著者
甲野 佑 田中 一樹 奥村 純
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
JSAI大会論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, pp.1Z302, 2018-07-30

<p>高次な意思決定課題では発見により行動選択肢が無際限に拡張されうる.その場合,行動の特徴表現の自律的な獲得が重要になる.そこで本研究では状態遷移軌跡から行動表現を有限長のベクトルに埋め込み,強化学習に活用する学習フレームを提案する.具体的にはカードとボードゲームの要素を併せ持つ"逆転オセロニア"を例に,拡張されうる行動要素であるキャラクターの表現を暗黙的に獲得し,戦術の学習時に転用できる事を示す</p>
著者
高草木 達 朝倉 清高
出版者
公益社団法人 日本表面真空学会
雑誌
表面と真空 (ISSN:24335835)
巻号頁・発行日
vol.61, no.5, pp.309-314, 2018-05-10 (Released:2018-05-10)
参考文献数
25

3D structures of evaporated metals onto a TiO2(110) surface premodified with ortho-mercaptobenzoic acid (o-MBA) were studied using polarization-dependent total reflection fluorescence X-ray absorption fine structure (PTRF-XAFS) technique to determine the effects of the premodification on the dispersion of the metal atoms over the TiO2(110) surface. Cu, Au and Ni were found to be atomically dispersed, with the formation of S-metal-O bonds (where the S is provided by the o-MBA and the O is present in the TiO2 lattice) on the surface. In contrast, Pt underwent aggregation to form small clusters. The varying behavior of these metals on the o-MBA-modified TiO2(110) surface can be explained based on the energy difference between sulfur-metal-oxygen and metal-metal bond formations, and we propose a new indicator for single metal dispersion on the TiO2(110) surface.
著者
毛利 三彌
出版者
日本演劇学会
雑誌
演劇学論集 日本演劇学会紀要
巻号頁・発行日
vol.50, pp.19-38, 2010

<p>The recent, so-called post-classical narratology is more concerned with narrative in the communication form, in the feedback loop or in everyday life than with literary narrative. However, narratology of theatre has not been paid much attention in any case, although a play mostly contains a story, which can be narrated. A reason, if not <i>the</i> reason, for the relative neglect of theatre narratology might be the insistence of classical narratologists that no narrator of a story would exit in a play, because it should consist only of dialogues.</p><p>This article is a preliminary attempt of theatre narratology, mainly focusing on the changing aspect of the story in the process from a written play to a performance. It also involves the problem of translation and adaptation of a play into a different language or medium.</p>
著者
初瀬川 弘樹
出版者
社団法人 日本理学療法士協会近畿ブロック
雑誌
近畿理学療法学術大会 第51回近畿理学療法学術大会
巻号頁・発行日
pp.55, 2011 (Released:2011-10-12)

【目的】 視床痛の病態は複雑で症例により異なるが,1つの仮説として植村は,視床における正中中心核(以下CM核)の後外側腹側核(以下VPL核)からの脱抑制によって生じると述べている.今回,視床痛を呈している発症後7年目の症例に対して,触覚を用いたVPL核によるCM核の再抑制を目的としたアプローチを実施し,疼痛の質と量において改善を認めたので報告する. 【症例】 対象は70代女性.2003年11月に左視床出血により右片麻痺,視床痛を認めた.出血部位はVPL核から視床枕にかけて広がっていた.同年12月にADL自立して退院し,同施設の通所リハビリテーションを利用している. Brunnstrom recovery stage(以下BRST)は上肢5,手指5,下肢5,感覚は触覚,痛覚,冷覚ともに脱失,運動覚は肩関節,肘関節が軽度鈍麻,手関節より末梢が重度鈍麻,筋緊張に関してはModified Ashworth Scale(以下MAS)にて2,疼痛はVisual Analogue Scaleにて4~7cmと,日によって大きく変動する.McGill Pain Questionnaire(以下MPQ)では合計42点で,中でも「ぴりぴりした」「針で刺されるような」という表現が最も近いとの記述あり. 【方法】 2010年6月より,触覚情報を再構築する課題を実施した.課題は端座位にて閉眼で両側手掌下に柔らかい布を置き,非麻痺側を自動運動,麻痺側を自動介助運動とし,両側同時に動かしながら健側の運動イメージを少しずつ転移させた.その際健側運動イメージをメタファーにて記述させると,「綿の花のようなふわふわ」であり,逆に患側運動イメージは「蚕の繭のふわふわ」との記述があった.そのメタファーを用いて課題を進めていくと,「蚕の繭」から「羊の毛」のふわふわ感に変化したとの記述あり.それに伴い上肢筋緊張、疼痛が変化した. 【説明と同意】 本発表にあたり対象者には口頭にて発表内容を説明し,署名にて同意を得た. 【結果】 触覚情報の再構築課題によって同年9月にはMASは1+,VASは0.8,MPQは合計35点,最も近い表現が「重い」に変化し,治療を開始して初めて「痛くない」との発言があった.また感覚検査において手掌尺側の痛覚,冷覚が出現した.しかし触覚に関しては,感覚検査上は初期評価と同様に脱失であった. 【考察】 今回のアプローチは視床痛の病態を植村の,視床におけるCM核のVPL核からの脱抑制という仮説に基づいて構築した.C繊維は脊髄後索を通り,脊髄視床路を上行しCM核を経由する.視床痛は主にC繊維由来の鈍痛であり,C繊維の中継核であるCM核は本来VPL核によって抑制されている.VPL核は,Aβ繊維が脊髄後索を通り,延髄にて交叉して対側を上行し,中継する核である.以上のことから,Aβ繊維からの正しい情報を再び入力することによりVPL核のCM核への抑制機能を取り戻し,C繊維由来の疼痛を軽減できないかと考えた.その際にメタファーを用いることで,感覚情報と今までの経験との共通項を見つけ,身体と経験を重ね合わせることで運動イメージを明確化し,健側イメージの転移を容易にした.感覚検査上は,触覚は初期評価と比較して変化しなかったものの,自動運動で両側同時に同一の布に触れると両側とも同じように感じることができていたことから,触覚情報の入力が疼痛の軽減に影響を及ぼしたと考えられる. 【理学療法研究としての意義】 視床痛に対してメタファーを用いて触覚情報を再構築することにより,VPL核によるCM核の抑制機構が修正されたと考える.視床痛の病態は明らかにはされていないが,対処療法で済ますのではなく,痛みの原因を神経,生理学的な視点からも観察し,アプローチを考案していく必要性があるといえる.また今回,運動イメージを明確化するためにメタファーを用いて有用であったことから,メタファーは理学療法を実施する際に有効な手段となり得るのではないかと考える.
著者
ジメネス フェリックス 吉川 大弘 古橋 武 加納 政芳 中村 剛士
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
JSAI大会論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, pp.2N21, 2018-07-30

