用者との比較については難しい状況にある。そこで本稿では,子育てサロンの利用者・未利用者の双方を調査対象とした札幌市での調査結果を元に,子育てサロンの利用状況と子育ての意識,特に孤独感など子育ての負担に関する意識に着目して,利用状況別に特徴的な意識構造が見られるかを確かめた。具体的には,①子育てサロンの利用者は未利用者と比べて負担感が小さいのかなど子育て意識の差を確認し,さらに②利用状況ごとに様々な子育てに関する意識同士の関係が変化するのか,分析・検討を行った。結果として,利用状況にかかわらず孤独感のある層が一定数いること, 連動する意識は利用状況によって大きく変わらないことが示唆された。ただし,孤独感がある場合にはその他の子育て負担感や3歳児神話の支持などのステレオタイプ型の子育て意識,さらに他者信用の弱さとの緩やかな親和性が認められた。このように,母親が子育ての責務を背負い込むことが孤独感につながっている可能性が指摘できる結果となった。
著者
古屋 耕平 KOHEI FURUYA
出版者
和洋女子大学
雑誌
和洋女子大学紀要 = The journal of Wayo Women's University (ISSN:18846351)
巻号頁・発行日
vol.52, pp.61-70, 2012-03

西部劇小説『シェーン』は、1949年の出版以来、映画版の人気にも後押しされながらコンスタントに売り上げを伸ばし、今では西部劇小説の古典として一定の地位を確立している。しかしながら、この小説の西部劇伝統におけるユニークな特質については、あまり論じられていない。この小説を論じる上で最も重要なのが、執筆の時期である。『シェーン』の元となった中編小説Rider from Nowhereの執筆が始まったのが1945年であった、という事実は注目に値する。注意深く読めば、『シェーン』のテクストには、第二次世界大戦直後から冷戦期にかけてのアメリカの政治・社会についての様々な言及が隠されていることがわかる。本論では、『シェーン』と冷戦期アメリカ合衆国の政治的及び文化的プロパガンダ戦略との密接な関係を明らかにする。
著者
牧之内 三郎
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.23, no.5, 1982-05-15
著者
川合 一郎
出版者
早稲田大学
巻号頁・発行日
2013

制度:新 ; 報告番号:甲3784号 ; 学位の種類:博士(学術) ; 授与年月日:2013/3/15 ; 早大学位記番号:新6160