著者
安河内 裕之 増原 慎 木原 信宏
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
マイクロ・ナノ工学シンポジウム
巻号頁・発行日
vol.2010, no.2, pp.157-158, 2010-10-12

Targeting to manufacture of micro fluidic chip masters, the feasibility of the novel micro stereo lithography method which featured 'restrained resin surface by glass and one direction scanning' was studied. We have got better results by new method than by currently method. With the great help of such advantages, we succeeded in making two-depth sample whose minimum channel width was 50 μm at the height of 20 μm.
著者
武田 尚子
出版者
武蔵社会学会
雑誌
武蔵社会学論集 : ソシオロジスト : Journal of the Musashi Sociological Society (ISSN:13446827)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.11, pp.1-29, 2009-03-22

本稿は,1918~20年に実施された内務省衛生局「月島調査」のデータを用いて,質的調査データの2次的利用・2次分析の方法を検討する。また,「月島調査」データに,「未発表データ・資料」があることと,その「未発表データ・資料」の内容も紹介する。 本稿で,2次分析の対象として利用するのは,「月島社会地図 第21図 駄菓子屋,ミルクホール分布図」である。これを歴史的一次史料として活用する。この社会地図を作成したのは,調査員の一人であった権田保之助という人物である。日本の民衆娯楽研究の草分けといわれる人物で,のちに映画研究の第一人者となり,戦後はNHK理事もつとめた。本稿では,第21図を用いながら,民衆娯楽研究を得意としていた権田によって,月島の空間構造・社会構造のどのような側面が明らかにされたのか,また逆に権田に欠けていた視点とは何かについて考察する。 権田に欠落していた視点は,のちの権田の娯楽研究の性格と通底している。また,日本における旧中間層の研究の特徴と共通する点を見出すことができる。本稿の第21図の2次的利用の実例によって,日本における中間層研究を再考し,日本の近現代の社会科学分野における労働者生活研究の分析視角を見直することにもつながる。質的調査データの2次的利用・2次分析は多様な可能性をふくんでいることが理解できるであろう。
著者
若松 養亮
出版者
日本青年心理学会
雑誌
青年心理学研究 (ISSN:09153349)
巻号頁・発行日
no.17, pp.43-56, 2006-02-28

The present study examined the nature of difficulties for undecided students of faculty of education. A questionnaire was administered to 572 junior students in November. It contained revised Career Decision-making Difficulties Questionnaire (Gati et al., 1996). On responses to the scale, factor analysis and cluster analysis were conducted, which produced seven factors and six subtypes of undecided students. The subtypes were different as to sense of comfort (Jones, 1989) and indecisiveness, so the clusters were consistent with groups which preceding studies constructed. Most factor scores for each difficulty didn't vary much in the same subtype, whereas in case of 'interest' and 'method for decision making' factors two clusters ranked higher order compared with other difficulties. Sense of comfort for career decision making was most correlated to how much confidence about interest he/she had. And two-way ANOVA examined effects of alternative-depended factor (whether teaching profession had been one of his/her alternatives or not) and decided/undecided factor on sense of each difficulty.
著者
重松 幹二 河合 真吾 平井 浩文
出版者
岐阜大学
雑誌
岐阜大学農学部研究報告 (ISSN:00724513)
巻号頁・発行日
vol.67, pp.1-6, 2002-12-25

リグニン分解酵素によるメトキシベンゼン類の酸化反応を予測するため,分子軌道法によってHOMOエネルギーを計算し,酸化電位の実測値と比較した。その結果,半経験的分子軌道法であるRHF/PM3法では,ジメトキシベンゼンまではHOMOエネルギーと酸化電位に良い相関が得られたものの,それ以上の多数のメトキシル基を有するものでは相関が得られなかった。また,溶媒を考慮して計算するRHF/PM3+COSMO法や,より計算精度が高い非経験的分子軌道法であるRHF/6-31G^*によっても,予測に充分な計算結果は得られなかった。これは,親水基として作用するメトキシル基の影響が大きく,酸化反応前後での溶媒和エネルギーの影響が無視できないためと推察した。そこで,理論式に基づいて反応前後の溶媒和エネルギーの差を補正項として導入したところ相関係数が上昇し,特にヘキサメトシキベンゼン以外の全てのメトキシベンゼン類に対して良い相関が得られた。最終的に,分子軌道計算のみで酸化反応の序列の予測が可能であることがわかった。
著者
笹嶋 眞夫
出版者
敬愛大学・千葉敬愛短期大学
雑誌
千葉敬愛短期大学紀要 (ISSN:03894584)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.65-76, 2000-02
著者
村山 久美子 山下 利之
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
no.92, pp.13-20, 1992-07-01

