著者
中山 博樹
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.41, no.3, pp.270-273, 1993
参考文献数
3

日本人宇宙飛行士,毛利衛さんが行った宇宙授業の中で紙飛行機が無重力の宇宙船の内部でどのように飛ぶかを実験した。実験が行われる前に,本校の高校生に紙飛行機がいかに飛ぶかを予想させたところ,専門家の予想とあまりかわらない発想をした。また,理科系の科目が好きな生徒と文系の科目が好きな生徒の間に発想の差はみられなかった。本稿では生徒の予想を分析し,ニュートンの運動の法則のどこが理解されていないかを論じた。
著者
田原 静
出版者
日本経営診断学会
雑誌
日本経営診断学会論集 (ISSN:18834930)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.48-54, 2017

電子書籍サービス等のデジタル・コンテンツ提供サービスでは,従来の有形グッズの所有とは異なり,利用者は所有対象に対する所有権を持たない。本研究では,これらのサービスが作り出す不安定な所有の状況に対する消費者の意識と反応,またサービスの一環として提供される,所有権を伴わない消費対象に対し所有意識を持つケースがあることを明らかとした。この結果は従来のデジタル・コンテンツおよびアクセス・ベース消費の研究を補完し,サービスの価値や利用者の満足度に関する経営診断に新たな知見を与える可能性を開く。
著者
高橋 佳恵 高倉 保幸 大住 崇之 大隈 統 川口 弘子 草野 修輔 山本 満 大井 直往 陶山 哲夫
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2004, pp.B0055, 2005

【目的】我々は日本昏睡尺度(Japan Coma Scale:JCS)と平均反応時間の関係を調べ、意識障害の程度により平均反応時間に有意な差があり、平均反応時間が意識障害を客観的に表す指標として有用であることを報告してきた。一方、意識障害が強い場合には、外界に対する反応性の低下とともに反応性の変動が大きいことも知られている。そこで、今回は変動を比較する指標として変動係数に着目し、意識障害と反応時間の平均値および変動係数の関係について検討を行った。<BR><BR>【対象と方法】対象は当院を受診し、理学療法を行った脳損傷60例とした。年齢は64.7±12.8歳(平均±標準偏差)、性別は男性35例、女性25例であった。病型は脳出血23例、くも膜下出血8例、脳動静脈奇形を伴う脳出血3例、脳梗塞22例、頭部外傷4例、測定時期は発症後32.6±30.1日であった。被験者には、静かな個室でヘッドホンを装着、非麻痺側の上肢でスイッチを押しながら待機、ヘッドホンを通じて音が聞こえたら出来るだけ素早くスイッチを離すよう指示した。音刺激からスイッチを離すまでの時間を反応時間とし10回の測定を行った。意識障害の判定はJCSを用いて行ったが、今回の対象者は全例がJCS I桁であった。対象者をJCSにより清明群(n=19)、I-1群(n=15)、I-2・3群(n=16)の3つの群に分け、各群の平均反応時間と変動係数の差を比較した。統計学的解析にはSPSS for Windows 12.0Jのボーンフェローニの多重比較検定を用い、危険率は5%とした。<BR><BR>【結果】意識と反応時間についてみると、各群の平均反応時間は、清明群165.0±57.3msec、I-1群296.0±112.7msec、I-2・3群634.0±535.0msecとなり、意識障害が強くなるほど平均反応時間は遅延した。また、各群の症例数にばらつきはあるものの、ボーンフェローニ検定を用いた多重比較では、清明群とI-2・3群間、I-1群とI-2・3群間にそれぞれ有意差がみられた。変動係数においては、清明群33.3±10.6%、I-1群29.3±9.5%、I-2・3群40.2±17.5%となり、各群間に有意差はみられなかった。<BR><BR>【考察とまとめ】意識障害が強い場合には、外界に対する反応性の低下とともに反応性の変動が大きいことが知られているが、反応時間の測定からは実証することができなかった。反応性の変動は注意の覚度の変動が影響していると考えられるが、反応時間を測定するときには意識障害が強い例でも一時的に覚度が向上し、反応性が安定する可能性がある。今回の結果から反応時間の臨床的応用には平均値を用いて検討することが妥当であると考えられた。
著者
安枝 浩
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.56, no.10, pp.1249-1253, 2007-10-30 (Released:2017-02-10)
参考文献数
19
被引用文献数
1

1 0 0 0 OA 斯文六十年史

著者
斯文会 編
出版者
斯文会
巻号頁・発行日
1929
著者
嶽山 正二郎
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.67, no.3, pp.170-178, 2012-03-05 (Released:2019-10-19)
参考文献数
29
被引用文献数
1

物性研究所での超強磁場プロジェクトは,5MJ(メガジュール)大型コンデンサバンクを用いた電磁濃縮法によるパルス超強磁場発生とその物性応用を目指して1980年から本格的に開始された.現在,最高発生磁場は700T(テスラ)を超え,600Tにおける極低温と組み合わせた高精度の物性測定が可能となった.室内実験としては世界最高の値である.磁場発生最高値の引き上げだけでなく再現性の格段の向上がなされた.500T以上での信頼性ある物性計測ができるのは物性研究所が世界唯一となっている.最近の磁場発生の技術開発の状況と物性計測への応用例,これから新たに始めようとしている1,000T達成を睨んだ計画について述べる.
著者
今立 源太良
出版者
日本動物分類学会
雑誌
動物分類学会誌 (ISSN:02870223)
巻号頁・発行日
vol.51, pp.42-50, 1994

