1 0 0 0 OA Homer 1-3

著者
和辻哲郎 著
出版者
[和辻哲郎]
巻号頁・発行日
vol.[1],
著者
横川 和章 上野 徳美
出版者
日本グループ・ダイナミックス学会
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.61-67, 1982-08-20 (Released:2010-11-26)
参考文献数
18

本研究の目的は, 集団極化現象の生起するメカニズムについて, 社会的比較説の立場から検討することであった。特に, 能力比較を基礎とした意見の比較が, 同質的集団内で生起する極化現象のメカニズムとして意味があるか否かを検討した。被験者は83名で, 彼らは, 比較の対象となる他者が高い能力をもつ条件 (H条件), 平均的な能力をもつ条件 (M条件) の実験条件, および統制条件にそれぞれ無作為に割り当てられた。実験条件の被験者は, 他者の意見 (アドバイスの平均値) に接触した。比較の対象となる他者は同じクラスの学生であった。材料としてはCDQ (Choice Dilemma Questionnaire) 4事例が用いられた。主な結果は以下の通りであった。事例1では, H条件においてriskyな方向への意見変化がみられた。すなわち高能力の他者との比較を通して極化現象が生起した。事例3でも同様にH条件においてriskyな方向への意見変化がみられた。また, アドバイスの初期態度の位置によって極化の程度が異なる傾向にあった。以上の結果は, 能力比較を基礎とした意見の比較が起こり得ることを示しており, 自分よりある程度能力の高い他者との比較を通して集団極化現象が生起することを示唆するものであった。また, 筆者らの前研究との考察において, 比較他者の属する集団の性質, すなわち, 被験者にとって同質的であるか, 異質的であるかによって集団極化現象の生起の様相の異なることが示唆された。
著者
島上 和則
出版者
環境技術学会
雑誌
環境技術 (ISSN:03889459)
巻号頁・発行日
vol.20, no.9, pp.584-588, 1991-09-30 (Released:2010-03-18)
参考文献数
14
著者
寺尾 岳 谷 幸夫
出版者
学校法人 産業医科大学
雑誌
Journal of UOEH (ISSN:0387821X)
巻号頁・発行日
vol.10, no.3, pp.337-340, 1988-09-01 (Released:2017-04-11)
被引用文献数
1 2

常用量のbenzodiazepine系薬剤(以下BZDと略す)を中断後, 重度の離脱症状を呈した2例を報告した. 症例1は61歳男性で, nitrazepam1 0mg/日を離脱後7日目にせん妄を呈した. 症例2は49歳女性で, nitrazepam 5mg/日とtriazolam 0.5mg/日を離脱後4日目に幻聴, 5日目に視覚性の認知障害を呈した. 常用量のBZD中断において離脱症状が生じることは少なく, さらにこのような精神病様状態が発生することは稀である. 本論文では, 6ヵ月以上の服用期間と強度の不眠を危険因子として挙げ, さらに症状発生日の予測法についても言及した. 不幸にして精神病様状態が発生した場合の処置として, diazepamの静注を勧めた. また, BZDの常用量投与の際にも中止する場合には漸減が望ましいと考え, 具体的な漸減法を示した.
著者
金 明哲 徳田 尚之 村上 征勝 田中 栄一
出版者
日本行動計量学会
雑誌
行動計量学 (ISSN:03855481)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.49-65, 1992-03-31 (Released:2010-06-28)
参考文献数
24

中国語の音声認識の機械処理を進める上で,中国語の計量的な性質を把握することは不可欠である.本論文ではSuen(1986)が中国語の高頻度単語として提唱している6,321語を用いて,中国語の音声認識を行う上で必要となるその音声学的性質について以下の項目にわたる計量分析を試みた.(1)声母,韻母,音素,声調の出現頻度(2)音節,音素を単位とした単語長 (3)音素を単位としたエントロピー,1次条件付きエントロピーおよび2次条件付きエントロピー (4)声母,韻母,音素を単位とした近距離単語数および声調,品詞が近距離単語数に与える影響 (5)声母,韻母,音素を単位とした置換対.その結果,例えば,声調や品詞情報が既知の場合でも一漢字単語では音素を単位としたレーベンシュタイン距離1の単語数は1単語あたり10.38語にものぼり,機械的な音声認識において単語単位での誤り訂正は極めて難しいが,二漢字単語では同じレーベンシュタイン距離1単語数は声調や品詞情報を考慮しなくとも1単語あたり平均約3語で,声調,品詞情報が既知であると1単語あたり0.26語まで減少するため,声調,品詞情報などを有効に利用することにより単語単位の誤り訂正が十分可能であると考えられるなど,今後中国語の音声認識などの機械処理を進める上で有益な幾つかの結果を得た.
著者
原 仁司
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.40, no.5, pp.60-73, 1991-05-10 (Released:2017-08-01)

『田園の憂欝』は、当初ブレイクの詩をその巻頭に掲載していたことからもわかるように、絵画的な趣向が全篇に行き亘っていた。この絵画的趣向が作品に与えた意義はじつに種々様々なのであるが、その意義のひとつに『田園の憂欝』特有の"多声的な文体"の形成という点があった。これはポーの文学的心理解剖を作品構造に応用したこととも密接に関連し、またその"多声的な文体"の内実は、当時の春夫の創作主体の微妙な位相を我々に解きあかしてくれるものでもあった。