著者
遠藤 英樹
出版者
The Japan Sociological Society
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.52, no.1, pp.133-146, 2001-06-30 (Released:2009-10-19)
参考文献数
34
被引用文献数
3

現代社会において, 観光はますます重要な事象となっている.とくに, それはイメージを媒介することではじめて成立するという点で, 近代のありようと共鳴しあっていると考えられる.観光パンフレット, テレビ, 雑誌, 映画といったようなメディアを通じ, 観光地に対するイメージはたえず再生産されつづけており, こうしたメディアによるイメージの再生産に関する分析は, 観光という事象を語るうえで不可欠のものとなっている.本稿は奈良を事例とする意義について述べるとともに, 観光地・奈良のイメージを再生産するうえでメディアが重要な役割を果たしていることを指摘する.こうしたことについては, かつてD.J.ブーアスティンが指摘した問題圏にかさなるものであるが, ここではブーアスティンの指摘よりもさらに議論をすすめ, イメージの消費者たるべきツーリストたちが奈良という観光地をいかに読み解いているのかまでも考察する.それにより最後には, ツーリストたちが 「ブリコラージュ」の方法を用いつつ, 観光という「イメージの織物 (text-ile) 」を主体的に読み解いている姿を浮き彫りにする.

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巻号頁・発行日
vol.第2冊,
著者
浅川 雅美 岡野 雅雄
出版者
文教大学
雑誌
湘南フォーラム:文教大学湘南総合研究所紀要 = Shonan Forum : Journal of the Shonan Research Institute Bunkyo University (ISSN:18834752)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.139-147, 2008-03-01

This study was conducted in order to examine how the travel brochure of Yonaguni sland promotes the island as a fascinating travel destination. For this purpose, the entire text of the brochure in its original form was used as text data and “main words” were extracted from it through morphological analysis. Further, the tuples of the main words and the words in concord with it were also extracted. The result demonstrated that the most frequent descriptions made using the main words and the tuples of the main words concerned the island’s natural resources, followed by descriptions of places where scenes from a TV drama were filmed. However, the brochure included comparatively few descriptions on cultural resources. Further, the points of interest of Yonaguni Island in the brochure were defined in terms of two main dimensions, i.e., the island’s “peculiarity” and its “adventurous and exciting nature.
著者
石井 明男
出版者
分子シミュレーション研究会
雑誌
アンサンブル (ISSN:18846750)
巻号頁・発行日
vol.19, no.3, pp.151-157, 2017-07-30 (Released:2018-07-30)
参考文献数
17

加速分子動力学法は統計力学的アプローチに基づいて,分子動力学法の時間加速を行う手法の総称である.この記事ではこの手法のうちの一つとして我々のグループにて開発しているAdaptive Boost 法(AB 法) [1] を紹介する.AB 法は今までの加速分子動力学法で提案されてきたアイデアの良いものを採用した,いわばこれまでの手法のいいとこどりをしたような手法であり,現象の時間加速から実際に現象が起きる時間を定量的に評価するに至るまで一連の解析を行うことが可能である.さらに実際にAB 法を用いたいくつかの応用例を紹介し,これからの発展・改良のために加速分子動力学法に存在する問題点についても述べる.
著者
上野 健爾 杉江 徹 森脇 淳 河野 明 神保 道夫 丸山 正樹
出版者
京都大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1990

代数多様体,複素多様体は近年理論物理学との密接な関係が見出され、従来の数学研究とは違った観点からの興味ある現象が見出され、数学そのものの再編成が行われつつある。本研究もこうした新しい観点から研究を行ったものである。以下得られた主要な成果を記す。1.Z上の共形場理論と複素コボルディズム環桂利行,清水勇二との共同研究において,自由フェルミオンの共形場理論が整数環Z上定義できること,ボゾン化によってZ上の無限変数の多項式環が生じることを示したが,本年度さらに共同研究によって,理論は複素コボルディズム理論と密接な関係を持つことが明らかになった。特に,複素コボルディズム環でチャ-ン類を取る操作とシュ-ア多項式の関係を明らかにし,複素多様体の特性類とKP方程式系のτ函数との関係も明らかにした。2.非ア-ベル的共形場理論の算術化土屋昭博,山田泰彦との共同研究によって得られた単純リ-環をゲ-ジ対称性に持つ共形場理論が,有理数体上定義され代数曲線のモジュライ空間上の数論的代数幾何学として展開できることを示した。さらに種数Oの代数曲線上の共形場理論に限ると,さらに理論は整数環Z上定義されることを示した。3.ベクトル束および連接層のモジュライ空間の研究丸山正樹は射影的代数多様体上の放物的安定層の概念を導入しモジュライ空間を構成することに成功した。また森脇淳は準安定偏曲ファイバ-空間の概念を導入し,ボゴモロフ・ギ-ゼカ-不等式を一般化することに成功した。これはモジュライ空間の研究に応用が見込まれている。
出版者
オーム社 (発売)
巻号頁・発行日
1888
著者
槙,究
出版者
日本色彩学会
雑誌
日本色彩学会誌
巻号頁・発行日
vol.22, no.3, 1998-11-01

