著者
益田 義賀
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.51, no.5, pp.323-331, 1996

ここに古ぼけた一枚の写真がある(図1). 1954年7月3日付の読売新聞の複写である. "第二群像"という特集記事で, 「汗ダクで零下273度を創る」と題して「東北大学金属材料研究所極超低温グループがクロムカリ明バンの断熱消磁によって, この世ならぬ極超低温の異常世界で起こる興味深いいろんな珍現象を追及しはじめた.」と面白おかしく報じている. 日本の新聞記事に絶対零度が現れたのは, おそらくこれが最初であろう. 写真には, 日本の低温物理を背負って立つことになる, 30歳になるやならずの連中の顔が並んでいる. 日本の低温研究の夜明けである.

1 0 0 0 OA 國史

著者
土田泰藏 編
出版者
土田泰藏
巻号頁・発行日
vol.[41], 1800
著者
外池 昌嗣 宇津呂 武仁 佐藤 理史
出版者
一般社団法人 言語処理学会
雑誌
自然言語処理 (ISSN:13407619)
巻号頁・発行日
vol.12, no.5, pp.3-42, 2005

質問応答システムにおける処理の流れのうち, 何らかの方法で抽出された複数の解候補に川頁位付けし, 答えを選ぶステップのことを本論文では, 解選択のステップと呼ぶ.本論文では, 大規模かつ日々更新されるウェブを利用して, 質問文中の重要語句 (キーワード) と解候補の共起に基づく語彙的関係 (連想) の強さを測定し, これに基づいて解選択をする.この連想の強さはウェブのサーチエンジンのヒット数から計算できる尺度で表す.本論文では, この連想を利用した解選択法を2つ提案する.1つ目の手法は, あらかじめ決めておいた語の重みに基づいて質問文からキーワードを選択した後, キーワードと解候補の連想の強さに基づいて解を決める方法である.2つ目の手法は, キーワードと解候補の連想の強さを利用して, その質問にとって最も適切なキーワードと解候補を同時に選ぶ方法である.実験の結果, これら2つの手法を統合した手法で, 4択クイズ「クイズ$ミリオネア」の約79%の問題を解くことができた.また, サーチエンジンのヒット数を用いて解選択を行う従来手法の性能を有意に改善できた.
著者
渕上 康幸
出版者
日本犯罪心理学会
雑誌
犯罪心理学研究 (ISSN:00177547)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.15-23, 2008-12-31 (Released:2017-09-30)
参考文献数
24
被引用文献数
1
著者
吉田 達郎 小笠原 靖 岡田 千穂 押賀 佐知子 赤野 裕文 畑江 敬子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.20, pp.60, 2008

<BR>【目的】<BR> 食酢を用いた減塩調味は実際の料理で広く利用されているが、どの程度の食酢の添加が減塩に効果があるのか詳細な検討は為されていない。本研究は実際の料理において食酢の添加が塩味に及ぼす影響を官能評価によって調べ、食酢を用いた減塩調味に関する知見を得ることを目的とした。本研究では、食塩濃度が異なり塩味強度が有意に識別される2種の料理が、食酢の添加で塩味強度が有意には識別されなくなることを減塩効果と定義した。<BR>【方法】<BR> 1)具材を含む中華スープ;酸度0.01~0.04%となる量の食酢を食塩濃度の低いスープにのみ添加し、食塩濃度の高いスープと塩味強度を2点識別法で比較した。2)サンラータン;両方のスープに酸度0.135%となる量の食酢を添加した場合を同様に調査した。3)豆腐;醤油に食酢を加えた酢醤油を豆腐にかけた場合の塩味強度を醤油単独の場合と比較した。また、食酢の代わりに水で希釈した醤油の評価も実施した。<BR>【結果】<BR> 1)では米酢で酸度0.01%、穀物酢で0.02%、米黒酢で0.04%分の食酢の添加で減塩率12.5%の減塩効果が確認された。2)では3種の食酢で減塩率12.5%および25%の減塩効果が確認された。3)では減塩率12.5%の減塩効果は確認できなかったが、同じ食塩濃度での比較では希釈した醤油よりも酢醤油の方が塩味が有意に強かった。1)3)で食酢の添加による塩味の増強効果が確認されが、その場合の食酢の濃度範囲や減塩効果は限定的であった。一方、3)で酸味を感じるために塩味が弱くても嗜好されたことや2)で酸味を強く利かせた場合に塩味の差が識別されなくなったことから、塩味の不足を酸味で補う調味法もまた有効な減塩法であると考えられた。
著者
杉本 幸彦
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.145, no.5, pp.237-242, 2015 (Released:2015-05-10)
参考文献数
31