本研究では美術大学生のキャリアの成功を援助するという目的を持った創造性開発訓練コースにアートセラピーの技法を応用している。「美的表現訓練」と名づけたコースは9週間のセッションから構成された。プログラムの中心は成功のためのイメージトレーニングの考え方を応用して,過去の成功イメージに相当する過去の絵の再現,現在の問題に対処するためのフォーカシング技法を用いた表現を2回,未来の成功イメージに関連する将来作りたい作品のスケッチ,というテーマを用いた。さらに代表的なアートセラピー技法として風景構成法を加え,またコースの前後には訓練効果を測定する意味でK-H-T-P描画テスト(Kinetic-House-Tree-Person Drawings)と美的関心度テストと自己評価尺度を繰り返した。美的関心度テストにはコースの効果が明らかに見られた。また自己評価の改善にも若干の改善をもたらした。
著者
松原 憲治
出版者
広島大学大学院国際協力研究科
雑誌
国際協力研究誌 (ISSN:13410903)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.103-112, 2008
被引用文献数
1

Along with the world movement towards achieving Universal Primary Education,Zambia introduced Free Primary Education in 2002, covering grades 1 to 7.This new policy had put the abolition of PTA fees, which used to play a role in the cost-sharing of education, into effect. It has been contributing to the rapid increase of the enrollment at the primary level. In order to compensate decreased income of the basic schools, the Ministry of Education, Zambia, began to disburse a newly introduced school grant, called Sector Pool Fund, to the basic schools.The purpose of the paper is primarily to examine the impact of the abolition of the PTA fees in relation to existing partnership between local communities and basic schools in the rural and urban areas. In order to obtain qualitative data, interviews were conducted with headteachers and teachers at five basic schools in the rural and urban areas of Choma district in the southern province, Zambia.The results seemingly indicate that the abolition of the PTA fees has reduced the parents' burden of cost-sharing of education more in the urban areas than in the rural areas. It is reasonably presumed that the results also show that the tight guidelines on the use of Sector Pool Fund have made the partnership between the local communities and the basic schools less cooperative. As a result, some basic schools, especially in the rural areas, nowadays find it difficult to conduct major rehabilitation, which was once often assisted by the local communities. To regain active support from local communities, it would be suggested that they might be allowed to participate in school management when deciding the use of Sector Pool Fund.
著者
山路 明日太
出版者
日本スラヴ・東欧学会
雑誌
Japanese Slavic and East European studies (ISSN:03891186)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.1-22, 2011-03-31

