著者
大崎 啓造
出版者
青土社
雑誌
ユリイカ (ISSN:13425641)
巻号頁・発行日
vol.38, no.11, pp.304-309, 2006-09
著者
金 炳坤
出版者
身延山大学仏教学部
雑誌
身延山大学仏教学部紀要 (ISSN:13464299)
巻号頁・発行日
no.16, pp.1-21, 2015

Jikaku Daishi Ennin (慈覺大師 圓仁), who is considered to have laid the foundations of Buddhism in Japan, receiving the title of Daishi (大師) for the first time in Japan, came to stay at Chishan Fahuayuan, which Jang-Bogo had established, as he was entering the Buddhist profession. Here, he prayed to the god in Chishan to help him spread the message of Buddhism, and he vowed that if his prayers were realized, he would build a temple to commemorate this.It was also at Chishan Fahuayuan that Ennin heard about Wutaishan from Seong-im (聖琳), a Silla monk, and this led to his full-fledged Buddhist activities in Tang. Even later, Ennin received unstinting support and devoted protection from countless Silla people living in Tang. After conducting Buddhist activities for 10 years using the maritime traffic network that Jang Bogo had established, Ennin safely concluded his activities and returned to Japan.The Memorial Stone of Jang Bogo, Ambassador of Cheonghaejin was erected in Hieizan Enryakuji by Wando county per the request of the Tendai sect in Japan (memorial ceremony held on January 13, 2002). This was an event that shed a new light on the relation between Jang Bogo and Ennin, but the reality is that it has not yet solidified its position.Ennin, who diligently tried to firmly establish the Tendai sect, was not able to fulfill his vows (AD 840) at Chishan Fahuayuan during his time, and requested that they be carried out through his will. This is the origin of Sekizan-zen'in (赤山禪院), which was built in AD 888 by Ennin's disciples who inherited his uncompleted vows, but as of now, no historical artifacts related to this can be found at Sekizan-zen'in.At Hieizan Enryakuji (比叡山 延曆寺), Sekizan-myōjinja (赤山明神社) (present Sekizan-gu), which was built by people who lived after Ennin, and which is located in front of Yokawa-chūdō (橫川中堂), which was established by Ennin in AD 848, is the only artifact that conveys this fact.This paper aims at investigating cultural heritage related to Jang Bogo inside the Tendai sect in Japan, and at providing status updates on this issue for its commercialization for tourism.
著者
跡見 順子 村越 隆之 平工 志穂 三上 章允 桜井 隆史
出版者
東京大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2004

東京大学教養学部では新入生を対象に必修科目のスポーツ・身体運動を行っている。その科目の一つとして、自分自身の身体を用いて運動を行いながら、運動時の身体変化を科学的に理解することを目的とした「スポーツサイエンスコース」を開講している。約30人の受講生を対象として、生命科学を基本とし、自分自身のからだを通して、また実際に運動することを通して、生命と脳を理解するための、以下の4つの教育プログラムの開発を行っている。1)フィールドにおける呼吸数による至適運動強度の推定を行い、運動に苦手意識を持つ学生にも自分自身のからだの機能を理解させる効果が得られた。2)運動後の脳の活性化を測定するためのプログラムを開発した。パソコンを用いた数分で修了する試験により、脳の活性状態を数値化し、比較検討することを可能としている。3)自分自身のからだを、構成単位である細胞から理解するために、ラットの解剖を行っており、現在、映像コンテンツを作成中である。4)自分自身の身体の動きを理解するために、ゆっくりとした動きを制御する太極拳を実習科目に取り入れ、太極拳について科学的な視点を持って身体の理解につなげる研究を行っている。伝統武術太極拳の脳機能への効果を、近赤外分光法(NIRS : Near Infrared Spectroscopy)を用いて検討した結果、太極拳実施中のOxyHbは対照課題実施時と異なる変化を示すことが明らかになった。1-3の内容をまとめたものを、日本体育学会第56回大会にて跡見、桜井が口頭発表、The American Society for Cell Biology, 44^<th> annual meetingにて跡見がポスター発表を行った。4の内容についてまとめたものを、日本体育学会第56回大会にて平工がポスター発表および共同研究として口頭発表を行った。
著者
岡野 八代
出版者
新潟国際情報大学国際学部
雑誌
新潟国際情報大学 国際学部 紀要 = NUIS Journal of International Studies (ISSN:21895864)
巻号頁・発行日
no.5, pp.89-100, 2020-04-01

本稿では、政治学教育において定着しつつあるフェミニズム理論が、逆に定着することによって、既存の政治学の特徴である公私二元論へと取り込まれてしまっているのではないかという問題提起を行なう。そのうえで、フェミニズム理論が政治学になんらかの貢献をなすには、どのような批判的視座が必要となるのかについて、ケアの倫理による公私二元論批判を経由して、ジョアン・トロントの民主主義論を例示しながら検討する。
著者
中村 登流
出版者
日本鳥学会
雑誌
(ISSN:00409480)
巻号頁・発行日
vol.25, no.99, pp.21-40, 1976

1.インド北西部ジャムー&bull;カシミール州のラムナガールに1973年10月31日より12月6日まで滞在し,冬の鳥を調査した.Habitat 内の構造特性と鳥の採食形式との関係について考察した.2.調査地は人工的な農山村で,鳥の環境として,松林,広葉落葉樹林,マメ科疎林,ブッシュ地,芝生草原,水田,河原,人家に分け,各々の特定的な構造に対応する種構成,個体の相対量が見つかった.3.ツグミ亜科の種が多数越冬しており,各 habitatに対応する生活空間を分けている.その生活空間は,1)地表面でその近くに跳びついて攻撃し,特定の監視所は持たない,2)ブッシュ上の特定の監視場所から地表面をねらって飛びついて攻撃する,3)林内の特定の監視場所から樹間空間に flycatching をする,という3型に分けられる.ラムナガールの冬には,典型的なヒタキ亜科の生活空間はあいており,ツグミ亜科がその下部要素へ入っている.4.鳥の集合に,1)警戒行動による集合,2)採食群による集合,3)コーラスグループによる集合が見つかった.さわがしいムードによる集合は各種の生活空間の活用性を拡大する生物的創造空間を示している.5.冬のテリトリー行動が目立った.ツグミ亜科には単独でテリトリアルなものが多い.オープンな場にいるものと,flycatching をするものは単独テリトリーを持つ.しかし,異性間テリトリーは見られない.Plumbeus Redstart では雄間テリトリーの中に雌は単独でいて,番いにはなっていない.Blueheaded Redstart では雄間テリトリーの中に排他的な雌が共存していて,番いにはなっていない.