出版者
日経BP社
雑誌
日経ドラッグインフォメーションpremium
巻号頁・発行日
no.105, pp.14-17, 2006-07-10

H2受容体拮抗剤、中枢性筋弛緩剤、マクロライド系薬、抗てんかん剤……。本誌が医師に行った調査でわかった適応外処方の頻度が高い薬剤だ。これら代表例を把握しておけば、適応外処方に素早く気付いて適切な指導が行える。 梅雨入り間近の6月某日夕刻、閉店間際の田辺薬局鶴見末吉店(横浜市鶴見区)に、一人の中年男性が処方せんを片手に駆け込んできた。
著者
ジメネス フェリックス 加納 政芳 早瀬 光浩 田中 貴紘 金森 等
出版者
人工知能学会
雑誌
2018年度人工知能学会全国大会(第32回)
巻号頁・発行日
2018-04-12

近年,ロボットの新たな活躍の場として,教育現場が注目されている.従来研究の多くは,未知の学習内容を学習する学習者に対して,教育支援ロボットが与える学習効果を検証している.しかしながら,一度学習した内容を復習する学習者に対して,教育支援ロボットが与える学習効果を検証した事例はない.本稿では,学習者がロボットと共に一度学習した内容を復習した場合に,ロボットが学習者に与える効果を検証する.学習者は,学習システムから提示される問題を解きながらロボットと共に復習する.学習者は一度学習内容を復習するため,ロボットには問題の解き方のヒントのみを提供する動作を実装する.実験では,常にヒントを提供するロボットと学習者が共に復習する群,要求時にヒントを提供するロボットと学習者が共に復習する群,常にヒントを提供する学習システムを用いて復習する群,要求時にヒントを提供する学習システムを用いて復習する群,そして,ヒントを一切提供しない学習システムを用いて復習する群の5 つで比較実験を実施する.これにより,復習においてロボットおよびヒントの有効性を検証する.
著者
雪丸 尚美 ユキマル ナオミ YUKIMARU Naomi
出版者
西南学院大学言語教育センター
雑誌
西南学院大学言語教育センター紀要
巻号頁・発行日
no.1, pp.44-55, 2011-03-01

近年,音読指導が日本人英語学習者の読解能力の向上に効果があることが明らかになっている。しかし,その効果は学習者の熟達度の相違により異なっており,どの程度の熟達度の学習者までその効果が期待されるかを考慮して研究を進めることが必要であると予想される。そこで本研究は,熟達度の分布範囲が広い中級程度の大学生英語学習者を対象とした音読指導が,英語読解能力の向上に効果をもたらすという仮説を検証した。本論文では,初めに音読と読解能力との関係についての理論的背景と日本人英語学習者を対象とした先行研究を概観する。その上で,音読指導が読解能力向上に与える効果について,日本人大学生の英語学習者を対象に実施した約4 カ月にわたる実証的研究の成果を報告する。調査の結果,熟達度が中級程度の英語学習者に対しては,音読により読解力が向上するとは断言できないということが明らかになった。また,アンケートの記述より,調査参加者は音読に対して概ね肯定的であり,音読に肯定的な学習者の成績が向上していたことが明らかになった。
著者
重光 史也 鈴木 貢
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2016-IOT-35, no.9, pp.1-4, 2016-09-16

Raspberry Pi は,2 次記憶やグラフィックディスプレイアダプタ,そして USB ホスト機能を名刺大のサイズに集積した汎用コンピュータである.Raspberry Pi はさらに GPIO (汎用入出力) ピンや I2C や SPI 等のシリアル通信機能を備えており,研究や教育において独自の IoT (Internet of Things) デバイスを構築するのに使われつつある.Raspberry Pi を使って実用的な IoT デバイスを構築する上で障壁となるのは,2 次記憶として使われている SD カードの寿命である.本研究では,SD カードへの書き込みを大きく減らして寿命を延ばすオペレーティングシステムの構築を探求する.
著者
祢宜田 久男
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.38, no.4, pp.429-433, 1990-08-20 (Released:2017-07-13)

