著者
黒沢 努 水田 寿雄 小賀坂 康志
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.58, no.4, pp.286-292, 2015-07-01 (Released:2015-07-01)
参考文献数
1
被引用文献数
1 1

JSTは前身のJRDC創設以来,50年以上にわたり基礎研究や産業化を通じてイノベーション創出を目指す戦略的研究ファンディング(資金提供)を実施してきた。その結果,数々のノーベル賞受賞者を輩出し,我が国の科学技術の発展に貢献してきた。すでに日本は超高齢社会と人口減少の時代に突入し,科学技術関係予算は大きく伸びる可能性は少なく,限られた科学技術関係予算でグローバル競争を勝ち抜かなくてはならない。JST-FMDBは,将来にわたって必要性の高まるイノベーション戦略策定等を情報面から支援する情報分析基盤を提供するものであり,JSTが研究開発資金を提供した2万件以上のファンディング情報の蓄積と日本最大の研究資金助成事業である科研費の情報を横断的に検索・分析できる仕組みとなっている。本稿では,JST-FMDBの構築プロセスと将来に向けたファンディングにおける情報の役割について述べる。
著者
垰田 和史 中村 賢治 北原 照代 西山 勝夫
出版者
公益社団法人日本産業衛生学会
雑誌
産業衛生学雑誌 (ISSN:13410725)
巻号頁・発行日
vol.47, no.6, pp.246-253, 2005-11-20
被引用文献数
1 4

新医師臨床研修制度導入以前の研修医の労働や生活の実態を検討する目的で, 国立大学附属病院に所属する102名の研修医について, 連続した4週間の生活時間調査を行った.調査対象とした2,722人日のうち76%の有効回答をえた.平日の平均睡眠時間は5.7時間, 土曜・祝日の平均睡眠時間は6.8時間だった.研修医の40%は睡眠時間が6時間未満で5時間未満の者が17%おり, 外科に所属する研修医の睡眠時間は特に短かった.研修医の睡眠不足は健康を脅かすだけでなく医療の安全性を低下させることから, 新医師臨床研修制度のもとで, 研修医の睡眠時間を含む生活が適切に保たれるよう, 追跡検証する必要がある.

6 0 0 0 OA 十竹斎書画譜

著者
胡正言 [著]
出版者
アトリエ社
巻号頁・発行日
vol.第1冊, 1938
著者
上原 哲太郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SITE, 技術と社会・倫理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.392, pp.1-6, 2004-10-22

近年,電子政府・電子自治体の構築の名の下に,地方自治体は政府によってその住民サービスの電子化とネットワーク化を奨励され,一部は半ば強制されてきた.現在,多くの地方自治体のシステムが住民基本台帳ネットワークやLG-WAN,インターネットなどの広域ネットワークに接続されている.この結果,個人情報の機密性を守るためにこれらのシステムの情報セキュリティマネジメントは極めて重要になった.しかし多くの市民が,自治体に個人情報保護の能力が十分あるのかどうか疑問を投げかけている.本論文では,自治体が抱えている情報セキュリティ上の課題を分析し,その対策について提案する.
著者
足達 直 平野 健一 疋田 久子 山中 敦 田中 恵美
出版者
プロジェクトマネジメント学会
雑誌
プロジェクトマネジメント学会誌 (ISSN:1345031X)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.24-29, 2011-04-15

アジャイル開発は計画を重視するウォーターフォール開発に比べ,人と人との交流と協調,動作するソフトウエアなどを重視するソフトウエア開発手法である.ウォーターフォール開発よりも近年に考案され,重厚長大な開発手法よりも軽量で,システム構築に発生しがちな変化に対応しやすいと言われている.しかしながら,今後ミッションクリティカルなシステム構築にアジャイル開発を適用していくためには,ウォーターフォール開発での品質管理と同様にアジャイル開発でも品質管理を成熟させ,顧客満足を獲得していく必要がある.現状ではアジャイル開発における品質管理手法として体系化されているものは少ないと思われるため,まずはウォーターフォール開発における品質管理のプラクティスを適用できないかどうか検証する.本稿ではプロジェクト適用の実例を通し,オフショア連携における品質管理の取り組みについて説明する.また,ウォーターフォール開発の品質管理で利用されるメトリクスと今回実施した管理手法で算出されたメトリクスを比較し,評価する.