プロスタグランジン(PG)は,細胞膜リン脂質から産生される最も代表的な脂質メディエーターであり,各PGに特異的な受容体を介して多彩な作用を発揮する.近年,受容体欠損マウスや特異的作動・遮断化合物を用いた解析からそれらの生理的意義が分子レベルで解明されてきた.とくに古くから知られるPGの神経作用,発熱や疼痛に関しては,その分子レベルでの調節機構が明らかとなった.またこうした既知作用のみならず,PGはミクログリアによる神経毒性やドパミン系を介した心理ストレスにも関与することが見いだされ,アルツハイマー病をはじめとする神経炎症の増悪因子として,さらには衝動や抑うつ応答の制御因子として注目されている.さらに最近,PG産生基質であるアラキドン酸の新たな供給経路が発見され,その責任酵素が種々の神経疾患の治療標的として脚光を浴びている.本稿では,PGによる神経機能の調節とその作用メカニズムに関する最近の知見を概説するとともに,創薬標的としての方向性を考察したい.
著者
成田 正直 眞岡 孝至 桒原 康裕 蛯谷 幸司
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
pp.17-00040, (Released:2017-11-02)
参考文献数
35
被引用文献数
2

オホーツク海に生息するアカボヤ筋肉の一般成分,カロテノイド組成を調べた。夏季から秋季にかけて水分,灰分は緩やかに減少,タンパク質,脂質,グリコーゲンは緩やかに増加した。アカボヤの主要なカロテノイドはβ-carotene, alloxanthin, astaxanthin, mytiloxanthin, pectenolone, halocynthiaxanthinおよびこれらの脂肪酸エステルであった。アカボヤは有用なカロテノイドを含んでいることから,機能性食品としての利用が期待された。
出版者
University of Tokyo(東京大学)
巻号頁・発行日
2015

審査委員会委員 : (主査)東京大学教授 柴田 徳太郎, 東京大学教授 小幡 道昭, 東京大学教授 竹野内 真樹, 東京大学教授 丸山 真人, 法政大学教授 佐藤 良一
著者
[豊田天功] [著]
巻号頁・発行日
vol.[102], 1800

1 0 0 0 OA 韻鏡考

著者
大矢透 著
出版者
大矢透
巻号頁・発行日
1924
著者
吉田 あゆみ 北爪 浩三 松本 尚子
出版者
群馬県畜産試験場
雑誌
群馬県畜産試験場研究報告 (ISSN:13409514)
巻号頁・発行日
no.8, pp.27-35, 2002-03
被引用文献数
1

餌が豚に与える影響を調べるため、桑の葉粉末を無添加、1%、3%添加した飼料を当場で生産したランドレース種系統造成豚「グンマL」とデュロック種の二元交雑種(LD)に給与したところ、以下の結果を得た。1.一日平均増体重は、桑の葉粉末添加量の違いによる差は認められなかった。2.糞尿からのアンモニア発生量は桑の葉粉末添加による明確な差は認められなかった。3.豚ロース肉の加塩保水性及びコレステロール値は桑の葉粉末添加により低下する傾向が見られた。4.豚ロース肉を用いた官能検査では桑の葉粉末3%添加飼料を与えた豚肉の方が、桑の葉粉末無添加飼料を与えた豚肉より色合いが好ましいという評価が得られた。しかし、鶏肉で差の認められた軟らかさ、美味、総合の各項目では差は認められなかった。
著者
野村 尚司
出版者
玉川大学観光学部
雑誌
玉川大学観光学部紀要 = The journal of Tamagawa University College of Tourism and Hospitality (ISSN:21883564)
巻号頁・発行日
no.2, pp.1-12, 2014

