著者
Neuwirth Robert
出版者
日経サイエンス
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.41, no.12, pp.96-104, 2011-12

世界を見回せば労働者の半数以上は収入に課税されることなく生計を立てている。そうした人々のかなりの割合は途上国の大都市の不法占拠地やスラム街で暮らしている。
著者
中島 岳志
出版者
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科
雑誌
アジア・アフリカ地域研究 (ISSN:13462466)
巻号頁・発行日
no.3, pp.186-223, 2003

The Hindu nationalist movement has been gaining momentum since the 1980s. Led by the Rashtriya Swayamsevak Sangh (RSS), the Hindu nationalist movement has produced various related organizations, such as the Bharatiya Janata Party (BJP) and the Vishwa Hindu Parishad (VHP). These organizations, known generically as Sangh Pariwar, have great infl uence in contemporary India. The BJP is presently the governing party, and the prime minister, A. B. Vajpayee, was a member of the RSS. This paper discusses the activities of Sewa Bharti, another Sangh Pariwar organization, in a slum area of New Delhi. Earlier studies have portrayed the Hindu nationalist movement phenomenon of the upper and middle classes. My research shows that this movement also quickly spread among the lower social strata. This paper shows the process by which the Hindu nationalist movement spread among the lower social strata.
著者
外山 健太郎
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.969, pp.38-40, 2008-01-14

─米Microsoft Corp.の研究開発拠点(MSR)をインドで立ち上げるために来てから約3年がたちました。その間,インドにはどのような変化が起きていますか。 最近のインド経済はすべての面で「加速感」があります。3年前に比べると交通量が明らかに増え,渋滞がひどくなっています。ショッピング・モールの数は3年前の2倍程度になりました。

1 0 0 0 OA 徒然之友

出版者
巻号頁・発行日
vol.[2],
著者
河野 銀子 Happy Kumar Das
出版者
山形大学
雑誌
山形大學紀要. 教育科學 (ISSN:05134668)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.1-10, 2006-02-15

「万人のための教育(Education For All)」は,1990年にタイで開催された「万人のための世界教育会議」において確認されたイニシアティブで,その目標は教育の平等を達成することにある。これは,2000年の「国連ミレニアム宣言」において他の国際開発目標と統合され,一つの共通枠組としてまとめられた。 こうした国際的動向の背景には,教育にアクセスできない子どもたちが,まだたくさんいることを踏まえている。子どもたちが教育にアクセスできないことは,人権の否定であり,才能や関心を伸ばすことが妨げられることでもある。現状としては,開発途上国の中にはこれらの問題を抱えている国があり,適切な政策的取組によって改善することが期待される。政策的取組にあたっては,どのような子どもたちが不利な立場にいるのかを特定し,その子どもたちに対して優先的に実施するのが有効だと考えられる。そこで,本稿は,不利な立場にいる子どもたちを「フォーカス・グループ」として特定し,その状況と課題について明らかにした。 主なフォーカス・グループは,①女子,②親がいない子ども,③スラム街で働く子ども,④マイノリティの子ども,⑤障がいをもつ子ども,などである。主な現状として,次のようなものがあげられる。①伝統的に,女子は出生時から区別されており,家庭内で軽んぜられている。②親がいない子どもたちは自分で生計を立てなければならず,性的被害や犯罪に巻き込まれている。③都市スラム街の子どもたちも働く必要に迫られており,②と類似する問題を抱えている。④宗教的少数派や少数民族の子どもたちは,多数派を占める人々とは異なる文化的習慣をもつために,不安で保障のない生活を送っている。⑤障がいをもつ子どもは,親からの愛情を期待できないだけでなく,隣人や親類から隠される傾向があり,多くの子どもと同様の社会生活や文化活動などの楽しみを奪われている。 これらの子どもたちは,親が充分な初等教育すら受けていないという困難な状況にもある。そのため,学校での学業達成に要求される知識やスキルが不足している。一般に,子どものよりよい成長には,周囲の手助けが必要であるが,上述したグループは条件の悪い中で生活しており,よりいっそうの配慮がなされるべきである。それぞれの立場で,不利な立場にいる子どもたちの状況を改善し,初等教育が普遍化することに挑んでいくことが重要である。
著者
佐々木 俊介 渡辺 浩平 荒木 徹也
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集
巻号頁・発行日
vol.27, 2016

本ポスター発表においては、映像人類学に基づくダンプサイト・ウェイスト・ピッカーの活動記録を、写真、図表、動画を用いて発表する。調査地はインドネシア共和国西ジャワ州バンタル・グバンに設置された廃棄物最終処分場の周囲に形成されたスラム街であり、発表者は2010年2月より、19回渡航し、計707日間滞在している。調査地のウェイスト・ピッカーたちは廃棄物最終処分場内において有価物収集を行っており、有価物収集の際には、自分自身で作成あるいは道具製作者から購入した道具を用いている。有価物売買においては伝票が発行されるなど、取引上のごまかしが起こりにくい取引方法がとられている。ウェイスト・ピッカーたちが1日に収集する有価物は世帯当たり約100kgであり、ここから推定されるリサイクル率は6.5%である。ウェイスト・ピッカーの収入は、月に240US$でありジャカルタにおける法定最低賃金と同水準にある。
著者
鈴木 元子 スズキ モトコ Motoko SUZUKI
雑誌
静岡文化芸術大学研究紀要 = Shizuoka University of Art and Culture bulletin
巻号頁・発行日
vol.6, pp.11-19, 2006-03-31

