著者
平田 明弘 王 逢周 木村 貞司 大武 由之
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.35, no.3, pp.204-209, 1988-03-15 (Released:2011-02-17)
参考文献数
22

試験に用いた鶏は市販の白色レグホン種の産卵鶏で,市販の成鶏飼育用配合飼料で飼育した528日令の鶏である.鶏の可食部(胸筋,腿肉,肝臓,心臓および砂嚢)の重量は生体重の約1/3であった,調べた組織のなかで,肝臓が最も脂質含量が多く,胸筋は最も少なかった.鶏の脂質の主要な脂肪酸は,パルミチン酸,ステアリン酸,オレイン酸およびリノール酸であった.鶏の総脂質では多価不飽和脂肪酸含量が比較的多かった.鶏体組織の中性脂質画分では多価不飽和脂肪酸は少ないが,オレイン酸とリノール酸含量が多かった.中性脂質画分とリン脂質画分との顕著な差異は,リン脂質画分が中性脂質画分に比べて,ステアリン酸とアラキドン酸が多く,オレイン酸が少なく,また多価不飽和脂肪酸を多量に含むことであった-このような事実は'廃鶏の体組織が,酸化的酸敗に対して,おおむね敏感なことを示唆している.
著者
福田 義昭
出版者
東洋大学アジア文化研究所
雑誌
アジア文化研究所研究年報 = Annual journal of the Asian Cultures Research Institute (ISSN:18801714)
巻号頁・発行日
vol.52, pp.1(366)-22(345), 2017

This article is a sequel to my two earlier articles on the literary representation of Muslims in Japan during the Showa period. While the earlier articles each dealt with several writers, this article exclusively deals with works of the Taiwanese-Japanese writer Chin Shunshin (1924-2015). Chin was born in the city of Kobe and encountered Tatar children there in his youth. As he studied Hindustani and Persian at Osaka School of Foreign Languages he increased his interest in the Islamic world. He reminisces about his frequenting the Kobe mosque during the WWII. After the war, he made several visits to countries of the "Silk Road" and met in Istanbul some Turks of Tatar origin, who had lived in Japan until the aftermath of the war and spoke Japanese fluently. Chin wrote a lot of novels set in Kobe, some of which include Tatar characters. He drew attention to the "statelessness" of the Tatars and depicted them with sympathy and understanding. For him, Tatars were co-members of the community of strangers of Kobe who shared Japanese as the common language.
著者
Yutaka Igarashi Nobuhiko Akazawa Seiji Maeda
出版者
Japan Atherosclerosis Society
雑誌
Journal of Atherosclerosis and Thrombosis (ISSN:13403478)
巻号頁・発行日
pp.45864, (Released:2018-10-31)
参考文献数
63
被引用文献数
25

Aim: The purpose of the current work was to review the effects of regular aerobic exercise on serum lipid and lipoprotein levels in East Asians using meta-analysis. Methods: The randomized controlled trials analyzed involved healthy adults who were East Asians with a mean age ≥40 years, an exercise group that only performed regular aerobic exercise, and a control group that did not carry out exercise-related intervention; the trials indicated mean high-density lipoprotein cholesterol (HDL-C), low-density lipoprotein cholesterol (LDL-C), total cholesterol (TC), or triglyceride (TG). The mean difference (MD) was defined as the difference (mean value at post-intervention in the exercise group-mean value at baseline in the exercise group)-(mean value at post-intervention in the control group-mean value at baseline in the control group) in HDL-C, LDL-C, TC, and TG and was calculated for each trial. The weighted MD was calculated with a random-effects model. Results: The meta-analysis examined 994 subjects in 25 studies. The weighted MD in HDL-C, TC, and TG improved significantly (HDL-C, 2.2 mg/dL; TC, -5.8 mg/dL; TG, -13.7 mg/dL). The weighted MD in HDL-C and TC contained significant heterogeneity (HDL-C, I2=45.1%; TC, I2=56.2%). When trials were limited to those involving moderate-intensity exercise (55%–69% of the maximum heart rate) or an exercise volume ≥150 min/week, the weighted MD in HDL-C, LDL-C, TC, and TG improved significantly and did not contain significant heterogeneity. Conclusions: The findings suggest that the ideal form of exercise to improve lipid and lipoprotein levels in East Asians is exercise of moderate-intensity and in a volume ≥150 min/week.
著者
青山 英夫
出版者
上智大学史学会
雑誌
上智史学 (ISSN:03869075)
巻号頁・発行日
no.27, pp.p124-132, 1982-11
著者
田村 裕之
出版者
安全工学会
雑誌
安全工学 (ISSN:05704480)
巻号頁・発行日
vol.48, no.6, pp.413-418, 2009-12-15 (Released:2016-09-30)
参考文献数
8

電気用品が発火源となった火災の近年の動向として,おもな発生原因,電気用品種類別の火災件数の推移,火災事例を紹介し,あわせて,電気用品の製造や販売に関連した法規制についても紹介する.

