著者
森博美著
出版者
法政大学出版局
巻号頁・発行日
1991

1 0 0 0 統計

著者
日本統計協會 [編]
出版者
日本統計協會
巻号頁・発行日
1947
著者
井口 篤 Atsushi Iguchi
雑誌
放送大学研究年報 = Journal of the Open University of Japan (ISSN:09114505)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.63-69, 2011-03-22

本稿は、西洋中世が現代日本の大衆文化においてどのように表象されているかについて考察する。はじめに、西洋中世に端を発するイメージが今日の世界においても繰り返し現れることに言及する。これは一般的に「中世主義」と呼ばれる文化現象であり、この現象においては、これまでに様々な形のナショナリスト的、宗教的、そして学問的イデオロギーが互いに争うように「ヨーロッパ」という概念を我がものとしようとしてきた。しかし日本はヨーロッパと地政学的に隔絶しており、現在の領土を正当化するために中世ヨーロッパという概念を喚起することはない。にもかかわらず、中世西洋のイメージは戦後日本の大衆文化において頻繁に利用されてきた。本稿は、11世紀の北欧を描く幸村誠の連載漫画『ヴィンランド・サガ』を分析することにより、日本の大衆文化における中世ヨーロッパの我有化は、現実逃避的とは到底言えないことを示す。作者の幸村にとって、中世ヨーロッパの日本人にとっての他者性はまったく障害ではない。幸村は亡命と帰郷という重要なテーマを作品の中で技巧的に展開することに成功している。この亡命と帰郷というテーマは、人間の一生が神への帰郷であると捉えられていた中世ヨーロッパにおいても重要であった。幸村の作品は一見中世ヨーロッパの社会を忠実に再現しようと試みているだけに見えるが、暴力、信仰の危機、仮借なき搾取に溢れる社会を読者に提供している。
著者
春日 敦子 藤原 しのぶ 菅原 龍幸 青柳 康夫
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.201-206, 1996-08-20 (Released:2013-04-26)
参考文献数
30
被引用文献数
1

In Shiitake mushroom (Lentinus edodes),5′-nucleotides, especially 5′-GMP, are major umami components.5′-Nucleotides are degraded products by ribonuclease (RNase) from RNA and moreover they degrade into nucleosides by phosphomonoesterase (PMase). In this process, RNase is more stable on heating than PMase and consequently 5′-nucleotides accumulates.Taking this property into account, we studied on the effect of various heat processing and damaging of tissues on 5′-nucleotide contents of Shiitake mushroom. The following results were obtained.1. In various heat processing tests, the heating from water to boiling or by a 100W electronic oven accumulated the more amount of 5′-nucleotide than that by putting in boiling water or a 500W electronic oven.2. Heating from water to boiling after damaging the tissues of Shiitake mushroom, especially damaging by freezing led to the increase of 5′-nucleotides.3. According to the defrosting methods, the amounts of 5′-nucleotides in frozen Shiitake mushroom, when heated from water to boiling, increased in the order of defrosting in a refrigerator, without defrosting and defrosting in an electronic oven.4. Though the amounts of 5′-AMP,5′-UMP and 5′-CMP in frozen Shiitake mushroom seemed to decrease slightly when heated after defrosting in a refrigerator or an electronic oven after storage at -40°C, RNA and 5′-GMP were constant in any way.
著者
南出 隆久 垣生 俊夫 緒方 邦安
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.27, no.6, pp.281-287, 1980-06-15 (Released:2010-01-20)
参考文献数
15
被引用文献数
5 10

キノコ類の収穫後における生理化学的特性と品質保持に関する研究の一環として,本研究では,収穫後の貯蔵温度がキノコ類の鮮度におよぼす影響について調べた。キノコ類として,わが国で生産量の多いシイタケ,エノキタケ,ナメコ,ヒラタケ,ツクリタケを用いた。(1) 収穫あるいは購入後,キノコ類を非密封でポリエチレンフィルム(厚さ0.03mm)に包装し, 1℃, 6℃,20℃に貯蔵し,貯蔵に伴う鮮度変化を調べたところ,大体, 1℃で14~20日, 6℃で10日前後, 20℃で2~3日間で商品性限界となった。(2) 鮮度低下は主に,菌傘の開傘,かっ変退色や菌柄の伸長,かっ変によることがわかった。とくに,ツクリタケ,シイタケはかっ変が顕著に発現し,ポリフェノールオキシダーゼ活性も増大した。(3) キノコ類の呼吸作用は活発で,炭酸ガス排出量は葉菜類と同等か,それ以上であった。(4) 遊離アミノ酸含量ならびにその組成について調べたところ,キノコの種類により組成に相違のあるものの全体として,グルタミン酸,アスパラギン酸とその酸アミドが多くを占めていた。シイタケ,ヒラタケ,ナメコのアミノ酸含量は貯蔵中増加する傾向にあった。
著者
石黒 弥生 藤原 しのぶ 佐々木 弘子 松本 仲子 菅原 龍幸
出版者
日本食生活学会
雑誌
日本食生活学会誌 (ISSN:13469770)
巻号頁・発行日
vol.17, no.3, pp.247-254, 2006 (Released:2007-01-30)
参考文献数
9
被引用文献数
2