中国・四国地方は瀬戸内海を隔てて相対し, 互いに密接な関係で結ばれている。その沿岸部では古くから塩の生産が行われ, 山間部では鉄や銅の製錬が行われてきた。江戸時代になると, コメのほかに綿, 藍(あい), 砂糖などの生産が盛んになった。さらに明治時代になると, 除虫菊などの栽培が行われた。これらの産業は海外との貿易や合成品の出現によって衰退したが, ソーダ工業, 金属製錬, 紡績, 合成化学などの発展を促進した。また, 各地に優れた人物が現れ, 外来文化を吸収, 同化して, 我が国の学問水準の向上に貢献した。
著者
上松 恵理子
出版者
日本デジタル教科書学会
雑誌
日本デジタル教科書学会年次大会発表原稿集 日本デジタル教科書学会2014年度年次大会 (ISSN:2188062X)
巻号頁・発行日
pp.7-8, 2014 (Released:2017-06-14)
参考文献数
3

21世紀スキルに対応した、ICTを使った保育の可能性を追究するため、カリキュラムと指導案を開発し、北欧モデルと比較した。高岸幼稚園におけるパイロット事例ではICTを活用した結果、園児の集中力が高まると同時に、協調的な活動や表現活動を行うことができるようになり、他活動にも好影響を与えていた。
著者
内田 貴久1 2 港 隆史 石黒 浩1 2
出版者
人工知能学会
雑誌
2018年度人工知能学会全国大会(第32回)
巻号頁・発行日
2018-04-12

本研究の目的は,雑談のような非タスク指向型対話において,ユーザの対話意欲を喚起する対話アンドロイドの構築である.人間の対話意欲をかき立てるためには,主観的な意見を述べることが効果的であるとされている.しかし,ユーザは対話アンドロイドが主観的な意見を述べることに対して不自然さを感じる場合がある.本研究では,ユーザがアンドロイドが主観的意見を述べることに不自然さを感じるのは,その主観的意見を持つに至る理由となる,アンドロイドの能力に関する背景情報が欠落しているためであるという仮説を立てた.実験の結果,アンドロイドが話者の場合は共通基盤を形成した上で意見を述べないと,意見を持つことに不自然な印象を与える傾向にあることが示された.つまり,アンドロイドが主観的意見を述べる場合,その意見を持つに至る背景である共通基盤を形成することが,アンドロイドが主観的な意見を述べることの不自然さを解消する傾向にあることが示唆された.
著者
島津 弘
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2012, 2012

上高地の徳沢-明神間の梓川で上高地自然史研究会が1994年以来行ってきた調査により,上高地における梓川河床の地形は数年に一度変化することがわかっている.2010年夏および2011年夏に簡易測量に基づいて作成した地図の比較および現地観察から,2011年に地形変化が生じたことが明らかになった.また,2011年7月3日から10月4日まで設置した継続観察地を撮影したインターバル撮影カメラの映像から,当該期間について増水の状況,降雨との対応が明らかになった.そこで,この地形変化の特徴を記載するとともに,地形変化と降雨の関係について検討した.2011年の最大級の連続降雨を記録したと推定される6月22~25日の降雨では23日の10:00~11:00に17mm/hを記録した.その後,23日13:40にアメダスが計測不能となり27日まで欠測が続いたため,この期間の23日の日雨量,期間の総降水量は不明である.明神橋近くにある信州大学上高地ステーションにおける雨量計による計測によると,6月豪雨の期間内に検証を要する値が含まれているものの6月23日の日雨量はおよそ120mmであった.このほか2011年には梅雨入り前の5月10日に123.5mm,台風15号が接近した9月20日に148.5mmを記録した.継続観察地の地形は2009年以降毎年変化が生じた.主流路は幅250mの河道の中央部に主流路が位置するという傾向は2007年以降変化していないが,2010年と比較して主流路の位置の移動と流路分岐のパターンの変化が認められた.この地形変化は観察と降雨状況から5月10日または6月23~25日の降雨のいずれか,または両方で生じたと推定される.カメラの設置許可が梅雨入りに間に合わず,6月の豪雨時の地形変化を記録することはできなかった.カメラ設置後の9月20日に日雨量140mmを超える降雨があったが,主流路がわずかに側刻された程度で地形変化は小さく,カメラで捉えられるような流路の移動は生じなかった.なお,このときには主流路周辺は河床の一部を除いて全面的に流れで覆われていた.以上のことから,以前からの予測通り,梅雨時期あるいは融雪時期における日雨量120mm程度以上の降雨で地形変化が生じるが,梅雨明け以降は豪雨が降っても大きな地形変化は生じないことが確かめられた.
著者
遼釋行均撰
巻号頁・発行日
vol.[6], 1000
著者
村田 昌彦
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
Geographical review of Japan, Series B (ISSN:02896001)
巻号頁・発行日
vol.60, no.2, pp.179-194, 1987
被引用文献数
5