10 0 0 0 OA 職人尽絵詞

著者
〔北尾政美//原図,山東京伝ほか//詞書〕
出版者

絵巻(摸本)。鍬形蕙斎(北尾政美)原画・山東京伝ほか3名詞書。3巻。
著者
伊藤 邦彦
出版者
東京都立産業技術高等専門学校
雑誌
東京都立産業技術高等専門学校研究紀要 (ISSN:18831990)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.112-106, 2009-03

鎌倉幕府守護の管国統治機構については、佐藤進一『増訂鎌倉幕府守護制度の研究-諸国守護沿革考証編-』(東京大学出版会、一九七一年。初版一九四八年。引用は、一九九八年第四刷に拠る。以下、『鎌倉幕府守護制度の研究』と略記)をはじめ、個々に言及されていることは勿論であるが、専論として全体を包括したものはほとんど見当たらない。前号では管国統治機構を構成する正員・守護代以下の職員の問題を取り上げたが、本号では「守護所」について、まずその語義を整理しておきたい。
著者
林 秀樹
出版者
環境技術学会
雑誌
環境技術 (ISSN:03889459)
巻号頁・発行日
vol.30, no.4, pp.285-289, 2001-04-20 (Released:2010-03-18)
著者
川崎 由明 坂本 一民 Maibach Howard I.
出版者
日本化粧品技術者会
雑誌
日本化粧品技術者会誌 (ISSN:03875253)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.55-61, 1996
被引用文献数
1

5種類のアミノ酸 (L-リジン塩酸塩, グリシン, L-グルタミン酸モノナトリウム, L-プロリン, L-スレオニン) をアミノ酸のモデルとして選定し, ヒト皮膚に於けるそれらのpH 7.4水溶液からの<i>in vitro</i>経皮吸収挙動をラジオアイソトープを用いて種々検討した結果, ヒト角質層はアミノ酸経皮吸収に対して大きなバリアとなっていることが明らかになった。また, 正常皮膚に於けるアミノ酸経皮吸収流束とアミノ酸のlog P (オクタノール/水) の間に負の相関関係が確認されたことから"マイクロチャンネル"の存在が示唆される。更に, グリセリンやPCAナトリウム等を共存させた場合, L-プロリンの皮膚透過量は殆ど変化せずに, 表皮への吸着量は増大したことから, ヒト表皮はアミノ酸のリザーバーとしての役割を果たしていると考えられる。
著者
永野 雄大 菊田 遥平
出版者
人工知能学会
雑誌
2018年度人工知能学会全国大会(第32回)
巻号頁・発行日
2018-04-12

SRGANは超解像手法の中でも特に人間の見た目に美しい高解像度画像を生成することができる. しかし, このモデルは一定度の解像度の画像を更に超解像をする目的で考案されたもので, 過去に撮影されたノイズを含むような低解像度画像を超解像することは困難である. 過去に撮影された低解像度画像から画像の細部情報を失うことなく自然な高解像度画像を生成できることは, 我々のサービスにとって有用である. そのため, 本稿では対象を料理画像に絞る. 超解像モデルの学習はある画像とその画像を低解像度化したもののペアから情報を復元するように実施されるという構造に注目し, 我々の目的に資する2つのアプローチを提案する. 一つ目は, 低解像度化をする際に人為的にノイズを加えるという手法である. 二つ目は, ドメイン毎にデータを分けてそれぞれでモデルを学習するという手法である. 本稿で使用したのは, {牛肉, 鶏肉, 食パン, パウンドケーキ}の4種類である. これにより, 既存手法と比べ本稿の手法では定量的・定性的に自然な高解像度画像の生成結果が得られた.
著者
梶谷 懐
出版者
比較経済体制学会
雑誌
比較経済研究 (ISSN:18805647)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.1_1-1_13, 2012 (Released:2012-03-06)
参考文献数
26

本稿の目的は,「非先進国(発展途上国)」の政治経済モデルとして最も代表的なものである,「開発体制国家」モデルをベンチマークとして,中国経済を「非先進国経済」の一つとして類型化を行うことである.市場経済の下で高成長を遂げる中国は,従来の「開発体制国家」モデルといくつかの前提を共有しながらも,その産業構造や技術進歩のパターン,さらには国家と経済活動との関係など,重要な点で大きな違いを見せている.本稿では,そのような中国経済の「型」を,「分散型の開発体制」と名付け,国家と社会との関係,市場競争の歴史的な特性,グローバル経済における位置づけなど,いくつかの観点から検討を行う.