シイタケ, マツタケ, ブナシメジ, エリンギ, マイタケ, ツクリタケの6種類のキノコ類を緩慢凍結した後に加熱すると, 実験に用いた6種類のキノコ類全てについて, RNAは生キノコを加熱調理したものより有意に, 或いは, より低下の傾向を示した。これに伴い, 生キノコを加熱したものに比べ, 緩慢凍結してから加熱したキノコの5'-GMPは, 実験に用いた全てのキノコについて有意に増加した。これは, SEMによる観察から凍結したキノコの場合, 加熱調理時にドリップの生成が多く, 酵素作用が活発に行われるためと考えられる。  冷凍したキノコと生キノコを用いてキノコ飯を作り, 両者についてその受容性を比較したところ, 冷凍キノコを用いたものが生キノコを用いた場合より味が好まれたのは, シイタケであり, 味, テクスチャー, 総合で好まれたものは, ブナシメジであった。香りで好まれたものは, マツタケ, ブナシメジ, 醤油味のマイタケであった。  逆にマイタケを用いた塩味の場合は, 生キノコが色, テクスチャー, 総合において冷凍キノコを用いた場合より有意に好まれていた。しかし, 醤油味にした場合は, 香りについて逆に冷凍キノコが好まれた他, 両者の間で有意な差は見られなかった。マイタケを味噌汁の具にした場合は, 冷凍キノコが生キノコを用いた場合より, 色, 汁の味, キノコの味, 総合評価共に有意に冷凍キノコが好まれた。  以上の他に, テクスチャー, 総合の評価では, 冷凍キノコを用いた場合と生キノコを用いた場合とを比較した場合, 両者間に有意な差は見られなかった。これらの結果から, キノコ類を家庭でブランチング処理をせずに冷凍して短期間保存し利用することは可能であると考えられる。
著者
阿部 康二
出版者
認知神経科学会
雑誌
認知神経科学 (ISSN:13444298)
巻号頁・発行日
vol.16, no.3+4, pp.209-214, 2015 (Released:2017-09-26)
参考文献数
9

【要旨】ライフスタイルの欧米化が進行する中で、高血圧や高脂血症、糖尿病などの血管老化性疾患が増加している。このような疾患は脳梗塞の危険因子であると同時にアルツハイマー病を中心とした認知症の危険因子でもある。日本社会の超高齢化に伴って脳の虚血性変化を伴ったアルツハイマー病も急増している。高血圧や高脂血症、糖尿病などの血管老化性疾患治療によって、脳血管およびその周囲を重層的に構築しているいわゆるneurovascular unit(NVU)を全体として保護するというneurovascular protection (NVP)という新しいパラダイムに基づいて認知症予防に新しい展望が開かれつつある。
著者
西東 力
出版者
関東東山病害虫研究会
雑誌
関東東山病害虫研究会年報 (ISSN:03888258)
巻号頁・発行日
vol.1991, no.38, pp.207-208, 1991-11-01 (Released:2010-03-12)
参考文献数
11

Light-colored forms were produced at higher temperatures and dark-colored forms were produced at lower temperatures in a clone of A. gossypii isolated from melon. These color forms in the clone or a population of melon did not have difference of aliesterase activity, associating with organophosphorus resistance.
著者
新井 基洋 五島 史行 保坂 隆
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.51, no.10, pp.919-926, 2011-10-01 (Released:2017-08-01)
参考文献数
22
被引用文献数
1

集団めまいリハビリテーションとSSRIの併用療法によるQOLの改善内容を明らかにする目的で,入院時のSDS検査におけるスコアが50以上の患者を対象としたレトロスペクティブな検討を行った.めまい治療は,薬物治療としてbetahistine mesilate(メリスロン^[○!R])18mg/日とATP製剤(10%アデホス顆粒^[○!R])3g/日の内服とし,さらに集団めまいリハビリテーション併用加療を施行した.また,うつ状態の治療にはSSRIのfluvoxamine(デプロメール^[○!R])50mg/日を初期投与量として開始,退院後は150mg/日に増量し,4週間後にめまい症状および心理学的症候について評価した.結果:SSRIの併用療法により,各種心理学的評価項目だけでなく,めまい症状に対しても十分な改善が認められた.結論:SSRI(fluvoxamine)はうつ状態を併存する難治性めまい患者に対し有効であり,至適投与量は150mgであった.
著者
小林 俊司 丸山 直子 石井 菜々子 石山 諭 鶴野 広大 森本 正昭
出版者
日本臨床麻酔学会
雑誌
日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.163-167, 2016-03-15 (Released:2016-04-20)
参考文献数
10