<p>近年,教育を支援する教育支援ロボットが注目され,定型発達児を対象に研究が進められている.一方,学校の通常学級において,発達障害児の在学割合は年々増加している.そのため,発達障害児を対象とした教育支援の必要性は高まると考えられる.しかしながら,発達障害児を対象とした研究事例は少ない.そこで本稿では,発達障害児と教育支援ロボットとの一対一における共同学習による学習効果について報告する.</p>
著者
田中 宏季 サクリアニ サクティ グラム ニュービック 戸田 智基 中村 哲
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
JSAI大会論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, pp.2H4NFC04b3, 2018-07-30

<p>自閉症スペクトラム障害とは、社会性とコミュニケーションに困難がある発達障害であり、言語と非言語の表出に影響を及ぼすと報告されている。特に他人とのインタラクションにおいて定型発達児と比較した際の特異性がこれまで報告されている。本研究では、自閉症児のコミュニケーション支援に向けた対話システムを開発するため、保護者とのインタラクションにおける発話応答時間と応答内容の分析を行った。</p>
著者
田中 克己
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンピュータ (ISSN:02854619)
巻号頁・発行日
no.806, pp.96-99, 2012-04-12

受託ソフト開発会社のリストラが広がり、SEにとって厳しい状況が続く。一方で、ビジネスと技術の知識を併せ持ち、問題を的確に発見できる人材のニーズは高まる。生き残るSEの条件を理解し、SE自身が意識して実践したり組織で育成策を実施したりする必要がある。(田中 克己=ITジャーナリスト) ユーザー企業がIT投資を抑制する傾向が続いている。

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著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1886年06月25日, 1886-06-25
著者
木村 丈司 甲斐 崇文 西海 一生 高橋 尚子 佐々木 秀美
出版者
Japanese Society for Infection Prevention and Control
雑誌
日本環境感染学会誌 = Japanese journal of environmental infections (ISSN:1882532X)
巻号頁・発行日
vol.24, no.6, pp.405-410, 2009-11-25
参考文献数
7
被引用文献数
1 3

抗菌薬適正使用の推進は院内感染対策において最も重要な課題の一つである.当院では2006年4月より第4世代セフェム系,カルバペネム系,ニューキノロン系抗菌薬と抗MRSA薬を対象として使用届出制を開始した.使用届出制の開始後,特に第4世代セフェム系,カルバペネム系抗菌薬の使用量が減少し,また投与期間が14日以上に及ぶ長期投与の処方件数も減少した.また2008年4月からはpharmacokinetics/pharmacodynamics理論に基づく抗菌薬の投与方法に関する資料の配布を開始した.資料の配布開始以降,cefozopran (CZOP)では1000 mg×3回/day及び2000 mg×2回/dayの投与方法が,meropenem (MEPM)では500 mg×3回/dayの投与方法がそれぞれ増加した.緑膿菌のCZOPに対する耐性株率は2005年度から2006年度で一時増加したが,2007年度では2005年度と同程度まで減少し,またMEPMに対する耐性株率は年々減少が見られた.このように,抗菌薬適正使用の推進及び抗菌薬耐性菌の増加防止において,infection control teamによる積極的な介入は重要であると考えられる.<br>

1 0 0 0 OA 朝暾集

著者
貴志忠美 [著]
巻号頁・発行日
vol.[24], 1800
著者
米永 裕紀 青山 真帆 森谷 優香 五十嵐 尚子 升川 研人 森田 達也 木澤 義之 恒藤 暁 志真 泰夫 宮下 光令
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.13, no.3, pp.235-243, 2018 (Released:2018-08-10)
参考文献数
21
被引用文献数
1

緩和ケアの質や遺族の悲嘆や抑うつの程度に地域差があるかを目的とし,2014年と2016年に実施された全国遺族調査のデータの二次解析を行った.ケアの構造・プロセスはCare Evaluation Scale(CES),ケアのアウトカムはGood Death Inventory(GDI),悲嘆はBrief Grief Questionnaire(BGQ),うつはPatient Health Questionnaire 9(PHQ-9)で評価した.関東をリファレンスとし対象者背景で調整し,比較した.CESとGDIは調整後も九州・沖縄で有意に高かった(p<0.05).BGQは調整後も中部,近畿,中国,九州・沖縄地方で有意に低かった(p<0.05).PHQ-9は調整後,有意差はなかった.いずれのアウトカムも効果量は小さく地域差がほぼないと考えられ,ケアの提供体制は地域で大きく変わらないことが示された.