著者
荒井 翔子 大橋 学 伊藤 有紀 Uehara Juan Martin 増田 知之 Shoko Arai Manabu Ohashi Yuki Ito Martin Juan Uehara Tomoyuki MASUDA
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. EC, エンタテインメントコンピューティング (ISSN:21888914)
巻号頁・発行日
vol.2019, no.9, pp.1-4, 2019-06-03

店舗の環境を創り上げる要素の 1 つに,バックグランドミュージック (BGM) が挙げられる.買い物客の購買意欲を高めるためには,既存の BGM に頼るだけではなく,その店舗にフィットした新しい音環境や音源の開拓が必要である.現在,日本は空前の猫ブームに沸いており,猫の発するゴロゴロ音が人に癒しをもたらすと考えられている.しかしながら,これを実証する科学的根拠はほとんど存在しない.そこで本研究では,猫のゴロゴロ音が人の生理的状態にどのような影響を及ぼすか検討した.ストレス負荷課題をこなした実験参加者に猫のゴロゴロ音を聴かせたところ,ゴロゴロ音を聴いた群の心拍数は,猫への嗜好性を問わず,安静時の基準値よりも有意に低下することが明らかとなった.この結果は,猫のゴロゴロ音にリラックス効果があることを示唆しており,猫のゴロゴロ音が店舗での新規音源となるポテンシャルを秘めていることが明らかとなった.

1 0 0 0 OA 椿

著者
田山花袋 著
出版者
忠誠堂
巻号頁・発行日
1913
著者
藤江 里衣子 FUJIE Rieko
出版者
名古屋大学大学院教育発達科学研究科
雑誌
名古屋大学大学院教育発達科学研究科紀要. 心理発達科学 (ISSN:13461729)
巻号頁・発行日
vol.56, pp.29-38, 2009-12-30

There is such experience as feeling incompetent in spite of one's outstanding accomplishments. Clance and Imes focused on this experience, and proposed a new concept "impostor phenomenon". In this study, researches on the impostor phenomenon were overviewed from the viewpoint of characteristics of the phenomenon, the trends of research before the proposal on it, its background, the relevant variables, and the measurement scales. As a result, it was revealed that there was ambiguity in the definition of the impostor phenomenon, in the significance of proposing this concept, and in the reality of it. In the future research, it is necessary to define the impostor phenomenon and to reveal the reality of it. Moreover, on the assumption that the impostor phenomenon as a state, its generation mechanism model was showed.
著者
平田 秀
出版者
東京大学大学院人文社会系研究科・文学部言語学研究室
雑誌
東京大学言語学論集 = Tokyo University linguistic papers (TULIP) (ISSN:13458663)
巻号頁・発行日
vol.41, no.TULIP, pp.103-115, 2019-09-30

本論では、日本語歌謡曲における特殊モーラの自立性について、2010 年代に活躍した2 名の男性シンガーソングライター・星野源と米津玄師の対照を通して論じる。特殊モーラが独立した1 つの音符を付与されている割合は、星野の楽曲において高く、米津の楽曲では低いという結果であり、2 名のシンガーソングライター間で大きな差がみられた。その一方で、二重母音の第2 モーラであるイ音・撥音は自立性をもちやすく、長母音の第2 モーラ・促音は自立性を失いやすい点は共通していた。本論では、単独で独自の音色を有する特殊モーラである二重母音の第2 モーラであるイ音・撥音は自立性をもちやすく、独自の音色をもたない特殊モーラである長母音の第2 モーラ・促音は自立性を失いやすいことを指摘する。

1 0 0 0 山口県史

著者
山口県編
出版者
山口県
巻号頁・発行日
1996
著者
鈴木 拓弥 小林 真 長嶋 祐二
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J101-D, no.3, pp.560-568, 2018-03-01

聴覚障害学生を対象とした授業では,聴覚の代行として視覚情報による支援が中心となる.しかし,実技演習時の細かな操作を教示する場合やタイミングが重要とされる場面では,視覚情報を中心とした手法では不十分な教示状態があることが分かってきた.本論文では,視覚によって提示される情報保障の一部を触覚によって伝達する手法を考案し,教員の実演内容を触覚情報によって提示する教示支援システムSZCAT (SynchroniZed Click Action Transmitter)を開発した.そして,開発したシステムの効果に関する基礎的研究として,従来からの手法と,触覚情報を追加した手法とを比較し,触覚情報提示の有効性を検証した.その結果,触覚情報を追加したことによる視線移動の減少効果や,教示内容の見逃しや誤認識を軽減させる効果について確認できた.
著者
竹内 孝夫
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.57, no.5, pp.234-235, 2009
参考文献数
2

超伝導線材は電気抵抗ゼロのままで電流を流せて磁場も発生できる。酸化物系線材による超伝導送電の実証試験が開始された。永久電流を利用して定常磁場を発生する核磁気共鳴(NMR)分光分析器等には,当面,金属系線材が使用される。核融合,高エネルギー粒子加速器などの大型応用機器には省エネルギーの観点から超伝導線材の利用が不可欠である。
著者
木村 忠央 深田 武志
出版者
日経BP社 ; 1985-
雑誌
日経マネー (ISSN:09119361)
巻号頁・発行日
no.431, pp.134-137, 2018-05