ハーレムは黒人の街として世界的に知られているが、現在のハーレムが形成されてくるまでには幾つかの段階があった。アメリカ・インディアンの時代、オランダ農民たちの時代、富豪たちの高級住宅地、移民たちの時代、そして黒人スラム街の時代である。これらの変遷の中で、特に19世紀末から1920年までの一時期ユダヤ人地区であったというが本当であろうか。現在、黒人教会として使われている建物も、もともとはシナゴーグであったことを、何らかの残存する痕跡を探ることで、ユダヤの文化的遺産であることを確認する。Harlem is well known as an attractive town for African Americans, but there were many ups and downs that molded Harlem into what it is today. The Harlemites have been shifted from Native Americans, to Dutch Homesteaders, the rich living in prestigious mansions, various immigrants, and to today's black inhabitants. In this Harlem-history is it true that it was once the Jewish quarter from the end of 19th century to 1920's? The buildings being used as Black Christian churches recently were originally Jewish synagogues. Visiting Harlem to seek for vestiges, I could explore Harlem's Jewish Heritage.

1 0 0 0 OA 両国往復書謄

巻号頁・発行日
vol.[149], 1000
著者
中道 久美子 中村 文彦
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.49, no.3, pp.867-872, 2014

南米コロンビアの中規模都市であるメデジン市では、所得格差とスラム街形成、自家用車やオートバイの増加といった都市交通問題を抱えていたが、約20年間で都市再生と都市交通システムの戦略的整備に取り組み、革新的な成長を遂げた。本論文では、メデジン市の現代都市交通システムの動向について、現地ヒアリング調査に基づいてとりまとめ、今後の都市交通戦略のあり方について示唆を得ることを目的とする。具体的には、高架鉄道、ロープウェイ、BRT、LRT、自転車シェアリング、エスカレータ等の現代的な都市交通システムに関して、現地自治体へのヒアリングや利用者へのインタビューを通して、動向をまとめるとともに、南米のその他の都市との体系的比較も行った。それらの結果から、機動力のある実働的な自治体組織、低費用かつ論理的に矛盾のない導入順序、市民が誇りを持つよう重視していることなどの特徴が見られ、途上国の交通戦略やわが国の地方都市の交通問題解決に際しての知見を得た。
著者
中田 北斗 中山 翔太 水川 葉月 池中 良徳 石井 千尋 Yared B. YOHANNES 今内 覚 石塚 真由美
出版者
日本毒性学会
雑誌
日本毒性学会学術年会
巻号頁・発行日
vol.41, pp.P-187, 2014

ケニア共和国の首都ナイロビ市内の大規模ゴミ集積場・ダンドラ地域は、世界第二位の巨大・高密度スラム街であり、地域内の子供の半数はWHO基準(100 μg/kg)以上の血中Pb濃度であることが報告されているが、家畜の汚染や生体への曝露源に関する報告はない。本研究では、ダンドラおよび対照区として同国・ナクル地域に生息するヤギ、ヒツジ、ブタおよびウシの血中金属類(10元素)濃度およびPb安定同位体比をICP-MSにより、PCBsおよび有機塩素系農薬(OCPs)濃度をGC-MSとGC-ECDにより測定した。<br> その結果、全てのサンプルでCr, Mn, Ni, Cu, Zn, As, Mo, Agの高濃度蓄積は認められず、PCBsおよびOCPsは検出限界以下であった。Pb濃度はナクルに比べてダンドラで高い蓄積傾向を示し、ヤギおよびヒツジでは有意差が認められた。ブタの平均Pb濃度はダンドラ(2600 μg/kg, dry wt:dw)がナクル(73 μg/kg, dw)の約35倍の高値を示した。ダンドラのウシからは、ヘム合成に関与するアミノレブリン酸脱水酵素活性が低下するとされる値(100μg/kg)と同程度のPb濃度(91 μg/kg以上)が検出され、血液毒性等の中毒症状の蔓延が示唆された。Cd濃度の地域差および種差は認められなかったが、総じて高値(570±460 ng/kg, dw)を示し、ウシの摂食によるヒトのCd曝露が示唆された。Pb安定同位体比は地域および動物種により異なる傾向を示し、地域内に複数の曝露源があること、動物種により主要な曝露源が異なることが示唆された。<br> 本研究より、両地域に生息する家畜には高濃度のPb, Cdが蓄積し、特にPb汚染はダンドラで深刻なレベルであり、その曝露源が複数存在することが示唆された。家畜と生活環境を共にするヒトへの同様の汚染も強く示唆された。
出版者
巻号頁・発行日
vol.[1],
著者
佐々木 俊介
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集
巻号頁・発行日
vol.23, 2012