本稿は,旅行商品取引のグローバル化進展に伴う日本の旅行業がおかれた状況を踏まえ,今後のあるべき姿について考察するための準備段階として,これまで旅行業法で規定されてきた公的な旅行業ライセンス制度や旅行業者破綻に対する弁済制度の廃止といった大胆な政策改革を推進する豪州の事例を紹介し,その考察から得た含意を特定することを目的とする。 2012年12月に,豪州連邦政府・各州政府は消費者を統括する大臣会議を行い,旅行業法の見直しやTravel Compensation Fund(以下,TCF)廃止などを柱としたTravel Industry Transition Plan(以下,TITP)を推進することで合意した。豪州政府はその合意に関するコミュニケで,「旅行業のライセンス制度を維持することはもはや困難であり,品質保証としての認証制度が国の手を離れる流れに変化させざるを得なかった」との理由を述べている。豪州旅行業協会(以下,AFTA)ではこの政府決定を歓迎するコメントを発表。同協会内でワーキンググループを発足させ,TITPの趣旨に沿った新たな業界主導の旅行業認証制度や消費者保護策の策定作業に入ったのである。これは,公的な旅行業ライセンス廃止といった,極めて大きな変革であり,2012年年末の決定から約3年を掛け2015年にはTITPが完了することとなる。 そもそもグローバル展開を行うオンライン・トラベル・エージェンシー(以下,OTA)はインターネットという情報通信技術を最大限に活用することでその強みを発揮させる事業モデルである。それは,容易に世界市場へアクセスできる技術力のみならず,各国で定めた法制の枠組みを「すり抜ける」力も具有している。また地球上のどこかに顧客が存在し自社商品の競争力があると見るや即市場参入し,収益が上がらない場合は即撤退を決断する身軽さも有している。OTAの事業モデルが世界で市場シェアを増大させるにつれ,「国」の枠組みで構築されてきた各国の旅行業法制は次第に綻びが出てくる可能性があり,本稿で取り上げた豪州の事例と同様わが国においてもその見直しは避けられないのではないだろうか。

1 0 0 0 OA 南撰要類集

出版者
巻号頁・発行日
vol.[23] 第八中 与力同心雑之部,
著者
Kurasawa Motonari Mardyla Grzegorz
出版者
行動経済学会
雑誌
行動経済学
巻号頁・発行日
vol.1, pp.41-48, 2008

Investor confidence affects financial markets. Information, noise, market frictions cause investor confidence to influence security prices, leading to a price different from the rational expectations value. This paper presents a simple theoretical model of asset prices where investor confidence is allowed to differ across traders, and across time -depending on observed outcomes. The presence of short-sales constraints causes asset prices to behave asymmetrically: short-run returns display reversal after good news, but momentum after bad news. This can change somewhat if investor confidence varies because of biased self-attribution: good news causes returns to exhibit short-run momentum and long-run reversal. We also investigate the extent to which asset supply affects the price paths. In case of zero net supply the equilibrium prices are set unilaterally by either of two investor groups. Yet if we allow for positive asset supply we find an intermediate range of information signals and resulting prices consistent with both trader types being active in the market -this happens if news events are moderate. We further identify the <I>shrinkage effect</I>: the range of signals where both groups of traders have positive asset demands may shrink in subsequent trading due to biased self-attribution.
著者
池田 信寛 イケダ ノブヒロ
出版者
追手門学院大学ベンチャービジネス研究所
雑誌
追手門学院大学ベンチャービジネス・レビュー = Venture business review (ISSN:18832520)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.5-17, 2017-03

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