──木村さんは中小型ですかね。 やっているのは大きくは2つで中小型と、あと、配当利回りに注目したファンドです。──中小型と高配当って考え方が違いますよね。アタマの切り替えはどうやっているのですか。 確かに全然違いますよね(笑)。
著者
松下 延子
出版者
岐阜医療科学大学
雑誌
岐阜医療科学大学紀要 (ISSN:18819168)
巻号頁・発行日
no.1, pp.141-154, 2007-03
被引用文献数
1

先行研究で,「α波音楽とイメージ法を用いた簡易漸進的筋弛緩法,実施前・後の比較」により若干のリラクゼーション効果が確認できた。しかし,我々は日頃,日常の疲れやストレスを緩和するために,休息・睡眠等で自然に回復させる対処法は必然的で効果的である。そこで第一に,安静法に比べ筋弛緩法の方に効果が高いと仮定して比較する。第二に,眠気を催す,体温と体や手足の末梢が温かく感じる段階について効果を比較する目的で実験を試みた。対象は看護学生44名,主に女性である。効果測定はバイタルサインの客観的データーと気分や感じ方の主観的データーを分析した。結果,15分間の仰臥安静法で,最高血圧値・脈拍数・呼吸数や主観的データでも有意な低下が見られた。しかし,その後の簡易筋弛緩法ではさらに,呼吸数・体温の低下や「疲れている」という主観的データーはさらに低下が見られた。第二の比較では,安静後は体も手足もポカポカしていると感じる人が多く,リラクゼーション後は,体温は下がっても体は温かいと感じ,手足がポカポカしていると感じる人は減少した。つまり,休息・睡眠は活動が低下・停止した状態で身体の筋肉もかなり弛緩状態となり,共に筋肉を弛緩させる延長線上にあることで,意図的に筋肉を弛緩させる方に効果が高いことが示唆された。第二は,全身の筋肉を弛緩させることで熱の発生が抑えられるためと考えられた。
著者
井合 進 飛田 哲男
出版者
京都大学防災研究所
雑誌
京都大学防災研究所年報 (ISSN:0386412X)
巻号頁・発行日
no.54, pp.215-224, 2010

ひずみ空間多重せん断モデルは, 任意方向の仮想単純せん断機構の重ね合わせの機構により粒状体の挙動を表現する。この機構は, 粒状体の誘導異方性を反映する内部構造(微視的構造)を表現するもので, 2階のファブリックテンソルで表現され, このテンソルにより巨視的ひずみが巨視的応力に関連づけられる。この枠組みでは, ひずみ空間ファブリックは, 巨視的ひずみ場の個々の仮想単純せん断機構への投影として定義され, 粒子間の相対変位の方向分布を表す。ひずみ空間ファブリックは, 2次元では四つ葉のクローバー型をしており, 履歴型双曲線関数を通じて応力空間ファブリックに変換される。応力空間ファブリックは, 接点間の接点応力による微視的な応力の方向分布を表し, そのテンソル平均により, 粒状体の巨視的な応力が与えられる。個別要素シミュレーションによって得られた接点力の方向分布を示すファブリックは, ひずみ空間多重せん断モデルによる結果と整合的であり, 同モデルは粒状体の誘導異方性を的確に表現できることが示された。
著者
島田 延枝 寺沢 敏夫 内藤 統也 松井 洋 星野 真弘 向井 利典 山本 達人 斎藤 義文 國分 征 町田 忍 SHIMADA Nobue TERASAWA Toshio NAITO Tsuguya MATSUI Hiroshi HOSHINO Masahiro MUKAI Toshifumi YAMAMOTO Tatsundo SAITO Yoshifumi KOKUBUN Susumu MACHIDA Shinobu
出版者
宇宙科学研究所
雑誌
宇宙科学研究所報告 (ISSN:02852853)
巻号頁・発行日
vol.98, pp.1-23, 1997-11

1994年2月20日01UTに発生した太陽フレアは, その伝播過程で強い惑星間空間衝撃波を生じた。太陽風中をモニターしていたGEOTAIL衛星は, 翌日2月21日09UTにこの衝撃波と遭遇し, 粒子分布や磁場等のプラズマ状態を詳細に観測することができた。その結果, このイベントに幾つかの特筆すべき現象がみられることが明らかになった。高周波まで及ぶ比較的強い磁場波動が観測された他, イオンのみならず, 電子に於いても衝撃波フェルミ加速の結果といえる分布とエネルギースペクトルが得られた。1AUに於いて電子の衝撃波統計的フェルミ加速のはっきりした証拠が得られることは, 大変希である。本稿では, 電子の衝撃波フェルミ加速現象の報告を中心に, それに関連する観測結果を述べていきたい。