本州北部および北海道で採集されたカマアシムシ属の2新種を記載した.これらは宮城県東北部でえられたワタナベカマアシムシ,アラスカから見出された2種,Eosentomon alaskaense, E. copelandiと近縁であるが,前肢付節の感覚毛の形状,体毛の配列などに特異な点があるので,新種とみとめ,ジュンカマアシムシ(新称,大西純氏に献名),コンセン(根釧)カマアシムシ(新称)と名づけた.
著者
田中 マルクス闘莉王 石倉 勇
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1744, pp.95-97, 2014-06-09

ブラジルと日本、「組織」の決定的違いサッカーW杯ブラジル大会が6月12日(日本時間13日)に開幕する。優勝候補最右翼は開催国ブラジル? 日本代表は期待できるのか?両国の事情をよく知る田中マルクス闘莉王氏に、組織作りの違いを聞いた。SPORTS. サッカー…
著者
佐藤憲一郎 松井 祥悟
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌プログラミング(PRO) (ISSN:18827802)
巻号頁・発行日
vol.45, no.12, pp.93, 2004-11-15

UNIX等のマルチプロセスOSに実装されているプロセス生成用システムコールのforkを用いて,並列ガーベジコレクション(GC)を実現した.forkによって生成されたGCプロセスがコピーされたヒープ空間上で印付けを行うために,ライトバリアが不要となる.ごみ情報を通知するためにプロセス間通信が必要となるが,一般的な停止-回収型マークスイープGCは容易にこの方法へ変更することができる.パイプおよび共有メモリを用いた本GCをLispインタプリタに実装し,停止-回収型マークスイープGCと比較評価を行った.We implemented the parallel garbage collection using fork system call for process generation supported in the multi-processes OS, such as UNIX. The GC does not need a write barrier because the gc process generated by fork system call performs marking the duplicated heap. Although Inter-Process Communication is needed in order to notify garbage cells, the general stop and collect mark-sweep GC can be easily changed to this method. We implemented the GC using the pipe and shared memory and compared with the original mark-sweep GC.

1 0 0 0 OA 滋賀県公報

出版者
滋賀県
巻号頁・発行日
no.(2563), 2005-11-18
著者
下山 泰史 丸 章彦 松永 孝治
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会大会発表データベース
巻号頁・発行日
vol.125, 2014

【目的】マツ材線虫病に対して種々の防除手法が開発されているが,各手法はそれぞれ異なる特徴を持つ。ここでは、抵抗性マツと樹幹注入剤を併用した場合の防除効果を検討するため,クロマツ苗木を用いた試験を行った。【方法】クロマツ抵抗性品種4家系及び精英樹1家系の苗に、2012年3月に酒石酸モランテル(グリンガード・NEO(ゾエティス・ジャパン(株)))を3段階の濃度で地際部に注入した。同年7月にマツノザイセンチュウ(<i>Bursaphelenchus xylophilus</i>)のアイソレイトSc9,1万頭をシュートに接種した。一部の苗について,線虫接種前に樹体内のモランテル濃度を測定した。2012年12月に苗の発病状況を観察した。【結果】抵抗性家系は精英樹家系より枯死率が低く,これは注入したモランテル濃度が低い場合に顕著であった。酒石酸モランテルを注入した場合,注入濃度の増加に伴い樹体内のモランテル濃度は増加し,苗の枯死率は低下した。これらの結果は抵抗性マツと樹幹注入の併用が防除効果を高めることを示唆した。
著者
井口 文男
出版者
岡山大学法学会
雑誌
岡山大学法学会雑誌 (ISSN:03863050)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.p57-117, 1988-08
著者
齋藤 直樹 佐藤 隆智 小笠原 隆倫 佐藤 俊之
出版者
一般社団法人 日本フルードパワーシステム学会
雑誌
日本フルードパワーシステム学会論文集 (ISSN:18803121)
巻号頁・発行日
vol.43, no.4, pp.102-108, 2012 (Released:2014-10-25)
参考文献数
17
被引用文献数
4 1

In this paper, we propose a pneumatic rubberless artificial muscle. The working principal is the same as a general McKibben artificial muscle. The rubberless artificial muscle uses an air bag made of an aluminum vapor-deposition polyester film instead of a rubber tube. The rubberless artificial muscle consists entirely of non-elastic materials. Therefore, it is necessary to design the muscle in consideration of the geometrical relationship. An expression for the design of the rubberless artificial muscle is derived. We confirmed the validity of this expression through the evaluation of a prototype. Furthermore, we examined input/output characteristics and isotonic contraction characteristics and isometric contraction characteristics of the rubberless artificial muscle as fundamental characteristics through the experiment. We confirmed that the rubberless artificial muscle efficiently converted inner pressure into generated force and contraction displacement compared with the general McKibben artificial muscle. The biomechanical characteristics of the rubberless artificial muscle are the same as a human muscle.