著者
佐藤 彰洋 内匠 逸 畑 雅恭
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IT, 情報理論
巻号頁・発行日
vol.95, no.590, pp.31-36, 1996-03-18
被引用文献数
1

素数の平方剰余はLegendre系列と呼ばれ, 良好な疑似乱数系列であることが知られている. また, その部分系列も良好な疑似乱数系列である. Legendre部分系列が与えられたときに, その生成に使われた素数を推定する新しい手法を考察する. 本手法は, 部分系列の取り出し位置か既知である場合に平方剰余の相互法則を用いて, 部分系列の生成に使われた素数を求める手法である. 本手法は特に短いLegendre部分系列に対して有効である. また, この特性をシミュレーションによって確認した.
著者
近藤 哲也 山口 真有美
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌 : journal of the Japanese Institute of Landscape Architecture (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.62, no.5, pp.507-510, 1999-03-30
被引用文献数
11 11

海浜植物の保全と海浜地域での景観への利用を目的としてハマエンドウの種子発芽特性を明らかにした。ハマエンドウの種子は硬実種子であることが確認された。濃硫酸に浸漬することで種皮に穴と亀裂を生じ,それによって硬実を打破できた。40分間硫酸処理された種子は10〜20℃の温度範囲で90%以上の発芽率を得ることができた。しかし,25,30℃では発芽率が低下し,発芽速度は遅くなった。硫酸処理後の種子は,乾燥3℃,無乾燥3℃,無乾燥室温のいずれの条件下で貯蔵しても,少なくとも1年間は処理直後の発芽力を維持できた。また,自生地の砂を覆土した実験では,6cmの覆土でも25日目には80%の発芽を見た。
著者
藤田 文
出版者
一般社団法人日本発達心理学会
雑誌
発達心理学研究 (ISSN:09159029)
巻号頁・発行日
vol.18, no.3, pp.227-235, 2007-12-20

本研究の目的は,魚釣りゲーム場面における幼児の交互交代行動の発達を検討することであった。4歳児(年中児)から5歳児(年長児)の同年齢のペア52組に魚釣りゲームで遊んでもらった。年中児の平均年齢は5歳0ヶ月で,年長児の平均年齢は5歳11ヶ月だった。この状況では1本の釣り竿しかゲームに使用することはできなかった。10分間のゲームの過程がビデオ録画された。ビデオ分析の結果,年中児よりも年長児の方が明確な規準で交代しており,特に年長女児でその割合が高いことが示された。また,年長女児では,釣り竿をもって実行している子どもが主導する交代が多いことも示された。これらの知見から,年長児は年中児よりもゲームの中で他者の行為を考慮していること,特に女児で男児よりもその傾向が早く発達することが示唆された。
著者
椎尾 一郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. HI,ヒューマンインタフェース研究会報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.88, pp.45-50, 2000-05-12
被引用文献数
40

本研究では、拡張現実システムや実世界指向インターフェースで用いるための、安価で測定範囲を容易に拡張できる位置検出手法として、RFIDタグを利用した方式を提案する。床などにRFIDタグを複数貼付して、ウェアラブルな機器や、人が携帯・操作する装置にRFIDリーダを取り付ける。あらかじめ床に貼りつけたタグを読みとることで、ユーザーの位置を検出する。本論文では、ヒトの履き物にリーダを取り付けたシステム、ユーザーが操作するカートにリーダーを取り付けたシステムを試作して、性能評価を行った。その結果、コストと精度のトレードオフがあるものの、様々な応用が可能な実用的な方式であることを示すことができた。
著者
上原 泰樹 手塚 隆久 伊藤 延男
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物学会九州支部会報 (ISSN:02853507)
巻号頁・発行日
no.55, pp.42-45, 1988-12-15

筆考らは白葉枯病耐病性の遺伝資源として有効利用を図る目的で導入品種の白葉枯病低抗性を検定してきたが,その中のインド原産のDenaはI〜V群菌すべてに対して低抗性を示すことを見いだした。
著者
FUJIWARA Takeo FUSE Mario TANABE Yukito
出版者
一般社団法人日本物理学会
雑誌
Journal of the Physical Society of Japan (ISSN:00319015)
巻号頁・発行日
vol.44, no.4, pp.1397-1398, 1978-04-15
被引用文献数
12

We study the electronic density of states of a model amorphous metal, i.e.Dense-Random-Packing-I-far<J-Spheres spherical system coxtsisting of 1348 hardspheres, by using the recursion method. Average<i local dena;ity of states is shownfor two different magnitudes. of hopping matrix elements. It is found that thepeak positions shift towards; lower energy side, though ltalf-value width andL-point singularity are preserved compared to infinite FCC crystals.
著者
大塚 隆 坂 斉
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物學會紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.219-220, 1988-10-01

エピノブラシノライドはイネの種子浸漬処理や根部処理により根の生長を, また, 出穂期処理では登熟を促進した.
著者
永沼 充 小滝 裕二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1997, no.1, pp.547-548, 1997-03-06

光波ネットワーク(NW)はマルチメディア時代に対応した将来のネットワークとして注目され, 欧米では下表のようにコンソーシアムを組んで研究開発が進められている。ヨーロッパのプロジェクトは全体で27億円/年の開発投資が見込まれ, 米国では1億ドル/5年規模の投資が計画されている。わが国においても, 光波NWへの適用をめざしたデバイス開発が多くの研究機関で進められているが, 何が本命か必ずしも明確ではない。光波NWのあり方, これを実現するためのキーデバイス技術について本パネル討論で議論することにより, 光波NWシステム/デバイスの研究開発を少しでも加速できれば幸いである。本パネル討論は電子情報通信学会光エレクトロニクス研究会およびレーザ・量子エレクトロニクス研究会の共同企画である。できるだけ新しい結果を持ち寄り, フリーな討論を行なっていただくために予稿集を作成せずに討論することとした。
著者
金子 裕憲 中内 浩二 間島 寧興 川上 睦美 熊川 寿郎
出版者
社団法人日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科學會雜誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.85, no.5, pp.819-822, 1994-05-20
被引用文献数
1

内分泌療法に抵抗性となったStage D_2前立腺癌例に対し、diethylstilbestrol diphosphate (DESP)の大量投与療法を行うにあたり、^<31>P magnetic resonance spectroscopy(^<31>P MRS)による治療効果の早期判定の可能性を検討した。症例は83歳男性で1984年3月初診。除睾術を施行後、chlormadinon acetate及びcyclophosphamideを中心とした内服治療で経過観察をしていた。1991年12月頃より腫瘍マーカーの再上昇があり、1992年4月貧血と右胸壁腫瘤が認められ、5月6日当科に入院した。胸壁の腫瘤は生検の結果、前立腺癌の肋骨転移と診断され、6月11日よりDESP500mg/日の点滴静注を開始した。初回投与4時間後の^<31>PMRSで、高周波領域成分の広範囲な増加とともに、phosphodiesters(PDE)、phosphomonoesters (PME)のピークの増高が認められ、すでに治療に反応して腫瘍の細胞に変化が生じていることが示唆された。同様の所見はその後も継続して観察され、細胞の破壊が進んでいるものと思われた。臨床的には10日目頃より腫瘤の縮小が認められ、腫瘍マーカーも低下して治療の効果が確認された。以上の結果から、^<31>PMRSは臨床所見や画像診断に先んじて治療の有効性を早期に判定できる可能性が考えられた。