似合う色についての理論であるパーソナルカラーシステムについて, その妥当性を検討するために, 胸のところにさまざまな色の布地をあてて, 女子大生6名に印象評価してもらう実験を行った。その結果, 次のようなことがわかった。(1)似合う色の個人差が小さいこと(2)高明度・中彩度色や中明度・高彩度色は, 地味な印象を与える方が似合うと評定されること(3)暗い色は, それ自体では好まれないが, 似合いの評定では, それが改善されること(4)似合う色の個人差は, 髪の色との関連が大きいこと(5)人々をイエローベースの色が似合うグループ, ブルーベースの色が似合うグループに分離できないこと
著者
神谷 有希 松野 俊一 田中 史朗 高橋 治海 山本 悟
出版者
一般社団法人 日本農村医学会
雑誌
日本農村医学会学術総会抄録集 第55回日本農村医学会学術総会 (ISSN:18801749)
巻号頁・発行日
pp.148, 2006 (Released:2006-11-06)

<はじめに> 非浸潤性乳管癌(以下DCIS)の発見契機は、MMGでの微細石灰化や腫瘤・乳頭異常分泌である。MMG上では石灰化で検出されることが多いというのは知られているが、腫瘤・非対称性陰影・構築の乱れなどでも描出される。 今回は、非触知・US上所見なし・MMG上微小石灰化で発見されたDCISの症例を報告する。<対象> 女性 39歳<経過>2003年10月左乳頭異常分泌により当院受診 MMG・USとも異常なし 1年後のfollow up 2004年12月左MMGに集簇性、円形の微小石灰化 カテゴリー3 USは異常なし 6ヵ月後のfollow up 2005年6月左MMGに集簇性微小石灰化 前回より変化なし 6ヵ月後のfollow up 2005年10月前回の微小石灰化が一部線状 カテゴリー4 ステレオガイド下マンモトーム生検を実施<結果>生検の結果DCISであった。 触診では触れず、US上石灰化の場所が特定できず、ステレオガイド下においてフックーワイヤーを留置し、Bq+Axを行い、断端(-)であった。<考察> 乳癌は乳管上皮層から発生するため、ある時期には乳管の中に留まっており、その時期の癌は非浸潤癌である。この時期はまちまちであり、人により異なる。この非浸潤癌は癌細胞が乳管の中だけで増殖し、乳管内を進展するためリンパ節転移や遠隔転移をきたすことのない癌である。そのため、早期の発見が大切である。 集簇性の微小石灰化は乳がんを疑うものであるが、ごく狭い範囲に微小石灰化がある場合は良悪性の判断は困難である。 今回はfollow upしていたところ一部線状の石灰化が発生したため、マンモトーム生険を施行し、確定診断を行った。石灰化の位置がUS上で特定されなかった為、ステレオガイド下においてフックーワイヤーを留置し、手術を施行した。このように、エコー下にて病変部位が特定できず石灰化がある場合においての生険およびフックーワイヤー留置はステレオガイド下のマンモトームが大変有用である。
著者
小川 知行 若尾 真治 近藤 圭一郎
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌D(産業応用部門誌) (ISSN:09136339)
巻号頁・発行日
vol.126, no.12, pp.1690-1698, 2006 (Released:2007-03-01)
参考文献数
8
被引用文献数
2 4

In this paper, we study an optimal design for a hybrid power source railway vehicle as an alternative to diesel railway vehicles. The hybrid power source railway vehicle is assumed to be composed of the fuel cell and the electric double layer capacitor. We apply the multiobjective optimization based on the genetic algorithm for the vehicle design, aiming at reduction of both initial cost and energy consumption. The pareto optimal solutions are obtained using the multiobjective optimization.First we develop a simulation model of the hybrid power source railway vehicle and its electric power control methods. Next we derive the pareto optimal solutions as a result of the multiobjective optimization. Finally, we categorize the pareto optimal solutions to some groups, which enables us to elucidate characteristics of the pareto optimal solutions. Consequently, using the multiobjective optimization approach we effectively comprehend the problem characteristics and can obtain the plural valuable solutions.
著者
シ コウシ
出版者
北九州市立大学
巻号頁・発行日
2013-09-24

本研究では、分散型電源及び熱源技術の多様化により、省エネルギー性、経済性、環境性を総括的に達成できるように、多目的最適化モデルを開発した。モデルの効果及び汎用性を明らかにするために、各種ケーススタディ及び要因分析を行ったものである。

1 0 0 0 OA 市中取締書留

出版者
巻号頁・発行日
vol.[89] 嘉永,
著者
工藤 桃成
出版者
神戸市立工業高等専門学校
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2018-08-24

数学とその応用分野において,曲線は古くから研究されてきた重要な研究対象であり,その中でも特に代数曲線は,主に代数幾何学・整数論と呼ばれる分野で研究されている図形である.本研究では,特殊な代数曲線の探索・決定を目的としており,理論と計算の融合的なアプローチによって解決を目指している.本研究で得られる特殊な代数曲線は,暗号・符号理論への応用可能性を併せ持ち,将来的には情報通信などへの応用が期待される.
著者
太田愛著
出版者
KADOKAWA
巻号頁・発行日
2017

1 0 0 0 幻夏

著者
太田愛 [著]
出版者
KADOKAWA
巻号頁・発行日
2017