著者
北口 勝康
出版者
日本蘇生学会
雑誌
蘇生 (ISSN:02884348)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.112-116, 1999-07-20 (Released:2010-06-08)
参考文献数
27

血管拡張薬と脳血流について検討した。トリメタファンは脳血流量への影響は小さいが散瞳を起こし, 術後の神経学的評価を困難にする。ニトログリセリン (TNG) は頭蓋内圧亢進状態では灌流圧の低下により脳血流量が減少する可能性が高い。ニトロプルシド (SNP) は脳血流量は不変であるとされ, 効果も強力であるがシアン中毒の危険があり, 大量投与を避けるため他剤との併用が望ましい。プロスタグランジンElは頭蓋内圧に対する影響も少なく脳血流量は保たれる。脳虚血による細胞死に対して, 血管拡張作用に加えてTNGやSNPが放出するNOの血小板凝集抑制や, PGE1の赤血球変形能改善, 膜安定化作用などが有用となる可能性がある。
著者
青木 克仁 Katsuhito Aoki
出版者
安田女子大学大学院
雑誌
安田女子大学大学院紀要 = The journal of the Graduate School, Yasuda Women's University (ISSN:24323772)
巻号頁・発行日
no.23, pp.153-169, 2018-03-31

本論文では,動物を正義論の文脈の中で捉え,少なくとも残酷な扱いから動物を守るというプラグマティックな目的のために,動物に権利を付与することは可能かどうかという問いに答えを見出そうと思う。特にこの論考において,「虐待されない権利」と「機会の自由」を人間以外の動物に付与する道を検討する。もし「正義の原理」を選択するための手続きに参加する能力がないような存在者だとしても「誰のための正義なのか」という正義の受益者としての地位が与えられる可能性は十分にあるとしたら,動物をそうした受益者の集合に組み入れることは可能だろうか,という問いの下,その可能性を論じていく。
著者
永野 藤夫
出版者
ソフィア書院
雑誌
望楼
巻号頁・発行日
vol.4, no.4, pp.6-10, 1949-04

1 0 0 0 OA 水銀汚染

著者
土井 陸雄 大野 秀樹
出版者
一般社団法人 日本臨床化学会
雑誌
臨床化学 (ISSN:03705633)
巻号頁・発行日
vol.31, no.3, pp.139-146, 2002-09-30 (Released:2012-11-27)
参考文献数
27
著者
向井 信彦 加藤 康寛 小杉 信
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.62, no.12, pp.2063-2066, 2008-12-01 (Released:2010-05-01)
参考文献数
12
被引用文献数
2 1

We describe a method of using computer graphics to represent the flow of a river in real-time. As rivers are usually narrow and long, the water surface can be seen in detail only in the near view, but it cannot be seen as clearly from a distance. Therefore, the level of water wave model should be dynamically changed on the basis of the distance from the viewpoint. In the near view, the water wave and the reflection at the riverbank can be seen, but this is impossible from the far view. However, the changes in direction of the wave caused by wind can be seen even in the far view. We also propose a method of generating patterns of waves caused by wind. We applied our method to simulations of a landscape and clarified the behavior of a river in real-time.
著者
岡安 勇
出版者
法政大学史学会
雑誌
法政史学 = 法政史学 (ISSN:03868893)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.14-26, 1983-03-24
著者
Makoto Ono Toshio Kawai
出版者
The Japanese Society of Systematic Zoology
雑誌
Species Diversity (ISSN:13421670)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.117-131, 2014-11-25 (Released:2018-03-30)
被引用文献数
3

The genus Peristedion Lacepede, 1801 occurring around Japanese waters is reviewed, with 4 species described based on 157 Japanese specimens: Peristedion orientale Temminck and Schlegel, 1843, P. liorhynchus (Gunther, 1872), P. nierstraszi Weber, 1913, and P. amblygenys Fowler, 1938. The four species are distinguished from each other by the shape of the rostral projection, the position of the fourth sensory pore on the rostral projection, the number of branches on the filamentous barbel on the lip, the total number of chin barbels, and the shape of the perifacial rim. The present study records P. amblygenys in Japanese waters for the first time.

1 0 0 0 OA 学会規約

出版者
デジタルアーカイブ学会
雑誌
デジタルアーカイブ学会誌 (ISSN:24329762)
巻号頁・発行日
vol.3, no.3, pp.362-363, 2019-06-24 (Released:2019-08-30)
著者
北本 朝展
出版者
デジタルアーカイブ学会
雑誌
デジタルアーカイブ学会誌 (ISSN:24329762)
巻号頁・発行日
vol.3, no.3, pp.295-299, 2019-06-24 (Released:2019-08-30)
参考文献数
11

エレクトリカル・ジャパンは、日本を中心に電力データを収集・統合・可視化するウェブサイトであり、消えゆくデータを保全して長期的かつ網羅的なデータベースを構築する役割を果たしている。まず可視化手法を把握型可視化、魅力型可視化、洞察型可視化の3つに分類し、エレクトリカル・ジャパンが洞察型可視化から状況認識、データジャーナリズムへという方向を目指すことを論じる。次に可視化のケーススタディとして、電力使用状況、発電所マップ、電力統計「見える化」の3つを取り上げ、可視化で重視したポイントを説明する。最後に、データ収集から統合、可視化に至るワークフローを説明し、公共データの公開に関する課題を取り上げる。
著者
加藤 純一 山口 一郎 山口 一郎 渡部 裕輝 加藤 純一
出版者
特殊法人理化学研究所
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2001

本研究の目的は、可視域ほど良い結像素子のない赤外域で良好な3次元像を結像素子を使わないデジタルホログラフィによって形成し、さらに位相の再生機能による干渉計測や顕微鏡機能の実現を図ることにある。まず広い範囲の可視光の3波長(He-Cdレーザー、636nm,537nm,441nm)を使い、位相シフトホログラフィによりカラー像の再生に成功した。この場合、ピエゾ鏡の移動によって与えられる位相シフト量は、中央の波長に対しては正しいが両端の波長では誤差を生じる。その影響をコンピューターシミュレーションにより見積もった結果、大きな影響のないことがわかった。再生における二種類のアルゴリズムの適用条件と像の違いを明らかにした。また移相板と偏光子を組み合わせたachromatic phase shifterを使って、この位相シフト誤差を解消した実験を行ない、良好な再生像を得ることができた。赤外の実験で波長830nm、出力30mWの半導体レーザーを使って、点物体、拡散物体、および位相物体の再生に成功した。位相の再生機能を利用して、鏡面や水面の形状を簡単な光学系で定量的に計測することができた。また拡散面の場合には、物体照射の角度の変更または物体の変形の前後に対する再生位相の差を取って、表面形状や変位分布を633nmのレーザーを使い、それぞれ10μm、10nmの感度で測定できた。結像レンズを導入した物体サイズの拡大も行なった。以上の結果から位相シフトデジタルホログラフィを赤外域に適用することによって良好な3次元像が得られ、可視光に対して不透明なシリコン結晶や生体の3次元計測への応用の見通しが立った。