古日記中の天候記録を利用して,歴史時代(東京では1710年から1895年まで,大阪では1714年から1895年まで)の梅雨入りと梅雨明けを復元した.観測時代(1896年から1980年まで)の梅雨入りと梅雨明けと復元データを結合して,その長期変動傾向を検討した結果,以下のことが明らかになった.<br> (1)梅雨明けと梅雨の継続日数には強い正の相関,梅雨入りと梅雨明けには弱い負の相関がみられた.<br> (2)長期変動傾向として,1770年頃,1810年頃,1860年頃,1920年頃が梅雨明けが早く継続日数が短い期間,1740年頃,1780年頃,1830年頃,1870年頃,1950年頃が,梅雨明けが遅く継続日数が長い期間として挙げられる.また,周期性を調べた結果,梅雨明けと継続日数およそ60年の長周期の存在が確認された.<br> (3)梅雨入り,梅雨明け,梅雨の継続日数には,小氷期とその後の時代とで,大きな差がみられない.<br> (4)梅雨明けが遅い年に,東北地方で冷夏が発生しやすいことが,歴史時代から観測時代を通じて成り立っており,天明,天保,慶応・明治の各凶作の時代に,特に梅雨明けが遅かったことが分かった.
著者
笹川 果央理 中山 真孝 内田 由紀子 竹村 幸祐
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.88, no.5, pp.431-441, 2017 (Released:2017-12-25)
参考文献数
31
被引用文献数
2

This study investigated the personality of employees on medical leave due to mental health disorders. Focusing on Contingencies of self-worth (CSW) as a metric of personality, we examined whether the CSW of employees on medical leave due to mental health disorders matched the perceived values of their workplace, in comparison with that of employees at work. We also examined the change of CSW before and after medical leave. Thirty-six employees on medical leave and 133 employees at work participated in this survey study. The results showed that three types of CSW (CSW for being superior, for having positive evaluation from others, for having autonomy) were higher in employees on medical leave than in employees at work. We also showed that there was a large difference between each type of CSW of employees on medical leave and the perceived values of their workplace and that all three types of CSW decreased after medical leave.
著者
今 純一 矢本 智之 山田 耕司
出版者
青森県農林総合研究センター林業試験場
雑誌
林業試験場報告 (ISSN:1349242X)
巻号頁・発行日
vol.2004, pp.7-23, 2004

昆虫多様性調査に適したトラップの選択と、その調査方法を明らかにするために、平成16年度は山地広葉樹林に黒色と白色の衝突板式トラップとマレーズトラップを設置して、捕獲された甲虫目及びカミキリムシ科の科や種及び個体数を調査した。その結果、カミキリムシでは、14・15年度に行った里山広葉樹林の調査でほとんど捕獲出来なかった山地を表徴する種が得られた。また、マレーズトラップを1林分に2基ずつ設定したところ、各トラップで捕獲できた甲虫の種数や個体数に非常に差があったことから、今後は林分内に複数基のマレーズトラップを設置して調査・検討することが望ましいものと思われた。トラップの使用方法について、カミキリムシ科のハナカミキリ亜科では、白色の衝突板トラップやマレーズトラップを使用し、5月中・下旬から梅雨入り前までの短期間調査することにより、林分ごとの種構成を把握することが可能と思われた。また、カミキリ亜科のトラカミキリ族も表徴的なグループであり、白色と黒色の衝突板トラップの併用が適しているものと思われたが、種構成を把握するためには、春期から夏期までの長期間の調査が必要である。
著者
兼松 義一 松井 元英
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
鉄道技術連合シンポジウム(J-Rail)講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, no.22, pp."2202-1"-"2202-2", 2015-12-08

The railway rails occurs expansion and contraction by thermal expansion in accordance with the variation of the ambient temperature. Therefore, a substantial amount will be accumulated in the rail should be expansion and contraction. This thermal stress is generally referred to as the rail axial force. In this study, the lab test using the rail bending fatigue test machine was executed and the rail axis force evaluation X-ray stress measurement by cosα method was fundamentally investigated.