デスフルランはセボフルランより覚醒は早いが,覚醒時咳嗽の頻度が高い.レミフェンタニル持続投与はそれを減らすため,覚醒時に併用することがある.血中レミフェンタニル濃度の上昇は,セボフルランのOAA/Sスコアを低下させるが,デスフルランとレミフェンタニルにも,同様の関係があるかは知られていない.したがってレミフェンタニル持続投与下でもデスフルランからの覚醒がセボフルランより早いかは未知であり,それを検証した.予定手術患者80名をデスフルラン群(DES),セボフルラン群(SEV)に分け,覚醒抜管時レミフェンタニル0.02μg/kg/minで,覚醒時間,抜管時間を比較した.覚醒時間(秒)はDES 266±105,SEV 346±157,抜管時間(秒)はDES 331±108,SEV 411±154(Mean±SD)であり,DESで有意に短かった(P<0.01).
著者
横溝 将晴 宮元 克弥 青木 岳史
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
ロボティクス・メカトロニクス講演会講演概要集 2019 (ISSN:24243124)
巻号頁・発行日
pp.1A1-S08, 2019 (Released:2019-12-25)

In agriculture work, weeding work in paddy field has been physical burden and taken a lot of working time. As a solution of this problem, stopping the growth of weed by stirring the soil is affective. An example is "Duck farming" that ducks stir the mad by swimming in paddy fields. In this paper, we propose new robot that imitate snakes to stir the soil. A body segment of this robot is composed of three bending modules and two wire driving mechanisms, we approximate the serpenoid curve by curves without using straight lines.
著者
佐藤 時幸
出版者
The Japan Petroleum Institute
雑誌
石油学会誌 (ISSN:05824664)
巻号頁・発行日
vol.43, no.3, pp.173-181, 2000-05-01 (Released:2008-10-15)
参考文献数
23
被引用文献数
1 1

近年, 時代対比精度が飛躍的に向上した石灰質ナンノ化石と, その生態学的特徴から古環境解析に重要な有孔虫化石に基づいて, 石油鉱床が形成されるまでの構造発達史を検討した。日本海の成立は, 門前階最上部の砂れき層より発見された石灰質ナンノ化石群集から前期中新世末のNN4帯であり, 最も古く見積もって1820万年前までさかのぼる。近年, 積極的に探鉱が行われている新潟地域のグリーンタフ火山岩貯留岩は, この日本海形成前後に形成されたが, 同様に油ガス田の貯留岩となっている秋田地域の玄武岩類は, 含まれる石灰質ナンノ化石に基づくと新潟地域の火山岩貯留岩より若く, 日本列島の中国大陸からの分離と関連した火山活動と結論される。秋田地域の油田構造の完成は海岸線沿いに位置する北由利衝上断層の形成によるもので, その時期は石灰質ナンノ化石から172万年前頃で, それと同時に石油根源岩が熟成レベルへ到達, 油田構造へ石油が移動した。一方, 石油根源岩は一般に女川階, または寺泊階でその能力が高いことが知られていたが, 有孔虫化石から当時の古海洋を復元した結果, 当時の新潟たい積盆地は強い還元環境を示すことが明らかになったほか, 復元された古海洋からすると, 石油根源岩となりうる有機物のたい積は長岡市西方の南北に位置する地域にたい積したと推定される。
著者
浜田 望
出版者
公益社団法人 計測自動制御学会
雑誌
計測と制御 (ISSN:04534662)
巻号頁・発行日
vol.45, no.4, pp.341-346, 2006-04-10 (Released:2009-11-26)
参考文献数
5
著者
大松 繁
出版者
公益社団法人 計測自動制御学会
雑誌
計測と制御 (ISSN:04534662)
巻号頁・発行日
vol.45, no.4, pp.347-352, 2006-04-10 (Released:2009-11-26)
参考文献数
13
著者
武田 康宏
出版者
社会言語科学会
雑誌
社会言語科学 (ISSN:13443909)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.38-46, 2019-09-30 (Released:2019-09-30)
参考文献数
11

国語施策の歴史は,内閣告示の実行などによって,社会一般における表記の緩やかな統一を図るとともに,公用文や法令における揺れのない表記法,言わばある種の「正書法」の形成過程でもあった.昭和30年代の国語審議会における正書法についての議論を振り返った上で,公用文が揺れのない表記を前提としていることを,日本語において正書法を導入しようした場合のひな形として捉え直す.それらによって,日本語における正書法に検討の余地があったのかどうかを改めて考えようとする.