レールモントフ作品には馬がしばしば登場する。ただしそこでは、トルストイ『ホルストメール』のように馬の視点から事態が描写されるわけでもなければ、プーシキン「西スラヴ人の歌』のように馬が物語るわけでもない。また語り手が馬に極端な感情移入をしめすようなこともない。そうでありながらレールモントフの馬は、詩人の目からみても主人公たちの目からみても、「友」であり「同志」である。このようにレールモントフ作品の馬は、人間との関係で微妙な距離感をたもっている。そうした距離感は死と生の両面におけるひとと馬との対照的描写から考察することができる。レールモントフは人間の死の瞬間をえがくにあたり魂のうごきにことさら注目しているが、こうした描写は馬にたいしてはみられない。そのかわり馬は死にいたるまでの勇敢な働きが強調される。他方、死そのものはあっさりと述べられるだけで、死にゆく様子に注目した記述はみられない(cf,『アンナ・カレーニナ』の競馬場での馬の死、『罪と罰』のラスコーリニコフの夢における馬の撲殺場面など)。以上から、レールモントフは馬に魂があるとはかんがえていなかったと類推できる。だが死体としては人間も馬も魂のない「モノ」であり、両者は類似の扱いかたがなされる。死体はほかの動物に喰われる様子が生々しくえがかれ、自然の法則にしたがい分解されていく。そうした死体の情景描写において馬と人間は対照しうる存在となるのだ。じっさい『アズライル』冒頭では馬の死体が人間存在の死を象徴する。また「公爵令嬢メリー」では主人公が人間の死体と愛馬の死体にたいし類似の反応をしめしており、そのことによって小説の構成上ふたつのプロットが結びつけられている。生の存在としての馬は自由、幸福、故郷を象徴し、乗馬は主人公たちに喜びをもたらす。ときに馬は女性と対照され、等価で取引されることもある。そんな両者の対等関係はレールモントフ作品においてカフカス民族の社会的な生活背景をなすものとしてえがかれている。馬は女性との対照的描写によって生活背景を形づくる機能を果たしているのだ(例えば、『バストゥンジ村』のアクブラートやムラー、『現代の英雄』のカズビーチなど)。いっぽうおなじ女性と馬との等価的な比喩や交換が、当時のロシア貴族の一典型にとって行動の契機になることもある。『現代の英雄』のペチョーリンはカフカス民族の生活背景である女性と馬との等価的比較を利用し、みずからの欲望を満たしている。そこでは馬の形象が主人公の性格を形づくる機能を果たしているといえる。このように馬の表象はレールモントフ作品を読み解くための不可欠な要素となっている。
著者
北原 聡
出版者
関西大学
雑誌
關西大學經済論集 (ISSN:04497554)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.71-86, 2008-09

戦間期の日本では、外資系自動車会社である日本フォード、日本GMによる自動車製造および全国的道路改良による道路状況の改善を背景に、貨物自動車の利用が大都市圏から地方へと拡大した。迅速かつ機動的な戸口から戸口への輸送という鉄道輸送には無い特徴をもつ貨物自動車は、輸送時間と輸送費の点で鉄道より優れていたことから、鮮度の維持が欠かせない生鮮食料品の輸送などに活用され、鉄道の補助輸送のほか鉄道と並行する輸送にも進出して、短距離輸送を中心に国有鉄道と自動車の競合が発生した。貨物自動車輸送業は車両1台を所有する小規模経営が一般的で、荷主の指示により随時随所で輸送を行う貸切営業が大宗をしめ、貨物自動車の急増に伴う競争の中で、輸送業者は種々の営業努力を行いつつ経営を成り立たせていた。
著者
高橋 総司 多村 幸之進 長江 逸郎 野牛 道晃 田辺 好英 湊 進太朗 青木 達哉 小柳 〓久
出版者
特定非営利活動法人 日本小児外科学会
雑誌
日本小児外科学会雑誌 (ISSN:0288609X)
巻号頁・発行日
vol.39, no.5, pp.658-661, 2003
被引用文献数
4

低位鎖肛を合併したhuman tailの1例を経験した.妊娠経過に異常は指摘されなかった,在胎40週5日,自然分娩にて出生の女児で,出生体重3,060gであった.出生時より腕前底部に肛門痩を認める低位鎖肛および仙尾部腫瘤を認めた.腫瘤は臀部正中背側に存在し5×3×2cm大と1cm大の結節が雪だるま状を呈していた.腕前底部には肛門瘻を認めた.洗腸にて排便コントロールをはかり,生後4ヵ月時,仙尾部腫瘤切除術と仙骨会陰式肛門形成術を施行した.腫瘤は脂肪組織のみで構成されhuman tailと考えられた.本症例は,human tailを合併していたため低位鎖肛にたいし仙骨会陰式肛門形成術を施行し良好な結果を得た.human tailでは脊髄や肛門の合併奇形を伴う可能性が大きく術前の詳細な検討が必要と思われる.