スカベンジャーによるリサイクルへの貢献が指摘され、インフォーマルな活動であるスカベンジャーによる有価物収集活動をフォーマルなシステムに組み込む統合的な廃棄物処理行政が複数の研究者によって提案されている。しかしながら、量的データとして正確にスカベンジャーたちのリサイクル能力などを推計したものはほとんど無い。そこで、本研究においては、インドネシア共和国バンタルグバン廃棄物最終処分場近隣のスラム街に居住するスカベンジャーを対象に約9ヶ月間の現地滞在調査を行った上で、スカベンジャーたちによるリサイクル方法を明らかにするとともに、スカベンジャー社会において有価物の売買時に取り交わされている伝票に基づき、スカベンジャーたちの収入(Rp.1,178,643)について明らかにしながら、世帯あたりのリサイクル量(1,977kg)を明らかにした。
著者
渡部 直己
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.43, no.3, pp.35-45, 1994

小説における「描写」は、近代日本文学の表象技術史上のいわば最大の輸入品であり、近代小説の問題の過半はその「描写」の質の変遷と共にあったといってよい。とりわけ、その長さのはらむ逆説、すなわち描写量と反比例してみずからの再現機能に不意の変容を余儀なくされる対物描写は、リアリズムの一種原理的な不可能性を暴きたてるきわめて両義的な要素である。描写の長さが不可避的にはらみこむこの変容は主に、(1)叙述(ナレーション)と虚構(フィクション)の両軸上における時間性の齟齬(2)虚構空間の混濁(3)再現から産出性への萌芽として見出されるが、本発表においてはまず、泉鏡花『式部小路』の一節をもとに右三点を明らかにしながら、描写という危険な要素の持つ複雑な性格を押さえたうえで、現代の小説家たちの描写の在り方を、具体例とともに検討する。そこでは、現在の若い作家のうち、島田雅彦、小林恭二、高橋源一郎といった男性作家が描写の両義性に対し比較的過敏であるゆえに、描写抜きのテクストを志向するという一方の現象と、鷺沢萌、山田詠美、小川洋子といった女性作家における描写志向とその質とを対照させたい。そのことによって、描写という歴史的産物に対する、批評的逃避と反動的追従の現状を指摘し、同時に、現代の文学風土の<電通>的性格を検証する。引用例は、鷺沢萌「川べりの道」、山田詠美「ベットタイムアイズ」、小川洋子「ドミトリイ」、日野啓三「牧師館」など。
著者
Minoru SETOUE Seiya OHUCHI Tatsuya MORITA Kimio SUGIYAMA
出版者
Center for Academic Publications Japan
雑誌
Journal of Nutritional Science and Vitaminology (ISSN:03014800)
巻号頁・発行日
vol.54, no.6, pp.483-490, 2008 (Released:2009-01-20)
参考文献数
47
被引用文献数
10 14

To clarify the relationship between dietary choline level and plasma homocysteine concentration, the effects of choline deprivation on plasma homocysteine concentration and related variables were investigated in rats fed a standard (25%) casein (25C) diet or standard soybean protein (25S) diet. Using the 25S diet, the time-dependent effect of choline deprivation and the comparative effects of three kinds of lipotropes were also investigated. Feeding rats with the choline-deprived 25S diet for 10 d significantly increased plasma total homocysteine concentration to a level 2.68-times higher than that of the control group, whereas choline deprivation had no effect in rats fed the 25C diet. Increases in hepatic S-adenosylhomocysteine and homocysteine concentrations, decreases in hepatic betaine concentration and the activity of cystathionine β-synthase, but not betaine-homocysteine S-methyltransferase, and fatty liver also occurred in rats fed the choline-deprived 25S diet. Plasma homocysteine concentration increased when rats were fed the choline-deprived 25S diet for only 3 d, and the increase persisted up to 20 d. The hyperhomocysteinemia induced by choline deprivation was effectively suppressed by betaine or methionine supplementation. Choline deprivation caused hyperhomocysteinemia also in rats fed a choline-deprived low (10%) casein diet. The results indicate that choline deprivation can easily induce prominent hyperhomocysteinemia when rats are fed relatively low methionine diets such as a standard soybean protein diet and low casein diet, possibly through the suppression of homocysteine removal by both remethylation and cystathionine formation. This hyperhomocysteinemia might be a useful model for investigating the role of betaine in the regulation of plasma homocysteine concentration.
著者
鉄道総局業務局 編
出版者
陸運協力会
巻号頁・発行日
vol.昭和18年11月1日現在 省線の部, 1943

1 0 0 0 OA 今むらさき

著者
豊国
出版者
蔦吉
雑誌
名伎三十六佳撰
巻号頁・発行日
1861