6 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1944年07月12日, 1944-07-12
著者
広瀬 淳子
出版者
学習院大学
雑誌
人文 (ISSN:18817920)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.149-184, 2009-03

学習院大学図書館書庫には『華族会館寄贈図書目録』が眠っていた。この中の寄贈者欄に「徳川家寄附」とあるのに着目したのをきっかけとして、徳川宗家旧蔵書の学習院への伝来の経緯と、その事実が現在まで伝わらなかった理由を解明した。 華族会館は設立当初、図書館の創設を計画していた。幹事尾崎三良が勝海舟に協力を依頼し、それを受けて明治8 年7 月10 日、徳川宗家は華族会館へ和漢書約1,100 冊、洋書1,000 冊余りと2,000 円を寄附した。2 年後の明治10 年、華族会館は学習院を設立し、収集した図書のほとんどを学習院に寄贈した。そして明治16 年に学習院に建設された図書縦覧場は「縦覧場は本院の職員教師生徒及び其他華族の縦覧する処とす」と規則にあるように教師・生徒だけでなく華族のための図書館でもあった。 上記事実は『勝海舟日記』『華族会館誌』『尾崎三良自叙略伝』等、維新後100 年余を経て刊行された明治初期の記録類のなかで語られていた。蔵書伝来の経緯は当時の流動する政治状況を反映していた。The Gakushuin University Library owns books which formerly belonged to the Tokugawa Shogunal Household. How the present author discovered this fact and why it was unknown to this day are described in this report. Kazoku Kaikan, or The Peer's Club, established in 1874, planned to have its own library. Ozaki Saburo, the manager of the club, visited Katsu Kaishu for help. Katsu replied that he would make efforts. On 10 July 1875, his former master, Tokugawa Iesato, contributed 1100 Japanese and Chinese books, over 1000 books in Western languages, as well as 2000 yen to Kazoku Kaikan. In 1877, Kazoku Kaikan founded Gakushuin, the Peers' School, transferred its book collection, and became Gakushuin Library client. The library collected books for teachers and students, as well as for peers, future members of the House of Peers. The author found these facts in Katsu Kaishu's diary, published between 1972 and 1974; in Kazoku Kaikan-shi, published in 1986; and in Ozaki Saburo's memoirs, published in 1976 and 1977. All items came out more than a century after the Meiji Restoration. The victors governed for a long time and delayed the publication of their records. During that time, with limited information, we were unable to know what took place after the Restoration. This library collection reflects various scenes of the early modern history of Japan.

6 0 0 0 OA 西洋聞見録

著者
村田文夫 著
出版者
井筒屋勝次郎
巻号頁・発行日
vol.後編 巻之3-4, 1869
著者
竹内 比呂也 川本 一彦 白川 優治 國本 千裕 岡本 一志 姉川 雄大 藤本 茂雄
出版者
千葉大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2012-04-01

大学図書館による学習コンテンツの提供,ラーニングコモンズおよび学習支援サービスの有機的結合によって形成される新しい学習環境が学生の学習行動,情報探索行動にどのように影響を与えるかを明らかにし今後の学習環境整備の方向性を示すことを目的として,千葉大学アカデミック・リンクを対象に学際的なアプローチの下,定量的,定性的調査分析を実施した。その結果,新しい学習環境が学生の多様なニーズを満たしていること,また,間接的ながら,学習成果に影響を与えていることが示唆された。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ア-キテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.727, pp.68-71, 2002-09-16

「そりゃ,びっくりした。何でこんなばかな話になってるの」。宮古市の土沢とざわ永喜・前地域振興室長は当時を振り返ってこう話す。 広域総合交流促進施設とタラソテラピー(海洋療法)施設の複合建築の建設を担当していた土沢氏は,実施設計図書の納品日から2カ月も過ぎた段階で,設計チームの一員だった積算事務所から,予算を8億8000万円もオーバーすることを知らされた。